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おジャ魔女どれみの編集履歴

2020-05-10 00:08:59 バージョン

おジャ魔女どれみ

おじゃまじょどれみ

「おジャ魔女どれみ」とは、東映アニメーション制作の魔法少女アニメ作品である。

概要

1999年2月から2003年1月まで放送された『おジャ魔女どれみ(無印)』『おジャ魔女どれみ♯』『も~っと!おジャ魔女どれみ』『おジャ魔女どれみドッカ~ン!』また、番外編の『おジャ魔女どれみナ・イ・ショ』、そして『ドッカ〜ン!』の3年後を描いた公式小説『おジャ魔女どれみ16』からなるシリーズ作品。


TVシリーズ

東映アニメーションADKABCによる日曜朝8時半アニメ枠にて発表された、東映アニメーションオリジナル魔法少女作品。


東映アニメーションの擬人名称(ハウスネーム)である東堂いづみの名義が初めて用いられた作品でもある。


主人公・春風(はるかぜ)どれみ達"おジャ魔女"は、様々なキャラクターの持っている悩みを魔法で手助けし、解決に導いたり立派な魔女になる為に様々な試練を乗り越えながら、成長していく。


どれみがマジョリカを魔女と見破った事で"マジョガエル"にしてしまい、彼女を元の姿に戻す為、また自分の願いを叶える為に"魔女見習い"となり、"魔女"を目指す所から物語は始まる。 作中で彼女ははづき、あいこ、おんぷ、ももこ、ハナちゃん、ぽっぷのメンバーを加えつつ、MAHO堂というお店を始める。ここがどんなお店なのかはシリーズによってコロコロ変わる(魔法グッズショップ→フラワーショップ→スイートハウス→おしゃれ雑貨)。オーナーはマジョリカが担当しているが、一時的に繁盛したりもするものの基本的に経営は火の車となっている。

また、MAHO堂はお店の名称としてだけでなく、おジャ魔女メンバーのグループ名としての意味も持つ。


「どれみ」と「メモル」

本作は、本放送枠におけるアニメ作品においては、その第1作となる『とんがり帽子のメモル』(シリーズディレクター:葛西治、プロデューサー:籏野義文)以来の東映アニメーションオリジナル魔法少女作品である。


『メモル』は『どれみ』の生みの親のひとりである佐藤順一が、単話演出の主要スタッフとして参加していた作品だった。

また同じく『どれみ』産みの親の一人に数えられる関弘美にとっても『メモル』は自らの直接の師にあたる籏野義文のプロデュース担当作品にあたる。


その事もあり、特に無印の制作においては『どれみ』は『メモル』の精神的な続編である(いわゆるオマージュ作品)として位置付けられていた。無印第1話や『16』第1巻に見られるタンポポのシーンは他ならぬ『メモル』のリスペクトである。


制作の経緯

本番組の前番組である『夢のクレヨン王国』(原作:福永令三「クレヨン王国シリーズ」)は好評を博し、ゆえに放送期間も半年間延長されるなど上々の評価を叩き出していた。

しかし、同作は元より「原作もの」でありながら、女児向けに特化させるために内容を再構成・再構築(リ・ビルド)させていた。そのため放送延長などには耐えられる企画ではなく(現行のストーリーの制作進行を抱えたままで、もう一度、原作を読み込んで再構成させた企画を立て、さらに立てた企画を原作側に見せて交渉し、再了承を取る必要がある。原作側の了承が取れなかったら当然アウトで企画の一からの組み直しを要する)「だったら、最初からアニメオリジナル作品を展開した方が良かったのではなかろうか」という意図のもと、前番組の視聴層が成長しているであろうことも踏まえて制作されたのが本作である、と言える。

なお、本作の初代SDに佐藤が、シリーズ構成に山田隆司が着任したのは基本的には『クレヨン王国』からの持ち上がりである。


その前提からアニメオリジナルとして企画がスタートした本作ではあったが、この時点で東映アニメーションはオリジナル作品を長らく制作していない状況が続いており、そんな状態からアニメオリジナル企画作品を行うのは、ある種の無謀とも言えた。そこを踏まえた結果として本作の企画構築にあたった関プロデューサーは万全を期すために佐藤・五十嵐のダブルSD制を取り入れる。(五十嵐とのダブルSDは佐藤の要望でもあった)

さらに、この無謀な挑戦を少しでも安定させて本企画を安牌としてスポンサーを説得するため、上述のように『メモル』へのリスペクトを下敷きに、東映動画の「お家芸」とも言える「魔女っ子」(魔法少女とはニュアンス的に少し異なる)で勝負する事となった。


かくて関は魔法や魔女に関する書籍など、要となる資料を片っ端から集めた結果、『夢のチョコレート工場』の作者ロアルド・ダールの『魔女がいっぱい』に行きつく。

関はこの書籍のストーリーではなく「たくさんの魔女が人間の世界に入り込んで生活している」と言う設定に惹かれ、これを参考イメージとして企画を立てる。そこに佐藤が「おジャ魔女」という名称と概念を持ち込み、これが採用され制作が開始された。

さらに関は「より作品を子どもたちに身近に感じてもらいたい」意図のもと、山田の作風を活かす意味でも、アクチュアルな問題にも躊躇なく踏み込むことを企図する。この目的のもと、関はスポンサーに無理くりに協力させて小学三年生以下の男女児童のマーケティングを行い、かくて『おジャ魔女どれみ』という作品のコンセプトが構築されていった。

本作における「変身」が「魔法で服装や姿形を変える(メタモルフォース)」ではなく「魔法で出した衣装にお着換え(クロスチェンジ)」である事も、同様の意図に基づく「着替えができる事は、成長の階段を上っている証である」という考え方による。

加えて、クラスメイトたちの設定やシリーズ中の各エピソードは、スタッフたち自身が小学生だった頃の思い出を元にした部分が多いという。また第3シリーズで扱った不登校児の問題などは、実際の小学校で意見を集めるなどした。

(参考:Wikipedia)


そして、このような経緯の元に企画された作品であるため、続編構想などは当初よりぶん投げられた状態で企画される事となった。つまり「どーせオリジナル作品でやれるかどうかを様子見するための実験作だから、やれるだけやってやる、というか、やりすぎ上等!」という企画だった。

そしてスタッフたちは、この作品がそこそこ当たれば、改めて本作品とは全く異なる別企画の東映アニメーションオリジナル作品をスタッフおよび作品・作風を入れ換え切り換えながら継続して作らせてもらえるだろう、と踏んでいた。

しかし、その「やりすぎ上等」という制作手段が後に無茶苦茶大変な事態になり、さらには本作スタッフが当初に想定していた「別企画のオリジナル作品を年単位で切り換え」という目論見は、のちのち数奇な運命を辿ってしまうことを、彼らはまだ知らなかった……。


度重なる放送継続

そうして始まった本作(第1期)はそこそこどころか想定を超えて好評を得た。するとスポンサーは別作品どころか同じ主幹スタッフでキャラクターおよび世界観を継続させた続編である『#』の制作を要望。その後も『ドッカ~ン』まで4年に亘り同様のシリーズが展開されていき、その際の準備において、制作サイドで多大な問題が生じてしまう


上述の通り、もともと『おジャ魔女どれみ』自体、続編化・シリーズ化を意識した作品ではなかったため、続編が希望されるたび、スタッフたちは慌てて「どれみシリーズ」過去作の設定を洗い直し、子どもたちを取り巻く現在の環境を大急ぎでリサーチし、これを元に「何をテーマにするか」を決めてネタ被りを避けながら設定を打ち、できた試作プロットを何度も入念に内容を洗い直して、周辺のメディアミックスとも調整を……といった、通常のアニメではめったにやらない膨大な作業を泥縄式に釣瓶打つという無茶な状態を常態化させたままでシリーズを回し続ける羽目に陥る。

特に制作が急遽決定しスタッフにとっては青天の霹靂となったために大慌てで作られた『おジャ魔女どれみ♯』が顕著であり、ここで顕在化した負担量は以降のシリーズに対しても大きな課題および禍根となった。

そして『♯』を騙し騙しにでもなんとか「越えてしまった」事で、スポンサーや上層部にとっては、すでに実験作だったものは実験作ではなくなってしまい、安定的な成長作品として戦略が組まれてしまう。これにより、スタッフが当初予定していた「別企画のオリジナル作品を年単位で切り換え」の構想は完全に破綻してしまった。


その結果、スタッフたちの作業量はシリーズを追うごとに階乗的に増加し、かかる負担は時を追うごとに壮絶なものとなっていきスタッフ陣の疲労が顕在化する。特にコンセプトデザイナーを一手に引き受け務めていた馬越嘉彦への負担は傍目から見ても過剰なものと化していった。(『どれみ』で馬越に求められたデザイニングは、馬越が『どれみ』以前より得意としていたリアル系に寄った作風とはまったく異なるものである)

そのため『も~っと!』終了の時点でこれ以上『おジャ魔女どれみ』シリーズを続けていったらスタッフ陣がみんな壊れてしまう(作品のクォリティも低下して、作品のあるべき姿から外れてしまったデッドコピー作品が大量に連続増産されていき、最悪スタッフの過労死自殺に発展する恐れがある)と判断したシリーズプロデューサー・関弘美とシリーズディレクター・五十嵐卓哉と文芸統括・山田隆司東映アニメーションバンダイABCに対し『おジャ魔女どれみ』シリーズの終了を願い出る。そしてスタッフ陣には「泣こうと笑おうと『ドッカ~ン!』を、このチームの『最後の作品』として物語の集大成にする」と宣言し「あと少しだから」とモチベーションを上げて励まし合って『ドッカ~ン!』の制作にこぎつけたのだった(主人公の設定年齢掲げたテーマ的にもシリーズを終わらせるのに都合が良かった)。


なお、余談だが関の師匠である籏野も『聖闘士星矢』で同じ事をしている。この時はスポンサーや上層部も籏野の進言を潔く聞き入れていたので、今回も同じように行くだろうと関は踏んでいた。

しかし『聖闘士星矢』は(特に放映初期に派手なアニオリ展開をやらかし悪い意味で盛大に物議をかもした)「原作もの」なので、スタッフの疲弊に加えて原作枯渇問題があった。逆に『どれみ』とはその時点で東映オリジナルであるため問題がひとつ解消されているのが後のゴタゴタに繋がっていく。そもそもスポンサーが『どれみ』にGoサインを出したのは、この「原作枯渇問題の解消」を目的としたためである。


かくて『おジャ魔女どれみ』シリーズの大成功に味をしめていた東映アニメーションとスポンサーのバンダイはスタッフ陣のシリーズ終了願を「視聴者の期待を守る立場」を盾にしてあからさまに渋った。東映アニメーションとしては主人公の設定年齢に関しては『美少女戦士セーラームーン』の前例もあった事からまったく問題視しておらず、まだ数年はイケると踏んでいた(注:スタッフの疲労に関しては度外視である)。しかしスタッフ陣もメンバーおよび作品を守る立場からシリーズの終了を曲げなかった。


結果、折衷案として東映アニメーションとバンダイは「『おジャ魔女どれみ』シリーズは終了してもよいが次番組のスタッフ招集の都合があるからスタッフはある程度継続してほしい」と打診する。当然、関以下スタッフ陣はキレた。『ドッカ~ン!』の現場では既に過労死待った無しで疲労が蓄積されており、それを解消させてスタッフと作品を守りたいからこそシリーズの終了を願い出たのに、それ(スタッフ継続)では意味がないとした。ゆえに東映アニメーションはスタッフ継続のための譲歩条件として「(『おジャ魔女どれみ』シリーズ大ヒットのご褒美として)スタッフのみんなが好きなものを勝手に作っていい」としたのである。


この結果『どれみシリーズ』はひとまず終了となり、後番組として現場スタッフがほぼ共通する『明日のナージャ』が制作されることになった。スポンサー側は「次もシリーズ化を目指す」という安易な目論み(もっとあからさまに言えば皮算用)で『ナージャ』の企画の2期狙いを構想していた(以上の点から、上層部やスポンサーは「どれみ」スタッフが作る人気作品を安易に永遠に続行させようとしていたのである。上層部・スポンサー的にはよかれと思っての親心といったトコロだったろうが、あまりにも現場が見えて無さすぎた)のだが、スポンサーの都合に呆れたスタッフは1期で一区切りが付くよう調整し、本気でやりたい放題やって自爆を狙う。結果スタッフ側の狙いは(スポンサーの業績を巻き込んだ形で)達成され『どれみ』のスタッフ達は、やっと解放されることになった。


その後に(『ナージャ』2期キャンセルに伴う繋ぎ番組として)作られた『ふたりはプリキュア』から『Yes!プリキュア5GoGO』に掛けても、番組立ち上げや続編急遽決定などに伴う混乱などで、『どれみ』と同様スタッフを疲弊、混乱させることになってしまう。最終的に日曜8:30枠が(制作状況、人気共に)元の安定した状況に戻るのは、プリキュアシリーズが現在の1年毎完結に落ち着いた『フレッシュプリキュア』以降となる。

(ちなみに、プリキュアシリーズが現在の1年毎完結となったきっかけの一つは、皮肉にも前述の『どれみ』続編乱発に伴うゴタゴタであった。シリーズという形ではあったものの「別の世界観・登場キャラクターの作品を年単位で切り換え」という当初の構想は、これを以て無事叶ったといえよう。)


なお、『どれみ』と同時期にフジテレビ系列で放送された『デジモン』シリーズ(初期4部作。こちらも関プロデュース作品であるため『どれみ』の兄弟作と言える)は、第1作の好評を受けて続編として放送された第2作『02』以降は、全てシリーズが代替わりする度に世界観や主人公を入れ替えている。また、『ぴえろ魔法少女シリーズ』や、初期の東映魔女っ子シリーズも、作品の人気の有無に関わらずシリーズが変わる度に世界観を変えて継続されていた。(もっとも『魔女っ子シリーズ』に関しては、もともとそれぞれが「シリーズではない単独作品」として作られていたものを後にファンがシリーズとして括ってしまい、これを東映側が事後追認で採用したものなので結果論だが)さらに前述の『セーラームーン』にしても二期終盤でSD交代、三期でキャラデザ作監を交代、三期中盤でシリーズ構成を交代。さらに五期で全スタッフ総とっかえ、と早いうちから定期的かつ全面的なスタッフの世代交代を連続かつ段階的にキチンと行っている。

もし『どれみ』シリーズも、これら前例と同様に上層部やスポンサー側が同一登場人物・世界観にこだわらず「年度毎にシリーズ作品の世界観や主人公の全面代替わり」と「スタッフの段階的な世代交代」を実施していれば、アクチュアルな問題に踏み込むほどの作質は保てずとも、少なくともスタッフ陣の負担は軽減されていたし、『ナージャ』をわざわざ大惨敗を見込んだタイミングで作ることも無かったし、今も『どれみシリーズ』が『おジャ魔女シリーズ』としてスタッフの負担をかけずに女児に人気のまま安定して継続されていたかもしれない、と指摘される。


以上のことから、前述のスポンサーと上層部による「どれみ」続編強要は、女児向けアニメの未来を大きく変えることとなり、本作終了後の混乱をきっかけにヤケクソで作られた『ふたりはプリキュア』に端を発したプリキュアシリーズがそのまま現在まで女児向けアニメの中心として、半永久的に続けられるという形(=スポンサー&上層部の我儘をきっかけに生まれた置き土産と言える)になってしまった。


ちなみに『ナージャ』でガッツリとリフレッシュを図ったスタッフたちは、負担軽減のため先に離脱したスタッフたち(コンセプトデザイナー達)と合流して『おジャ魔女どれみナ・イ・ショ』を作っていたりする。(もっともコレは『ナージャ』で東映側に与えた損害を補填する意味もあったようだが)ちなみに『ナ・イ・ショ』は『も~っと!』の番外編(いわば過去話)であり『どれみ』における「新シリーズ作」と言うには変則的な位置にある。

この事からも解るように当時のスタッフたちはあくまでも『ドッカ~ン!』以降の物語は「ない」というスタンスのもとにあった。


また一部のファンからは、もしもバンダイや東映アニメーションの当初の目論見(どれみ中学編の製作)が強行されてしまっていたら、当時のスタッフ陣の疲労と、山田隆司(栗山緑)のそもそもの作風(山田・栗山は本人が必要性を感じれば、低年齢層向け作品に対しても容赦なく大人すらヒく鬱展開やカオスをぶち込む事に定評がある)、そして「中学生思春期)」という不安定な時期を扱いアクチュアルな問題に踏み込む『どれみシリーズ』の観点から「某金八的なナージャ以上のド鬱展開が用意されたことは想像に難くない」と指摘されている。

実際『16』は高校編であり、中学生時代はそこでサラリと流されているし、『ナ・イ・ショ』ののんちゃん回やふぁみ回の内容にもそれは表れている。また『ドッカ~ン!』最終回のエンディングを覆したどれみの失恋(まぁ、これはどれみの早とちりだが)やおんぷママの脳梗塞あいこの祖父の死もまた、おジャ魔女たちが中学時代に遭遇した出来事であり、それらに代表される『16』での鬱ネタ(美空小町の解散・藤原家崩壊・ク□ーズ×GT○×衝撃的授業玉木の初恋・あいこの身体故障・どれみの進学浪人など)が過激化された上で前倒しになった可能性も指摘される。

そうなれば保護者やBPOからの抗議が大量に来て日曜8:30枠の子供離れが急速に進み、最終的に放送枠自体の廃枠スーパー戦隊ないしはライダーとの枠交換、もしくはサンデーLIVEが9:00まで放送)に繋がる(当然プリキュアシリーズも誕生しないかもしれないし、仮に誕生したとしても、前述の放送枠の子供離れの影響で青年向けアニメのイメージが付いてしまい、史実より苦戦していたかもしれない)ことは勿論、「バンダイや東映アニメーション上層部によるスタッフへの過重労働」が明るみに出て新聞の1面に載るほどの重大ニュースに発展し、東映アニメーションはアニメ制作の規模の大幅縮小を余儀なくされ、スタッフへの過重労働の元凶であるバンダイは各アニメ会社からメディアミックス(玩具化など)を拒絶され、最悪倒産に至った可能性もある。


このためか『どれみ』スタッフたちは、『ナ・イ・ショ』終了後において「二度と『どれみ』に携わることはない」との気持ちであったという。


とはいえ結果的に関PDたちが必死で上層部やスポンサーの反対を押し切り「どれみ」シリーズを終了させたことで『どれみ』の作品自体や日曜8:30枠、スポンサーを守ることも出来たし、『ナージャ』では完全に解放されたいがためにわざと大コケしたものの、現在も人気のあるプリキュアシリーズに繋ぐことが出来たので、関PDたちの行為は、ある意味では良かったと言えるかもしれない。ただし、これはあくまでも後年からの視点によってのみ論じられる結果論であって、そのプロセスの最中に巻き込まれた面々からすれば本当に、正直たまったものではなかったのだが。


TV版終了後

2008年関弘美は東映アニメーションのテレビ企画部長に出世し、2009年よりニチアサ現場(労働環境)改革とプリキュアシリーズの立て直しに着手する。

この経緯から2010年に『どれみ』のスタッフが多数起用された『ハートキャッチプリキュア』が好評を博し、栗山名義で同作の脚本を書いた山田のもとにも「どれみみたいな作品また作ってくださいよ」という声が寄せられるようになる。


この声に応える形で再び関が企画に立ち上がり、2011年12月2日に創刊された講談社ラノベ文庫から原作:東堂いづみ、著:栗山緑、挿絵:馬越嘉彦の名義で『おジャ魔女どれみ16』の第1巻が発売される。

なお『16』はもともと東日本大震災に遭遇してしまった『どれみ』のファンを元気づけたいという意図があっての発表であり、どれみの時計の針を進めるには、どうしてもそれだけの時間(と未曽有の出来事)が必要だったという事でもある。


『16』では高校生になり再集結したどれみ達が再び"魔女見習い"として、美空(みそら)町に戻ってきたマジョリカやララと共にMAHO堂を切り盛りする姿が描かれている。

最終的に『19』エピローグで彼女らの大学卒業後まで描写された。


放送開始から20周年を迎えた2019年に実施されたAnimeJapan2019の『おジャ魔女どれみ20周年記念 ~マジカルステージ~』で、同年夏頃(ただし実際の発売は同年の10月2日にずれ込んだ)に大人になったどれみ達を描いたライトノベル『おジャ魔女どれみ20’s』の発売を発表2020年春頃に『おジャ魔女どれみ♯』のBlu-ray BOX化を、そして2020年内に19年ぶりの完全新作劇場版『魔女見習いをさがして』を公開する予定である事が公表された。

そして『魔女見習いをさがして』と並行して、配信ショートアニメ『おジャ魔女どれみお笑い劇場』が定期配信される事となった。


漫画版

アニメ連動の漫画版として、講談社なかよし』にて漫画連載された。作画者は1980年代初期の名作『おはよう!スパンク』で知られていた、たかなししずえで、同誌における"東堂いづみ原作枠"の第一号作品でもある。


大まかな内容はほぼアニメ版に準じているが、「1回につき15ページ強を1年12回」(『ドッカーン!』からはミニ連載に枠が格下げされ1回8ページ)という制約の元に行われた為、様々な部分がオミットされコンパクトにまとめられた。特に初期は、ほぼギリギリのスケジュールの中で作品企画段階の仮設定から漫画版に起こしていた事から、当然の事ながら様々な部分でアニメ版とは齟齬が生じている。

特に、ストーリーが脇道にそれやすい「魔女見習いが持つ妖精達」と「同級生話」は触れる余裕が無い為に積極的にオミットされている。


これを原因として、どれみ達が受けた魔女検定も4年かかって達成された事になっており、その内容もアニメ版と漫画版で大きく異なる。また、『』時代の頃にはオミットされた要素や無印で完結出来なかった魔女検定の代替として、オリジナルの展開やキャラクターをほぼ漫画側スタッフの都合と思想の反映により、これでもかとぶち込んでいた事もあった。(詳細は各キャラクターや各作品などの項目を参照)


更に、単行本収録においては『♯』部分が分冊され、FLAT4登場を境にそれ以前を無印側に、以降を『も~っと!』側に回すなどの措置が取られている。(つまり『おジャ魔女どれみ♯』という漫画単行本は存在しない)それだけでなく、『も~っと!』後半と『ドッカ~ン!』以降の漫画版に関しては現在でも単行本化そのものがされていない


なお、本作にて『なかよし』誌にて獲得された"東堂いづみの漫画作品枠"は作画者を変えながら現在まで継続されている。(たかなししずえ【どれみシリーズ担当】→あゆみゆい【明日のナージャ担当】→上北ふたごプリキュアシリーズ担当】)


舞台

美空市

どれみ達は美空市美空町という架空の町に(作中であいこが「関東」と言っているため関東地方のどこかという設定)住んでおり、美空第一小学校に通っている。また、そこに通うどれみ達のクラスメイトにもちゃんとキャラクターが与えられているのが作品の一つの特徴で、数人を除く殆どのキャラクターに何かしらの主役回が与えられている。

  • 美空第一小学校

どれみ達の通う小学校。無印時点で3年生、『ドッカ~ン!』では6年生。クラスは2つで、2年ごとにクラス替えをする。

  • 美空高等学校

『おジャ魔女どれみ16』で、どれみやあいこが通う高校。後にももこやハナちゃんも転入する。


魔女界

文字通り魔女達の住む世界。魔女界の女王によって統治されている。因みに、どれみ達が住んでいる世界は"人間界"と呼ばれている。 どのシリーズにもこの世界でこなさなければいけない"課題"があり、それらをクリアしていくのがシリーズ毎の目標となっていた(『ナ・イ・ショ』以降の作品は除く)。


登場人物

メインキャラクター



その他のキャラクターについてはおジャ魔女どれみのキャラクター一覧を参照。


関連イラスト

おジャおジャ魔女

おジャ魔女はココにいるおジャ魔女クリスマス!

どれみちゃん!! 10マジplus two ナイショのマジカルステージ!


主題歌(無印)

各シリーズ作品の主題歌に関しては各作品の項目を参照

オープニングテーマ

おジャ魔女カーニバル!!

作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 池毅 / 編曲 - 坂本昌之 / 歌 - MAHO堂


備考:1999年の第4回アニメーション神戸 AM・KOBE賞(主題歌賞)受賞曲。おジャ魔女どれみ16CDドラマ版(『17』第1巻特装版付属CD)でも主題歌として再採用されている。


エンディングテーマ

きっと明日は

作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 茅原万起 / 編曲 - 川崎真弘 / 歌 - しゅうさえこ


放送リスト(無印)

タグの編集は皆様にお任せします。


話数サブタイトル備考・関連タグなど
1私どれみ!魔女見習いになる!!春風どれみ・藤原はづき初登場/どれみが魔女見習い
2私、はづきちゃんになる!
3転校生はナニワっこ!あいこ登場妹尾あいこ初登場
4みんな魔女なら怖くないはづき、あいこが魔女見習い
5新装開店!MAHO堂
6ウソつきは友情の始まり最初の信子
7めざせ9級!魔女試験
8魔女の世界へGO!!
9どこ行ったの!?妖精ドド
10ピンチ!先生にバレちゃった!!
11早起き少女まりなと心の花たば小泉まりなメイン回
12大切なシャツの願い事
13みんな不合格!?8級試験
14笑って許して!!
15マジョリカ幼稚園に行く
16恋を釣り上げよう
17矢田くんは不良小学生!?
18使っちゃダメ!禁じられた魔法岡田ななこメイン回
19はづきちゃん誘拐される!
20ライバル登場!MAHO堂大ピ~ンチ!!
21マジョルカグッズは危険がいっぱい
226級魔女への道は遠い!?
23大逆転!?おジャ魔女の試練
24マジョルカ対6級おジャ魔女!
25おジャ魔女ぽっぷ登場!?ぽっぷが魔女見習い
26わたしたち、ピュアレーヌ!この話よりOP映像が一部変更
27オヤジーデがやってきた!?
28恋は高原の風に乗って
29夏祭りにタップが消えた!
30ユウレイに会いたい!恒例の肝試し回
31モンゴルからのおくりもの花田志乃メイン回
32打倒玉木!学級委員選挙宮本まさはるメイン回
33運動会はパニックがいっぱい!浜田いとこメイン回
34お母ちゃんに逢いたい!
35転校生は魔女見習い!?瀬川おんぷ初登場
36四級試験はドドドドドー!
37魔女ガエルがいっぱい!
38りょうたと真夜中のかいじゅう林りょうたメイン回
39どれみの彼は中学生!樋口まきメイン回
40どれみ楽勝?3級試験
41父と子・勝利への一手!谷山将太メイン回
42おジャ魔女・正義の戦い!?おジャ魔女戦隊マジョレンジャー初登場。天野こうたメイン回
43パパと花火と涙の思い出
44女子プロレスラーになりたい!工藤むつみメイン回その1
45サンタさんを救え!
46魔女のかくし芸大会!渡部みちあきメイン回
47お父ちゃんのお見合い
48おんぷのメールはラブレター?中田ごうじメイン回
49パパに会える!夢を乗せた寝台特急森野かれんメイン回
50最後の見習い魔女試験
51さようならMAHO堂

漫画版本編ストーリー原作対応リスト

※原作対応は便宜的なものでありストーリーの調整は成されている


話数対応原作アニメ備考
11話・3話魔女見習いになったのが3人同時になっている
25話
311話犯人が野犬に変更されきむまり展開はオミット
415話
5オリジナルデラの登場をメインとしたオリジナルストーリー
620話
723話
824話
925話バッドボム(アニメで言うところのバッドカード)編スタート
1026話・27話・35話おんぷ登場。オヤジーデの登場はオミット。バッドボム(バッドカード)が完全回収され『』に持ち越されない
1135話
1237話漫画版無印最終話。以降は『』漫画版の完全オリジナル展開に移る

シリーズ作品

おジャ魔女どれみ(本項目)

おジャ魔女どれみ♯(次作・第2期)

も~っと!おジャ魔女どれみ(次々作・第3期)

おジャ魔女どれみドッカ~ン!(第4作・第4期)

おジャ魔女どれみナ・イ・ショ(第5作・第5期・3期番外編)

おジャ魔女どれみ16おジャ魔女どれみ17おジャ魔女どれみ18おジャ魔女どれみ19おジャ魔女どれみ20’s(第6期・ライトノベル)

おジャ魔女どれみお笑い劇場(配信)


関連動画


関連イベント

ぷにケット


コラボカフェ

おジャ魔女どれみ Cafe&Kitchen

東京会場

会期:2019年7月12日(金)~8月31日(土)

会場:東京・西武池袋本店8F ダイニングパーク池袋 グルメスタジアムII


大阪会場

会期:2019年8月29日(木)~9月29日(日)

会場:大阪・あべのcontact


関連タグ

東堂いづみ - 原作者名義

関弘美佐藤順一五十嵐卓哉 - プロデューサー&監督。いわゆる「東堂いづみ」の「中の人」

山田隆司 - シリーズ構成(文芸・設定・ストーリー統括)あと栗山緑(メイン脚本)の正体。

馬越嘉彦 - トータルビジュアルデザイナー(デザイン統括)

たかなししずえ - 漫画版作画者


おジャ魔女 魔法少女

ロリ 小学生

おジャ魔女どれみ10周年

おジャ魔女戦隊マジョレンジャー

おジャ魔女どれみカップリング一覧

どれみ百合カプ どれみ腐向けカプ どれみ男女カプ


オリおジャ(どれみシリーズを題材とした二次オリの1ジャンル)


表記揺れ

おじゃ魔女どれみ お邪魔女どれみ おジャ魔女ドレミ


コラボレーション


他の記事言語

Magical DoReMi


ニチアサキッズタイム第4枠の前後

←『夢のクレヨン王国』(前作・1997年9月~1999年1月)

おジャ魔女どれみシリーズ(今シリーズ。第4作まで・1999年2月~2003年)

明日のナージャ』(次作・2003年~2004年)→

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