概要
ゲーム『ポケットモンスター サン・ムーン』およびマイナーチェンジ版『ウルトラサン・ウルトラムーン』に登場するキャラクター。
物語の重大な鍵を握る存在で、本家ゲームシリーズにおいて明確にヒロインとして描かれたキャラクターは彼女が初であろう。
主人公と同じくらいの年齢の少女(身長は彼女の方が高め)で、ククイ博士の助手。
主人公がアローラに到着する3ヶ月前に浜辺で倒れていたところを空間研究者バーネット博士に保護され、以降バーネット博士の夫であるククイ博士のもとで助手として過ごすようになった。
自分を助けてくれた博士夫妻のことは両親のように慕っている。
リリィタウンを抜けた先にある橋で主人公と出会って以降、行く先々で手持ちポケモンを回復するなど、サポートをしてくれる。
名前の由来はドイツ語で百合の花を意味する「Lilie」と思われる。
ポケモン史上稀に見る正統派ヒロインであり、アニポケではレギュラーキャラを務めたこともあってニンドリのアローラの人間キャラの人気投票で一位を獲得しており人気の高さがうかがえる。
次回作にてある意味の後輩が登場したが、あちらはライバルも兼任しているので、正統派ヒロインという点はいまだに色褪せていない。
他言語版の名称
英語 | Lillie |
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イタリア語 | Lylia |
スペイン語 | Lylia |
フランス語 | Lilie |
ドイツ語 | Lilly |
韓国語 | 릴리에 |
中国語 | 莉莉艾 |
人物
容姿
雪のように白い肌と長く淡い金髪が特徴。
服装は白いプリンセスラインのノースリーブワンピースに白のつば広帽子(ピクチャーハット)という、いかにも「お嬢様」らしいもの。これは母親がコーディネートしたものらしい。
少々ミスマッチな印象の大きなスポーツバッグを肩から提げている。
ハワイモチーフのアローラ地方よりも、フランスモチーフのカロス地方を思わせる気品ある佇まいだが、実際、出身はアローラではない別の地方だった。
なお、pixivではリーリエのイラストに「スラウチハット」のタグが付けられている事が多いが、実際のスラウチハットはリーリエの被っている帽子よりもツバが狭く、ツバが波打ってソフトに垂れた形状の帽子である。
性格
ポケモンが傷つくことを嫌い、バトルでポケモンを戦わせるのはあまり好きではない。
当然、野生のポケモンと戦わせるためのポケモンもいないため、旅の最中は虫除けスプレーが欠かせない。
その他にも、主人公のポケモンを回復させるための道具も大量に持ち歩いている。
方向感覚に自信がないらしく、「(目的の建物は)街の中にあるから迷わない」「目的地を店の人に聞いたらすぐそこだった」といった旨の会話がある。
研究所のロフトが自室で、ピッピにんぎょうやコスメが置いてあるなど、年相応のかわいらしい趣味を持つ。また、読書好きのため本も沢山ある。
ロフトにはリーリエの日記が置いてあるが、キラキラした鍵で閉じられており、読むことはできない。
しかし、光り物好きのヤミカラスがじっと日記を見ており…。
なお、そのロフトではリーリエのソファベッドで寝ることも可能だったりする。
「…… …… …… …… …… …… リーリエが 使っている ソファベッド……」by主人公
素性
※以下ネタバレ注意
その正体は、エーテル財団の代表ルザミーネの娘。スカル団の用心棒をしているグラジオは2年前に出奔した実兄である(エーテル兄妹も参照)。
物語の冒頭、父の失踪により歪んでしまったルザミーネに利用されそうになっていた「ほしぐもちゃん」を助け出して逃亡し、ククイ博士のもとに身を寄せていた。
ほしぐもちゃんをスポーツバッグの中に隠し、主人公やククイ博士等、信頼のおける人間にしかその存在を明かさないようにしていた。
島巡りに挑戦する主人公の旅に同行し、その過程でほしぐもちゃんを元の世界に帰す方法を模索していく。
当初は控えめで自己主張が乏しかったが、試練に挑む主人公の様子に感化されたこともあり、次第に自分の意思を強く見せるようになる。
しかし、主人公がスカル団のアジトに向かっている間に、ハウたちを傷つけないようプルメリに交渉して自ら捕まり、エーテルパラダイスに連れ戻されてしまう。
屋敷で母と対峙したリーリエは、私欲のためにほしぐもちゃんを利用しないでほしいと頼むも至らなさを指摘されたあげくルザミーネから「私には娘も息子もいない」と言い放たれてしまった。
ルザミーネはコスモッグの能力を利用してアローラ中にウルトラホールを開けた末に、ウルトラビーストを捕まえるべく異世界へと消えていく。
この出来事の後、姿が変わり動かなくなったほしぐもちゃんを助けるため、ウルトラスペースへ去ったルザミーネと向き合うため、リーリエはある決意を固める。
「わたし…… 主人公さんのように どんな試練にも立ち向かえるように なりたいのです!
ですから わたし 気合いれてみました! はい 全力の姿です!」
主人公の前に姿を見せたリーリエは、今までの母が選んでいた格好を捨て、マリエシティで買ったままだった服に袖を通し髪形を変え、イメージチェンジを果たした。
これを機に内面的にも大きな変化が見受けられるようになり、大人しく控えめだった態度から、困難を前にして自分の意思を貫ける勇気を持つ強い少女へと成長。
その後、伝説ポケモンの手がかりとなる笛を求め、主人公と二人でナッシー・アイランドへ向かうことに。この時、ふいに降ってきた雨から逃れ一緒に洞穴で雨宿りをするイベントが発生。
そこでリーリエは「昔、映画の真似をして雨の中で歌い踊っていたら、母も外へ飛び出して笑顔で一緒に歌ってくれた」と、ウルトラビーストに夢中になる以前のルザミーネとの思い出を語ってくれる。
さらにリーリエは、自分がやりたいこととしてとある希望を口にする。(ちなみにこの内容は主人公の性別によって若干テキストが異なっている)
そして、伝説ポケモンの力によってウルトラスペースへと向かった一行は、再びルザミーネと対峙する。かつては母の言うことにただ従うばかりだったリーリエは、言いたいことをはっきりと伝え、大きく成長し変わった自分の姿をルザミーネに見せる。
一連の事件の終息後、主人公に覚醒した「ほしぐもちゃん」を託し、自身はルザミーネの治療に尽力することを決める。
主人公がアローラのポケモンリーグ初代チャンピオンとなり、リリィタウンで祝いの席が設けられた際は、二人でこっそりと場を抜け出して初めて出会った戦の遺跡に赴き、主人公とカプ・コケコとの勝負を見守った。
その翌日、母の後遺症を回復させる手がかりを掴む目的も含め、「素敵なポケモンさんと出会いトレーナーになり、島巡りのようにあちこち旅する」という夢を叶えるべくカントー地方へと船で旅立つ。
主人公へ自身が大切にしていたピッピにんぎょうを託し、いつか再びアローラにやってくることを告げて…。
このような展開上、エンディング後はリーリエと一切会うことができなくなる。
これを嘆く人が続出し、「リーリエショック」「リーリエロス」などと呼ばれている。
ちなみにククイ博士の研究所にあるリーリエの日記が読めるようになっており、エーテルパラダイスから脱出し主人公に出会うまでの経緯が書かれている。
みんなにあえてよかった
あなたにあえてよかった
ウルトラサン・ウルトラムーンにおいて
マイナーチェンジ版の『ポケモンUSUM』でも立ち位置は同様。
ただし、ストーリーが「ネクロズマの脅威に立ち向かう」というものになっている関係で後半の内容が変わっており、それに伴いリーリエとその一家周りの展開も『SM』とは異なっている。
リーリエに関する事柄では、
- リーリエがナッシー・アイランドに同行せず、雨宿りのイベントが削除されている。
- ルザミーネの目的が変更されたことに伴い、終盤のリーリエが母を追う理由も少し異なる。
- ルザミーネがすぐにアローラに追い返されたため、ウルトラホールを通って別世界に行くのは主人公のみ。
- イメチェン後のリーリエとルザミーネの対話が直接描かれない(主人公が別世界にいる間に済まされている)
- ルザミーネがウツロイドと合体せず昏睡状態にならなかったためリーリエもカントーへは旅立たず、エンディング後もアローラに残っている。
- そのため『SM』で主人公がもらったピッピにんぎょうはリーリエが所持したままで、さらに日記には鍵がかかったままで読むことができなくなっている。
等々、『SM』において目立っていた要素が数点、何かしらの変更を受けている。
また、その他にもセリフの変更が随所にある。
エンディング後
SMの「ウルトラビースト捜索イベント」に代わり追加されたイベント「エピソードRR」では、レインボーロケット団によってエーテルパラダイスが占領され、ルザミーネが囚われてしまう。リーリエは母を助け出すために主人公と共に乗り込み、主人公の足を引っ張る不安要素としてザオボーに嘲笑されるも敢然と立ち向かう。
「わたし 主人公さんと旅をして 変わったのです!
ゼンリョクをみせます!」
ポケモントレーナーとなったリーリエとのタッグバトルが『USUM』で実現した。 そう、リーリエは晴れてポケモントレーナーになったのだ。
トレーナーになってからの経験は浅い筈だが、少なくともロケット団員を完膚なきまでに倒せる腕前に到達している。(ただし、レベルに関してはこれがED後イベントであることとの兼ね合いもあるだろう)
相手のザオボーと職員の手持ちは合計6匹で、ピッピが早々に倒されると1vs2のまま戦うことになるため、間違っても「なみのり」や「じしん」のような味方を巻き込む技は使わないようにしよう。
サポート重視の技構成になっており、味方のダメージを減らすことに重きを置いた戦術を取る。ちなみにボールはヒールボール。ただし、職員のポケモンがバークアウトを連発してくることも相まって、火力には期待出来ない。
主人公の母親(彼女もまた『USUM』にて凄腕のトレーナーだったことが判明)は、リーリエのトレーナーとしての優れた素質を予感しており、まだまだ新米だが実際にその勘は確かだった模様。
事件解決後はククイ博士の研究所におり、話しかけるとバトルツリーのマルチバトルのパートナーにすることができる。
手持ちを見れば分かるように、名実ともにフェアリータイプの使い手となっている。いつか島巡りに出るという夢を抱いているが、この時点でZ技も習得済み。
「エピソードRR」の時と同様、サポート重視の戦術を取る。ちなみにボールはモンスターボール。努力値もちゃんと振ってあるガチ仕様。ただし、タイプの都合上ほのおタイプやどくタイプ、はがねタイプは苦手であり、両者共にHPが低く打たれ弱いので、ノーマルコースはともかく、スーパーコースのパートナーには厳しいかもしれない。
アニメのリーリエ
ポケモンスクールの生徒で、サトシのクラスメイトの一人。
アニメシリーズ「サン&ムーン」における6代目ヒロインであり、マオやスイレンと共に同シリーズのヒロインとして纏められる。
声優は真堂圭。詳細は「リーリエ(アニポケ)」の記事を参照。
他媒体
ポケットモンスターSPECIAL
原作同様、コスモッグを連れてエーテルパラダイスから出奔している。
ルザミーネに生活を支配されていた頃のトラウマが深いらしく、母の言うことが頭を過ぎって取り乱したり、自分で選んだ服を着た姿を「醜い」と言われ母が選んだものに着替えさせられた経験を思い出して震えてしまうといった描写がある。
ポケモンマスターズ
CV:内田真礼(推測)
イメージチェンジ後の姿で登場。相棒ポケモンはピッピ。
レアリティがEXになると、ピッピに合わせたピンク色の衣装が追加される。
ルザミーネ、グラジオと同時期に実装され、実装時にはエピソードイベント「団結!リーリエ一家!」が開催された。
同イベントのサブエピソードでは、エリカ、カトレアとお嬢様同士交流をしていた。また、スズナやルチアとも一緒に服を買いに行くなど交友を深めていた。
なお、リーリエがトレーナーとしての姿で登場しているものの、イベントストーリー等では『SM』と『USUM』どちらの世界の設定かは明確に示されず、どちらとも取れるような表現がなされている。
2021年1月にシーズン限定バディーズとして登場した時の相棒はアブリボン。
ジョウト地方の伝統衣装(振袖)を着ており、レアリティがEXになるとオレンジと黄緑を基調にしたカラーリングが追加される。
実装時にはエピソードイベント「思いを込めた新年祝い」が開催された。
タグについて
リーリエに関して最初に作成された記事は「リーリエ(トレーナー)」だが、彼女は『SM』ではポケモントレーナーではなかった。
ほしぐもちゃんはモンスターボールには入れずバッグの中に匿っていたため手持ちポケモンという扱いではなく、カントーへ旅立つ際も「(これから)トレーナーになりたい」と発言していたためである。
このことが後から判明したこともあって、タグから(トレーナー)が外され(ポケモン)に差し替えられた経緯がある。
タグの使用数は「リーリエ(ポケモン)」が圧倒的に多い。
しかしながら、作中でトレーナーとなった『USUM』の彼女を描いた作品や、『SM』のストーリー後にトレーナーとなった姿を想像した作品には「リーリエ(トレーナー)」が使用されることもある。
また、イメージチェンジ後の姿には「がんばリーリエ」のタグが併用されることがある。
関連イラスト
イメチェン後
関連動画
関連項目
リーリエ(トレーナー)…表記揺れ。『SM』のその後のif作品や作中でトレーナーとなった『USUM』における彼女を描いた作品にこのタグが使用されることがある。
カップリング
♂主リエ(ヨウリエ/コウリエ) ♀主リエ(ミヅリリ/コウリリ) ハウリエ
その他
白いワンピース ノースリーブワンピース プリンセスライン サンドレス / サマードレス つば広帽子 / ピクチャーハット