CV:福原綾香
概要
あおぞら中学校の生徒会長。ボブカットの黒髪で、クールで生真面目な性格。
夏海まなつ達が設立したトロピカる部に対して概ね否定的である。
本作以前のプリキュアシリーズの生徒会長キャラが主人公たちに対して友好的であったのに対して、彼女はライバル的な存在として描かれている。
トロピカる部と面会する時は笑顔も見せず機械的で冷たい印象がある百合子だが、第18話での全体朝礼や第24話でのテレビ撮影の時は、爽やかな笑顔でフランクな態度を見せていたので、公の場で他者に不快感を与えないような気遣いには事欠かないタイプと言える。
裏を返すとトロピカる部に対してのみ厳しいとも言えるが、これはトロピカる部の設立の過程から、あまり信用してないからである。また、部長が滝沢あすかであることも彼女の感情を逆なでしているようだ。詳しくは後述。
百合子はインテリキャラとして描かれているが身体能力もかなり高い文武両道なタイプで、第24話ではあすかと拮抗する走力を見せた。第30話でテニス部を生徒会と両立させて夏まで続けていたことも判明した。
また「あおぞら中の良いところをアピールできる」と情報番組やクイズ番組への参加を決めるなど(少なくともあとまわしの魔女たちと比べても)生徒会長としてのモチベーションは高い。
百合子の生徒会長としての評判は上々で、第30話で彼女の後任を決める生徒会選挙が行われた。一条里香、角田正美、ローラ・ラメールの3名が立候補、彼女の腹心であった一条里香が圧勝した。
第35話ではマーメイドアクアポットの誤作動で桜川先生とやる気が入れ替わった。
あすかとの関係
初登場は本編第5話。まなつたちが提出した新部活創設(後日「トロピカる部」と命名)の申請を、「まなつが提出した申請書の内容が非常に抽象的すぎて、申請の体をなしていない」というまっとうな理由、及び「そもそも、これ以上部室の空きがない」という残念な現実から却下しようとした。
だが、たまたまその近くにいた滝沢あすかがその様子に見かねて「部室の空きがないのはその子のせいじゃない。生徒会が無能ってだけだろ!」と噛みついてきた。
当の百合子は売り言葉に買い言葉の勢いで「ずいぶんな物言いね。じゃあ、あなたが部室を用意できるというの?」と挑発したところ、あすかは「ああ、やってやろうじゃないか!」と衝動的に返答してしまい、あすかはこれから数日間まなつ達の部室探しの手伝いをするハメになる。
これがあすかがプリキュアへ覚醒するきっかけとなり、まなつに誘われてトロピカる部へ入部することになる(そして最上級生だからと部長にされてしまう)。
あすかと百合子の上記のやりとりからすると、この二人は以前からの知り合い同士だが、現在の仲は非常に険悪なことがよくわかる。
この第5話では二人が偶然すれ違う場面があるのだが、その時は互いに目も合わせない有り様だった。過去にあすかとの間で何かがあったことが示唆されている。
第12話では、風紀委員によるトロピカる部への執拗な調査について生徒会が糸を引いているのではと踏んだあすかが百合子に直談判をした際、風紀委員の活動について自分達は一切関与していないし、風紀委員長の角田正美の行動は適切であると述べ、更に「あなたが部活の事で一生懸命になるなんてね。」とポツリと口にして、あすかが押し黙ってしまう描写があった。
第30話において、あすかとテニス部でかつてダブルスを組んでおり、地区大会の決勝まで進んだことがあるという過去が明かされた。何らかの原因で決裂したことが現在の不仲に繋がっているのだろう。
そして第31話にて、ついに2人の確執の原因となった過去が明らかになった。
重大なネタバレに付き後述。
トロピカる部との対立
あすかとの確執とは関係なく、何度かトロピカる部と対立している。まぁ、だいたい原因はトロピカる部にあるのだが…。
まなつ、却下の嵐をくらう
第5話で使われていない物置小屋を整理することで部室を確保したまなつ達。
翌6話で新しい部活の創設を百合子に対して再度申請しようとするのだが、下記のような流れで申請はことごとく却下された。
- ローラの「やりたい事全部やる部にすればいいんじゃない?」という提案に乗っかったまなつが「その方向で生徒会に書類出してくる!」とダッシュで申請しに行くも、「そんなあやふやなもの認められません」と当然ながら百合子に却下される(1回目)。
- 「せめてきちんと計画を立てればどうかな」とのみのりの発案で、それらの活動をことごとく網羅した綿密なスケジュールを組んで提出するが、スケジュール以前に「1つに絞ってください」とまたも却下(2回目)。
- さんご提案の「コスメ部」。部員全員文句なしで一つに絞れたと思いきや、「校内でのお化粧は校則により禁止」という事で、またまた却下(3回目)。百合子は埒がもう明かないとして、明日の放課後までに決まらなければ部活申請自体を却下すると期限を切る。
最終的にまなつの中で「わかった…わたし達の部活、何をやるかが!今、一番大事なことをやる部だよ!」というカジュアルな答えが出る。しかし、「『今、一番大事なことをやる』って…またそんなあやふやな」と予想通りの反応の百合子。だが、まなつの抽象的ながらも情熱的でひたむきな説得に加えて母校のOG達の懇願もあり、活動内容の報告の徹底および活動内容次第では取り消しもあり得るという条件付きで、止むを得ず申請を受理した。
そして『今、一番大事なことをやる』というこの部活は、まなつによってトロピカる部と命名された。
熱血バトル!トロピカる部VS生徒会
第24話にて、テレビの情報番組のコーナーであおぞら中学校が紹介されることになり、学校の紹介役として生徒会長の百合子が出演。
一方、そんな撮影とは無関係にトロピカる部が校舎に横断幕を張ろうとしていたのだが、それが突風で吹き飛ばされ校舎外で撮影中の百合子に激突。あおりで池に転落してしまって放送が中断してしまう。いわゆる放送事故というやつである。これは生放送だったので編集や撮り直しもできなかったのだ。
これには百合子も大激怒。トロピカる部に対し「今後の活動の禁止について生徒会で話し合わせてもらう」と言い渡す。当然、部長のあすかは横暴だと反論し、一触即発の緊迫した雰囲気に。
そこで情報番組のキャスター役を務めていた向井慧から、自分が司会をするクイズ番組での勝負を提案され、生徒会とトロピカる部は部の存続をかけた対決に臨むことになった。
ただし、百合子が怒った理由は個人的に恥をかかされたからではなく、「あおぞら中を紹介する機会が台無しになったから」であり、クイズ対決がトロピカる部の勝利に終わっても、「あおぞら中はいい学校」とまなつがアピールしてくれたため、呆れ顔ながら怒りの矛を収めるなど、私情よりあくまで学校を優先に考える公正な姿勢が垣間見えた。
ただ、事の発端のトロピカる部の横断幕に書かれていた「宿題が××な人!みんな集合!終わらせよう!」という文言(みのりとローラの説明によれば「『宿題が終わっていない』と大きな文字で見せられたらうんざりするだろうから、直接的な表現を避けた」との事)に対して、「宿題がチョメチョメな人!っていががわしい書き方!学校のモットーであるすこやかとはかけはなれているわ!」と言い放った謎の潔癖さには視聴者からは多くのツッコミが…。つか、中学生なのに山城新伍知ってるんですか。
またこの回においての彼女は、ヌメリーの操るヤラネーダ系列のゼッタイヤラネーダを目撃した学生の一人であった。結局は司会者達共々、やる気パワーを奪われてしまうが、その状況を観たあすかは、百合子から引き離すため、自ら「お~い!わたしはやる気満々だぞ~!!」と囮になって庇おうとする等、ある意味彼女に助けられたと言っても過言ではない。正に『昨日の敵は今日の友』というべきである。
OP映像にて
OP映像にも登場して、他の登場人物と一緒にダンスを披露している。
キャラ崩壊という意見もあるだろうが、本作のOP映像は敵組織の幹部を含めた登場人物のほとんどがダンスを披露する内容なので多少はね?
視聴者からは「OP映像でこんなにフランクに踊っている生徒会長が悪い人な訳はない、きっといつかプリキュアにも協力してくれるよ」と言う希望があるが、前作の例もあるため、何とも言えない。
プリキュア加入への期待…?
他のモブキャラクターとは一線を明らかに画す力が入ったキャラクターデザインであることや、本作の主要人物であるあすかと浅からぬ因縁があり今後も描かれそうな雰囲気であること、そして生徒会会長というプリキュアシリーズでも要職といえるポジションであることから、非プリキュアキャラクターながらTwitterのトレンド入りするほどの注目を集めている。
※どういう注目のされ方だったのかはさておくとして
第24話ではあすかに匹敵する走力を見せ身体能力の高さからも「プリキュアに覚醒して欲しい」との期待も高まっている。
- 仮にプリキュア化すれば通算2人目の漢字三文字名前の変身者が誕生する(ドキドキプリキュア!の円亜久里/キュアエース以来)。
そして第31話であすかがキュアフラミンゴである事に百合子が気づいたと思われる描写がなされている。
百合子は一連の寝台列車でのトラブルを「あれは夢…。」と自分の心に留めているようだが…。
あすかとの関係・その過去
ネタバレ注意!
第31話にて、あすかはローラに重い口を開き自分と百合子の過去を打ち明けた。
あすかと百合子は小学生の頃から仲良しで、中学からテニス部に入部、ダブルスを組む程だった。
しかし、地区大会の決勝の目前、ライバル校の選手2人組が控室に侵入、百合子のラケットをニッパーで切ろうとしたところをあすかが目撃し激怒、2人の胸倉を掴み、数人に目撃されてしまう。
ライバル校の生徒は「ロッカーを間違えただけ」と言い張り、逆にあすかに暴力を振るわれたと主張したのだった。
暴力事件としてこの事が公になれば、良くてテニス部の活動停止、最悪の場合は廃部になると百合子はあすかと他のテニス部員に告げるのだった。
暴力など振るっていない、止めただけだと主張するあすかに、百合子は「わたしがあなたを信じないわけないでしょ。でも、あなたの対応は決して正しかったとは言えない」と返し、「いつも言ってるでしょ。すぐにカッとなるからこんな事になるの!」とあすかを諌めた。
百合子とあすかのペア、ライバル選手2人組の双方が棄権する事でこの件を公にしないようもう話を付けたと言い出す百合子と、「そんなのおかしいだろ!」と抗議して試合で決着を付けたいあすかと意見が対立。
だが、他のテニス部員は誰一人あすかに賛同せず、結局、百合子の最終判断で仲間のために試合の棄権を宣告。
納得いかないあすかは「待ちなさい、あすか!」と引き留める百合子に背を向け、テニス部を離れ、二度と戻る事は無かった。
これらの過去から百合子とあすかの確執が生まれる結果となった。
切り裂かれた二人の仲が、元に戻る事はあるのか…?
第38話にて休日にテニスの壁打ちをしていたあすかを目撃していた事から、たまたまフェニックス学院を見学していた彼女に推薦入学を賭けた勝負を持ちかける。勝負はあすかにブランクがあったとは思えないくらいに互角でこの時お互いの恥ずかしい過去を語り出す。超ゼッタイヤラネーダが現れた事であすかが立ち去ろうとした際に、修学旅行の一件は夢ではない事を悟り、キュアフラミンゴの正体が彼女である事を知ってしまう。試合の続行を求めるが、今の仲間が大事と言う理由であすかの方から棄権した為、勝負がつかなかった。
その後はあすかとも完全に和解出来た模様である。
声優について
演じる福原綾香氏は、前作『ヒーリングっど♥プリキュア』の樹サクヤ役に続くプリキュアシリーズ出演。
タグに関する注意
タグをつける際は単に「白鳥百合子」だと、『仮面ライダー電王』でハナ役を演じた同姓同名の実在人物と混同するため、プリキュアの方はこちらのタグを使う方が望ましい。
関連タグ
生徒会長 ボブカット ビジネスライク 合理主義者 リアリスト クールビューティー
夏海まなつ:彼女の却下の嵐をくらった被害者。情が厚いあすか同様、カジュアルでロマンティストなまなつも百合子とは何から何まで真逆。
関連人物
プリキュア内
秋元こまち、秋元まどか、ダークプリキュア、ジェロス:プリキュアシリーズのボブカット女子キャラクター繋がり。なお、ダークプリキュアには中の人的に守銭奴のボブカット女子キャラクターがもう一人存在する。
水無月かれん/キュアアクア、明堂院いつき/キュアサンシャイン、青木れいか/キュアビューティ、相田マナ/キュアハート、海藤みなみ/キュアマーメイド、香久矢まどか/キュアセレーネ:プリキュアシリーズの生徒会長繋がり。ただし、下記の「認められない系生徒会長」とは異なり、周囲からリスペクトされる寛容且つ公正無私な生徒会長。特にいつきはプリキュアに覚醒するまでは準レギュラー扱いで、みなみはキャラクターデザインも共通している。
月影ゆり/キュアムーンライト:ストーリー当初は他人(プリキュアも含む)と距離を取っていたクールキャラ繋がり。
高岸あずさ:プリキュアである女子中学生と対立した非プリキュアの女子中学生繋がり。
北条響/キュアメロディ&南野奏/キュアリズム(ひびかな):ストーリー当初はケンカップル状態が続いていたコンビ繋がり。
姫ノ城桜子:二年前の作品に登場する、生徒会長の座を前任者から受け継いだ非プリキュアの生徒会長繋がり。
香久矢冬貴:上記の前生徒会長の父親で政府の高官。百合子の立ち位置は彼に近い。
認められない系生徒会長、学校の許可ァ?認められないわァ:百合子はこれらのプリキュア版とも言える。
プリキュア外
ミョウコウ:『蒼き鋼のアルペジオ』に登場する中の人&海&生徒会繫がりのキャラクター。こちらの役職は副会長。
津村斗貴子:『武装錬金』に登場するヒロイン。セーラー服、ボブカット、クールビューティーとよく似ている。彼女は戦うヒロインである。
鳥嶋和彦(Dr.マシリト):『Dr.スランプ』に登場する悪のマッドサイエンティスト。「却下」ならぬ「ボツ」の嵐を浴びせてくる。
キュアライブ!
絢瀬絵里、黒澤ダイヤ、中川菜々/優木せつ菜、三船栞子:某学園アイドル活動の歴代生徒会長たち。上記の「認められない系生徒会長」は彼女たちが由来である。