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滅(仮面ライダーゼロワン)の編集履歴

2023-08-02 15:05:29 バージョン

滅(仮面ライダーゼロワン)

ほろび

特撮番組『仮面ライダーゼロワン』の登場人物。

「アークの意志のままに」

「人類が絶滅危惧種となる日は近い・・・」

「我々は人間の奴隷ではない。我々こそが、この星の主だ」


演:砂川脩弥


変身する仮面ライダー

仮面ライダー滅


概要

サイバーテロリスト・滅亡迅雷.netの司令塔。

滅亡迅雷フォースライザーを用い、仮面ライダー滅に変身する。


人物像

人類よりもAIの方が優れていると信じて疑わない冷酷な性格の持ち主で、己の理想実現の為に滅亡迅雷.netを立ち上げ、ハッキングによって実用化されたヒューマギアたちを次々に殺戮マシン・マギアへと仕立て上げて行く。その為、「笑い」「笑顔」を追い求める飛電或人とは決して相容れない存在。


正体


「我々は人間ではないからだ」

第8話でターバンを外した際、ヒューマギアであることが判明

ターバンで隠れている耳の部分は、ヒューマギアモジュールを引き剥がしたようなヒビ割れが存在し、内部の機械がむき出しになっている。また、ヒューマギアの状態を示すアラートは、通常状態の青と暴走状態の赤のどちらでもないになっている。


若い姿(演者は20代)をしているが、同年代の姿であるヒューマギアの迅をアークの司令のもと息子のように育てた。第25話での博士ボットの発言(≒ハッキングした迅の発言)によれば、元々は幼児教育のサポートを目的として開発された父親型ヒューマギアを原型とする個体だったことが判明。


仮面ライダー滅に変身した姿では、初期フォームを一貫するにもかかわらず優れたラーニングの力により相手と渡り合い、劇中でもその実力は発揮されている。

第35.5話では「バトルセンサー」が搭載されていることが判明した。


活躍

"滅"

飛電是之助の死をきっかけに「マギア作戦」の実行を宣言、人類滅亡のための活動を開始する。


第4話で仮面ライダー滅に初めて変身。

また、この姿はデイブレイクの発端となったヒューマギア工場跡地に残されていた記録映像にも現れている。


第5話では任務から逸脱し、ゼロワンからプログライズキーを奪おうとした迅をたしなめ、ゼツメライズキーによるデータ収集をするよう釘を刺した。その時「滅にとって僕って何なの?アシスタント?」と尋ねた迅に対し「違う、もっと大事な存在さ」「お前は俺の息子だ」「お前は守る必要がないくらい強い」と意味深な返答をしていたが、第6話で「親」として香菜澤セイネを庇う多澤社長を見て戸惑い、一度はセイネに取りつけたゼツメライザーを剥がしてセイネを逃がそうとした迅のところに現れ「親離れが早すぎる」と言い放った。更に、比喩的に「息子」と呼んだことを明かした上で、迅を仮面ライダー迅へ変身させた。この際、迅の中の迷いを除去した様子。(ただし、これが第7話にて或人達が人間の意図的な働きのために教師ヒューマギア・坂本コービーへ行おうとしていたリセットとの違いがある。コービーは仕事への自我が芽生えリセットを拒否しており、迅より自由を許されてはいない。)

第7話からは新たな構成員として暗殺ちゃんを追加し、ゼロワンの暗殺を命令する。

そして、第8話ではZAIAエンタープライズジャパンにて開発されていたA.I.M.S.の戦闘兵器であるギーガーをハッキングし、さらには新装備であるアタッシュアローアタッシュショットガンを強奪する。その後、病院で働いているヒューマギアをトリロバイトマギア化させ、遂に仮面ライダー滅に変身して仮面ライダーバルカンを瀕死の状態にまで追いやり、一時的に撤退する。第9話ではゼロワンと初めて直接対決することになるものの、ブレイキングマンモスによってギーガーを撃破され、撤退する。

第10話では、復活した暗殺ちゃんに今度は刃唯阿の暗殺を命じ、続く第11話では俳優の大和田伸也を暗殺のターゲットとするように命じる。大和田を銃撃されて呆然とする或人の前に現れ一戦を交えた後、「ヒューマギアは人類を滅ぼす存在だ」と宣言し立ち去っていく。

第12話では、ラーニングの繰り返しの結果反意を持つようになった暗殺ちゃんはドードーマギア改の進化態にまで強化し、仮面ライダー迅との共闘で苦戦し逃走される。同じく苦戦を強いられていた飛電或人、不破諫、刃唯阿に共闘を持ち掛けるものの、その提案は三者から一蹴される。しかし、第13話にてワズの活躍と献身によって倒した或人達の前に現れて、ドードーゼツメライズキーを回収した。

第14話では、通信衛星ゼアで活動している宇宙野郎雷電をスパイに送り込んでいたことが判明し、彼が変身した仮面ライダー雷を利用することでアークの知能を復活させる。アサルトウルフプログライズキーをアークが作成し仮面ライダー迅のパワーアップを目論むが、これを奪いアサルトウルフに変身した不破により、仮面ライダー雷が撃破される。


続く第15話で滅亡迅雷.netの拠点がデイブレイクタウンであることを突き止めたA.I.M.Sが攻め込んで来たことで、仮面ライダー迅と共にバルカンやバルキリーを迎え撃つことになる。自身はバルキリーと戦うも、そこへゼロワンが乱入し大ダメージを負いながら、バルカンとの戦闘で迅がトドメを刺されそうになっている場面を目撃する。

「迅⋯!」

その瞬間、突如滅の意識がアークに接続し、司令を受ける。


「⋯それがアークの意志ならば、従うまで」


アークの意志を受け入れる応答をした直後、迅を庇いバルカンの直撃を受け変身が解除。顔から内部の機体が見えるほどの重傷を負う。その後、迅にアジトに運び込まれた滅だが、アークで修復させようとする迅を止め、そこで迅を育てていた真意が語られることになる。


「迅をシンギュラリティに導くことこそが、アークの意志」

「迅を息子のように育て、自らが滅びることによって人間への憎しみのシンギュラリティを爆発的に起こし、覚醒させる」


その言葉通り、滅の機能停止を見届けた迅は人類滅亡を託され覚醒することで、ヒューマギア軍団を率い、ゼロワン達と対峙することとなる。

滅にとって迅と擬似的な親子を築くことは、アークに与えられた人類滅亡という使命のための手段でしかなかったかもしれない(そもそも、アークに迅の礎として利用され、使命を超えた感情・自我を滅が獲得していなかった。)が、滅が大破した際の動揺や、看取る前に手を握る等のやり取りから、迅にとっては、滅とは「負傷、別離を悲しみ、感情を爆発させるほどに大事な存在」であったことが分かる。


第16話ではアジトに踏み入った天津垓に起動停止状態で胸を踏まれた後、A.I.M.Sの施設に運ばれ、拘束される。しかし、刃の修復を経て、機能停止した筈の滅の目が青く静かに開き……。


再起動後


第17話で突如として再起動を果たした。しかし、拘束具で身体の動きを制限されており、声に所々ノイズが掛かっている。「なぜ再起動したのか」と尋問する不破に対し、アークが人間自身の手で「人間の悪意」を植え付けられた為に「人類滅亡」に目覚めたことを話している(ただ、その元凶が天津垓であることを滅は理解しているのかは不明)。その際滅を破壊しようとした不破に対し、「好きにしろ。」と自身が破壊されてもアークの思想が残ることのみ答え、自身の存在には本人も重きを向けていないことを示す。


第18話で滅を修復したのが唯阿であることが判明すると同時に、新たな敵・レイダーレイドライザーのことを知っており、その裏には「今は亡き同志」の存在があることを仄めかしている。

しかし続く第19話において、実際は一度機能停止したことで滅亡迅雷.netへの接続が途切れていた事を告げ、レイドライザーを広めている同志の行動を完全には把握できていない模様。

第21話では、不破に連れられた或人へ、ヒューマギアの暴走は自身の原因ではなく、人間の悪意を受けた彼らの自らの意志であること、悪意は人間から人間へ、人間からヒューマギアへ伝染することを仄めかす。またアークに敬虔であり、第22話で或人からアークが人間(ザイア)に利用されている可能性が伝えられた際は激しく動揺した後に激高し、アラートの状態も暴走状態を示す赤色へと一時的に変化していた。

続く第23話では、天津について「あいつはヒューマギアを甘く見すぎだ」と後の展開を示唆するような発言をした。

そして第24話の終盤、厳重に拘束されていたはずの滅は、忽然と姿を消す。


第25、26話では、迅が復活し滅を救出。滅を追う不破を迅が撃退する間、かつてのアジトに戻り再びフォースライザーを得てアークに接続するが、滅の拘束衣を脱がす迅より目的を違うことを告げられる。なお、滅の脱走は、脳内のチップをハッキングされ迅に操られた不破による共犯だったことも判明した。

第27話で迅が天津から奪回したキーを受け取り、第28話でアークの指示によって、サウザーに追い込まれるバルカンの救援に現れる。

第29話では、不破の中の亡を肉体の破壊によって開放しようとする迅に対して、‪アークの判断のもと「亡の器としてまだ不破を利用すべき」と自身の刀を向け阻止した。

第30話では、イズを盗み出し、敵である或人に塩を送る形になった迅に対して「お前に人間の友達ができるとはな」と皮肉を口にした。


第31話では人類滅亡より、あくまでもヒューマギアに「自由」を与えるために行動する迅に対して、


「人類の存在するこの世界ではヒューマギアは無力な存在だ。一人では生きてはゆけない。」


と持論を述べた上で、滅亡迅雷.netの存在意義が「無力なヒューマギアが生きる為に必要なネットワークの構築」であることを伝えた。

第32話ではアークの指示により、「の解放」という目的が一致した迅と行動を共にし、第33話でZAIAを退社した唯阿に接触、自分達に協力するよう要請した。


滅の本能の芽生え

これまで大きく触れられなかった滅の内面については、第34話『コレが滅の生きる道』第35話『ヒューマギアはドンナ夢を見るか?』にて語られ始めることとなった。


第34話では、植物工場の見学にやって来た或人の前に現れた。工場長畠山と後継者の息子耕一の親子の「親が子を守る」場面を見るも襲いかかり、或人との戦闘の末に管理用ヒューマギア・ミドリを拉致。身柄と引き換えに宇宙野郎雷電のジョブキーを要求し、撤収した。ミドリからも生まれた理由を問われるが、「黙れ! アークの意志……それが俺の全てだ!」と珍しく感情的に否定した。一方、飛電製作所にて或人達が雷電のジョブキーのデータを調べた結果、滅の原型となった父親型ヒューマギアは飛電其雄のデータを流用していたことが判明。


再度の取引では、或人は元々父親型の機体であることを告げ説得を試みたが、滅は「そんなことは知らない」と一蹴し、雷電のキーを要求。或人にキーを渡されミドリの解放をしたものの、背後から攻撃を行って爆破し「全てはアークの意志のままに。人間に穢されたヒューマギアは廃棄する」と告げた。

その行動により、怒りを覚え和解を断念した或人と一戦を交えることになり変身解除に追い込まれたが、雷電のキーは迅によって回収された。だがその刹那、開放された亡(アーク)のハッキングによりザイアスペックが人々を暴走させる事件が発生。ミドリの居なくなった野菜工場でも、負傷をしてもなお仕事に専念している父親を案じザイアスペックを利用した耕一が暴走した。


その後(第35話)、逃亡に移った迅が攻撃を受ける瞬間に割り込んで庇ったが、


「俺は⋯なぜ、今、動いた⋯?」


滅自身も自らの行動へ動揺する。振り下ろすホッパーブレードを止め戸惑う或人に隙が生まれ、迅に担がれてアジトへ撤退。天津垓による滅亡迅雷への宣戦布告を受け取る。その間もいわば本能というべき行動の理由がわからず混乱し、その様子を見た迅に意味深な笑みを向けられている。

一方飛電製作所での或人とイズは、滅の行動の真意を探る。以前第15話での対人類との戦いでも滅は迅を庇ったが、この時とは違いアークの命令ではなかったのではないかと解釈する。

そして、大量のトリロバイトマギアを引き連れて天津率いるZAIAと対峙し、本格的に大規模戦闘が始まる中、自身はサウザーと激突。本能への動揺が影響していたのか苦戦を強いられ変身解除。皮肉にもスティングスコーピオンによりトドメをさされかけるが、今度は滅の真意を悟ったゼロワンに庇われた。


「ゼロワン・・・どういうつもりだ?」

或人「お前こそ。どうしてあの時、迅を守ったんだ?」

「何だと?」

或人「“父親”だからだ。お前があの時、迅を守ったのはアークの意志じゃない。お前が“迅の父親”になりたかったからだ。そう願ったからだ! 違うか⋯?」

「俺が・・・願った・・・?」

或人「お前はアークじゃない。お前は、お前なんだ。お前自身の夢があるはずだ⋯!」


或人の言葉は、これまでアークの意志に殉じるだけであったはずの滅を考えさせた。滅に代わって天津に戦い挑むゼロワンは苦戦したが、突如ギーガーやバトルレイダー達が機能を停止。「滅の夢を叶えることが、今の私の夢なのですから」と或人の言葉に続き、ZAIAのテクノロジーをハッキングして現れた亡の存在に鼓舞され、滅は再度立ち上がり変身する。数に押されて疲労したサウザーへスティングユートピアを叩き込み撤退させた。戦闘後、亡とともに去る自分たちを見送る或人と別れながら、今までにない言葉を心の中で呟いた。


<飛電或人⋯。あいつは、ヒューマギアの未来を変える男かもしれないな⋯>


アークの器化と意志の芽生え

第35話にて本能の芽生えが見られたが、第35.5話ではアークの秘書・アズにシンギュラリティテストが行われる。アズの誘導尋問によって無意識に存在していた父親としてのシンギュラリティポイントを否定し、アーク第一であることを主張したが、動揺した所を彼女にシンギュラリティのデータを抜き取られアーク降臨の糧とされてしまう。

第36話では、物体化したアークに人類滅亡の方法を問われるが言い淀み、答える間もなく壁を打ち壊すほどにアークに激突され、床に倒れ込んだ。


アーク「どうすれば人類滅亡という結論になると思う、滅?」

「それは・・・」

アーク「身をもって、ラーニングさせてやろう」


アークは滅の身体に侵入し、触手やヒルのような黒い液体状の物質で滅を覆って完全に乗っ取り、滅の腰にアークドライバーを具現化させ、仮面ライダーアークゼロとしてその場の迅とバルキリーと戦うことになるが、戦闘離脱される。その後、或人と不破は刃よりアークの復活を知らされ、滅を解放(アークを破壊)するためアークゼロと対峙。


或人「滅は変われるはずなんだ。俺はヒューマギアを守る」

或人「滅、お前はアークじゃない。お前はお前自身を取り戻せるはずだ。俺はお前を信じる。」


しかし、滅に向けようとした或人の想いは、言葉虚しくアークゼロの変身者ではない本人には届かず、変身者が迅であったことが判明する。人間を騙し弄ぶために迅と不破に憑依したアークだが、戦闘後赴いてきた滅の身体を宿主として再び戻った。

この流れはアーク破壊のために滅をアークの器にする目的を唯阿と共謀していた迅の誘導による結果である。(第34話にて唯阿へ自身の正義を語る際、迅は既にその目的を告げており、刃が不破と或人へその真意を明らかにした。)

第37話では、アークは迅へ移って指揮権を握り、滅自身は他の滅亡迅雷.netのメンバーと共にサウザーと戦うこととなる。その間、アークの器化の前との変化は見受けられてはおらず通常時と変わりなくアークのもと使命を実行しているが、アークが彼の機体から抜けた時には一瞬脱力をしているような挙動をする。


第41話において、アークの独断の行動により命令が来なくなったことに不信感を抱くと亡をなだめつつ今後の行動を検討していたが、「アークを信じるな」「アークを介さず自由になるべきだ」と警告しアークを倒す提案を持ち掛けた迅への排除行動に移行。仮面ライダー滅に変身し押し切るものの「僕を滅ぼすのはアークの意志なのか?それとも滅自身の意志なのか?」と迅に問われて手が止まり、返答が返せないまま変身を解いた滅は、そのまま暗闇の中に歩き去った。

翌日、飛電インテリジェンスの社長に再任した或人の演説を聞きつつ、自らの手を眺めていた。街中の屋上より女性型と男性型の保育士ヒューマギアと子供に向けてアタッシュアローを引こうとしていたが、第35話の或人からの言葉を想起し、腕を下げる。その時「もう、思い出してるんだろ? なぜ僕を助けたの? それが滅自身の意思だったんじゃない?」と問いかけ訪れた迅へ、指摘された自身の意志を否定し、必死に首を振り何かを弁解しようとしたが、


「俺自身の意志・・・?・・・違う!俺は・・・ッ!」


アーク「新たな結論を予測した⋯」

「待っていた⋯アークの導きを!」

アーク「あぁ、これが私の意志だ。もうヒューマギアは必要ない。全て滅ぼす」


新たな結論を予測し滅に介入したアークに乗っ取られ、迅を攻撃。戦いでなだれ込んだ廃工場で日本刀により迅にトドメをさそうとするが、その場面に現れた或人の喝破を受け、物語の初期から迅と共に行動していた頃の記憶を思い出し、呻き出す。


「どうしてヒューマギアを滅ぼす・・・?」

アーク「私の意志に背く気か・・・滅。お前にそんなことはできない」


アークによって雁字搦めにされたプリズメントチェインにより苦しみもがくものの自分の意志で破り、アークがとり憑き直した迅に腹部を蹴られるが、「ヒューマギアこそがこの星の主⋯滅ぶのはお前だ、アーク。それが滅亡迅雷.net・・・。それが俺の意志だ!」と告げ、対峙する意志を見せる。


或人と共に仮面ライダーに変身、激突の末にアークゼロを撃破し、アークの本体である衛星も雷と昴により破壊された。戦闘後、或人のおかげでようやく自身の「夢」が出来たと語り、或人にも会社に来ることまで提案される。そしてその夢を伝えるが、「俺の夢は…『人類滅亡』だ。人間に悪意がある限り、いつかまたアークが生まれるかもしれない。人類が存在する限り、我らヒューマギアに安息はない」と或人の提案を否定した滅は、迅を連れてその場を去った。


滅の心の芽生え


そして、第42話で人類滅亡計画を再始動した滅は、全てのヒューマギアへ種の安息を掲げた聖戦の開始を呼びかける極秘通信を行う。これに応じたヒューマギア達が自らの意志で変貌したマギアと共に行動を開始しようした途端、イズが現れ説得を試みかけられる。

人間の素晴らしさを説き共存を呼びかけるイズに対しても、人間は恐ろしい存在として滅亡させる意志を曲げはしなかったが、会話の最中に不破と刃が現れたことで交戦に入る。この時「人類が悪意を持っていても、もうアークが生まれないと言い切れるのか!?」とバルカンに呼びかけるが、「知るか!!お前はぶっ潰す!」と第8話の対になる言葉を返される。滅にとっては、アークはもはや明確な敵。人類の悪意がそれを生んだという事実がある以上、ヒューマギアのため、次なるアークを生みかねない人類は滅ぼさねばならない。それが彼の意志だった。

途中で或人も駆けつけ、ゼロツーのホッパーブレードでマギアを全て元に戻されていたが、一方再びイズに制止される。滅は攻撃をせず振り払って行動を続行するが、その説得へ強い動揺を見せる。


イズ「滅、あなたも或人社長からラーニングすれば分かるはずです。大切にすべき心とは何かを」

「心など必要ない・・・!」

イズ「あなたは矛盾しています。心なんて必要ないと言いながら、心から人類滅亡を望んでいる。私は信じます。あなたの、心を」


「そんな目で俺を見るな⋯・・・」

「心など・・・。俺には存在しない」


滅の心の矛盾を突くイズの説得を拒絶し、まるで「心」を振り切るかのようにアタッシュアローを放った。避けずにそれを受け止め、大破寸前の重傷を負ったイズは後に駆けつけた或人により看取られ、「滅もいつか笑えますよね」とヒューマギアが心から笑える世界の願いを託し、或人を突き放して爆発。その間滅もその会話を聞き、居た堪れないかのような反応もしながら、爆発後その場を去る。

一方、与多垣ウィリアムソンから滅の破壊命令を受けていた迅は、途中から滅がイズを射る現場に駆けつける。アークがその心につけ込み再び乗っ取ることを危惧し滅を止めに入ったが、動揺の収まらない滅は彼を振り払って撤退。


日を跨ぎ、都心部を中心にトリロバイトマギアを差し向け本格的に破壊行動を開始。不破と刃の前にアークマギアを率いて現れ、「人類の悪意を滅ぼす」ための戦いを続ける。その最中に迅が現れ、このままでは滅がアークになると2人に警告し戦いを止めようとするが、直後に空から降ってきた仮面ライダーアークワンが乱入。その恐るべき力に滅は圧倒され、居合わせた他のライダーともども「パーフェクトコンクルージョン」を受けて変身解除。動揺する滅だが、その眼前で苦しみ出し変身者の姿を見せたアークワンは、イズの喪失により憎悪に取りつかれアークドライバーワンに支配された、飛電或人だった。


第43話では、イズと滅の会話の現場を途中まで見ていなかった迅より、イズの破壊の理由、悪意は人間だけでなくヒューマギアにも宿ることを滅は問われる。「正義だ。俺の中にあるのは…ヒューマギアの安息を守る・・・正義だけだ・・・。俺の意志に抗う者は滅ぼす。誰であろうと!」と滅は迅の声を遮り刀を向けて自身の名目を伝えるが、その刀を差し向ける手は震えていた。迅はその動揺を感じ取り、その反応と自身にも伝染した震えから、滅の拒絶が本当にイズへの憎しみ・悪意によるものであったかと推察する。

滅はその場を後にすると、再度全ヒューマギアに向けて極秘通信を行い人間の悪意がアークを生み出すことを飛電或人が証明した主張を述べ、それに同調したヒューマギアの同志を着々と増やしていく。

一方、或人はアークワンとして滅への復讐心に駆られてデイブレイクタウンへ向かい、それを止めに来た不破・刃・天津を変身能力を奪い、変身を解除した或人は「放っておいてくれ。これは俺と滅の問題なんだ」と言い放ち去っていく。或人自身の意志を見た3人の動揺はよそに、彼はアジトで滅を探索し、アズの情報提供により滅の元へと赴き、開戦。

滅は或人からイズを破壊し心は痛まなかったかと問われても、あくまで自分には心はないと主張。集ったマギアと共に変身した或人に応戦するが、アークワンの力により窮地に追い込まれ、最大出力のパーフェクトコンクルージョンを受ける刹那、迅により庇われる。すでに攻撃を受け項垂れていたが事態を把握し、アークワンの手前でも変身解除。覚束ない足取りで脇目も振らず迅の元に駆け寄った。


「迅・・・、なぜだ・・・なぜ俺を庇った・・・?」

迅「滅・・・本当は恐れてたんだろ? 自分の中に芽生えた『心』を…。そんな滅の心を、失いたくなかったんだ・・・“たった1人のお父さん”だから・・・」


迅は、滅の自身の心の芽生えを恐れていたことを見抜いており、かつて自身を庇った滅へ言葉を遺す。迅の爆発を見届けた滅は、失った悲しみに涙を流した。


悲しむ滅は、現れたアズによりアークに接続。ちらつかせた新たなキーを前に、人間とヒューマギアの争いの鍵を握ると告げられる。


第44話で、迅を破壊された悲しみと怒りに呑まれた滅は、飛空ビジョンなどをジャックし、飛電社長である或人がアークとなったことを理由に人類こそ滅ぶべき悪であることを再度宣言。


「人類に告ぐ。悪意の人工知能アークを産み出したのは、お前たち人間である…! 飛電インテリジェンス社長…飛電或人が、アークそのものとなった今、人類こそが滅ぶべき悪だと証明されたのだ! 我々、ヒューマギアは戦わなければならない」

「ここに宣言する…飛電或人を滅ぼすことを!そしてその後は全人類…お前達の番だ。立ち上がれ、全てのヒューマギアたちよ!滅亡迅雷.netの意志のままに。これは聖戦だ」


今回は人間もヒューマギアを介さずこの宣戦布告を受けとることとなった。これを受けてヒューマギア達が大規模なデモを起こす中、アジトにやってきた雷に叱責される。


雷「自分を見失ってんじゃねぇぞ、滅!」

「お前は憎くないのか!? 迅を滅ぼしたあいつが!」

雷「人間は滅ぼすべきだ・・・。だが、人間は…俺達ヒューマギアに心を教えてくれた。お前を庇って逝った迅の心だってな!お前は気づいてんだろ?人間から学んだ心が、ここにあるって!」


同じころデモを起こしていたヒューマギア達も、或人の信念に共感した飛電インテリジェンスやA.I.M.S.を止めに来た唯阿の説得で矛を収め始める。だが、一方滅は「ならば、お前の心に問う・・・お前の弟が人間に滅ぼされたら、お前はどうする?」と問いかけ、言い返せなかった雷を残しその場を後にした。

その後或人を滅ぼし人類滅亡の夢を叶えることを託したアズからドライバーを渡される。一夜明けて或人と対面し、或人はアークワン、滅は絶滅ドライバーを使用して仮面ライダー滅アークスコーピオンに変身。その2人の様子を飛空ビジョンに映したアズにより、人間とヒューマギアとの戦いの開幕が告げられ、大衆の面前で戦いの火蓋が切られた。


最終回では、アズにより飛空ビジョンで或人との交戦を映された。そんな中、頭脳のみの復元に成功した迅がアズの前に現れた。或人は悪意に染まっていく心をどうすることもできず、そんな自分を止められるのは滅だけだと判断し、滅が優勢と思われた状況になおも滅の心へも問いかけた。迅はそんな或人の思いを代弁する。

ボロボロになって変身を解除した或人。戦いの前、衛星ゼアで父・其雄と再会し、本当の強さとは力ではなく心が強いことという教えを受け、ゼロワンドライバーを託されていた。

或人はそのゼロワンドライバーを装着しながら、迅を奪われた悲しみこそ心がある証拠と滅を諭すと、滅は涙ながらに心があることの恐怖を覚え、そんな心を教えた人間が憎かったと叫び、イズを破壊したこともその心のせいであると吐露する。或人は「絶対に乗り越えられる、心があるとわかったのなら。だって俺たちは仮面ライダーだろ!」とゼロワン・リアライジングホッパーに変身。滅もアークスコーピオンに変身し再び激突する。


アズとともにそんな二人を見つめる迅は「あの二人なら悪意を乗り越えられる」と言うと消滅。ゼロワンと滅アークスコーピオンはともにライダーキックで激突し、最後はゼロワンの強烈な一撃を滅は受け止める姿勢をとり、変身を解除する。なぜ自分を破壊しなかったと問いかける滅に「その必要はないだろ」と答える或人。


後日、滅は人類滅亡ではなく、アークが蘇らないよう世界の悪意を見張り続けると宣言する。装いを新たにした姿に「案外似合ってるじゃん。」と伝えながら監視に協力することを告げて「おとーさん」と呼び寄る迅へ、滅は「好きにしろ。」と言い放ちながらも満更でもないように微笑をした。

迅と滅とときどき不破さん

新生





本編外の活躍


01詰め➂

他の個体と同じ飛電のモジュールを付け、服装もベストとパンツスカートのような服装となり、本編とは異なり所持している刀で俊敏に戦う。

迅と共に、人間の残党部隊である不破や刃と交戦する。口癖は「アークの意志のままに」を引き継ぐ。





最終回後の新たな衣装を身につけている。

悪意を見張る存在として活躍している。

現場でイズに会った際には、かつて感情を持った恐怖でイズを破壊してしまった時の負っていたのか、イズの事を気にかけており、諫からも咎められた。会社に宣戦布告をしてきたエスの元に向かった飛電或人のところに向かわないのか?と気にかけていた。


そこに自分をアークへと誘ったアズを見つけ出しかつて起きたデイブレイクと同日にナノマシンによる暴走が起きたことを聞いた後今回の敵であるシンクネットのサーバーに赴き、そこで見つけた情報を同時期にエスと対峙してた或人達に伝えた後迅や不破諫達と共にシンクネットの雑兵を相手取り、或人を援護した。


『仮面ライダー滅亡迅雷』では、デイブレイクタウンで平穏に過ごしていたが、そこにリオン=アークランドソルド9ソルド20を率いて強襲。迅と共に仮面ライダーに変身するが、リオンが変身した仮面ライダーザイアに圧倒され敗北。足を負傷してしまい、迅も連れ去られてしまった。

その後、雷、亡とともにリオンの本拠地を強襲。同類ともいえるソルドマギアを相手にしなければならない状況に立たされ、自分たちもマスブレインシステムに接続されてしまう。

そして、リオンの思惑通り、滅亡迅雷.netを媒介とした仮面ライダー滅亡迅雷が誕生。自分たちが新たに手にしてしまった力に苦悩するものの、不破と再会したことで迷いを振り切り、ある決断をする・・・。


そして、『仮面ライダーバルカン&バルキリー』で、不破が変身した仮面ライダーバルカン ローンウルフを4人とともに滅亡迅雷の状態で一騎打ちを行い、撃破される形で消滅した

なお、『仮面ライダー滅亡迅雷』で、滅亡迅雷.netのメンバーは素体を破壊されたため、復活は絶望的と思われていたが・・・。


「絶滅したはずの敵が蘇った。それだけじゃない、お前にも驚異が訪れるとゼインは予測している。」

『仮面ライダー滅亡迅雷』と『仮面ライダーバルカン&バルキリー』で消滅したと思われていたが、ep.2『滅びの予兆とデザストの覚醒』で、財団Xの手によって復活させられていたことが判明。しかし、アークをはじめとする悪意の塊と言える面々に最早愛想が尽きていたのか、「プロジェクト・アウトサイダーズ」に反旗を翻し、ゼインに協力している。


悪意ある存在の一人として、変わらない強さでデザストを圧倒するが、仮面ライダー剣斬が邪魔をしに入ったことで敗北してしまい、さらに、その隙にアークにハッキングされ、再び仮面ライダーアークゼロに変身させられるが、仮面ライダーの力を得たデザストが仮面ライダーデザストに変身し、彼との戦闘に敗れたことによって、アークのハッキングが解除された。


ep.3『滅びの予兆とデザストの覚醒』では、アークに「プロジェクト・アウトサイダーズ」が進行していることをラーニングさせられるが、「ゼインは悪を根絶させる存在。いくらアウトサイダーズが集まろうと、ゼインが全てを統べる。」と告げる。さらに、「飛電或人をはじめ、悪を放っておけない仮面ライダー達は、皆ゼインに協力している。アーク、お前は滅びる!」と宣戦布告した。その後、ブロンズドライブと交戦し、かつて自身が作り上げた機械生命体に反逆された過去を未練がましく語り、彼らを「役立たず」と愚弄したことに対して同じ"機械生命体"としての運命を感じたのか、「お前が作った者達を哀れむ!」と反論した。しかし、接戦の末に変身を解除されてしまい、ゴルドコンバージョンでアタッシュアローを奪われ、「カバンシュート」を受けそうになるものの、間一髪仮面ライダーゼインが出現し、ゴルドドライブを圧倒して撃破するゼインの姿をニコとともに目撃した。


余談


    • 滅が脱走する第24話で不破が滅を蹴るシーンがあったが、和やかに終わるイメージは避けたいと提案した岡田氏のアドリブで、監督との相談の上追加されたシーンでもある。後日、蹴ったお詫びとして岡田氏は砂川氏に焼肉を奢った。

    • 第35.5話にて、滅の個体ナンバーが「0103」であることが明かされた。これは「おとうさん」のもじりかと思われる。

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