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ドラえもん海底列車

どらえもんかいていれっしゃ

ドラえもん海底列車とは、1998年〜2006年にJR北海道が運行していたラッピング列車。
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概要編集

1998年平成10年)に青函トンネルが開業10周年を迎えることに合わせて、JR北海道テレビ朝日系列のテレビアニメ『ドラえもん』とのタイアップを企画。


津軽海峡線の列車の内外装に『ドラえもん』のメインキャラクターのラッピングを施工し、「ドラえもん海底列車」として運転した。これと連動して吉岡海底駅に「ドラえもん海底ワールド」が開設され、「吉岡海底駅見学コース」にて期間限定イベントが実施された。


初代(1998年〜2002年)編集

快速海峡」(青森駅函館駅間)の客車14系座席車または50系)の内外装にラッピングを施工。1998年(平成10年)3月1日から運転を開始。2000年(平成12年)からは牽引するED79形電気機関車にもステッカーが貼り付けられた(シール・ステッカーのデザインは年度ごとに異なる)。


50系充当列車の4往復(下り5・7・11・13号/上り2・4・8・10号)では、売店とフリースペースを備えた「ドラえもんカー」が連結され、『ドラえもん』関連のビデオも放映されていた。


14系充当列車の2往復(下り3・9号/上り6・12号)にも、50系充当列車と比べるとやや控えめながら同様の装飾がなされていたが、「ドラえもんカー」は連結されなかった。


「ドラえもん海底列車」が好評を博したため、イベント期間終了後も車体内外部のシール・ステッカーを即時撤去することなく、その後もキャラクターを配した外観で運行された。50系・14系充当列車共にドラえもん(CV:大山のぶ代)と野比のび太(CV:小原乃梨子)による車内放送が実施されていた。


2002年(平成14年)12月1日のダイヤ改正で快速「海峡」が廃止されたため、同年をもって終了した。このため、代替として特急「白鳥」・「スーパー白鳥」が吉岡海底駅に停車した。


2代目(2003年〜2006年)編集

快速「海峡」廃止後の2003年(平成15年)7月19日からは、臨時特急「ドラえもん海底列車」(吉岡海底駅〜函館駅間)が運転された。


全車指定席で定員制での運転であり、乗車には乗車券の他に指定席特急券・吉岡海底駅見学整理券が必要だった。また、往復乗車が原則であり、吉岡海底行きは吉岡海底駅のみで降車、函館行きは吉岡海底駅のみで乗車可能だった。


1日1往復だが、多客期には1往復(号数は往路・復路ともに82号)が増発された。


快速「海峡」時代と同様にドラえもんと野比のび太による車内放送も実施されたが、2005年(平成17年)4月に行われたテレビアニメのリニューアルに伴い、声優が大山のぶ代と小原乃梨子から水田わさび大原めぐみに交代した。


しかし、吉岡海底駅が北海道新幹線の工事着工に伴い資材基地として使用されることになり、「ドラえもん海底ワールド」を含めた「吉岡海底駅見学コース」は2006年(平成18年)8月27日をもって全面休止。臨時特急「ドラえもん海底列車」も同日を最後に運行終了となった。


停車駅編集

吉岡海底駅 - 木古内駅 - 五稜郭駅 - 函館駅


なお、吉岡海底駅では車両の留置・折り返しが不可能だったため、蟹田駅〜吉岡海底駅間を回送して運転し、蟹田駅で折り返していた。


使用車両編集

781系特急形電車を改造したもので、4両編成×2本(L-7編成とL-104編成)を2003年(平成15年)6月29日付で札幌運転所から函館運輸所に転属させ、6両編成×1本に組み替え(L-7編成の中間にL-104編成のモハ781-5+サハ781-5の2両を挿入)、ラッピング車両に改装した。組み替えの際に余剰となったL-104編成の先頭車2両(クハ780-104とクモハ781-104)は保留車(予備車)となった。


内外装は藤子プロの特別監修により、車両ごとに『ドラえもん』のキャラクターやひみつ道具をテーマにしたラッピングが施されたほか、客室の座席ヘッドカバーもドラえもんがデザインされた専用のものに変更された。キャラクターデザインは1979年昭和54年)開始のテレビアニメに準じており、前述したテレビアニメのリニューアル後も変更されず継続使用された。


4号車は「ドラえもんカー」としてカーペット敷きのフリースペースに改装され、映画ドラえもんのダイジェストのビデオ放映が実施されていた。


号車車両デザイン備考
1号車クハ780-7タケコプター
2号車モハ781-5植物歩かせえき
3号車サハ780-5ジャック豆
4号車モハ781-14空気クレヨン「ドラえもんカー」
5号車サハ780-14ウマタケ
6号車クモハ781-7ムードもりあげ楽団

臨時特急「ドラえもん海底列車」の運行終了後は先に編成組み替えで保留車となっていた先頭車2両が2006年(平成18年)9月4日付で除籍(これが781系では初の廃車となった)。残りの6両も同年11月15日付で除籍・廃車となった。


余談編集

快速「海峡」に充当されていた14系客車は急行はまなす」(青森駅〜札幌駅間)の間合い運用だったため、期間中は急行「はまなす」もドラえもんのラッピングが施された状態で運転された。


1999年(平成11年)7月5日から9月20日にかけて、札沼線学園都市線)の普通列車に使用されていたキハ141系気動車(50系客車の改造車)の一部も、50系による快速「海峡」の「ドラえもん海底列車」と同じデザインのステッカーが施された状態で運転された。


2005年(平成17年)8月2日〜8月7日と2006年(平成18年)8月2日〜8月6日には、「ドラえもん海底列車」用の781系(6両編成)が青森ねぶた祭に合わせた臨時特急「ねぶたエクスプレス」(青森駅〜函館駅間)で使用された。これは本州での781系による営業運転の唯一の事例である。


関連タグ編集

JR北海道

津軽海峡線津軽線海峡線江差線函館本線

青函トンネル 吉岡海底駅


E5系JR東日本):青函トンネルを営業運転するラッピング車両。U6編成に東京ディズニーシーの「ファンタジースプリングス」をイメージしたラッピングを施工し、「Magical Journey Shinkansen」として2024年令和6年)10月10日から2025年(令和7年)6月上旬の期間限定で東北新幹線北海道新幹線を走行。

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