曖昧さ回避
国鉄900形蒸気機関車
1898年(明治31年)に国鉄の前身の1つ、日本鉄道がアメリカのスケネクタディ社(Schenectady Locomotive Works)から26両購入した1B1のタンク式蒸気機関車。動輪直径が1422ミリと大きく固定軸距1676ミリと短いため小回りの利く快速な機関車だったが、最大軸重が重いとよく言われたB6形を超える14.09tもあったせいで機関区移動はあまり行なわれず、戦前の時点で営業列車に使用されなくなり、半数以上が廃車となった。戦後も固定軸距の短い本形式でなければ入線できない急曲線が隅田川駅構内に残っていた関係で入換用として使われたが、老朽化が進み主台枠に亀裂が入るようになったため、隅田川駅構内の線路を改良して2120形やDD11に置き換えられて1955年(昭和30年)1月に保存されることなく全廃となった。
余談ではあるが、ルパン三世の風魔一族の陰謀ではパトカーを蹴散らす機関車として907号機が登場している。
阪急電鉄900形
神戸線での特急運転の開始に際し、現在の阪急電鉄の前身にあたる阪神急行電鉄が製造した通勤形電車。
阪急を代表する電車として活躍したが、1978年までに全廃。現在はトップナンバーの900号車のみが正雀工場で保管されている。自走は出来ないが、イベント時には100形(通称P-6)116号車に牽引されて走行することもある。
西日本鉄道900形
西鉄天神大牟田線向けに導入した事業用車。初代と2代目が存在。
- 初代の901編成は600形614編成を種車に改造。2009年には架線検測が可能なように機器を追加している。2015年に911編成に置き換えられ、旅客用の600形に復元されて貝塚線へ転属した。
- 2代目にあたる911編成は5000形5123編成を種車に改造した車両で、こちらも初代と同じく架線検測も出来る救援車である。
近江鉄道900形
2013年6月に運用を開始した近江鉄道の通勤形電車。2両編成1本のみが在籍。
ベース車両は西武新101系であるが、同系を改造した近江鉄道100形とは改造メニューが異なり、この編成のみブレーキ方式を電磁直通式から電気指令式へ変更、また車端部には転換クロスシートを備えている。
「淡海号」の車両愛称で紺色を基調としたカラーリングで運行を開始したが、近江鉄道700系「あかね号」が2019年に運行を終了するのに合わせ、車両愛称とカラーリングを700系から引き継いだ。
大阪市営地下鉄900形
イラスト左端の車両。大阪市営地下鉄中央線の弁天町~本町間開業時に6100形として登場した車両を堺筋線開業時に60系との重複を避けるために改番した車両。
基本的に6000形(800形)と似ているが、細かな部分に違いがある。
1991年までに全廃。
広島電鉄900形
大阪市電2601形を譲り受けた。大阪市電時代にワンマン化改造を受けていたため、広電初のワンマン仕様車となった。
また、広電最後の非冷房車であったが、冷房化改造されなかった車両は2000年までに新型車の導入で廃車されたため、冷房車化された車両のみ現存している。