概要
総督のカイドウが認める“右腕”であり、百獣海賊団における最古参のメンバー。
カイドウとは海賊団を結成する以前から行動を共にしている。
様々な種族が生活する万国(トットランド)にも存在しない希少種族“ルナーリア族”の生き残りである。
プロフィール
本名 | アルベル |
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通称 | キング |
異名 | 火災のキング |
年齢 | 47歳 |
身長 | 613cm |
懸賞金 | 13億9000万ベリー |
所属 | 百獣海賊団大看板 |
悪魔の実 | リュウリュウの実 モデル“プテラノドン” (動物系古代種) |
覇気 | 武装色、見聞色 |
出身地 | 偉大なる航路 |
種族 | ルナーリア族 |
誕生日 | 12月1日 (カレー南蛮の日) |
星座 | いて座 |
血液型 | S型 |
趣味 | 刀剣コレクション |
好きな食べ物 | トビウオの刺身 |
嫌いな食べ物 | オートミール |
イメージ動物 | 翼竜 |
初登場 | 単行本92巻 第925話『ブランク』 |
CV | 田村真 |
容姿
他の大看板の例に漏れず、翼を含め体格が6mを超える長身の大男(大看板の中では最も細身でスタイルが良い)で、威圧感のある鋭い赤い瞳の眼光が特徴。
黒と紺色を基調した刺々しい鎧が付いた軍服のようなレザー製のダブルスーツを着用。
アニメでの20年前の時には赤みがかった服装を着ていた。
ゴーグル付きの複数の角の意匠があるヘルメットとマスクを装着しており、ロロノア・ゾロからは「黒ミイラ」と称されるなど、肌を極端に隠しているため肌の色は一切確認できない。
種族特有の特徴の為か、背中には変身後とは異なる烏のような黒い巨大な翼が生えており、そして背面からは常に炎が噴出している(後述)。
剣豪のような佇まいが特徴的で(後述のように、厳密には剣士ではないが)、武器として右腰に橙色の巨大な日本刀を携帯している。ただしこの刀は後述の通り少し特殊である。
- 素顔
種族由来の特徴である褐色の肌と白髪のロングヘアをハーフアップに束ねた精悍な男。
左目付近には月桂樹を連想させる入れ墨を入れており、髪の一部を他の大看板同様に結っている。公開されたラフ画にはポニーテールや短髪などの構想もあった。
アニメ公式サイトでは「かなりの美形」と評された。
アニメも基本的に原作を踏襲しているが、(ビジュアルや顔つきは崩さずに)全体的に悪役らしい人相になっていたり、技を放つ際一瞬だけマスク時代のシルエットが映るといった形で怪物や災害としての一面が強調されている。
人物
冷静沈着かつ厳格な性格。
カイドウからは絶大な信頼を得ており、彼の名を勝手に借りて部下を招集させても叱責されず、しっかりとした理由と補足を加え納得させるなど“相棒”とすらいえる貫禄のある威圧感とオーラを放っている。
実は少年期の頃にカイドウと出会い、共に世界を変えようと誘われた事をきっかけについていった。
百獣海賊団結成時からの長い付き合いのため、カイドウからも戦闘能力を含めた有能さを特に買われている。
このように最高幹部として大組織を束ね、いざと言う時には普段は仲が悪い飛び六胞にも指示を飛ばし連携と結束を高めるなど、指揮能力が高い。
また素顔を知られるのは嫌らしく、マスクの下を(少なくとも飛び六胞より下の構成員は)誰も見たことがないという。
それにより、マスクを破損させられると(装飾部だけで済んでいたとしても)味方が周囲にいようが無差別攻撃をしてしまう程怒る。
ゾロとの交戦中ゾロの一太刀で素顔が完全に晒された際は部下達がルナーリア族であると勘付き「ルナーリア族の存在を政府に伝えるだけで1億の大金が手に入る」と覚えて金に少し心が動きかけていた部下の存在を知るや否や、強力な炎で多くの部下を巻き添えに焼き殺す暴挙に出た。
諸事情により口元を隠し、目に見えぬ速さで飲食をしているシャーロット・カタクリと違い、肌を隠しているキングはカイドウの前以外ではマスクをしたまま口だけを獣型に変化させて口に含んでいるとのこと。
人間関係
- カイドウとの関係
迫害対象であった自身に新しい名と居場所を与え、人体実験の日々から救い、世界政府や種族狙いのマムを敵に回してでも匿ってくれたカイドウには強い恩義を感じており高い忠誠心を示す。
また彼に対して、過去に 「あんたは「最強」でいろ…!!」 とカイドウが最強の座にいることを望み、キング自身も 「おれも敗けねェ あんたを『海賊王』にする!!」 と宣誓しており、その願いに応えて四皇の一角として君臨し「最強生物」と呼ばれる迄に到ったカイドウの良き右腕として彼を支え続けた。
親代わりもしくは兄貴分にも等しいカイドウの前ではマスクを取って自ら無防備な状態になったり、笑顔をよく見せ従順な態度を取る。
過去にルナーリア族に伝わる伝説「ジョイボーイ」について話していた。
- クイーンとの関係
「お荷物はこのクイーンのバカ一人で充分だ わかったか“ズッコケジャック”!!!」
クイーンからは「拷問好きの変態野郎」と称されていると同時に、互いを「お荷物」呼ばわりして罵倒する程に仲が悪い。
ただこの罵倒はどうも軽口の類の様で、実際には有事の際に互いに協力して適格にフォローしあう協調性を見せるという、どこかゾロやサンジを連想させるやり取りである。
クイーン自身もキングの実力そのものは大いに信頼している。
- ジャックとの関係
肩書きこそ同格だが、ジャックは28歳で親子並みに離れている。
そのこともあってかクイーン共々「兄御」と呼ばれる。
彼に対しては“ズッコケジャック”と厳しい口調で接しているが、任務に対して忠実で迅速な行動をとれる彼を「気が利く奴だ」としっかりと評価もしている。
戦闘能力
「お前は生物としておれには勝てねェ!!」
基礎戦闘力
大看板の中でも最強と称せるケタ外れの怪物であり、その評価の通り総督カイドウに次ぐNo.2の実力者。
最高幹部の筆頭だけあり、真打ちや飛び六胞とは比べ物にならず、四皇達と渡り合えるまでに成長したゾロさえも「強い」と評する別格の生命体。
人間体の時には刀を帯刀しており、「おれも刀は好きだ」と戦闘では積極的に使用し、20年前のワノ国での戦いの時点で利用していた。
剣術の実力もゾロと互角以上に斬り結び、容易く圧倒する力量を持つ豪剣の使い手。
しかし同時に、「戦いにおいて流派や型は必要ない」という持論を持ち、本人には“剣士”のつもりは一切なく、敵を確実に殺す為に手段には拘らない。
その言葉通り剣術や体術を駆使して変則的に戦うほかに、刀に仕込んだ絡繰や、手袋やブーツに仕込まれた展開可能なトゲでの奇襲、敵を鬼ヶ島から叩き出して強制的に無力化して高高度からの転落死を狙うなど、戦場で叩き上げた容赦のないダーティな戦いを得意とするその戦闘スタイルはまさに「殺戮マシーン」。
また服には強力な爆薬を仕込んでおり、相手の攻撃を受けると大爆発する仕組みになっていて、後述の耐久力により自身はダメージを受けることはない。
脚力も優れており、素の状態でもレイドスーツを着用したサンジが押し切られるほど。
また強力な武装色と見聞色の覇気を使い、特に見聞色が優れているのか、モモの助を磔台から解放しようとしたしのぶに真っ先に気づいたほかに、レイドスーツで透明化していたサンジを見破り、正確な蹴りを入れたことも。
種族特有の能力
背中に生えている黒い翼はゾロ曰く「飛行は未確認」。
飛び回ることはできないようで、空に飛び出す際は後述の悪魔の実の能力を使用することが多い。
ただし空中でこの翼を広げることで、人型でも凧のように滞空する程度はできる。
アニメ版では描写が変更され、普通に飛びまわる描写がなされている。緑牛との戦いでは、右翼が半分千切れている状態でも飛行できる描写がある。
唯一無二の特性として挙げられるのが、「背中に炎が灯り続け、悪魔の実に頼らず自在に炎を生み出せる」ことである。
蹴りや拳撃などの打撃攻撃の際に炎を纏わせる他に、相手の顔を鷲掴みにしてから発火することで敵を焼き焦がす拷問技や、メラメラの実・マグマグの実を彷彿とさせる災害規模の凄まじい大火力を生み出せる技量すら可能にしている。
このように、キングが暴れた戦場は瞬く間に火の海と化すことから、「火災のキング」と呼ばれる模様。
カイドウ同様に異常に頑強な肉体が特徴で、たとえ武装色の覇気を用いた刀で斬られても全く血を流さず、ゾロは「龍も恐竜も頑丈さが売りなのか?」(なお厳密にはプテラノドンは恐竜ではない)と疑念を抱いていた。
キング本人はその疑念に対して 「おれはそれ以上!!少し特殊かもな!!」 と述べており、肉体強度は種族由来のもの。
事実クイーンもルナーリア族を「自然界のあらゆる環境下で生存できる怪物」とし、その異常性とキング本人の実力を高く評価している。
背面の炎は基本的には常に燃え上がっているのだが、実は『消えるタイミング』が存在し、この際に機動力が増すスピードモードとなる代わりに異常な防御力は低下してしまう。
劇中で炎が消えたタイミングは『モモの助を救出しようとするしのぶを投げ飛ばして退けたとき』『サンジと人型で空中戦をしたとき』『必殺技の「貂自尊皇(テンプラウドン)」を放つとき』など、いずれも体の全部または一部を高速で動かすときで、スピードを意識すると防御力が低下するようだ。
つまり、背中の炎が燃え続けている限りはキングにダメージは基本入らないため、炎が消えた瞬間の攻撃しかダメージは与えられず、それ以外の時は体力を無駄に消耗させられることになる。
アニメ版でも少年期に世界政府の実験施設からカイドウと共に脱走した際に海軍からの銃撃を盾や鎧などの装備品なしで受けるが、背中の炎が出している状態で受けたので特に問題はなかった。
ただし炎が燃えている間でも、対カイドウの場合と同じく内部破壊にまで至った覇気を纏った技にはノーダメージといかないようで、ゾロが覇王色の覇気を纏った技を使った際はキング自身も極力躱しており、スピードモード主体に移行している。
勿論キングは必要に応じて避けられるリスクを避けるように行動する用心深さを持つ他、炎が消えた状態でも覇王色を纏った斬撃に何回か耐えきる程に元のスペックも高い為、防御力の低下を看破した所で並の戦士が勝つのは至難の業である。
刀
ホールデムやササキが持つ「絡繰刀」の一種のようで、刃の一部が凹んで無数の凹凸が生まれる。おそらくクイーンが作った物と思われ、位列の有無は不明。
斬りかかってきた敵の刀をこの刀で受け止め、この凸凹部分に相手の剣を食い込ませ絡め取り、剣を奪われて無防備になったところに強烈な右ストレートを叩きつけるという運用が可能(所謂ソードブレイカー)。
斬れ味自体も優れており、カイドウがキングから借りて使った際には黒炭オロチの首を綺麗に切断した。
発火能力で刀に炎を纏わせて斬りかかる戦法も可能で、その状態はフランベルジュといった炎の剣を連想させる。
名前すら判明せぬまま、ゾロの「閻王三刀龍 一百三情 飛龍侍極」にてへし折られてしまった。
悪魔の実
巨大なプテラノドンに変身できる翼竜能力者。
この姿でも全身スーツに包まれていて全身図が分からないが、露出する足は黒っぽく皮膜は薄紫色である。
嘴となる口は外に出るがマスクの部位と一体化しており、素肌の色は異なる。
マスクを破壊され素顔が明らかとなった状態で獣型に変身した際、トサカの根元部分に白髪が生えており原作では体色は不明だったがアニメ版では人型同様に褐色の肌の色である。
通常時同様に炎を纏っており、その炎は後部全域に広がっている。アニメでの変身シーンは一度炎で全身を覆い、その中から翼を出して広げるという火の鳥を思わせる演出となっている。
戦闘機の如く凄まじいスピードで飛行できるほかに、元々強力だった脚力が爆発的に上がり、ビッグ・マム海賊団の巨大な旗艦(クイーン・ママ・シャンテ号)を一撃で叩き落とすパワーを誇る。
落とされた後、幹部のダイフクは、(落下時にはぐれたビッグ・マムがいないとはいえ、三将星のスムージーや他の戦闘員も大勢乗っている状況にもかかわらず)『キングの空の守りがあればもう近付けない』と発言している。
キングの嘴には、捕まればレイドスーツを着たサンジでも逃れられないほどの噛力があり、嘴で相手を捉えて猛スピード建物等に特攻して相手を激突させることも可能。
実際、レイドスーツなしで攻撃を受けた場合サンジは死を覚悟し、ルフィもサンジの身を案じたほど。
キング自身の種族特性も合わさって耐久力も半端ではなく、マルコとの戦闘後に息を乱すことなく、ゾロの覇王色を纏う以前の強力な斬撃を受けても全くダメージを受けた様子を感じさせないほどである。
人獣型は翼が獣型時の腕で人型の翼は消えたままであり、頭にはトサカが生えている。また炎は消えている。
素肌が見えないことを考慮しても動物系の中でもとりわけ人型の面影を残している姿と言っていいだろう。
この形態は翼自体を手刀のように扱い飛ぶ斬撃を放つ戦法を駆使し、その威力はカイドウの壊風を弾けるゾロが防御しきれず吹き飛ばされる程である。
因みにこの形態では羽ばたくと攻撃がままならなくなるためか積極的な飛行をしていない。
とはいえ、背中の炎は消したこともあり、猛スピードでの飛行も健在である。
また、後述の技のように、通常の動物ではあり得ないような変形もできる。
技
技名はうどん類が由来と思われ、技名の最後には必ず皇(ドン)が付くのが特徴。
ちなみにプテラノドン等によく見られる「ドン(odont)」はギリシャ語で歯という意味である。
- 炎皇(アンドン)
炎を纏わせた拳撃を繰り出す技。
名前の由来は「UnDON」=うどんと、行灯のダブルミーニングと考えられる。
- 丹弓皇(タンキュウドン)
人獣型で使用。
背中の炎を消してスピードを上げた状態で敵に飛行突撃し、その勢いのまま片翼で殴り付ける技。
ゾロの技を使った防御も容易く突破し島外に吹き飛ばす程の威力を持つ。
由来はたぬきうどんと短弓の語呂合わせ。
- 貂自尊皇(テンプラウドン)
獣型で使用。
背中の炎を消してスピードを上げた状態でトサカを限界まで引っ張り、嘴が完全に顔に埋まるとこまでいったところ(この際口の中にはプテラノドンにないはずの歯が見える)で離して戻る反動で生じる衝撃波をレーザーのように集束させ攻撃する(トサカがパチンコのゴム、嘴を弾を押し出す部位に例えればわかりやすいか)。
見た目こそギャグそのものだが、ゾロ曰く防御不可であり、鬼ヶ島の岩盤を破壊するほどの恐るべき威力を誇る。
太古の昔、プテラノドンはこうやって狩りをしていたのだ。
プテラノドンとはこういう生き物だ。
由来は天ぷらうどんから。
- 刃裏双皇(バリゾウドン)
人獣型にて両翼から飛ぶ斬撃を連射する技。
名前は罵詈雑言とうどんの語呂合わせ。
- 火龍皇(かりゅうドン)
人型にて通常の炎とは異なるマグマのような炎で形成した龍を生み出して相手を焼き尽くす。
一発放つだけで周囲一帯を火の海にしてしまい、ゾロでさえ驚嘆する程の火力である。
アニメではさらに無数に枝分かれさせ、四方八方から襲いかかる形も使用している。
由来はカレーうどんから。
- 御守火龍皇(おおもりかりゅうドン)
「威勢の良い剣士だったと記憶に残しといてやる。」
「これで最後だ!!! ロロノアァァァッ!!!!」
人型にて火龍皇(かりゅうドン)よりもさらに大きな炎の龍を生み出す。
その形容は後にカイドウがルフィを相手に披露した"火龍大炬"を彷彿とさせる。
アニメではキングが人型でも自在に飛行する描写になったこともあり、自らが炎の龍を纏い、突撃する技になっている。
- 天翔龍皇(あまかけりゅうドン)
サウザンドストームに登場する技の一つでプテラノドンの状態から炎を纏って突進する。
おそらく天翔る竜とあんかけうどんをもじったもの。
- 斬炎万畳(きえんばんじょう)
サウザンドストームに登場する技の一つ。
おそらく気炎万丈をもじったもの。
来歴
過去
「おれの命はあんたに貰ったもんだ」
少年期に世界政府の実験施設で耐久実験(アニメによると炎を浴びせられる耐久実験だった)を受けていたところを施設から脱走しようとしたカイドウと遭遇し、仲間の誘いを受ける。
「お前は世界を変えられるか?」という問いに対して「おれにしか変えられねェ!!!」と答えたカイドウの“強さ”に惹かれ、仲間になることを承諾し、2人で施設を破壊して逃走した。
逃走した際にその強さを認めたカイドウからキングという名を付けられ、本名である“アルベル”はこれ以降名乗らなくなった。
更にカイドウは逃げても政府から狙われる立場にいたキングに対して「おれの陰にいろ!! 誰にも渡さねェ!!」と匿う事を約束し、居場所を与えた。
事実、パンクハザード脱出後は世界政府ですらその足取りを掴めず、シャカも百獣海賊団のキングがカイドウと一緒に逃げ出したアルベルと同一人物であるとは気づいていなかったが、業界一の情報網を持つビッグ・マムのみ彼の素性を把握していた。
上記の出会いからか、カイドウこそが“ジョイボーイ”であると信じていたが、カイドウが「おれの作ろうとする世界とお前が願う世界は同じなのか?」と質問をして来た際には、キング自身は既にそういった野望を求めておらず、手を差し伸べてくれたカイドウを海賊王にする事だけを目標としたとの事。
それは「ジョイボーイがワノ国に夜明けをもたらす者」という予言を知ってもなお、変わることはなかった。
「キング…おれはジョイボーイが誰だかわかった」
「誰です……?」
「この先おれを倒した男だ!!!」
「じゃあ……現れそうもないな…」
マリンフォード頂上戦争
「VIVRECARD ONEPIECE図鑑」にて、頂上戦争にカイドウと共に参戦しようとするも赤髪海賊団に阻止されたことが判明した。
ワノ国編
第二幕
鬼ヶ島のとある場所にてクイーンと共に、九里の元締めのジャックの不手際を叱咤していた。
時が少し過ぎた頃、カイドウの部下達の攻撃をまともに喰らう事なくビッグ・マム海賊団が麦わらの一味を討ち取ろうとワノ国に接近していた。
そこに、プテラノドンに変身したキングが飛翔し、船が滝を登りきって空中に飛び出た所を狙い定めて、突進の一撃で滝の下に叩き落とす事に成功する。
こうして敵船がワノ国に上陸するのを防いだが、船から落ちたビッグ・マムだけは一時的な記憶喪失に陥りながらも九里に上陸し兎丼を襲撃、辛くも彼女を捕らえ鬼ヶ島に連行してきたクイーンから入国を許してしまった事を責められてしまう。ビッグ・マムからは前述の一件を水に流す代わりにウチに来いと勧誘されたが、「断る」の一言で即座に断った。
第三幕
ヤマト捜索の為に、カイドウの名を勝手に借りてカイドウの前に飛び六胞を召集し、自らもその場に参じた。
するとカイドウは、飛び六胞の誰かがヤマトを探し出した暁には昇格のチャンスとして、現在の大看板と戦い勝利した者にその座を渡すと宣言。キングとその場にいたジャックもそれに了承した。
カイドウや他の大看板と共にライブフロアに現れ、新たな計画を発表したカイドウへと刀を貸し与えて計画に抗議しようとした黒炭オロチの処断を見届ける。
大宴会で侍達との戦が始まる最中、磔にされたモモの助を救出するしのぶに気づき、彼女を掴んで勢いよく投げ飛ばすが、その隙にレイドスーツのステルス迷彩を活用したサンジに奪還を許してしまう。
直後にプテラノドンに変身して、そのままサンジと交戦し、地上に彼をあっさり吹き飛ばした(サンジはレイドスーツのおかげでほぼ無傷で存命)。
ルフィ達を鬼ヶ島屋上にいるカイドウの元へ行かせないよう、飛び六胞らに指示を飛ばして自身は待ち構える。
その後不死鳥マルコとゾロの屋上進撃を阻止するため、クイーンと共に獣型に変身し交戦するもマルコの機転でゾロには突破され、クイーン共々足止めを受ける。
その後はクイーンと共に戦場となったライブフロアの対処を行う。度々来る白ひげ海賊団のNo.2であるマルコの妨害もクイーンと共に受けるが、お互いの持ち前であるタフさで何度も立ち上がり、目立ったダメージもなく、逆にに攻撃に転じた際にはマルコを圧倒。
やがてマルコを限界まで追い込むと、途中でライブフロアに駆けつけたサンジの相手をしていたクイーンに加勢し、サンジを圧倒。更にお玉の能力で侍側についたギフターズの始末と、カイドウ&ビッグ・マム戦で重傷を負ったゾロにとどめを刺すべく戦場を火の海にするが、マルコの最後の底力で攻撃を防がれたことでゾロの回復を許してしまい、そのままマルコと交代する形でゾロと交戦を開始する。
途中桃色の巨大な龍がライブフロアに現れる混乱があったが、そのまま戦闘を続行し、途中で自身のマスクを傷つけられたことにキレてクイーン達をも巻き込む「ブチ切れモード」になり、ゾロに猛攻撃を仕掛けて戦場をライブフロアから右脳塔ドーム外に移す。
ドクロドーム外に出てもゾロと交戦を続け、プテラノドンの飛行能力、防御不可の貂自尊皇(テンプラウドン)、そして斬撃を入れられても血を出さない異常な頑丈さでゾロを圧倒し続けたが、交戦の末に遂にゾロに自身の防御力と背中の炎の関係性を見抜かれ、マスクを完全に破壊されて素顔を見せることになる。
それでもキングは能力と種族の特性を遺憾無く発揮した戦法で優位に立ち、自身の方が生物として勝っていると自負するも、死闘の中でゾロは攻略法を理解・実行し始めたことで戦況が傾き始める。最終的に、空中から御守火龍皇で止めを刺そうとしたが、ゾロが放った「閻王三刀龍・一百三情飛龍侍極」の一撃によって大技・刀・翼の片方を一斉にぶった斬られて敗北し、カイドウと語り合った日の走馬灯を見ながら鬼ヶ島から落下した。
「カ……カイドウさん……」
鬼ヶ島天上決戦から7日後、お玉の支配下にある真打ちババヌキがいる兎丼の元囚人採掘場にクイーンらと共にいた。
が、囚人採掘場に現れた海軍大将の『緑牛』の緑牛の能力によって他のメンバー共々身体中の養分を吸い尽くされてしまった。
アニメにおいてその詳細が描かれており、海楼石の手錠などは特につけられてはおらず、まだ身体の方は満身創痍で背中の炎は灯せてはいなかった。現れた緑牛になんとか応戦するものの、手負いな上に緑牛の弱点である種族特性の炎を出せれず不利な状態だったので敵わず、緑牛の能力の根に突き刺され養分を吸収され敗北した。
このアニオリのシーンで、いつも啀み合っているクイーンに対して、「追撃されてるぞ」と知らせたりクイーンがやられた際に劇中であまりなかったが名前を呼んで心配したりなどもしていた。
因みにアニメ版のこの回で、6m台の身長を持つキングとクイーンはどういうわけなのか、緑牛の身長と同じぐらいの高さへとなってる。(緑牛の身長は不明だが、恐らく約3m台)
緑牛は軍艦一隻を要請していたが、海軍に連行されたのかは不明。
エッグヘッド編
ベガパンクの放送をどこかで神妙な顔で聞いていた。
主なセリフ
- 「戦いに流派や型が必要か?」
101巻1023話。絡繰刀や体に仕込んだトゲ武器でゾロを翻弄しながら。
海賊らしいダーティな戦いぶりを形容する言葉に、ゾロも肯定した。
- 「太古の昔プテラノドンはこうやって狩りをしていたんだ!」
102巻1032話。プテラノドンのトサカを引っ張りつつゴムのように頭部を伸ばして射出しながら。
リトルガーデンのプテラノドンはそんなことをしていなかったが太古がどうだったのか真偽は不明である。
- 「そうだが…おれはそれ以上!! 少し特殊かもな!! 刀で勝負してやろう!! おれも刀は好きだ!!」
102巻1032話。実力者であるゾロとの戦いにテンションが上がったようで、前述のダーティさとは違い「刀が好き」と語りつつ一刀流で斬りあいを挑んできていた。
102巻1035話。キングもまた、カイドウに忠誠を誓いカイドウのために戦っている。
- 「お前は世界を変えられるか?」
102巻1035話。少年時代のキング(アルベル)。パンクハザード実験施設での、カイドウとの初対面。
この質問に対し、「おれにしか変えられねぇ!」と言ったカイドウにキングはついていくことを選んだ。
- 「────伝説は伝説だ。今更何も求めてない…おれの命はあんたに貰ったもんだ。あんたは「最強」でいろ…!! おれも敗けねェ あんたを「海賊王」にする!!」
103巻1036話。昔カイドウと二人で飲みながら。
ジョイボーイの伝説を知りながらも、キングは命の恩人カイドウのために闘ってきた。
余談
- 拷問好きの変態野郎
キングは初登場時、クイーンに「拷問好きの変態野郎」と罵倒されており、「VIVRECARD ONEPIECE図鑑」にも「拷問を好むサディスティックな一面も併せ持っている」と記述されている。
しかし、劇中ではむしろクイーンが拷問するのを楽しんだ描写こそあれ、キングが拷問をする場面はなかった。
過去にキングは政府機関で耐久実験を受けていたことから、「クイーンの罵倒は、キングの"実験体"としての辛い過去を揶揄・侮辱したもの」とも考えられる。
- 地肌にトーン
キングは、『ONE PIECE』の原作漫画で初めて地肌に「肌の色」としてトーンが張られたキャラクターである。褐色の肌はルナーリア族の特徴の一つとのこと。
彼の登場まで、原作では人(人間だけでなく、魚人族なども含む)の地肌に「色」としてのトーンが張られたことはなかった。
また、アニメ版ゾロ、ウソップ、ロビンなどは当初褐色肌として描写されたこともあったが、アニメ版独自の描写であり、後に変更されている。
アニメ版では多種多様なキャラクターが登場する都合上Mr.1/ダズ・ボーネス、ワイパーなど、原作表紙と違う肌色にされたキャラクターは度々いる。
- ゾロとの共通点
ゾロとは「主が立ち上げた海賊団としての最初の仲間」「仕える主との最初の出会いが拘束された状態」「大海賊のNo.2」「実直であるが巫山戯る時もある性格」「武器が刀」「主が海賊王になることを微塵も疑わない」など共通点が多く、対比がなされている。
- 素顔
仮面で顔を隠していたキャラクターの素顔がイケメンという手法自体は今までのマンガやアニメでは常套手段として用いられていたことが多い。
だが『ONE PIECE』ではあまり用いられておらず、鉄仮面のデュバルやシャーロット・カタクリなどの前例も。
しかし登場したのは『ONE PIECE』では珍しいタイプのイケメンだった事もあり、中の人もTwitterにて「キングの素顔がががががっ!わくわくが止まらない。」とコメントした。
- ドラゴン十三號
パンクハザードに施設の護衛として存在するドラゴン。
ベガパンクの手によって作られた人工生物であり、天竜人に名付けられた。
茶ひげ曰く「どんな環境にも適応できる」とのことから、過去にこの場所に捕まっていたキングの血統因子との関連性があるのかもしれない。
- 動物系能力者
劇中登場した動物系の能力者では珍しく、決戦での最後の技は悪魔の実の能力によらず、初めて人型の時に倒されたキャラクター。
- 登場する伏線?
人間屋の価格相場のチラシの「その他の希少種族:時価」の周りの模様がキングの入れ墨と似ている。
- 幼少期
103巻SBSでは、読者のリクエストにより、百獣海賊団幹部たちの子供時代のイラストが描かれている。基本的にこのシリーズでは、貧困や争乱などの恵まれない環境で幼少期を過ごした者たちは、薄汚れた身なりにぼろぼろの衣服でいることが多い。
しかし、このページでのキングは、短パンにTシャツ・槍を手にした軽装ではあるものの、全体的に身綺麗で服のセンスもよく、穏やかな笑顔を浮かべていることから、この時点での彼(体格的に10才前後か)は、それなりに恵まれた暮らしを送っていたと推測される。
一方で10代半ばの時点では、上記の通り政府に捕まり実験台として拷問を受け続ける日々を送っており、さらに目元には例の入れ墨が入っている。その数年の間に、彼の人生を暗転させるいかなる事件があったのか、作中本編にて描かれる日は来るのであろうか。
- カレーうどんの件
かつてキッドとキラーがカレーうどん嫌いの理由がSBSで語られたが、キングも技「火龍皇」についてSBSにてカレーうどんがらみの質問があった。
質問者は「「火龍皇」はカレーうどんですか?キングはうどん好き?」と質問し、尾田先生は「カレーうどんですね。大好物はトビウオの刺身ですが、カレーうどんはうまいからね!」とキングはカレーうどんもそれなりに好きと受け取れる答えを行った。
関連イラスト
素顔
関連タグ
ONEPIECE 百獣海賊団 飛び六胞 大看板 NO.2 リュウリュウの実 プテラノドン
シャーロット・カタクリ:同じく四皇のNo.2である。冷静沈着で冷徹な立ち振る舞いと、素顔を隠し、バレかけると無差別攻撃に走るほどに取り乱す・・・など共通点が多い人物。年齢も一歳違い。
トラファルガー・ロー:両者とも悲惨な幼少期を過ごしていたところ、ある人に救われて「自由」になり、救ってくれた恩人の願いのために生涯を捧げようとした点や恩人の使用していた技を真似るところなど類似箇所も多い。
ワイパー:シャンディアの戦士。顔立ちが似ており、背中の羽や顔の左側にタトゥーがあるなど共通点も多い。
世界政府に迫害された同い年の希少種という共通点を持つ。
またくまもキングも万国にはいない種族の一つである。