ビッグビッグランでは、より迅速にシャケを撃退するために、ワタシが新たに開発したブキを試験投入する予定です。当日支給される場合がありますが、ブキの情報は絶対に口外しないでください。また、持ち出しは厳禁とします。
概要
『スプラトゥーン3』のゲームモード『サーモンランNEXTWAVE』に登場するブキのひとつにして、クマサンによる違法改造を受けたブキ・クマサンブキの一種。
ベースとなったのはかねてよりサーモンランで重宝されていたダイナモローラー。
『3』のアプデで追加されたストリンガー・ワイパー・マニューバーに続く追加実装ブキであり、現状同作最後の追加でもある。
基本的に、設定上クマサンブキは外部に情報が漏れないよう言われている極秘裏の違法改造品なのだが、コイツだけは上記のお知らせとして公にその投入が宣言された。
仕様が判明したのはビッグビッグラン開始後だが、存在を表明したのはクマブキ初となる。
その外見は元々ダイナモに搭載された発電機周りをさらに拡張・増設する形で改修を受けており、絶えず上下するワイパーなどに付いていた例のコイルと黒煙を吐き出す排気ノズル、そして実際に唸りを上げるエンジンが特徴的。元々の電気駆動にエンジンも加えた、出力のハイブリッド化といったところか。
そのため、転がす際には片側だけパーツが歪に伸びているというアンバランスな見た目をしている。
性能と立ち回り
横振りは150ダメージで射程と振り速度は概ねカーボンローラーと同等。クマブキにしては控えめな性能で威力減衰も厳しい。
用途としてはコウモリを殴ったり、ハシラを上って一掃する程度。基本的に後述の「轢き」に繋げる前振り。
縦振りは一転して超強化されており、一振りでなんと600ダメージ、しかもチャージャー並みの射程距離まで持っている。
直線上のザコシャケはもちろん、しっかり狙えばナベブタも地上から撃破可能。同じ高低差なら減衰下限が約400ダメージなので、ダイナモと違い射程端でも当たればバクダンも一確。
ただしその代わり、タメがダイナモ以上に長いので使い所は見極める必要がある。また最大で連続5回までしか振れないため、燃費も悪化している(とは言えダイナモローラーもアップデートでの改善込みで6回しか振れないが)。
……と、ここまでならダイナモローラーよりむしろヴァリアブルローラーの性質を尖らせたともとれる性能だが、コイツの真価は横振りでも縦振りでもない。
それはダイナモの400ダメージはそのままに、パブロ並みの機動力とワイドローラーの塗りと効率を兼ね備えた、文字通り敵を瞬時に溶かしてしまう超高性能のコロコロ轢殺にある。
転がし始めた瞬間はそれほど速くないが、徐々に横のエンジンが起動して加速、風を切るエフェクトが出るとパブロやイカダッシュ以上の凄まじい速度で前進する。方向転換・ジャンプ時に慣性がはたらくほどの加速度である(これは小回りの低下というデメリットでもあるが)。
このブースト状態ではオカシラなど一部を除くシャケを除いたノックバックへの耐性が付き、転がしているだけでザコシャケはおろか顔を出したモグラや背を向けたテッパン、そしてテッキュウといった地上に居座るシャケを400ダメージの連続ヒットで尽く粉砕できる。
元々地上での処理速度に優れているクママニュもびっくりの殲滅速度であり、初めてこのブキに触れたプレイヤーはその速度と性能に衝撃を受けること間違いなし。
しかもこれだけの性能で、約15秒間は継続してコロコロできる。スプラローラー等と塗り継続時間はさほど変わらないが、その間上記の速度で塗り進めるため、結果的にワイドローラー並の塗り&カーボン並みのインク効率となっている。
そう、このローラーは敵をコロコロで蹴散らすことに命を懸けた性能をしているのである。
巨大タツマキやヒカリバエは勿論、特にドスコイ大量発生では大きな戦力となるだろう。もはや砲台いらず。
グリルは従来通りコジャケの殲滅、霧発生時も自衛能力と救助能力の高さから非常に頼りになる。ハコビヤ相手では流石仕事がなくなるが地上のコンテナの掃除はお手のもの。
オカシラ戦においてもその移動速度は誘導にも自衛にも役立つ。基本的にはザコ掃除とオオモノ排除をすべきだが、タツにはローラーでありながら縦振りでボムの破壊に貢献できるのも利点のひとつ。
なお、ジョーにはダイナモ同様(かなり微細な位置調整が必要だが)コロコロで凄まじいDPSを叩き出すことも可能。
……と、クマサンブキの中でも頭ひとつ抜けた多様な適性がある。
単純に考えても機動力とインク効率を爆上げしたダイナモローラーであり、爆速で走り回りザコシャケを殲滅して味方を支援するのは勿論、輪をかけて強化された縦振りでオオモノをピンポイントに撃破することも可能。
火力は控えめながら動作の早い横振りでダイナモが苦手だった咄嗟の攻撃も可能と、ダイナモの弱点をマイルドにしつつ強みをさらに伸ばしたような性能で隙がない。
(そもそも「ダイナモがあるのにローラーのクマサンブキが出るとは思えないと考えるユーザーも多かった)
クマブキの中でもクマチャーと一、二を争うスペックとして議論されることも多く、アルバイターからの評価は非常に高いクマブキ。
ただしクマワイパーやクマスロと違って貫通性能は持っていないので、カタパッドは普通にボムで対処するしかないし、ハシラとの相性も元通り最悪。そのあたりは他のブキを持つ味方に任せよう。
主力とサポートを両立することがこのブキを最大限活かすことに繋がる。
弱点、もとい注意点として、圧倒的な加速能力と引き換えに上述の通り急激な方向転換に慣性を伴う点と、早すぎて弾かれてもすぐ前進できる特性上ヘビなどに突撃し続けてしまい事故死してしまう事が多い点、縦振りの前隙がかなり大きく、誤操作が命取りになる点などがある。
特に段差を上った瞬間に縦振りが誤爆することが多い。強すぎる性能に呑まれないようにしよう。
また、コロコロの速度が速すぎるのと転がすのが楽しすぎる余り、潮位の移り変わりに気付かず水没したり、(ビッグラン満潮限定ではあるが)コロコロに夢中で気づいたら自分だけコンテナから遥か遠い陸地に取り残され、1Waveずっと味方に任せっきりになってしまうという珍事も発生している為、潮位の変化や周囲の状況をこまめに確認しておくように。
余談
異彩を放つエンジンユニットだが、コロコロ待機時・コロコロ時に爆音を轟かせる。(誰が言ったか登場当時に放送してたことも相まってブンブンジャーと揶揄されてるとか…)
轟音とともにシリンダーを高速で上下させ、煙と火花を上げて疾走する様はまるで暴走族(なおローラーの共通仕様として、イカタコたちはコロコロ中満面の笑みである。こわい)。
ついでに言うと縦振り時も重い音が鳴るが、こちらは圧力で爆発したりして壊れそうな印象を受ける。これも怖い。
なお、前情報の段階で、日本のイカ研はX(旧Twitter)上でシルエットだけ公開してその全容には触れなかった(その画像は排気口のアップだったためにスピナーにも見えるものだった)が、フランスの公式がうっかりローラーであることを明かしてしまった過去がある。
前作、スプラトゥーン2のヒーローモードに、タコツボザムライというボスがいるが、こいつが扱うブキ(ダイナモローラーライジン)との共通点が見られる。こいつも強力な縦振りで、こちらを攻撃してくる他、ローラーをバイクに変形させてものすごいスピードでこちらに突っ込んでくる。元がダイナモローラーである事もあって共通点が多いのも納得である。
高速でローラーを転がせることからイベントマッチの「塗りダッシュバトル」を思い出すプレイヤーも少なくなかった。「塗りダッシュバトル」はクマサン印のローラー実装の伏線だった?という考察も生まれた。
また、このブキのフィギュアを実際に作ってしまった有志もいる。
余談だが、このフィギュアはファミ通が𝕏️(旧Twitter)で募集していた『ファミ通イカした創作大賞』に製作者が応募したところ、「クラフト&コスプレ部門」にて見事ファミ通編集部により選考された。