「よーし!一緒に忍者道を極めないか?」(ドン11話)
演:榊原卓士
概要
忍者道を長らく究め続けて来た、長く伸ばした顎髭が印象的な中年男性。
忍耐強いメンタリティを支えに昔から修行を続けて来た自分を誇りに思っており、それ故に忍者道をけなされるのは我慢ならない性分。
実家は牧場らしく母親が運営している。
活躍
ドン11話「イヌのかくらん」
自身の修行場に鎖鎌を配達しに来たタロウはいつもの如く困ってることはないかと尋ねると、早速入手した鎖鎌を手に「忍者道を究めないか?」とタロウを勧誘。手始めに実力を見ようと鎖鎌の分銅を投げたが、持ち前の万能ぶりで返り討ちにし、『忍者ごっこもいいが、度を超さない方があんたのためだ』と悪意無き辛辣さ(及び正論)で容赦無くタロウは一蹴。
だがプライドを傷つけた彼への怒りから急激に欲望を募らせ、手裏剣鬼を引き寄せてしまう。
ヒトツ鬼になってからは、諸事情でほぼ単騎状態だったタロウ/ドンモモタロウを自分の忍法で翻弄、思わぬ格好でリベンジを果たすことに。そのためか倒された後は、転送された自分の修行場で目覚めた時に呆けた顔をしていた。
これまで通り、大野の欲望及び怒りはこれで終わり、もうヒトツ鬼となることはない。そう思われていたが……。
ドン27話「けっとうマジマジ」
何の前触れも無しに忍者から魔法使いへとジョブチェンジしてまさかの再登場。
タロウへのリベンジに燃えた結果、忍者道を超えるマジカル・フォースを徐々に究めていた所、その執念から今度は魔法鬼を呼び寄せてしまった様子。
また手裏剣鬼から魔法鬼での記憶は継承されているらしく、欲望や目的は全く変わっていない。
ソノイとタロウが1対1の決闘に乱入する形で戦いに挑むが、最終的に魔法鬼ングに変化した後再び撃破され元の姿に戻った。
今度こそ、大野の欲望及び怒りはこれで終わった……かと思われていたが?
ドン32話「けっとうソノ2」
まさかまさかの再々登場。
流石に2度も倒されて欲望を開放された事で忍者に対する情熱を失い、実家の馬牧場で地道に働いていたのだが、ある日途端に馬の体の模様が手裏剣に見えたり馬が忍び頭巾を被る幻覚へ襲われた事で、消えた筈の欲望とタロウへの執念が復活。轟轟鬼を引き寄せ三度タロウへと挑むが、結局は強化復活したソノイの剣の露と消え、片道切符の冒険(リベンジ)に終わってしまった。
なお、実家の年老いた母はかつて、ドン18話「ジョーズないっぽん」で隙を見せないタロウから一本を取った人物その人で、皮肉にも身内がタロウにリベンジを果たしていた事実も存在していた。ただそれを知る由も無く、その母親へ謝りながら脳人に倒された大野の顛末は、タロウを目の敵とするきっかけとなった初会遇時に彼から投げかけられた「度を超さない方があんたのためだ」という忠告が、そのまま現実となったあまりにも悲しいものだった。
こうして、3度に渡る大野の欲望及び怒りは悲しい形で終わってしまったのだった。
ただ、過去に消滅したヒトツ鬼は実際に消滅描写があったが大野は爆発はあったが消滅描写がなかった。つまり……?
ドン37話「イとニとザとシ」
まさかまさかまさかの四度目の登場。
ソノイの攻撃で消去されたはずが、何故か生き延びていた(これにはソノニも驚きや戸惑いを隠せない様子だった)。
新幹部の横暴な態度に脳人三人衆は段取りでドンブラザーズと決闘することになったのだが、そのことに頭を悩ませたソノイは事前にタロウと落ち合い話し合いの場を設ける。そしてソノイがかつてやったことを思い出し、チャンスを見てヒトツ鬼を消滅させる方式(脳人はヒトツ鬼を発生させられないが、他者のヒトツ鬼を取り憑かせて彼等をヒトツ鬼にさせることはできる)でソノシもろとも消滅・幽閉させようと画策。そしてこの方法が使える適合者がいないか考えたタロウが「こういうことにお似合いの奴がいる」と言って彼の元に導く。
案の定何事もなかったかのように再び打倒タロウを掲げ修行を続けていたが、その背部には新しいヒトツ鬼が今にも彼に取り憑こうとうつろいていた。
前述の通りソノ二とソノザも驚きや戸惑いを隠せない様子だったが、作戦通りソノシを打倒するためソノザの手でヒトツ鬼のスキンを奪い取られた為、憑依されずに済んだ(その際、何が起こったのか気づいておらず、最初の時を思わせるような顔をしていた)。
その為、今回はヒトツ鬼になってドンブラザーズと脳人三人衆の決闘に乱入することもなく、彼にとっては平和に終わった。
ちなみにドン32話でソノイの攻撃を受けたにも拘らず、消去されずに済んだ理由について公式サイド曰く「32話でソノイに倒されていた事を忘れ、脚本に名前を挙げてしまい、気づいた時には修正が効かなくなっていた」という井上先生らしからぬ凡ミスが原因であった事を明かした上で…
1.「32話のソノイはタロウの力が入った状態だったので、消去が不完全だった」
2.「忍者なので、謎の忍者パワーで生き残った」
のどちらかであると示し、視聴者の脳内補完でご自由に解釈するように促してくる始末。
また、幾度もヒトツ鬼に憑依されたり、脳人による消去を免れた大野は謂わばイレギュラーな存在であり、他の消去された人々はドン46話で許しの輪が使われるまでは消去されたままであった。
とはいえもう登場することはないだろう。そう思われていたが…
ドン49話「さいごのおもいで」
まさかまさかまさか…まさかの最終回目前に五度目の登場。………もういいだろ!!
母親にも散々心配をかけた事もあってか、いい加減真面目に生きようと平凡に過ごしていたのだが、何度もヒトツ鬼になっていたせいで、ソノシに目をつけられてしまったらしく、欲望を暴走させる効果のある吹き矢を浴びせられて(おそらくこれはソノシによるドン37話での意趣返しと思われる)、暴走させられる形で今度は、今までにいないはずの戦隊モチーフのヒトツ鬼に変貌させられた。
しかし彼をヒトツ鬼化させたソノシ達ですら手に負えないほどに自我が強大化したことで今まで以上に強大な戦闘力を手に入れてしまう。制御が利かなくなったことで流石に困った彼らは馴染みのおでん屋を呼びおでんパーティーを開催、ドンブラザーズと脳人三人衆に自分達も仲間になりたいと称して王様鬼討伐を体よく押し付けようと目論む。
だがそこに王冠とマントを身につけた大野が来店。注文した五枚のはんぺん手裏剣のように投げたかと思えばそれらを一瞬で平らげ、腹ごしらえも済んだという意気込みで再び王様鬼へと変貌。一行に襲い掛かり、9人になったドンブラザーズに、脳人監視隊を加えた12対1でも引けをとらないばかりか、5体に分身する等の能力で、逆に彼等を圧倒する。
しかし、ここへ来て新たな技を見せたタロウの手でまたもや敗北。
敗北したことで元に戻った彼は母親のいる牧場に戻され、今度という今度の今度の今度の…今度こそ真っ当に生きる事を母親に誓いつつ、まだ被っていた王冠を捨てるのであった。
その後、公式HPにも演者のオールアップが公表されていたので、もうこれで本当に大野の欲望は終焉し、登場する事はもうないだろう。……誰もがそう思っていたが…
VSゼンカイ
まさかまさかまさかまさか…まさかの六度目の登場。……やっぱりな…
あれだけ母親に更生を誓ったにも拘らず、タロウの記憶が失われてからも度々ヒトツ鬼化してはジロウ率いる新生ドンブラザーズに勝負を挑んでいたようであり、はるかもいい加減辟易(王様鬼になった回数ははるかが「これで何度目だっけ」と発言するほどに多くて覚えられない数らしい)している様子だった。
つまり、厳密にはこの時既に六度目どころか最早数えきれない程にしつこくドンブラザーズと対峙していた。ホント、まるで成長してねぇぞ。このオッサン……
それだけならまだしも、大好きな母が病で倒れ、意識不明状態となったことが引き金となり、半ば自暴自棄に近い形で打倒タロウの執念が再燃し、新たなヒトツ鬼を引き寄せることとなる。
その執念には目標であったタロウを倒す事態が発生。再起不能状態となってしまう。
結果、持っていた破壊衝動が暴走、ところかまわず暴れまくり、タロウを欠いた5人を一気に追い込む。
しかし、突然タロウは復活、復帰した途端一気呵成で追い込まれるもそのタイミングで、異世界の怪人と遭遇し、突然起きた不可思議な力で2つの腕を入れ替えた異形の姿に変貌。2つの戦隊を追い込むが最終的に双方撃破される。
その後元に戻った大野は入院している病院で母がただ眠っていただけだったと安堵し、「俺、今度という今度という今度こそは真面目になるよ!」と言いながら母に抱きつき、今度という今度という今度の今度の今度の今度の……今度こそ更生する事を誓った…
…などと申しているが、ここまでのくだりを見るに、視聴者側からすれば、これはもう確実に七(厳密には最早測定不能)度目がくるというフラグであるとしか思えないが…果たして……?
余談
- 雉野つよしやたまきと共に複数回ヒトツ鬼になった数少ない人物である。
- ちなみに、彼が三度目に登場する事になる話の前話では、自浄作用によって自らヒトツ鬼から解放された人物が登場している。
- 忍者モチーフのスーパー戦隊にはカクレンジャーとハリケンジャーがあるが、こちらはドン27話での再登場までに既に登場済みである。それゆえに間接的に忍者と関わりのある戦隊モチーフのヒトツ鬼になっている(魔法戦隊マジレンジャーでは教え子が忍者、轟轟戦隊ボウケンジャーでは敵が忍者。星獣戦隊ギンガマンにも忍者が登場する)
- しかも何の因果か3つどれもマジイエローが本編・ゲスト・外伝のどれかで関わっている。
- さらに言うと王様戦隊キングオージャーの怪人のデザイン担当はニンジャスレイヤーの作者で、Vシネマに登場するヒトツ鬼のモデルになった戦隊は歴代忍者スーパー戦隊が劇場版で客演している。
- 劇中において彼に憑依したヒトツ鬼達のモチーフとなった戦隊には敵役の忍者が登場するという共通点がある。
- 稔の母親を演じるのは水野千春。ドン18話のオチでタロウから一本とったあの人である。ドン32話の山口監督の「大野にとって因縁のタロウも母ちゃんはすでに1本取っていたということにしよう」という案からのキャスティングとなった。
- 定期的にタロウに挑戦するために再登場を何度もしているため、ファンからは「実質的な準レギュラー」と見られることが増えている。一部からは「ラスボス候補」「最終回の後日談に出てくる怪人候補」とも言われていた。その結果、上記の通り本当にラスボス、そして後日談の敵として登場することとなった。
関連タグ
I'll_be_back またお前か いい加減にしろ まったくこりない悪びれない:何度倒されようとも、再び戻ってくる彼に相応しい台詞。
関連・類似キャラクター
- 上杉実:名前繋がりの戦隊グリーン。ちなみに彼が所属する戦隊のメンバーの1人の演者も、ドンブラザーズに出演している。
- スパーダ:演者の名前がそっくりな戦隊イエロー。
- 七瀬ゆい:7年前のプリキュアに登場した4度も怪物の素体にされた記録を持つ人物。ちなみに、登場年は手裏剣鬼のモチーフ元だった戦隊と同じである。更に彼女の登場作品は王族がモチーフで、その直近は魔法使いがモチーフの作品である。
- 牧瀬弘樹:11年前の仮面ライダーに登場した人物。「初登場が11話」「37話でまさかの再登場」「本編外作品にも登場しそこでも怪人化」「特定の人物に異常なまでに執着する」などの共通点を持つ。
- 加古川飛流:4年前の仮面ライダーに登場したヒーローを歪めた怪人の変身者。(経緯や人物像こそ異なるものの)幾度となく主人公を付け狙う点が共通している。
- ニンジャフォーム:同期作品に登場する忍者繋がりのフォーム。
- 五十鈴大智:同時期に登場するヴィランの一人で、(経緯や人物像は異なるが)最初はゲスト扱いで登場していたが途中からレギュラー枠になったりまた主人公たちに何度も敗北されても主人公に挑み続けた繋がり。ただしこちらがやっていることは大野以上に残酷なことをしているが、それ相応の報いを受けた後、最終的に彼なりの罪滅ぼしを行った末に報われる結末に至った。
- リラ・ロッシ:MiraculousLadybugの登場人物の一人で、何度も怪人化していることから、ある意味彼の後継者とも言える。
- 花房牧之介:勝手にライバル視して襲いかかってきている繋がり。
- スーさん:前作に登場した、準レギュラーおじさん繋がり。但し、大野とは正反対で、善良な一般市民である。
スーパー戦隊の準レギュラーキャラ
スーさん←大野稔/大野一子→コガネ/ブーン/ゴローゲ/コフキ/アッカ/ウスバ/マユタ/エレガンス・モーン/クレオ・ウルバヌス/スズメ・ディボウスキ