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ドウデュースの編集履歴

2023-12-28 09:35:41 バージョン

ドウデュース

どうでゅーす

2019年生まれの日本の現役競走馬。主な勝鞍は2021年の朝日杯フューチュリティステークス、2022年の東京優駿(日本ダービー)、2023年の有馬記念(以上GⅠ)で、その他に2023年の京都記念(GⅡ)を制した。

プロフィール

生年月日2019年5月7日
英字表記Do Deuce
性別
毛色鹿毛
ハーツクライ
ダストアンドダイアモンズ
母の父Vindication
競走成績10戦5勝(内海外2戦0勝、2023年10月29日時点)
管理調教師友道康夫 (栗東)
馬主キーファーズ
生産者ノーザンファーム

2019年5月7日、北海道安平町のノーザンファーム生まれの日本の現役競走馬(22世代)。

父は日本で唯一ディープインパクトに土をつけたことで有名なハーツクライ、母ダストアンドダイアモンズは2014年から供用されている米国産繁殖牝馬で、ドウデュースは4番目の仔にあたる。


馬主であるキーファーズは、実業家(自動車ディーラー業)の松島正昭が代表を務める馬主法人。松島オーナーは2021年の凱旋門賞ジャパンカップに出走したブルーム(2021年サンクルー大賞優勝馬)も個人名義でクールモアスタッドと共同所有するなど、世界各地で活躍している馬主である。

ちなみに松島オーナーは武豊と20年来の親交があり、「武豊で凱旋門賞を勝つ」ことを目標に掲げて馬主を営むほどの筋金入りの大ファン。その他にも2016年には武豊プロデュースのトータルボディーコンディショニング施設を作ったりしている。


ちなみに、雑誌「Number」のインタビューで武騎手が語ったところによると、松島オーナーの馬主になったきっかけは、松島が馬券で苦労している話を聞かされた武騎手が「それなら馬主になった方がいいですよ」と薦めたこと。

その後、松島オーナーは無事馬主デビューしたのだが、武騎手の想像の何倍もの金額を馬主業に投資し続けてしまい、武騎手は「俺、マズいことを言っちゃったのかな」と思っていたという。


経歴

2歳(2021年)

栗東・友道康夫厩舎に入り、2021年9月5日の新馬戦(小倉競馬場芝1800m)で武豊を背にデビュー戦勝利を挙げる。

続く10月23日のアイビーステークス(東京競馬場リステッド競走芝1800m)も勝利する。


朝日杯フューチュリティステークス

そして無敗のまま乗り込んだ12月19日朝日杯フューチュリティステークスは3番人気に推され、最後の直線でセリフォスを抜いて、GⅠ初勝利。

鞍上の武豊は騎手生活35年目、朝日杯22回目の挑戦で悲願の初勝利を挙げた。

また、ドウデュースは令和元年に生まれたため、令和生まれのGⅠホース第1号となった。(ちなみに令和生まれ初の重賞勝利馬は同じく武豊でGⅢファンタジーステークスを勝ったウォーターナビレラである。)


こうした3戦3勝の成績が評価され、2021年のJRA賞では最優秀2歳牡馬を受賞した。

なお、朝日杯の勝馬の最優秀2歳牡馬受賞は、2018年アドマイヤマーズ以来3年ぶりである。


3歳(2022年)

惜敗の皐月賞~日本ダービー

その後、少しの休養を経て、弥生賞ディープインパクト記念皐月賞のローテーションで臨み、1着は飾れずとも、それぞれアスクビクターモアの2着、ジオグリフの3着と掲示板を外さない力走を見せた。

弥生賞

皐月賞


日本ダービーではそれぞれ無敗で共同通信杯東京スポーツ杯2歳ステークスを制したダノンベルーガおよびイクイノックス(父・ハーツクライの主戦であったクリストフ・ルメールが騎乗)に次ぐ、朝日杯と同じく3番人気で臨む。

皐月賞と同じく序盤は後方に控えたが、最終直線で大外から上記優勝馬2頭を含む馬群をかわし、同じく直線で追い込みに入ったイクイノックスとの一騎打ちの果てにレースを制した。


勝ちタイムは2分21秒9のレコード。朝日杯FSを制した2歳王者がダービーを制するのは1994年のナリタブライアン以来となる、実に28年ぶりの快挙であった(阪神JFを制した2歳女王のダービー制覇を含めても17年ぶりである。ただし、こちらは牝馬がダービーを制したことの方が功績として大きいのであまりクローズアップはされない)。

鞍上の武豊にとっては平成令和の2元号を股にかけたダービー6勝目であり、史上初めて50代でのダービー制覇も達成した。また、担当する友道康夫調教師も2016年マカヒキ2018年ワグネリアンに続くダービー3勝を挙げ、2022年時点での現役調教師では最多(歴代調教師では単独2位)となるダービー制覇を成し遂げた。

なお、この時点で22世代が参加できる2・3歳限定G1で2勝以上した競走馬は同馬と、同期の二冠牝馬・スターズオンアースの二頭のみとなった(同期の2歳王者であるサークルオブライフキラーアビリティはそれぞれ秋華賞と菊花賞への出走を見送り、皐月賞馬・ジオグリフも菊花賞ではなく天皇賞秋に出走することを早い段階で決めたため)。


すでに凱旋門賞への登録を済ませており、キーファーズの代表・松島氏はダービーの結果を受け「行きます」と宣言。

アイルランドのGⅠレース・アイリッシュチャンピオンステークスへの登録もしていたが、友道調教師は後述する理由もあり前哨戦を使わず日本である程度調整してからぶっつけ本番で挑むことを表明した。

が、その後さらに予定が変わり、コースを経験させるため仏GⅡのニエル賞を叩きとして使うことになった。


フランス遠征

2022年9月2日9時7分、ドウデュースと帯同馬のマイラプソディーはエアフランス6725便で成田国際空港から出国。

16時間46分のフライトの後、シャルル・ドゴール空港を経由し、フランスでの滞在先となるシャンティイ調教場のパスカル・バリー厩舎に入厩した。

帯同した大江調教助手は「長旅でしたが、フレッシュな状態で元気に馬運車から降りてきました。特に大きな問題はなく、明日から馬の状況を見て調整を行っていきます」とコメント。


しかしながら前哨戦であるニエル賞は馬なりに任せて4着、本舞台・凱旋門賞はまったく走らず19着(ブービー)に沈んだ。


帰国後

当初、国内復帰戦としてジャパンカップにかけて調整が行われる予定だったが、友道調教師の判断で見送りとなり、次は来年のドバイターフを目標とすることが明かされた。


4歳(2023年)

京都記念

ドバイ遠征の前に国内での叩きとして京都記念に出走する。2021年の年度代表馬エフフォーリア、同期のホープフルS勝ち馬キラーアビリティなど出走13頭中GI馬3頭・重賞勝ち馬10頭の豪華メンバーの中1番人気の支持を受ける。

まずまずのスタートを切り、いつも通りゆったりと出脚を出して後方3番手で折り合う。最初散らばり加減だった馬群が向こう正面で凝縮、3コーナーやや手前付近からがっちり抑えられたままながら弾けんばかりの手応えでどんどんと位置を上げていく。直線入り口ではもう先団の外に付け、追い出されるとただ1頭桁違いの末脚で後続を千切り捨て、2着マテンロウレオに3.1/2差を付けて圧勝した。


ダービー馬が京都記念を勝利するのは1948年の京都記念(春)※以来75年ぶり。

※当時は天皇賞のような春秋年2回開催だった。


ドバイターフ

ドバイターフに参戦。前売りオッズでも1番人気に推されていたが、調教後に左前肢に跛行を発生し、レース前日に出走取消となった。


天皇賞秋

陣営は凱旋門賞には間に合わないと判断し、国内に専念。

天皇賞秋ジャパンカップ有馬記念秋古馬三冠挑戦を表明する。当初は同期の紅一点スターズオンアースとの初対決として話題になった。

しかしそこに待ったをかけるかのようにダノンベルーガ、ジャスティンパレスガイアフォースと同期の強豪馬が次々と出走を表明し、最大のライバルであるイクイノックスの参戦も決定した。


一方で出走馬に関しては、23世代はクラシック戦線に集中し全頭回避、21世代は主力馬が軒並みアメリカ遠征と香港遠征を優先するローテへ集中、牝馬路線もエリザベス女王杯に集中し、それでもスターズオンアースが出走を表明していたが、挫石により回避したことで最終的に歴代最少タイの11頭。枠の不利が少ない実力勝負の様相を呈していた。


さらに、2023年の天皇賞(秋)には今上天皇徳仁陛下および皇后雅子様の行幸が決定し、2012年以来11年ぶりの天覧競馬となることが決まった。


レース当日の時点で全11頭中イクイノックスに次ぐ2番人気に支持されるも、同日の第5Rにて、武豊が騎乗馬に右膝を蹴られ負傷するというアクシデントが発生。天皇賞(秋)を含めた以降のレースも全て乗り替わりとなり、ドウデュースの鞍上は戸崎圭太が急遽務めることとなった。レースはジャックドールがハイペースの逃げを打つ中、中団からチャンスを狙っていったものの、最終直線で伸び切れず、日本国内にて初めて掲示板を外す7着に終わった。


これまでのドウデュースの勝ちパターンは、

  • 現役トップクラスともいえる加速力を生かすべく、スタートはあえて遅く出て馬群を避け、道中は中団後ろに張りつき、脚を溜め、直線残り300m付近で一気に爆発させて馬群をごぼう抜き。

という展開が殆どだった。


今回の天皇賞秋は、レース展開が不利に働いた面もあるが、普段のドウデュースとは真逆のレースをしていたことも敗因に繋がったのかもしれない。


ジャパンカップ

秋古馬二戦目となるジャパンカップ

前走まさかの大敗を期したドウデュースだったが、持ち前の頑強さでレース後すぐに調教を再開。一度レースに出たことで復調気配を見せる。武豊騎手もJC復活の為療養に専念し、陣営一丸となり逆襲を誓う。


ドウデュース自身は8kgの減量に成功し素軽さを取り戻したが、肝心の武豊騎手の怪我の治りが悪く、手綱は再び戸崎騎手に託された。戸崎騎手は地方競馬出身というバックボーンもあり追って追っての競馬やコーナリングにも強い。前回は本番二時間前に呼び出されコンタクトもクソもなかった。しかし今回は


・武豊騎手と念入りに打ち合わせを行った上での出走

・友道厩舎が2400mのGIに強いこと

・(日本ダービー3勝、JC1勝、全て別々の馬での勝利。

しかもJCは同じハーツクライ産駒のシュヴァルグラン。)

・ドウデュースを担当している「天才」前川助手も過去に自身が手掛けた馬で2400mのGIを勝っていること

・上位馬の得意なレースがはっきりしてるためレースの展開を予想しやすいこと


もありプラスの要素も多い中、レースは3枠5番での出走となった。

スタート直後にパンサラッサが大逃げを打ち、大きく離れて2番手タイトルホルダー3番手イクイノックスが先行。前2頭を観るような形で4番手リバティアイランドがついていき、ドウデュースはその真後ろにつけてレースを運ぶ。

パンサラッサが直線でガス欠を起こすのは想定していた為、前走の天皇賞秋よりは脚を溜めることができた。3コーナー4コーナーでハミを噛んでしまい僅かに消耗こそしたが、直線では末脚で食らい付きスターズオンアース、リバティアイランドについで4着に入着。上位人気5頭の決着となった。


最後の上がり3F33.7はイクイノックスに次ぐ当レース中2位であり、斤量差で優位を持っていたスターズオンアースとリバティアイランドとの着差を考えると意地と力を示した内容となった。


有馬記念

手応えを掴んだ陣営はオーナーと相談して有馬記念を視野に入れての調整を発表。当のドウデュースはJCの激闘後すぐに飼い葉を完食し相変わらずの頑丈ぶりを示す。


JCで先着された3頭中、イクイノックスはJCをラストランとして引退・種牡馬入りすることが発表され、リバティアイランドは年内休養となり回避。しかし、脅威の勝負根性を見せたスターズオンアースとの再戦、さらにはラストランとなるタイトルホルダーとウインマリリン、同期の春の天皇賞馬ジャスティンパレス、下の世代からは皐月馬ソールオリエンスとダービー馬タスティエーラが参戦。絶対王者こそ不在でも、骨のあるメンバーが出そろうこととなった。


そんななか当のドウデュースは、まず2500mはドウデュースにとって過去最長距離、しかも一度も勝ち星がなく直線が短い中山競馬場での開催となるため今まで以上に道中に気をつかってレースを運ばなければならない……と不安要素は少なくなかったが、武豊が療養を終え、遂に鞍上に復帰するのは吉報であった。武はドウデュースを心の支えとしてリハビリに努め、1週前の16日から戦線に復帰した。


そして迎えた本戦では予定通り武豊(この日、武はこのレース1鞍だけの騎乗であった)を乗せて出走。実績十分のスターズオンアース魔の16番枠を引かされるなど、各馬が決め手を欠き単勝オッズも割れに割れる混戦模様となる中、ドウデュースは単勝5.2倍の2番人気に推される。

道中は後方に控え、3コーナー前から少しずつペースを伸ばし、最終直線では猛烈な末脚でタイトルホルダーを差し切り、見事「逆襲の末脚」を爆発させ勝利した。


2月の京都記念以来の勝利、ダービー馬による有馬記念制覇は2013年オルフェーヴル以来10年振り。また、朝日杯を制したダービー馬による有馬記念制覇は1995年ナリタブライアン以来28年振り。更に言えば、朝日杯を制したダービー馬による古馬での有馬記念制覇は、なんと史上初の快挙である。

これだけには留まらない。ドウデュースが入った5番は1972年イシノヒカル以降、実に50年以上勝ち馬が現れていない鬼門の馬番であった。要はグレード制導入以降初の快挙である。

なお、鞍上・武豊はこの勝利により有馬記念、どころか、JRA・GIにおける最年長勝利記録を更新(54歳9カ月10日)。なお、有馬記念の史上最年少勝利記録も武が保持しており(21歳9カ月9日、1990年オグリキャップ)、一人で有馬記念の最年長勝利と最年少勝利記録を独占したこととなる。

何から何まで快挙尽くしとなった第68回有馬記念であった。


余談

性格について

友道調教師によると、ドウデュースは大人しい性格でオンオフのできる馬である一方、寂しがり屋でもあるという。牡馬牝馬の区別なく目の前を馬が通ると鳴き、ついていこうとする時もあるらしい。

またのんびりした性格で環境の変化にも動じないらしく、2戦目となったアイビーステークスでは初の関東遠征ということで輸送減りを考慮して余裕をもたせて仕上げたところ、レース当日全く減らず(前走比+12kg)に慌てる羽目になった。先述した通り一時凱旋門賞には直行するプランになっていたのも「長くフランスにいると放牧と間違う」という理由だったという。

ダービーにおいても、奇数馬番でゲートに先入れとなったが、ゲート内であまりにも落ち着いていたため、鞍上の武豊が出遅れを心配したほど。

また、しばしば友道厩舎での取材で「頑丈」というコメントが出る通り非常にタフ。自身が勝った日本ダービーではレースレコードが叩き出された超高速決着となったが、レース後に出走したライバルたちの故障が次々と判明してしまった(この動きから、ネットの一部では同じようにレースレコードが叩き出した超高速決着となった一方、レース後に勝ち馬キングカメハメハも含め故障馬が続出するという、父ハーツクライも出走した死のダービー」の再来とする意見も出た)。が、当の勝ち馬であるドウデュースはレース翌日も平然と調教メニューをこなしていたという。


また、先述の凱旋門賞においても、ただでさえ不慣れなフランスの芝に加え、視界すらも不良になるほどの豪雨の中、完走した日本馬4頭の安否が心配された(※)中、彼だけが何事もなかったかのように食事に励んでいる姿を報じられ、改めて本馬の頑丈さを見せつけることとなった。

(※)実際、ディープボンドは後日飼い葉を残すなど、体調を崩している様が報じられた他、ステイフーリッシュも帰国後に左前繋靭帯炎が見つかったことで引退に追い込まれる結果となった。


また、跛行によって出走取消となったドバイターフもJRAの獣医からは「大丈夫」との見解だった。しかし、主催者側から許可が降りなかったために出走取消となった事が後に判明した。

友道調教師によると「馬は全然大丈夫です」との事だったため、ドウデュースの頑丈伝説はまだまだ続きそうだ。


大食い

ドウデュースは結構な大食い馬としても知られる(ちなみに大食いで有名な競走馬としてはオグリキャップなどがいる)。大食いに関するエピソードを以下に列挙する。


一方で太りやすい体質らしく、しょっちゅうプール調教送りにされているとか(もちろん飼い葉を大量に食べていたダービー後にも早速プール調教に送り込まれた)。

  • なお、ドウデュース自身はプール好きらしい。かのオグリキャップは泳ぎが苦手だったことで知られているので対照的である。なお、あまりにプール送りされすぎて慣れたのか、最近は流れるプールで流れに乗って浮かんで遊ぶ事を覚えたらしい。

距離適性と体質

天皇賞秋で思わぬ敗戦を期したドウデュース。

本来こなせる距離にもかかわらず負けたのは成長力、馬体、レース展開と様々な要素が複雑に絡み合い大敗に繋がってしまったと思われる。


元々血統面でも「母系が成長力の強いダート短距離の米国血統」だった為「2000mはともかく2400mは距離が長いのでは?」「馬体や実績からして本質的にマイラーなのでは?」という不安要素があった。

今思えばマイルなら先行しても勝てるドウデュースが、距離延長の際に直線一気に切り替えたのは


「京都記念のように相手との力量差が大きく開いている場合は多少かかって前にいきたがっても地力の高さで押し勝てるが、中長距離の国内外の一線級の相手に勝つにはレース展開の向き不向き、少しでもスタミナを温存するために鞍上との息を合わせることが必要不可欠になる」


という前述の不安要素をカバーするための作戦だったと考えると辻褄が合ってしまう。


また圧倒的筋肉量を誇り、毎度とてつもない馬体で走る本馬だが、天皇賞秋ではそれが裏目、つまり鍛えすぎという説も浮上する。


プール調教による水中での有酸素運動は地上での有酸素運動より多く運動効果が得られる。そして筋肉の維持、修復、成長を促すには栄養と量のある食事も欠かせない。そして元々の体質が強いのでより数をこなせる。これを2歳から続けてるとなると、同世代の馬達と比較しても運動量食事量が多いことになるので筋肉量も必然的に増える。当然体重も増える。


日本ダービーの時は本格化前だったので運動効果こそあったが今ほどではなく、筋肉量も控えめでスピード、パワー共にバランスが取れた状態だった。

だが4歳となり馬体の本格化が始まったことで運動効果がより顕著に表れ筋肉が爆増し、適性も相まってパワー重視のマイラー馬体に近づいていった。自身の馬体を全力で動かす為のスタミナ消費がさらに激しくなる。


加えてレースの感覚が空けすぎと突然の鞍上交代が発生。結果論だが、出遅れ気味になったジャスティンパレスやプログノーシスのような後方で足を溜めて末脚勝負を仕掛ける展開であれば、7着より上の順位で終われたかもしれないが、現実は道中イクイノックスを追走するようなペースで走ったうえ、同じようなペースで走る馬群の中に押し固められ脚を溜めることが出来なかった。その状態で自身にとって分が悪いスタミナ勝負に持ちこまれた為、ドウデュース自身の感覚に肉体がついてこれない状況に陥ったのではないだろうか。


スペシャルウィークとの共通点

かつて武豊が主戦を務め、彼にダービージョッキーの称号をプレゼントしたスペシャルウィークとどこか共通点が多く、実際この2頭には共通のキーワードがあると武豊も感じているようである(外部リンク)。


以下、これまでに判明している共通点を挙げる。

  • 人懐っこく、寂しがり屋な性格
  • ライバルが怪我や病気に悩まされる中、熾烈なレース翌日でさえも調教に応じられる異常なタフさ
  • 隙あらば何か食べてるような旺盛な食欲
  • 主戦騎手の『〇〇(G1名)だけは勝てない』というジンクスをブチ破る(ドウデュースは『朝日杯FS』、スペシャルウィークは『日本ダービー』。またドウデュースは上述の通り、武豊にダービー6勝目という大快挙も与えている)。
  • 皐月賞1番人気で3着に敗れた。
  • かと思えば、次走ではダービー制覇を成し遂げた。
  • 武豊以外が鞍上を務めたことがある(ドウデュースは上述の通り負傷により2023年の天皇賞(秋)とジャパンカップにて戸崎圭太が、スペシャルウィークは1998年のジャパンカップにて当時武が騎乗停止処分を受けていた為岡部幸雄が、翌年のアメリカJCCにてオリビエ・ペリエが鞍上を務めた)。

ちなみに、武豊騎手も凱旋門賞前に行われた雑誌「Number」のインタビューにて「ダービーの最後の直線で抜け出すって、これ以上ない最高の気分。スペシャルウィークが馬群を切り裂いたときに見た素晴らしい景色を、今年はドウデュースに見せてもらいましたと語っている。


YouTubeにおけるレース動画の再生回数

カンテレ競馬のYouTubeに投稿されているドウデュースのダービー(前掲)は異例とも言える再生数の伸びを見せている。2023年現在の再生数は約278万回であり、同チャンネルのレース動画(複数レースのまとめを除いたもの)としてはゴールドシップの皐月賞と天皇賞(春)・ディープインパクトの有馬記念に次いで4番目。特にレース直後に投稿されたものとしては最も再生された動画であり、続くコントレイルのジャパンカップには100万回以上の差をつけている。またJRA公式版も同チャンネル投稿のレース動画としてはリスグラシューの有馬記念に次いで2番目に再生されたものとなっている。

実際ドウデュースの爽快な末脚や各騎手が乗り馬の持ち味を引き出した好騎乗などで人気の高いレースではあるのだが、例によってオーナーの熱狂ぶりが凄まじいことから「松島さんが1人で150万回くらい再生している」「キーファーズの社員は毎日の朝礼でこのダービーを見せられている」などとネタにされたりする。


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競馬 競走馬 22世代

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