作成されたのは紀元前200年~紀元後800年ごろと、1000年近くにわたって描かれ続けたとみられている。
盆地表面を埋め尽くしている暗い色の岩石を取り除き、下の明るい色の砂地を露出させることで線を構成している。
有名な「ハチドリ」以外にも多数の図柄が存在するが、いずれの図柄も航空写真でなければ全体像を把握できないほど巨大で、最大のものは全長50kmに及ぶ。なおこの最大のものは衛星写真によって把握された「矢印」で、高度900km以上でなければ形を把握することができない。
製作自体は正確な縮小図面を作れば高度な器具なしでも可能であるが、なぜこのように巨大な地上絵を作らなければならなかったのかという点については今なお定説は存在しない。
(ナスカ以外の周辺地域にも地上絵が存在しており、また近くには階段状ピラミッドが作られているため、何らかの関係があるとされる。最近の学説では他地域から聖地巡礼の際、地上絵をなぞって通る儀礼があったのでは?と言われている)
前述通り、地表の石を取り除くという簡単な方法で描画されているため、扱いを間違えればすぐに消えてしまいかねない繊細なものである。
現在は風化が進み、その多くは消えかかっており、すでに見えなくなってしまっている地上絵もあるという。
このため、地上絵のある区画は全面的に立ち入り禁止であり、研究者など、特別な理由のある人間でなければ許可が下りない。立ち入る際も、絵を傷つけないように特殊な履物を履く必要がある。
…が、2014年、某環境団体が地上絵の近くに無断で立ち入り、メッセージを地表に描いて空撮するという事件を起こした。
前述通り、高い高度でなければ発見できない地上絵もあるため、今でも新規に発見される地上絵もある。2010年以降も150点近くの地上絵が新たに発見されている。他、上述通り、特別な機械がなくても、多少の知識と根気があれば作ることが可能なため、現代人がいたずらなどで作ったものが混じっている可能性も指摘されている。
…ナス科の地上絵ではない。
創作作品におけるナスカの地上絵
原作・アニメ
ゼーラ星人(暗黒ホラー軍団)とは別に太古の地球に来た異星人が残した巨大ロボットの設計図という設定。暗黒ホラー軍団はこれを解読して巨大ロボを暗黒怪獣として復活させようとした。
アトランティス人が残した要塞。アトランティス人はこの地に住む人々に、後々自分達が復活した際服従するよう刷り込みを与えていた。
舞台の一つとして登場。フランシスコ・ピサロが近隣の町で略奪を働いていた。
エステバンたちが乗る飛行メカ「大コンドル」のモチーフでもある。
劇場版第4作「正義超人VS古代超人」にてサタンキングの部下・古代超人コンドルサタンが眠っていた要塞で、ロビンマスクとの戦いが繰り広げられる。
サタンキングの拠点「サタンタワー」も同様の形状をしている。
劇中では地下に一部将官しか知らされてない大規模な武器、弾薬の保管庫が在り、ムゲ・ゾルバドス帝国に寝返ったシャピロ・キーツが帝国にここの武器・弾薬が世界各地の地球軍や反帝国ゲリラに渡っているため地球制圧が停滞していると進言し攻撃対象となる。
タウロスがメタルホーク達サイバトロンプリテンダーによって封印されていたが、デビルZによって封印を解かれる。
作中ではエクスカイザーの御先祖が残したものとされている。地上絵に秘められた力のおかげで、空からグレートカイザーソードを召喚させドラゴンカイザーのピンチを助けた。
※このおかげでエクスカイザーはグレートエクスカイザーになることができるようになった。
日昇学園がライジンオーの基地になるまで鳳王はここに眠っていた。
地上絵をモチーフとした「地縛神」というモンスターが登場。これらは、5000年前に「赤き竜」との戦いによってナスカの地に封印された邪神という設定で、7体が存在している。
劇中ではダークシグナーという集団が使用するカードで、召喚する際に周りの人々の魂を生贄にするという凶悪なモンスター。その巨大な体と反則級の強力な効果でシグナー達を苦しめる。
CV:保志総一朗(人物として)
従来の歴史では、上記の概要と同様なのだが、真歴史ではナスカと言う人物が描いた地上絵として本編に登場した。
詳細は真歴史を参照の事。
漫画とアニメで訪れた理由が異なっている(ちなみに訪れたのはアニメが先)。
アニメでは第78話で「宇宙人が作った宝の隠し場所」として訪れたことになっていたのに対し、原作漫画ではケロロンボール編で訪れたことになっている。小説版『姿なき挑戦者!?』でも訪れているが、こちらでは「宇宙人の事件現場」という扱いになっている。
またアニメと小説版では特に規制線が貼られているといった描写がないのに対し、漫画では明確に規制線が張られているといった違いもあった(ただし入っていいという描写も確認できていないので、もしかしたら漫画以外でも貼られている可能性が考えられる)。
なお『超劇場版ケロロ軍曹3』のゲストキャラクターであるナスカはこの名称から来ており、その影響で超劇場版3のゲストキャラの設定も原作とは大幅に異なっている。
特撮
デンジ星人が地球に残した遺跡の一つ。
ハチドリの地上絵は銀河連邦警察のシンボルとなっており(宇宙刑事ギャバンの頃からすでに登場している)、神官ポーはこのハチドリの絵を不吉な物と忌み嫌っている。
怪人「ナスカ・ドーパント」が登場。園咲霧彦が、ナスカの地上絵の記憶を封じ込めたガイアメモリを使用したことによって誕生したという設定である。
「ナスカブレード」という武器や「ナスカウイング」という能力を扱う。また「レベル2」に達すると、ハチドリの地上絵の翼を出現させることも可能になる。
ゲーム
アクトレイザー(アクションゲーム)
カサンドラ(砂漠)に、ナスカの地上絵がモデルの地上絵が登場。
マラーナ(湿地)にある、宝物の在り処のヒントになっていた。
ガイア幻想紀(アクションRPG)
ミステリードールの手がかりを探すテム一行が、彼の従兄弟ニールの案内で訪れる。
当初は「コンドルを象った絵」と思われていたが、絵の所々に転がる岩の位置から本当は白鳥座を模した物であると推察。更に「白鳥座の下方に観測された謎の赤い星」との関連を疑った一行が地上絵の下方を調べたところ、テムが空中庭園にワープさせられてしまう。
ゼビウス(STG)
ステージを進めていくと、突如ナスカの地上絵が現れる。
舞台が南米だと言う以上の意味は無いらしいが、適当に点を散りばめて星空と称していた当時のゲーム業界においては絶大なインパクトをプレイヤー達に与えた。
ポケットモンスター(RPG)
「ポケットモンスターブラック・ホワイト」より、コンドルの地上絵をモチーフにしたと思われるポケモン「シンボラー」が登場。とりもどきポケモン、エスパー・ひこうタイプ。
桃太郎電鉄(ボードゲーム)
DS版「桃太郎電鉄WORLD」では、名産怪獣の一体として「ペルー怪獣チジョーエ」というものが登場する。ハチドリの地上絵をモチーフにしたもので、プレイヤーの列車を目的地の近くまで運んでくれるといういい怪獣。
神聖紀オデッセリア(ロールプレイングゲーム)
神族のガルーダが封印されており、訪れることで移動手段として仲間になる。
魔天伝説(ロールプレイングゲーム)
何故か北海道にあり、地下には未来的な地下都市が広がる。なお「ルチェリホ」というハチドリの地上絵が立体化した姿のインベーダーも敵として登場する。
ナスカの地上絵含め古代文明の影響を受けたと思われるグラフィックが多数登場する。
ナスカの地上絵がモチーフのボス、コンドル・ジオグラフが登場する。