「お久しぶり、ソノイ君」
「君達は礼儀がなってないね。私は監察官、君達の上官よ」
「清潔第一、ソノシ!」
演:廣瀬智紀
スーツアクター:齊藤謙也
データ
身長/194cm
体重/91kg
スキン/アカハデマスク
むかしむかし/ソノシは金粉の耳垢をフッと吹いて周囲にまき散らしていたそうな……
概要
ソノイとは昔からの知り合いのようであるが、現在は彼ら「脳人三人衆」の監察官であり、立場的には上役になっている。
赤い服と赤い瞳、何より耳に着いた金粉が特徴で、口調や仕草は女性寄り。
本人の特殊能力かは不明だが、オカリナを吹いてアノーニの召喚もできる。
性格
他人が自分に従うことが当然と考える極めて横暴かつ高慢な性格。それに加え度を超えた潔癖症であり、「人間界の空気は邪悪」だと一方的に因縁をつけ(この際「空気邪悪度」なるものを計測する機械を使う)、周りの迷惑も考えず消毒剤なのか白い粉を撒き散らす。
この白い粉は一部の人間を気絶させる効果があるようで、気絶した人間を拉致しようとしている(人間を拉致する理由や、拉致した人間達の行方、安否は最後まで明らかにならず)。
おでん屋に現れた際にはアクリルパーテーションで敷居を作ったり、おでんに難癖を付けたり、食事をしているソノイらの皿を退かしたりとやりたい放題である。加えておでんに対して難癖を付けており食に謎のマイルールやポリシーがあった模様。
一方で、自分は指で耳を掻いてその耳垢を他人に吹きかける、下品な嫌がらせを仲間相手に平気で行う。なお、耳にこびりついている金色の粉がそれで、曰く「私の耳垢は金粉」。
更に脳人三人衆への関わり方は悪質なパワハラであり、跪かせる姿勢にまで細かくケチをつける完璧主義(彼の報告次第では三人衆は無限床拭きの刑に処されるらしい)。「清廉潔白完全主義」を掲げるソノイはあくまでもストイックに「自分を律している」のに対し、ソノシのそれは「他人に押し付ける」と正反対なもの。
当然ながら他の脳人戦士から強い反感を抱かれており、「あれではヒトツ鬼と同じだ」「仕事じゃなきゃ関わりたくねえ」として、同じ脳人のソノイ、ソノロクからも徹底的に忌み嫌われている。ソノザに至っては、ソノシと戦うドンブラザーズの応援に走るほどであった。
また、自らの手に負えない事態、もしくは今までの悪行の報いが来た事態に陥ると、ソノイ達やドンブラザーズに救いを求めようとする虫の良すぎる一面もある。(ただし、脳人三人衆も敵対心がそこまで無いものの、ドンブラザーズに同様の行為をした末の現状があるのを忘れてはいけないが)。
他にも、やむなくカットされたシーンで明かされる筈だった情報によれば「ソノイとは学生時代に生徒会長の座を争い、その座を奪われた」「ソノザやソノニに対して、子供の頃にそれぞれ意味もなく後ろから蹴ったり、耳垢を吹きかけたりしていた」「イデオンの上級貴族の出身」「監督官になれたのは家の七光り」との弁。だからこんな嫌な奴なのだろうか……
凶悪な一方で
もっとも、単独でドンブラザーズ4人と戦えるだけの高い戦闘力はあり、監察官として口だけの役立たずではないのも事実であった(すぐに実力差が逆転したが)。
また、脳人三人衆とドンブラザーズの名乗りと戦いを前にして、子供のように大はしゃぎするなど、憎めない一面も。
ちなみに、脳人三人衆の名乗りは彼の提案によって生み出されたもの。曰く「正々堂々、脳人として名乗って欲しい」との考えからで、形式を大事にする性格であるのがうかがえる。
また、過去にソノニも感情調査で時にヒトツ鬼を生んだり、ソノザもマンガにハマるや作者の都合を半ば無視してひたすら新作を求めるなど、『脳人の使命』を外れた時には大概フリーダムに行動しており、後のソノゴ、ソノロクに至っては同レベルのやりたい放題をする等、脳人達の社会では大なり小なり人間視点だと傲岸不遜な人物は多いのかもしれない。
怪人態
ソノシが脳人ブレスで操作し、真っ赤な仮面をつけた暗殺者の様なスキン“アカハデマスク”を身に纏った戦闘形態。
ムチとして使えるクナイ・『四苦無(しっくない)・レッドシャドー』と深紅の脳人シールドを自在に操って、狙いを付けた敵を四方から追い詰める戦法を取る。
初期の頃はこの戦法で、ドンブラザーズに囲まれても優勢に立つ程の実力があった。
動向
上記の横暴を行って来たために、ドンブラザーズはおろかソノイら3人の反感どころか殺意も買ってしまう。そして両者達による『ソノシ暗殺計画』が決行される羽目に。
星獣鬼に憑依されてソノイに斬られかけるも、曲がりなりにも仲間意識を持っている彼が寸止めした為にトドメは刺されず、結局ドンブラザーズが倒す。そして解放されたソノシは「お前達、忘れないぞ、決して!お前達の運命は……私の手に!」と言い残して消えた。
それからしばらく音沙汰がなかったが、ドン45話にてソノゴとソノロクを引き連れて再登場。元老院により『ドンブラザーズ及び脳人三人衆の始末』の任を受け活動を開始する。もちろん仲間への耳垢吹きや「消毒」からの拉致行為は継続している迷惑ぶりなだけでなく、ほとんど似たような行為をしているソノゴやソノロクについて「仕事でなければ関わりたくない」と溢すなど、自分を客観視できていない様子。
続くドン46話では、3人で彼らに挑み追い詰めるも、桃谷ジロウを除くメンバー8人が揃ったために形勢逆転。一斉攻撃を食らってなお余裕そうな態度ではいたものの、撤退した。
ドン47話ではリベンジを果たすべく3人で騒ぎを起こして一同を誘きだそうとするも、話し合い(?)のために失敗に終わり、喫茶どんぶらへの突撃を行った。
ドン48話では、ソノイ(と未参戦のジロウ)以外のドンブラザーズ、脳人三人衆がヒトツ鬼に吸収された事で勝利を確信。一人残されたソノイにハンデを与えようと、ソノゴ、ソノロクと共にどこぞの格付け番組で見るようなトンチキなアイマスクを付けて、気配斬りで戦おうとする。
しかしそれが仇となり、その隙にソノイにヒトツ鬼を真一から託されたザングラソードで斬られ、吸収されていたメンバーを開放されてしまうと、マヌケかつ陳腐にも程がある慢心を犯してしまう。
結局、その後は脳人三人衆との戦いでまたも敗北。ソノシゴロク全員一命こそ取り留めたものの、前回程の余裕が無い様子で撤退した。
そんな新生ドンブラザーズにリベンジすべく、ドン49話ではとある人物の欲望を暴走させて『最強のヒトツ鬼』を生み出す……も、想像以上の自我と強さによって手がつけられなくなり失敗。そこで王様鬼の退治をソノイや桃井タロウ達に体よく押し付けようとするも、最強のヒトツ鬼との戦闘に巻き込まれてしまい、脳人にとって討伐対象でもあるヒトツ鬼にすら追い詰められた。
そんな醜態をある2人組が監視しており……
ドン最終話でもいつもと変わらず、他人の結婚式で消毒粉を撒き散らすなど好き勝手していたが、ソノゴとソノロクの消去を終えた脳人の刺客であるソノナとソノヤが現れて愕然。自らが「用済み」になった事実を受け入れられず逃走。
その後、ムラサメの支配権まで手に入れたソノヤ達に追撃される中、ソノニとソノザと偶然遭遇した時には既に満身創痍であり、なりふり構わず助けを求めるも、追いついたソノヤにニンジャークソードで呆気なく切り捨てられる最期を遂げた。
最後まで不潔で醜いと思い込んだものを怒り狂い『清潔』を騙っていたソノシだったが、その最期はお世辞にも『潔い』とは真逆そのものの醜態を晒しながら、不潔な地面に倒れ散ると、あまりにも皮肉な末路であった……
暴太郎戦隊ドンブラザーズVSドンブリーズでは
ドン45話で再登場する以前の動向が描かれた。ドン37話でドンブラザーズとソノイに敗北したのを根に持っており脳人レイヤーのドアからMr.アラカルトを召喚した。Mr.アラカルトがソノイと瓜二つのため困惑していたが、最後にはドンブラザーズ(ドンブリーズ)とゴールドンドラゴクウに敗北。この敗北が切っ掛けでソノゴとソノロクを呼び寄せたようだ。
余談
- 名前の由来は「その4」と思われる。
- 企画当初から『脳人サイドの追加幹部』として登場が予定されており、初期設定での名前は「ソノジ」だった。
- モチーフは『仮面の忍者赤影』の赤影。外見の他武器が苦無であることや武器名の「レッドシャドー」等に関連性が見られる。また、デザイナーの篠原保氏によるとドンムラサメとの被りを避けるためにあえて忍者要素の薄い外見にしたほか、「見た目がビビューンに似ている」という指摘を受けたため後にデザインしたソノゴとソノロクにはそれぞれバシャーンとズシーンの要素を盛り込んだとのこと。
- 女性口調で喋るのは、公式曰く「ソノシがそれ(女性風の口調や装い)を「美しい」と信じているが故に使っているだけで、オネエでもオカマでもありません」とのこと。メタ的には井上敏樹が「面白くなりそう」と考えたが故に加えた設定であるらしい。
- 演じる廣瀬智紀氏は、過去に『衝撃ゴウライガン』で光人ゲキを演じていた(更に『ゴウライガン』のメインライターを担当したのも、本作のメインライターである井上氏である)。
- 初登場の時点で金粉の耳垢を他人に吹き付ける奇行から、Twitterでは「耳垢」がトレンド入りを果たし、pixivでも作品に耳垢タグが併用されている扱いが多い。
- 上記の消毒シーンであるが、BPOに注意される事態に。
以下原文。
子ども向け特撮ドラマで、出演者がほかの出演者に向けて消火器を噴射していたが、子どもがまねをしたら危険ではないのか。 |
BPOには消火器と判断されたらしい。そりゃまんまだしねぇ……
- スピンオフ暴太郎戦隊ドンブラザーズVSドンブリーズでは、脳人陣営としては三人衆以外で唯一の出演となる。
関連タグ
汚物は消毒だ~!!:消毒剤(?)を撒き散らす絵面が完全にそれ。
これをネタにした作品→こちら
卑劣漢:脳人にもドンブラザーズにも行っている行為から当てはまらなくもない。
DQN、おまえなんなんだよ!!:まさにその行動。
ギレール:過去の戦隊に登場した敵幹部。彼もソノシ同様に性格が悪く、味方である他の幹部等と対立する場面もあり、結果的にそれが原因で自滅した。
邪忍イーガ:『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』に登場した敵怪人で、仮面やマフラーの色がそれぞれ赤、青、グレーの色をした3体の分身を生み出せる能力は『仮面の忍者赤影』に由来している。
魔導神官メーミィ:17年前の戦隊に登場したオネエの敵幹部。しかし、こちらは終始怪人形態だった。