拳を握れ、顔を上げよ!命運は尽きぬ!
なぜなら、そなたの運命はいま始まるのだから!
プロフィール
真名 | ネロ・クラウディウス |
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クラス | セイバー |
性別 | 女性 |
身長 | 150cm |
体重 | 42kg |
スリーサイズ | B83 / W56 / H82 |
出典 | 史実 |
地域 | ローマ |
属性 | 混沌・善・人 |
イメージカラー | 薔薇の赤 |
特技 | 何でも出来るぞ!(EXTRA)、帝国の拡大である!(EXTELLA) |
好きなもの | 自分、奏者 |
嫌いなもの | 節制、反逆、没落 |
天敵 | セネカ、アグリッピナ、アルキメデス |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | 武内崇(原案)、ワダアルコ(EXTRAシリーズ、FGO) |
CV | 丹下桜 |
うむ、すべて余に任せるが良い!
概要
『Fate/EXTRA』に登場するセイバークラスのサーヴァント。
主人公の相棒となるサーヴァントの一騎。赤く豪奢な舞台衣装に身を包んだ小柄な少女。
尊大かつ自信満々な性格で、自身を「万能の天才」「至高の芸術」と称しはばからない。
攻略難易度は三騎の中で一番簡単な「イージー」であり、最も扱いやすい相棒である。
呼称は赤を基調としたこのセイバーは「赤セイバー」や「赤王」で通っている。公式でシナリオライターの奈須きのこ他からもこのように呼ばれており、pixiv上でも「赤セイバー」でタグ付けされる。初期の頃は「セイバーエクストラ」とも呼ばれていたが、現在はほぼ使われていない。
続編である『Fate/EXTRA CCC』においては、初期衣装の「束縛の花嫁衣装」を着せられたセイバーが「セイバー・ブライド」名でフィギュア等の商品が出ている。『CCC』のメインビジュアルでもあるため認知度が高く、これは専用のタグとしても機能している。同新作発表会においては中の人が「嫁セイバー」と名づけたため、こちらの姿は以後「嫁王」と呼ばれることもある。
『stay night』に登場した青いセイバーと外見は似ているが全くの別人。スケスケのスカートや巨乳で判別されたし。メタ視点で見ればそっくりだが、両者と面識のあるガウェイン卿が無反応だった点を鑑みると瓜二つという訳ではないらしい。きのこ曰く「うどんと蕎麦くらい違う」との事。ただ、アプロディーテ(ヴィーナス)という共通の先祖がいるので、まったくの他人では無い。
実際に、後年に共演した『Fate/Grand Order』や『Fate/EXTELLA』などで見比べてみると、彼女の髪型の方はインテークでありアホ毛がやや長めなど、衣装以外でも異なる部分が分かりやすい。
真名
ローマ帝国クラウディウス朝の第五代皇帝、『ネロ・クラウディウス』。
帝政ローマにおいてキリスト教徒の弾圧・虐殺を行ったとされる有名な暴君。
正式な真名は「ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス」。
生前は元老院への対立姿勢から、死後は宗教弾圧から暴君と呼ばれた。在位は西暦54年〜68年。
出身はアヘノバルブス家であり、ローマの執政官の家系の生まれである。
幼少期に母アグリッピナが嫁いだ皇帝クラウディウス1世の養子となる。さらに義父と前妃の子オクタヴィアと結婚させられ、様々な栄誉を与えられてクラウディウス家の後継者となった。
アグリッピナが54年に夫クラウディウス帝を毒殺。ネロは16歳で軍隊に推されてローマ皇帝に即位する。治世初期は哲学者セネカ、近衛長官S.ブルスの指導により元老院を尊重し、減税、属州防衛に努めるなど善政を敷いた。しかし裏で権力を振るうアグリッピナと次第に対立するようになる。
55年にオクタヴィアの弟ブリタニクスが毒殺されるが、これはネロに疎んじられたアグリッピナが勢力回復のためにネロの代わりを擁立しようとしたのを、先回りして暗殺したためと云われる。
59年に対立していたアグリッピナに刺客を送り殺害したことに始まり、62年にブルスが死去、同年セネカが横領の罪で告発され引退をネロに申し出る。さらに元々不仲だった妻オクタヴィアと離婚、その後オクタヴィアは不倫の罪で自殺させられてしまい、65年にはセネカも殺害される。ネロの影響力は元老院議員の生死まで左右するようになっていき、次第に政治は乱れていった。
64年に起きたローマ大火の犯人としてキリスト教徒を迫害したことから、後世では暴君として知られるようになる。しかし、ネロの治世後半の悪行は再婚相手のポッパエアと解放奴隷のチゲリヌスらの専断によるものとする説も多い。ローマ大火後のネロの陣頭指揮による被災者の救済とそのための迅速な政策実行、ローマ市街の再建はローマ市民に受けが良かったと云われている。
当時のローマは木造建築がメインだったが、これを機に石造りの街並みが整備されるようになり、ネロが建築した黄金宮殿『ドムス・アウレア』も石造建築の普及に一役買った。ただローマ大火もネロが自分好みの街を造りたかった為の自作自演と否定的に捉える向きも見られている。
事実、ネロは歴代の皇帝で誰よりも芸術や娯楽を愛した人物として有名である。
ローマ大火の際のネロの政策には賛否が別れるが、大火後のローマに世界を代表する文化都市としての礎を築いたのがネロである事実は、現在も残る石造りの街並みや遺跡が証明している。
帝位を追われ30歳で自決したネロの墓には、ローマ市民からの花や供物が暫く絶えなかったという。ネロの死によってユリウス・クラウディウス朝は5代94年で幕を下ろすこととなる。以後、軍部が武力を背景に皇帝を擁立するようになり、二年にわたるローマ内戦に突入していく。
人物
一人称は普段は「余」、モノローグでは「私(わたし)」。
マスターのことは「奏者(そうしゃ)」と呼ぶ。ミューズさえ羨む余を奏でる者、という意味。
自信過剰で美と芸術にうるさく装飾華美を愛する性格。皇帝なので敬えと上から目線だが、明るく闊達でマスターを子犬のように慕うので、中の人や原作者からも「かまってワンコ系」と言われている。饒舌で気に入らない人間には挑発的に接するが、同時に少々自嘲癖も見られる。
ワガママな暴君キャラで勘違いされやすいが、彼女は他者の在り方を「それはそれで良し」と認め拒絶する事はまず無い。ストーリー序盤での主人公に対する酷評も、彼女自身の素直な評価であり拒絶や見下す意図は皆無である。自分を「完璧な存在」と評する彼女の絶対的価値観は「(その在り方が)美しいかどうか」という極めて主観的なもの。召喚の間での主人公が灯した火種を美しいと感じたからこそ、セイバーは主人公の手を取ったのだ。つまりムーンセルが主人公にセイバーを当てがったのではなく、セイバー自身が主人公の呼びかけに応じ舞い降りたのである。
自身を安売りしない彼女がサーヴァントという使い魔の立場に納得しているのは、それが「自身を最強かつ優秀な存在である事を証明するもの」だから。自身の最強を証明できればマスターはカエルでも構わないらしいが、本編では彼女好みの美しい魂の持ち主と巡り合えたため結果オーライ。
ちなみに両刀で「美少年は良いが美少女はもっと良い」と語る。
人間全般が好きであり、童女も美青年も美老年も老若男女問わず褒める。美形ではない主人公を在り方が美しいと気に入っているので、お眼鏡にかないさえすれば何でもいいのだと思われる。
貴族より市民を愛し第一としていた為政者だったが、彼女の発揮した『愛』は市民の求める『愛』とは違ったため、通じ合えなかったのが心残りだった。最後は帝位を追われ自決してしまったが自分の人生を思う存分楽しんだと、謀略と苦悩に塗れた自身の人生を後悔はしていない。
なお、彼女のドレスにしか見えない服装は、作中では「男装」として認識されている。が、周りからも「どこが?」とツッコまれる事は多い(そして本人は全く気にしていない)。一応性別を隠す目的などはなくセイバーの完全な趣味だとか。スケスケのスカートや半ケツな部分は芸術性の発露とのこと。『Fate/EXTELLA』の形態変化時のコスチュームの方がよほど男装らしい。
能力
芸術家を自称するセイバー自ら鍛えた真紅の剣、隕鉄の鞴『原初の火(アエストゥス・エストゥス)』(剣に彫られた銘は「regnum caelorum et gehenna(レグヌム・カエロルム・エト・ゲヘンナ:天国と地獄の意でどちらもキリスト教の語)」)を用いた正面からの戦闘を得意とする。
自身の能力を上げての物理攻撃に長け、高いHPと耐久力に加え蘇生スキルも持っている上に、宝具の使用にも複雑な下準備を必要としないため、初心者でも扱い易い。ただし、魔力が低いため、スキル攻撃は防御しないとキツイので要注意。ゲーム内では最優のクラス「セイバー」の名に恥じない高性能を誇り、上述した通りに彼女を選んだ時の難易度が一番簡単になっている。
なお、本来彼女の適性は指揮官系サーヴァントでありセイバーの適性は持っていない(彼女の生前の武勲に剣技によるものは無い)。しかし「万能の天才である自分には最優のセイバーがふさわしい」という理由から、スキル「皇帝特権」により無理やりセイバー適性を獲得している。
ただ、コミカライズ版や『FGO』によると剣技の才能自体は生前から持ち合わせてはいた模様ではある(事実「皇帝特権」の解説でも当人に資質のない技術は会得しづらいと説明されている)。また『EXTRA』本編の発言からライダー、アサシンとして召喚される可能性も示唆されている(ちなみにライダークラスに関しては「戦車は得意だが、アレはお尻が痛くなるから嫌だ」との事)。
『FGO』では、『原初の火』を用いて、炎を纏った回転斬りや突き技主体の剣撃で戦う。また、刀身に赤い魔力を纏わせてビームサーベルも放つ(攻撃がヒットすると閃光が煌めく)。
ステータス
筋力・耐久は低めで魔力が平均以上。
ゲーム本編とはほとんど真逆の印象を与えるステータスである。
保有スキル
対魔力(C) | セイバーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。元々『対魔力』が皆無な為もあって、クラススキルの恩恵を受けてもなお『対魔力』はCランクであり、セイバーにあるまじき低さと言われる。 |
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騎乗(B) | セイバーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。Bランクで魔獣・聖獣ランク以外を乗りこなせる。「乗り物」という概念に発揮されるスキルである為、生物・非生物を問わない。本来ライダーが適性クラスである為、高ランクの『騎乗』スキルを持つ。 |
皇帝特権(EX) | 本来持ちえないスキルでも本人が主張すれば短期間獲得出来るというチート能力。『皇帝特権』は『騎乗』『剣術』『芸術』『カリスマ』『軍略』などのスキルを獲得可能で、Aランク以上にもなれば肉体面にかかる負荷(『神性』)ですら獲得出来る。ゲーム中においては『黄金律』と『剣術』(『CCC』のみ)を獲得している。 |
皇帝特権(喝采)(EX) | 「皇帝特権(EX)」が変化したスキル。詳細不明。 |
頭痛持ち(B) | 生前の出自から受け継いだ呪い。精神スキルの成功率が著しく低下し、芸術の才能を十全に発揮不可能。母に盛られた毒に由来。 |
富の杯(B) | 「頭痛持ち(B)」が変化したスキル。詳細不明。 |
三度、落陽を迎えても(A→EX) | インウィクトゥス・スピリートゥス。彼女が自決する際の逸話がスキルと化したもの。ネロは自決の際に喉を短刀で3度突いたものの死にきれず、結局は奴隷に介錯を頼んだとされている。また、自決から3日後に、一人の兵士がネロの亡骸に恐る恐る外套をかけると「遅かったな。だが、大儀である」と、最後の言葉を遺したとも言われている。なおこの逸話の大元である、スエトニウスにおいては百人隊長が訪れたのは自決を図った直後である。スキルの効力としては『戦闘続行』に近いもの。『EXTRA』では戦闘スキルであったが『FGO』にてスキルとして追加された。 |
戦闘スキル
花散る天幕(ロサ・イクティス) |
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敵に向かって突進し、すれ違い様に斬りつけ、筋力ダメージを与える。 |
喝采は剣戟の如く(グラディサヌス・ブラウンセルン) |
斬り下ろし、斬り上げ、斬り下ろしの三連撃。敵に筋力ダメージ。 |
喝采は万雷の如く(パリテーヌ・ブラウセルン) |
敵に筋力ダメージ。『喝采は剣戟の如く』の強化版。『Fate/EXTRA』のみ使用。 |
燃え盛る聖者の泉(トレ・フォンターレ・アーデント) |
3ターンの間、ATTACKの攻撃力が上昇。 |
傷を拭う聖者の泉(トレ・フォンターレ・テンプティス) |
3ターンの間、BREAKにHP吸収効果を付与。 |
時を縫う聖者の泉(トレ・フォンターネ・テンプティス) |
3ターンの間、GUARDに対ATTACKスタン効果を付与。 |
三度、落陽を迎えても(インウィクトゥス・スピリートゥス) |
死亡した三日後に遺体を発見し布をかけた兵士に対し声をかけ労ったという逸話からのスキル。自身にリレイズ効果を付与する。『FGO』では上記の通り保有スキル扱いに。 |
童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス) |
宝具中にのみ使用可能な攻撃スキル。炎を纏った剣で敵陣を一閃するか十字に斬り裂く。相手に筋力貫通ダメージを与える。『FGO』では通常霊基の宝具として使用。 |
星馳せる終幕の薔薇(ファクス・カエレスティス) |
『CCC』で追加。剣で弧を描いた後、炎を纏った剣で突きと炎の攻撃を放つ。相手に筋力ダメージ+燃焼の状態異常を付与。『FGO』ではセイバー・ブライドの宝具として使用。 |
宝具
招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)
- ランク:B
- 種別:対陣宝具
- レンジ:30、60、90
- 最大捕捉:100人、500人、1000人
「レグナム・カエロラム・エト・ジェヘナ……築かれよ我が摩天、此処に至高の光を示せ!故に讃えよ!『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』と!!」
他者を強制的に閉じ込め、己の願望を達成させる絶対皇帝圏。
自ら設計しローマに建設した劇場『ドムス・アウレア』を、魔力によって再現したもの。自分の心象風景を具現した異界を一時的に世界に上書きして作り出す、固有結界とは似て非なる大魔術であり、自身が生前設計した劇場や建造物を魔力で再現し、彼女にとって有利に働く戦場を作り出す。
詳細は該当記事を参照。
童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)
- ランク:B−→B
- 種別:対陣宝具
- レンジ:30、60、90
- 最大捕捉:100人、500人、1000人
「門を開け!独唱の幕を開けよ!」
「我が才を見よ、万雷の喝采を聞け!しかして讃えよ……黄金の劇場を!『童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)』!!」
先述の黄金劇場内で使用可能となる最強剣技。敵に筋力貫通ダメージを与える。
以前から必殺技ではあったが『Grand Order』にて此方の名義で宝具として採用された。
他作品での活躍
コハエース
作者の趣味からほぼレギュラーに。基本的に青いのと醜いポジション争いをしているが、最近ではその息子やらるろうに娘やらが増えて危機感を感じつつある。ちなみに『EXTRA』本編を差し置いて記念すべきアニメデビューを飾ったのもこの作品である。いいのか皇帝陛下。
路地裏さつき
2013年エイプリールフール企画におけるノベルゲーム。
弓塚さつき達に立ちふさがる12人のゴールドヒロイン「アイドル皇帝赤セイバー」として登場。対応する干支は寅。なぜ虎に抜擢されたのかは不明だが、おそらくこれが元ネタと思われる。
脚本はコハエース作者の経験値。イラストは『EXTRA』コミカライズ担当のろび~なとなっている。某青狸のガキ大将以上の歌声で一行を苦しめたが、セイバー系ヒロイン撲滅を目指すヒロインXの聖剣の前に敗れた。倒れる間際、自分が倒れてもまた新たなセイバーが現れるという某大魔王風の予言を残した。この予言は後にその通りになり、現在においてもどんどん増えている。
赤生@ちゃんねる
2014年エイプリールフール企画におけるニコニコ生放送。
朝・昼・晩の三回に分けて放送され、キャス狐の艦隊を大破させかけたり、中の人を呼んだり、裏番組の会社の先輩をディスったりと好き放題していた。ちなみに本番組によると、たまに金ピカを物理で殴ってエリクサーをドロップしているらしい。赤王ちゃま、恐ろしい子……っ!!
Tmitter2015
2015年エイプリールフール企画のTwitterネタ。芸能事務所「インペリアルローマ・プロダクション」の社長にして看板アイドル。日中は主に社内大運動会に勤しんでいたが、終盤の広報担当による脱税騒動では丹下スマイルを活かした堂々の謝罪(?)会見を行い、炎上していた。
Fate/Grand Order
第1部2章クリア後にストーリー召喚へ追加される。レアリティは☆4。
メインシナリオでは、第1部2章『永続狂気帝国 セプテム』にて生前の姿で登場する。
まだ己の人生を完了してはいない「生者」なため、『EXTRA』本編時ほど達観してはいない。そのため、半ば感情的な判断から無用な戦いを招いてしまう場面もあった。なお、本作に登場する歴代ローマ皇帝には、プロフィールに悉く「ネロも好き」と書いてあり、愛されっぷりが窺える。
本作主人公に対しては、絆レベルに準じて信頼関係を築く『EXTRA』に近い反応をする。ただしマスターに対する感情は友情の割合が大きいようで、「奏者」とは呼ばない。すなわち、恋愛関係とはまた違う対等のパートナーとしての彼女を見ることができる。奈須きのこ曰く「このネロはデフォルトで、『EXTRA』からのイメージをそのまま引き継いでいます」とのことである。
2016年バレンタインイベント『チョコレート・レディの空騒ぎ』では先述した花嫁姿である「セイバー・ブライド」が実装。クラスは同じくセイバーでレアリティは☆5。さらに2017年8月の『デッドヒート・サマーレース!』にて新たな水着姿での実装も実現した。クラスはなんとライバルと同じキャスター、こちらも☆5と今期に実装された水着サーヴァントでは最高ランク。
ゲーム上での性能
カードバランスは「Quick×1、Arts×2、Buster×2」と正統派セイバー。しかし、元々がセイバー適性ではないからか、AttackとHPは他セイバーに比べると心許ない。そんな彼女の強みはトリッキーなスキルにある。「頭痛持ち」による精神弱体耐性UPとHP回復、「皇帝特権」で攻撃力or防御力UPをランダムで付与&HP回復と、足りない部分を自らのスキルで補っているまさに皇帝スタイル。
さらに2016年1月20日の更新で3つ目の幕間の物語が実装され、新たな保有スキルとして「三度、落陽を迎えても」(自身に5ターンの間3回分のガッツを付与)を習得できるようなった。ターン制限付きとはいえ、3回も戦闘不能から復帰可能という破格の性能を誇り、これによって元々のしぶとさがより強固なものとなり、『EXTRA』さながらの不沈サーヴァントぶりを再現可能となった。
強化クエストは過去3回追加。『深海電脳楽土 SE.RA.PH −Second Ballet−』開催と同時に実装された強化クエストをクリアすれば、「頭痛持ち」が「富の杯」へ変化。【20~30%のNP増加とフィールドが水辺か都市の場合に自身のArtsカード性能アップ】の効果が追加された。『螺旋証明世界 リリムハーロット』開催中に追加された強化クエスト2をクリアすることで「皇帝特権」が「皇帝特権(喝采)」へと変化、3ターンの間Artsカード性能アップと毎ターンクリティカルスター10個獲得の効果が追加される。そして『リリムハーロット』復刻の際に開催された強化クエスト3をクリアすることによって「三度、落陽を迎えても」が強化。ガッツ付与が6ターンに延長され、6ターンの間、ガッツ発動時に宝具威力アップ&弱体状態解除、強化成功率とNP獲得量をUPと大幅に躍進した(なお、やたらと「6」の数字が強調されているが、これの誕生に関係するスキルだからだと思われる)。
宝具は『童女謳う華の帝政』。種別はArtsで、効果は【敵全体に防御力無視攻撃&防御力ダウン(1ターン)】。正確には「招き蕩う黄金劇場」との複合で、黄金劇場を展開したのちに「華の帝政」で敵陣を一閃の下に斬り伏せるという『EXTRA』における演出の再現となっている。
スキル「皇帝特権(喝采)」のランダムバフが入ればそれなりの火力を叩き出す事が可能な上に、「富の杯」により単騎でも開幕宝具が狙いやすいため、周回クエストでは中々優秀なスペックである。またArts攻撃のため、他サーヴァントとの組み合わせ次第では、宝具によるNP回収も可能となる。ライバルの様な関係にあるキャス狐のスキルと相性が良いのはなんの因果だろうか。
また、HP回復量を強化させる概念礼装『メイド・イン・ハロウィン』と高相性で、スキルLvが最大ならば未凸でも8000強、最大開放ならば9000以上というボスキャラの如き回復量を発揮するため、土俵際からでも一気に安全圏まで戻せる。ゆえに、単騎での背水の陣こそ彼女の独壇場となる……肝心の礼装がまたしても本人ではないにしろキャス狐関連とは。なおArts関連の礼装にキャス狐が絡む率は高く、Arts主力のネロとはここまでくると腐れ縁である(本人達にはいい迷惑だが……)。
さらに2016年9月の期間限定イベント『ネロ祭 再び』に伴い、戦闘モーションが刷新。ネロらしい華麗かつダイナミックな剣捌きを見せてくれる。宝具も更に凝った演出へと昇華した。
霊衣開放は『ネロ祭 再び2017』にて「オリンピアの体操服」、2020年の『FGO』5周年記念でストール姿の「ヴィナスのシルク」、2022年の『輝け!グレイルライブ!!』でアイドル姿の「覇嵐蛮嬢ラプソディア」と合計3つ。これはマシュ(水着含めて現在4つ)に次いで多い。
関連人物
生前
実の母親にして王妃。カリギュラの妹。第4代ローマ皇帝クラウディウス1世の4番目の妻。
実の子供であるネロを傀儡にして彼女やローマを支配するなど、奸計の限りを尽くした悪女。
ネロがスキルとして持ち込んでいる頭痛は、彼女に毒を盛られた際の後遺症であることが示唆されている(後のイベントでそれが正しいことが確定した)。また『FGO』のACコラボにおいては姿は描かれなかったがドラコーやロクスタの回想シーンに登場した際に、あの女と同じようなニュアンスのセリフを吐いており人類悪の関係者として何かしらの関係性があるのかもしれない。
実の伯父にして第3代ローマ皇帝。上述のアグリッピナの兄でもある。
彼からは異常とも言える愛情を向けられている。ネロ本人からは伯父上として今でも慕われており、彼女は月の女神ディアーナに呪われたカリギュラの暴走を止められる数少ない人物。
直接相対する事こそ無かったが、ネロを憎んだブリタニアの勝利の女王。
生前を描いた『FGO』第1部2章では再び現れたサーヴァントの彼女と初対面し、遺恨を向けられつつも互いにそれを受け入れ共闘する。カルデアでは、お互いある程度妥協して普通に接している。
母親の代から自身に仕えている、クラウディウス家御用達の毒殺者。
倫理観はアレだが、二心なく自身に尽くした数少ない忠臣で、悪友の様にも見ている。
シモン・マグス
クラウディウス家の宮廷魔術師にして、聖書出典であるとされる人物。
ネロにとってはアルトリアのマーリンのような存在で、キャスタークラスの水着時の台詞では彼から魔術を習った事があると言及している。性格については典型的な魔術師風であるらしい。
なお『FGO』第1部2章では既に連合ローマ軍によって殺害されていた模様である。
ルキウス・アンナエウス・セネカ
アグリッピナが呼び寄せたネロの家庭教師であり、芸術の師匠と呼べる存在。
元老院におけるただ一人の理解者であり、政治的立役者だったが末路は悲しいものであった。
オクタヴィア
生前の妻にして義理の妹。後の世の悲劇の題材にもなっている。
第4代ローマ皇帝クラウディウスの娘でアグリッピナの命令によりネロとオクタヴィアは結婚する。
政略結婚であり愛し合った仲ではなかった事と、ネロが女性であることやその暴君っぷりなどで夫婦仲は良くなかったようで、漫画版『EXTRA』では「泣くな!」とネロが涙を流すオクタヴィアに言い放つシーンが描かれている。現在ではネロからの言及がない為、どう思っているかは不明。
実の祖父にして、初代皇帝の腹心たる古代ローマの軍人兼政治家。
彼も英霊の座に登録されており『Fate/Requiem』にてモブとして登場した。
EXTRAシリーズ
契約したマスターにして、そのあり方に一目惚れした愛しの奏者。
元から両刀なので性別は気にしない。彼/彼女に褒めてもらう事が至上の幸せである。
そして『CCC』では全プレイヤーが思わず悶絶した『告白剣』にて奏者への愛を爆発させた。
奏者を巡り争い合う女狐。いけ好かないと言いつつも仲良く喧嘩し合う仲。
気を抜けば魔性に落ちる為政者の女という点で共通しており、いざという時の息は抜群。
いつの間にかどこにでもいる世話焼き魔。『EXTELLA』では自陣営の副将であり参謀役。
基本的にはネロと玉藻の争いを止める役割だが、まれにボケとツッコミが逆転することも。
業の深い為政者同士で、縁が深い(音痴な)ドル友仲間。
似た者同士であるからなのか気が合うようで互いに美声と歌声を褒め称え合う。
ドラマCD『ルナティックステーション』では禁断のコラボまで披露した。
セイバー同士にして『EXTELLA』にて敵対するサーヴァント。
その在り方を美しいと気に入るも同時に間違っていると指摘。好敵手と認め、剣を交える。
なお、ネロの剣『原初の火』は「星の涙」という別名があり、『涙の星、軍神の剣』と何かしらの関係があると思われる。
セイバー同士にして『EXTELLA LINK』にて同陣営となるサーヴァント。
あちらのぶっ飛びっぷりには、珍しくネロも玉藻共々ツッコミ役に回っている。
Fate/Grand Order
尊敬する偉大なる神祖。孫のように可愛がられている。
後の『EXTELLA』においても度々話題に出している。『FGO』アーケードではネロとドラコーを助ける為に第二模倣特異点エリアにサーヴァントを派遣するなど戦っていた彼女を支えていた。
この世界で契約したマスター。
第1部2章で一時的に臣下に加わり、その後カルデアで共に戦うことになった。
本編・イベント含めて彼/彼女とは「フランクな関係の戦友、もしくは相棒」といった感じで接しており、未来での運命をぼんやり感知しているのか「奏者」という呼び方はしていない。
彼女の幕間にて共演した王族仲間で、ライダークラス適正持ち同士。
花を象徴とする王族同士の繋がりで、彼女から「王気」を感じ取っていた。
上記したロムルスの十数代前の祖父母とされる英雄達。この事から、ネロやその他のローマ皇帝はマルス(アレス)神だけでなく、メルクリウス(ヘルメス)神の系譜でもあることが読み取れる。
ローマ帝国が二つに分かれたうち東ローマ帝国の最後の皇帝。
あちらからは負い目を抱かれているが、ネロは特に気にしないであろう。
ロシア異聞帯に登場したサーヴァントで、帝政ロシア最後の皇女。
ローマ帝国の法統を引き継いでいた東ローマ帝国の滅亡後、ビサンツ皇帝家と血縁関係かつ同じ正教国家であったキエフ・ロシア(ロシア帝国)がローマ帝国の承継国を宣言し(第三のローマ)、正教会の本部もこれに同調して陥落したコンスタンティノープル(イスタンブール)からロシアに移転した。こういった経緯から系譜上はローマ帝国の系譜を引く最後の皇女という事になる。
通常「嫁ネロ」と呼ばれる花嫁姿のネロで、カルデアでは別霊基で存在。
少々ややこしいが『FGO』世界に召喚された彼女は見た目は同じだが、とある電脳世界の聖杯戦争には参加していないネロの花嫁姿である為、とある人物と出会えた嫁ネロとは別人である。
ネロが三度の落陽後も死にきれず、ビーストとなったイフの姿。
初登場は『FGO』AC(アーケード)の第七模倣特異点であり、それまでビーストⅥは黙示録の獣でありネロがオルタ化した姿ではないか?とユーザーから考察され続けたが、どうやら正解だったようでついにその姿が描かれた。ドラコーはネロを馬鹿にしているようだが、ネロはそんな自分も明るく受け入れている。彼女はネロと違って生真面目な性格をしており、真逆の性格をしている。
ギリシャ異聞帯『オリュンポス』に登場した、ギリシャの美と愛の女神。
ネロ(と他の皇帝達)の先祖にあたる女神であるからか見た目の雰囲気や顔立ちがネロによく似ており、『FGO』の秋葉原イベで汎人類史の彼女が嫁ネロの姿に化けて再登場したことがある。その際にネロを見て可愛いと頭を撫でており、彼女の正体を知らないネロからは鬱陶しがられていた。
顔や髪型は似ているが、設定的には似てない騎士王。ギャグ世界以外ではそこまで仲は悪くない。
アーサー王伝説には「ネロ帝時代のローマ帝国こそアーサー王の求めた治世だった」という俗説が存在する(型月では違う模様)うえ、私的な性格を抜きにすれば、どちらも「国家」を第一に根差して“利他的な理由で戦える”王者気質が共通しているため、精神面で相通じるところがある。
一方『コハエース』や『グラカニ』ではブリテンVSローマの仁義なき激闘を繰り広げる。なお、トロイア王族でアフロディーテ(ヴィーナス)の息子アイネイアースの二人の子供のうち、兄の子孫がブリテン島に行って初代ブリテン王となり、弟の子孫が初代ローマ皇帝となったので二人ともアフロディーテの子孫であることになり、血縁が全く無いという事は無い(非常に遠縁だが)。
その他
ネロの好みにドストライクな、妹系デンジャラスゾンビマスター。
ゲーム『超時空!トラぶる花札大作戦』『EXTRA』ルートにて彼女をお持ち帰りしようとする。
なお当の彼女自身からは好みではないのか「私以上の変態」とドン引きされている。
余談
- 近年の研究で、ネロの宮殿である黄金宮殿は客を招いた際には実際に水を利用した緻密で高度な設備技術を持つ屋内施設でもてなしをしていたことが明らかになっているため、スキル「富の杯」の判定にある「水辺」はこの逸話由来の可能性がある。
- また、この宮殿は後にルネサンスの頃になってから地下洞窟として発見され、天井に描かれていたその非常に独特な絵柄はラファエロなどの当時の芸術家たちに大きな影響を与えている(独特な絵柄の一つには上半身が人間で下半身が植物の絵などがあり、2018年バレンタインでは収穫されたマンドラゴラの特徴的なフォルムに対して好意的な意見を残している)。
- ファンからの愛称はアルトリアとの対比で「赤王」「赤セイバー」などが用いられるが、あどけない立ち振る舞いから親しみを込めて「ネロちゃま」とも呼ばれる。
- 『FGO』では初期こそ赤セイバー呼びされる事もあったが、セイバークラスに限らず色んなクラスのサーヴァントが増えすぎたため真名呼びの方が通りが良くなっており、ネロちゃま呼びが定着している。
- プロレスラーグレート-O-カーンの一人称が『余』なのはネロからだということを本人が自身のYouTubeチャンネルの動画で発言。
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Wセイバー:主にアルトリア(青剣)との共演が多い。水着姿だと黒い方に代わる。