概要
人類およびそれに類する種族が、ウルトラマンのデータを分析して作り上げた戦士。身も蓋もない言い方をすれば、ウルトラマンの模造品である。
広義にはニセウルトラマンの一種にカテゴライズされ、商品展開上も“怪獣”として扱われる点も共通するが、侵略行為やウルトラマンの信用失墜などの悪事を目的に作り出されたあちらとは異なり、こちらは比較的真っ当な目的で計画・運用されている(若しくはされていた)という相違点もある。
公式映像作品の例では、この名称は『ウルトラマンZ』の第23話にて地球防衛軍のユウキ・マイが発した「特空機4号ウルトロイドゼロ」がある。
もっとも、人工的にウルトラマンを模倣した存在を作り出そうとする動きはこれより前の平成ウルトラマン作品から多く見られて、代表例として『ウルトラマンティガ』においてマサキ・ケイゴと「ウルトラマンの量産化」を目指したタンゴ・ユウジを発端としたF計画がある。
しかし実戦投入での運用に失敗したり、高度な技術は敵に利用されやすいこともあってか、独自の意思を持ったり、事実として最終的に人造ウルトラマンはほぼ全員創作主に抗っており、ジードを含め、創作主から見れば全員が失敗作となっている(正史にカウントされないウルトラマンスーツを除く)。
主な戦士一覧
テラノイド
古代の巨人像の破片から建造された石像に、無理やり連れてこられたアスカの光エネルギーを光エネルギー照射装置で照射して完成した。姿はウルトラマンダイナと酷似している。エネルギー切れになり、その隙に反撃を受け倒れた所をスフィアに体を乗っ取られ見る影も無い異形の化け物、ゼルガノイドへと化してしまった。(『ウルトラマンダイナ』より)
ウルティノイド・ザギ
M80さそり座球状星団の異星人「来訪者」がスペースビーストを駆逐するため、かつて母星をビーストから救った光の巨人「ウルトラマンノア」を模して造り上げた対ビースト用最終兵器「ウルティノイド・ザギ」である。
当初こそ来訪者の計画通りにビーストを駆逐していたものの、やがて自我が芽生え自らがウルトラマンの模造品であるということに気づいてしまい暴走、遂には暗黒破壊神ダークザギへと変貌してしまった。(ULTRA N PROJECTより)
プロトマケットウルトラマンメビウス
戦力増強を図ったGUYSが用意したプロトマケット怪獣の1体で、ウルトラマンメビウス本人をマケット怪獣としたもの。怪獣戦に投入したが(トリヤマ補佐官による命令上の大きなミスがあったとはいえ)善戦できず、本物のメビウス=ヒビノミライに対する配慮もあって没になった。そういう意味では、むろん失敗作ではあるものの、制作側の意図には反しておらず、むしろ従ってはいたため、他と比べると失敗の部類が異なる(一応言っておくと戦った相手があのゼットンだったし仕方ない所もあるが)。(『ウルトラマンメビウス』より)
ウルトラマンスーツ
ウルトラマンに酷似した形状のパワードスーツで、ウルトラマンの因子を持つ人間のみが使用できる。(『ULTRAMAN』より)
ウルトラマンジード
「朝倉リク」の個別記事も参照。
リク本人はウルトラマンベリアルの遺伝子を用いて伏井出ケイにより作られたデザイナーチャイルド(ウルトラマンの模造品)であり、一応正規のウルトラマンとしてカウントされているものの、系譜的にはむしろ人造ウルトラマンに近い。(『ウルトラマンジード』より)なお、人類を守ったことから地球人には認められたものの、これもあくまで人類側から見た結果論であり、ベリアルや伏井出ケイから見れば彼も紛れもなく失敗作である。
特空機4号ウルトロイドゼロ
特空機3号キングジョーストレイジカスタムのデータにウルトラマンの戦闘データを使い、「人類の手で人類を守護する」というコンセプトのもと作り出された、文字通りストレイジの特空機の集大成。(『ウルトラマンZ』より)
ウルトラマンアンドロイド
2005年開催のウルトラマンフェスティバルのライブステージで登場した初代ウルトラマンを模したロボット。
JACK
アメコミ「The Mystery of ULTRASEVEN」に登場するMAT開発のウルトラマンジャックを模したロボット。戦闘機から変形する。
関連タグ
イーヴィルトリガー:元々エンシェントスパークレンスの設計思想がほぼテラノイドのため、これも広義には人造ウルトラマンに分類できる
ウルトラマンF:人造ウルトラマンに近い存在
擬似ライダー:人造ライダー
人工コミューン:人造プリキュア