概要
同時上映は劇場版『獣電戦隊キョウリュウジャー GABURINCHO OF MUSIC』。
劇場版オリジナルライダーとして”金色の魔法使い”こと仮面ライダーソーサラーと、『劇場版 仮面ライダー555』のライオトルーパー以来の量産型ライダー・仮面ライダーメイジが登場する(メイジは劇場版に先駆けてテレビで登場)。
平成ライダー劇場版(特に平成一期)の恒例であるパラレルワールド設定を逆手に取り、本編時空の登場人物がパラレルワールドに迷い込むという話が描かれる。
ちなみに『オールライダー対大ショッカー』以降の夏の劇場版では次回作の仮面ライダーの登場が通例となっているが、本作では次回作である『仮面ライダー鎧武』は登場しなかった(ただし、テレビ版の特別編にて歴代平成ライダーと共に登場している)。
ウィザードと鎧武の劇場版での共演は『天下分け目の戦国MOVIE大合戦』に持ち越しになった。
ストーリー
とある日の夜。さらわれたコヨミを追跡した操真晴人=仮面ライダーウィザードは、その犯人である”金色の魔法使い”と戦う。しかし”金色の魔法使い”が引き起こした虹色に輝く竜巻が全世界を包み込んだ。かろうじてコヨミの手を掴んだウィザードだが竜巻に呑まれ、意識を失ってしまう。
そして晴人とコヨミが意識を取り戻した時、世界の様相は一変していた。
いつもの風景なのに周りの人々は皆、魔法を使って暮らしていた。世界は虹色の竜巻によって「魔法使いの国」に変えられてしまっていたのだ。
「魔法使いの国」では全ての住人が魔法使いであり、ホウキで空を飛んだり、使い魔をペットとして扱っていた。そんな不思議な世界を探検していく中、晴人とコヨミは協力者の奈良瞬平や大門凛子と出会うが二人は魔法使いになっていたどころか、何故か晴人やコヨミの事を全く覚えていなかった。
やがて晴人とコヨミはシイナと名乗る少年と出会う。
かつて虹色の竜巻で母親が行方不明になっていたシイナは、竜巻を起こした犯人が”金色の魔法使い”だと考えていた。真実を求めて、晴人たちは国を治めるマヤ大王のいるエメラルド城へ向けて進んでいく。そこにはこの世界の恐るべき秘密が隠されていた。
果たして、晴人は”金色の魔法使い”仮面ライダーソーサラーを倒し、元の世界を取り戻せるのか?
登場人物
- 操真晴人/仮面ライダーウィザード
- 仁藤攻介/仮面ライダービースト
- コヨミ
- 奈良瞬平/仮面ライダーメイジ
- 大門凛子/仮面ライダーメイジ
- 輪島繁/仮面ライダーメイジ
- はんぐり~店長/仮面ライダーメイジ
- 近衛隊長/仮面ライダーメイジ
- シイナ/仮面ライダーメイジ(演:瀧澤翼)
- 本作オリジナルキャラ。ある時を境に母を失い、面影堂で輪島の弟子として働いており、アンダーワールド内のウロボロスを倒されて魔力を失った。
- 喋る扉(声:福田彩乃)
- マヤ大王
- オーマ大臣/仮面ライダーソーサラー
- ミサ/メデューサ
- ユウゴ/フェニックス
- ソラ/グレムリン
- 何気に(一応)TV本編とは別個体とは言え、平成二期のレギュラー怪人が夏映画においてライダーと明確に対決したのは今回が初となる(それまでは傍観か、一時的に協力していた)。
主題歌/挿入歌
- The Finale Of The Finale
- 本作の主題歌。歌唱はRIDER CHIPS、作詞は藤林聖子、作曲は野村義男、編曲は渡部チェルが担当。
- Rollercoaster days
- 歌唱は仮面ライダーGIRLS、作詞は藤林聖子、作曲と編曲は共にAYANOが担当。
ネット版 仮面ライダーウィザード イン マジか!?ランド
劇場版と連動したスピンオフネットムービー。
2013年7月12日から東映特撮BBやテレ朝動画などで1日につき、6話ずつ有料配信されていたが、映像ソフト化の他にもCS放送での放映や「東映特撮 YouTube Official」の無料配信などで視聴できた。
本作を以って、劇場版と連動したギャグテイストのネットムービーは終了、以後は春映画の後日譚やVシネマ、サイドストーリーがネット配信での中心となる。
仮面ライダー刑事(デカ)シリーズ
西部警察のパロディコント。
魔法の国の警察署「仮面ライダー警察署」にて「仮面ライダー捜査課」の新人として配属された晴人が珍事件に振り回される様を描く(※1)。
ただし、晴人は作中では全く変身せず、サンダーなどの攻撃魔法も変身前の状態で行っている。
仮面ライダー捜査課のメンバーはボスこと仮面ライダー1号(CV:稲田徹)、ブイさんこと仮面ライダーV3(CV:田中大文)、マンさんことライダーマン(演:縄田雄哉)、アマさんこと仮面ライダーアマゾン(CV:関智一)、ストさんこと仮面ライダーストロンガー(CV:関智一)、大門こと大門凛子、マヨこと鑑識の仁藤攻介。
他にもクウガ(CV:平井啓二)、ブレイド、電王、ディケイド、W、フォーゼが刑事として働いている。仮面ライダー2号(CV:藤本たかひろ)も登場するが、刑事であるかどうかは不明である。
アギトがドラゴンモチーフ(※2)である事に触れられたり、第5話の内容が『V3』第51話を意識したものだったりと意外とネタは細かい。
脚本は下山健人氏。
(※1)地を走るパトカーとパトランプ付きの箒が共存していたりと劇場版の世界観とは実情が異なる。
(※2)正確には龍。
エピソードリスト
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第1話 晴人、配属(とまど)う』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第2話 ストさん、取調(はかせ)る』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第3話 ブイさん、張込(おいつづけ)る』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第4話 マンさん、爆弾(ばら)す《前編》』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第5話 マンさん、殉職(い)く《後編》』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第6話 アマさん、電話(とりつ)ぐ』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第7話 大門&マヨ、迷宮(しらべ)る《前編》』
- 『仮面ライダー刑事(デカ)第8話 大門&マヨ、真相(あきれ)る《後編》』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 第9話 ボス、誘拐(とらわれ)る《前編》』
- 『仮面ライダー刑事(デカ) 最終話 ボス、危機一髪(たすか)る《後編》』
仮面ライダーメイジ
奈良瞬平を主人公としたシリーズでなんと公式ロゴまで製作されている。
前年の『さそり座の女を学べ!園田紗理奈の憂鬱』に続いて真面目なスピンオフか!?と思いきや、そんなことはなく、内容はTVシリーズのパロディとなっており、劇場版では単なる野良ファントムとしての扱いであったケプリがやたら目立っているのも特徴。
ナレーターはTVシリーズ同様に平田広明氏、脚本は石橋大助氏が担当(魔法ライダーをさがせ!も担当)。
エピソードリスト
- 『仮面ライダーメイジ 第1話 俺が主役だ!奈良瞬平!!』
- 『仮面ライダーメイジ 第2話 倒すぞ!ファントム!!』
- 『仮面ライダーメイジ 第3話 守るぞ!ゲート!!』
- 『仮面ライダーメイジ 第4話 上げるぞ!売上!!』
- 『仮面ライダーメイジ 第5話 助けて!使い魔たち!!』
- 『仮面ライダーメイジ 最終話 決戦だ!仮面ライダーメイジ!!』
魔法ライダーをさがせ!
ミサがウィザードを探すも、別人に遭遇して戸惑うという内容。
ソラはなぜか歴代仮面ライダーに詳しいという設定で、ミサが誰も彼も「〇〇の魔法使い」と断定する様にツッコんでいく様にツッコミを入れていくというのがおきまりの流れ。
その1ではウィザード・ファイズ・響鬼、その2ではオーズ(ラトラーターコンボ)・ビースト・地獄大使(演:藤榮史哉)、その3ではレイ・白い魔法使い・マジマザーが登場。
なお、レイが「仮面ライダーキバの劇場版しか出ていない」とソラに評されているが、実際には配信時点で『仮面ライダーディケイド』第10話にも登場しているので間違いである。
また、マジマザーが「ニュージーランドから戻った」という発言があるが、これは『パワーレンジャー』シリーズがニュージーランドで撮影されているからと思われる。
ナレーターはTVシリーズ同様に平田広明氏。
エピソードリスト
- 『魔法ライダーをさがせ!その1 ウィザードはどこだ』
- 『魔法ライダーをさがせ!その2 ビーストはどこだ』
- 『魔法ライダーをさがせ!その3 白い魔法使いはどこだ』
コヨミの部屋・プレミアム
DVDとBlu-rayの映像特典「コヨミの占いコーナー」のネットムービー版。タイトルは徹子の部屋のパロディ。
毎回ウィザードの登場人物がゲストとして招かれ、コヨミが彼らの悩みを解決していくという内容で、コヨミがコスプレを毎回披露するのが見所となっている。
ちなみに第1話では東映東京撮影所付近にある「リヴィンオズ大泉店」と店内にある中華料理店「天津菜館」が紹介されており、後者がOZ中と呼ばれていることが判明している。
脚本は木原大輔氏が担当。
エピソードリスト
- 『コヨミの部屋・プレミアムその1 相談者・仁藤攻介』
- 『コヨミの部屋・プレミアムその2 相談者・ユウゴ』
- 『コヨミの部屋・プレミアムその3 相談者・稲森真由』
- 『コヨミの部屋・プレミアムその4 相談者・ソラ』
- 『コヨミの部屋・プレミアムその5 相談者・コヨミ』
関連タグ
みんなで宇宙キターッ! →inマジックランド→ サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!
スーパーヒーロー大戦Z →inマジックランド→ 天下分け目の戦国MOVIE大合戦
ガブリンチョ・オブ・ミュージック…同時上映のスーパー戦隊映画
高見沢逸郎/仮面ライダーベルデ…11年前の仮面ライダー。彼のあの台詞が実現する日が来るなど誰が予想していただろうか。
仮面ライダークロニクル…魔法使いどころかただの一般市民をライダーに変身させるサバイバルゲーム。
クロスアンジュ天使と竜の輪舞:住人全員が魔法が使えて当たり前の世界で一見平和に見えるが実はとんでもない偽りの平和だったのが共通する。
オズの魔法使い:竜巻に巻き込まれて異世界に飛ばされる、王が魔法を使えない、エメラルドの城
などからモチーフと思われる。