「ヒヒヒ…正夢という訳だ、喜べ!」
概要
身長:194㎝
体重:116㎏。
入院中の妹を持つ男・青木雅史と契約した敵イマジン。から無数の毒針を連射して攻撃する。また、2体に分裂することも可能。緑眼の分身体はある程度の方向転換が可能な光弾を飛ばす能力も持つ。
外見
「土蜘蛛草子」から蜘蛛のイメージで実体化した、赤紫と黒の体色をした蜘蛛の怪人。
本体・分身体共に同じ風貌をしているが、本体は複眼が赤く、剣を武器としている。
また頭部の角や縞模様は蜘蛛男をモチーフにしていると思われる。
契約者の願い
願い事:「病弱な妹・真由を励ますために星空を見せたい」
上記の日付は雅史の妹・真由の6歳の誕生日にあたる。
この日真由は両親と車で星を見に行った。当時雅史は何らかの理由で行けなかったものの、ほどなくして真由は入退院を繰り返すようになり、灯りの強い都会暮らしゆえ満足に星を見られない日々が続く。
この日見た星空は、真由にとって元気だった頃の自分を重ねて忘れられないものとなっている、と雅史は考えていた。
真由の病室のネームプレートには平成13年(2001年)12月17日入院とあり、上記の日付は本当に真由が入退院を繰り返す直前であったことがわかる。
更に言うと、この日はマクノート-アッシャー理論がしし座流星群を予測していた日であり、現実でも東アジアで大出現が観測されていた。
活躍
停めた車の中で眠っていた雅史に目をつけて契約。
雅史は夢と認識していたが、病室に襲いにかかり、驚く雅史に項目トップの台詞を挙げて突き飛ばした後真由を鉄塔の上に括り付けようと動いたが、気配を嗅ぎ付けていた侑斗が乱入。
本来は侑斗が契約者のフォローに回り、良太郎に戦闘を任せる手筈となっていたのだが、とある理由のため良太郎が別時間のデネブと侑斗によってゼロライナーに連れていかれたため、事情を知らぬ現在の侑斗はやむなくゼロノスに変身して交戦。
侑斗の変身直前にデネブによって屋外に弾き飛ばされ、そのまま彼に妨害された後、駆けつけたゼロノスの猛攻を受ける。
触手を伸ばしターザンの如く空中を動くも、工事用のロープに捕まったゼロノスに対応され、空中戦の末動きを捉えたゼロノスに接近されて触手が斬られる。
一方的に滅多切りにされるが、デネブが節介を焼きだしベガフォームに変身、スプレンデッドエンドで撃破された。
…と思われたが、実は分身するタイプであり、緑眼の個体が残っていたことが発覚。デネブを通じて知った侑斗は、イマジンがまた戻ってくると確信しデネブに真由を見張らせるも、誘拐せずとも停電を起こせばいいという考えに至り病院周辺を停電させ、襲撃により入院していた青木の過去の扉を開いて移動。
良太郎が電王プラットフォームで追いかけ、ガンフォーム(モモタロスが向かおうとしたがリュウタロスが半強制的に変身)に一方的に追い詰められるも、「別時間の良太郎を集めるために戦闘を早く終わらせたい」という理由あって追跡していたゼロノスの援護射撃に機嫌を損ね、ソードフォームに交代。挑発された上で顔面に蹴りを喰らい、その後も一方的に押されるまま、「俺の必殺技パート5」(エクストリームスラッシュ)を受け倒された。
事件終了後、良太郎と侑斗の計らいで兄妹は希望ヶ丘公園に向かう。(良太郎と侑斗の傍には雅史の車があったため、病院に外出許可を取り兄妹を案内したものと思われる)
公園の展望台からは降り注ぐ流れ星。そして真由が見たかったのは星空ではなく流れ星であり、その真意も「あの時のような流れ星を兄にも見せたかった」という、兄との共有願望であったことが判明。
良太郎は「星がよく見えるから」という理由で兄妹を公園に連れていったに過ぎなかったが、侑斗は当時の日付から、しし座流星群の大出現ゆえ真由にとって印象深い星空になったことを理解しており、さらには現在(放送日の日付に倣えば7月下旬)が、最も観測しやすい流星群・ペルセウス座流星群が活発な時期であることを見越した上で公園に連れていこうとしていた。
星に入れ込む侑斗の姿に、良太郎の中では初めて「似ても似つかない」と考えていた桜井と侑斗の姿が繋がるのだった。
その他の個体
ウルフイマジン、アントホッパーイマジン共々デンライナーに不法に侵入し、電王抹殺を目論む敵として登場。
ちなみにこの三イマジン、いずれも中の人が某有名RPGのシリーズで主人公を務めているという共通点があるが…まあ、それがチョイスされた理由ではあるまい。それを言い出したらリュウタロスだってそうだし。
第1話に登場。世界が崩壊していく中で光夏海の前に未契約状態の姿で現れ、他のイマジン達と共に彼女に契約するよう迫った。
ちなみに、彼の周囲にいたイマジンはバットイマジン、ゲッコーイマジン、ホエールイマジン、スコーピオンイマジンであり、のちにホエールとスパイダーを除くイマジンが魔化魍・ファンガイア軍団に混じって出現するがディケイド響鬼に敗れている。
本編の個体とは別存在であるはぐれイマジンとして登場。契約者の「野上良太郎に会いたい」という望みを叶える為、契約者に憑依して行動。良太郎に遭遇して契約を完了した後は過去に飛び、過去まで追いかけて来た電王ソードフォームによって呆気なく倒された……が、実際はこのスパイダーイマジンの方こそ、契約者が別の目的を果たす為に利用していただけに過ぎなかった。
余談
TV本編の契約者・青木を演じたのは山本康平。過去には『忍風戦隊ハリケンジャー』で尾藤吼太/ハリケンイエローを演じた。
赤目の本体は本編で初となる過去へと時間移動をする前に倒された個体となった。
『電王』本編で声を演じた鈴木氏は今作が平成ライダーシリーズ初出演となり、昨年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』でクエスター・レイの声を担当していた。
超電王トリロジーで声を演じた笹沼氏は、本編でモールイマジン〈ドリルハンド〉の声も演じている。
元ネタになった「土蜘蛛草子」は源頼光四天王が土蜘蛛を退治する物語の事。
土蜘蛛は日本を魔界に染めようと目論む妖怪であり、そのあり方はまさしく世界征服のために暗躍するショッカーの蜘蛛男の姿に重なる。スパイダーイマジンが蜘蛛男に似ているのもある種の必然か。
関連タグ
ツチグモ(魔化魍):元ネタが同じ。