そもそも巨乳とは?
大きい乳房の総称であり、どの程度の大きさかを表す目安の一つでもある。
大胸、もといおおむね「その人の体(身長や骨格)に対して大きい」「下着や水着のカップサイズが平均より大きい」という意味である。ただし、カップサイズはあくまで「トップとアンダーの差」でしかなく、正確な大きさを表しているとは言い難い面がある(詳細はバストの記事を参照)。
そのためぽっちゃり体型の場合、バスト自体は大きくてもカップサイズは小さい(トップとアンダーの差が少ない)傾向にあるため「カップサイズとアンダーサイズ」が「胸の大きさ」を考える基準となる。
例えば、バストサイズが93cmで、下着のサイズがF70とB80の人がいれば、F70のほうがアンダーが細いため乳房自体が大きい=「巨乳」といえる。ただし、同じカップサイズの場合、アンダーが太いほうがカップ容量が増えるため、より胸が大きいことになる。
更に太ればその分胸が増えるのは当たり前なので体重によって巨乳と定義できるサイズは変わる。
例えば標準体重の前半までの体重の日本人女性の平均はBカップだが、標準の後半ではCカップ〜Dカップが平均サイズになる。
このため、絶対的に「大きい乳房」となるのは「高身長女性のラージカップ」で、「低身長女性のラージカップ」は、反対に単純なバストサイズとしては小さいことが大半であると勘違いされがち。後述するように体が大きければ、それだけ胸周りの面積が増えるためだからだが、実際には高身長でも細身の女性や、低身長でもぽっちゃり体型な女性もいるので絶対的なものではない。
そもそも、どこからが「巨乳」かというのは、後述の通りその時代の流行や国、個人の感覚によるところが大きいため、あくまで上記の基準も参考程度に留めていただきたい。
しばしば男のロマンの一つとして挙げられる。
ただし、スポーツや武道系、機械・メカ関連のロマンと異なり、同性愛者や無性愛者でもない男性が口にする場合には性的な含意を除く事がほぼ不可能であり(なおかつ生身の人物の場合、そもそも身体的特徴というデリケートな案件でもある事から)取り扱いには注意が必要なジャンルでもある。
どの程度の大きさかを表す場合、巨乳より大きい乳房は爆乳、更に大きい場合は超乳(Kカップ以上)と呼ばれる。
ちなみに、人間以外では母乳期間中の一時的なものであり、人間は進化の過程を経てどういうわけか異性への求愛行動の一環として巨乳になったらしい。
とくに母性や包容力を表す大きなおっぱいは豊乳などと呼ばれる。
歴史的経緯
「大きな胸」には様々なイメージが投影されてきた。
ヴィレンドルフのヴィーナスは「大きな胸(の女性)」を表現した最古層の例といえる。ヘロドトスの『神統記』では地母神ガイアが「胸ひろきガイア」と呼ばれ、樹木の精の側面を持つ夜叉(ヤクシャ)の女性ヤクシニーにも大きな胸で表現された像がある。
この事から「大きな胸」は「豊穣」や「母性」「包容力」のイメージが投影されていたと解釈することができる。
ただし、地母神、豊穣女神系の像でも、(安産のイメージからか)腰や尻の大きさが強調され、胸部はそこまでではない作例がある。古代ギリシャでも臀部のほうが重要視されていた節がある。
日本では、この言葉が定着する以前からも乳房の大きな女性を指す「ボインちゃん」「デカパイ」などの俗語が存在した。ボインの元祖は朝丘雪路とされる。
「巨乳」という単語が登場したのは1980年代中盤以降で、もともと白人モデル雑誌「BACHELOR」によって定着したとされている。
当時の日本人としては1989年にAVデビューした松坂季実子(身長160センチ、自称バスト110センチ)が代表的人物として知られる。
彼女を見出した村西とおる監督は後に、
「当時、馬鹿な男性に好かれるがちなことから巨乳は“バカの象徴”などと貶められていました。しかし彼女はその価値観を一変させ『巨乳は女性の美しさを表現する雅なもの』であることを知らしめた。1作あたり1億円の収入をもたらすほど貢献してくれました」
と語っており、巨乳の女性が魅力的であるという価値観が生まれるきっかけとなったとしている。
とはいえ、女性に性的興奮をおぼえる男性からみた「女性の美しさ」「魅力的」から性欲のニュアンスを抜き取る事が難しいのは前述の通り。
「男性目線の巨乳の賛美や表現」は女性、フェミニストから批判の対象ともなり、「男性向け」やその流れを汲む表象の是非について今もなお議論の俎上に上がり続けている。
1990年代に入り、全年齢の分野で活動する女性タレントが「巨乳」の語で言及されたことで一般化していった。
マンガやアニメで表現される機会もとても多い。ただし近年は上述する理由で女性からの目が厳しくなった事もあり、全日枠のテレビ放送やポスターといった、大勢の目につきやすい公の場に登場する機会もかなり減った(あっても大抵は巨乳を目立たせないように服装や構図が工夫される)。
因みに巨乳ブームに沸いていた2000年代には既に実測のカップ数がMカップかそれに迫ろうという爆乳グラビアアイドルも何人か存在していたが、当時はまだそれを正直に申告してもファンが受け入れがたい時代であったため、HカップからJカップ程度に過少申告する事例も見られた(松金ようこ、原田桜怜など)。
2020年代になると日本の女性の平均バストサイズが往年と比べて大幅にインフレしていったため、女子アナウンサーでも推定GカップからHカップの人物が地方テレビ局には普通にいる時代になった。要するに、アナウンサーの資質が正当にあり、実力でテレビ局に入った女性が偶々大きい胸を持っている事が普通にある時代になったということである。
グラビアアイドル、女優、夜職の女性に関して、Fカップ以上が大幅に増加していて、Hカップ以上の爆乳も見かけるようになっている。
令和以降では、Fカップ以上が巨乳だという意見も増えている。
“巨”と言う大きさ
「大きさ」の基準は曖昧で、個人の主観に左右される。
「巨乳キャラクターの一覧」の項目や、(「巨乳の人物一覧」に掲載されているような)巨乳を売りにしている実在のグラビアアイドル・AV女優の中にも「服装や下着による補正」、「バストサイズは大きいがカップサイズとしては小さめである」「サバを読んでいる」などが含まれている。
どのサイズ以上が巨乳という明確な定義は存在しない。また国によっても差がある。
日本においては、「巨乳」という言葉が生まれた1980年代〜1990年代頃はCカップからDカップで「巨乳」と呼ばれる傾向がグラビア雑誌などで見受けられたが、生活習慣(主に食生活)の変化に伴う日本人女性の体型の変化から、2000年代以降、Cカップ〜Dカップは、普乳扱いになってきた。特に2000年代〜2019年までは日本人の平均に比べて大きいEカップからGカップあたりまでを巨乳と意識する傾向にある。
下着に関して、Eカップ以上のサイズが完売することが多い。
然し、現在では、Eカップ以上が増加してきている。その理由でEカップが巨乳に見えないことから「Fカップ以上が巨乳」という意見も多い。
ある程度の大きさ(だいたいHカップ以上)になると、呼称が爆乳に移行する傾向があり、pixivだとタグが併用されることもある。
巨乳ファンタジー等の巨乳作品で知られる鏡裕之はあくまで個人的な指標として「巨乳はアンダー70のE(E70)以上」(トップが90以上)としている。
下着ブランドのワコールは女性の理想のアンダーバストは[身長×0.432]と発表しており、またアンダーはウエストから+5~10cmが平均的な太さと言われている。このため、鏡の意見を元に一般的な人体の構造から逆算すると『ウエストがキュッとくびれた巨乳(=わがままボディ)』のためには、身長163cm以上が必要ということになる…が、2020年代の日本人女性の平均身長やウエストサイズを考えると、男性には分からないだけで実際にはもう少しトップ・アンダーとも小さい可能性がある。
繰り返しになるが「E70以上」というのはあくまで個人の見解に過ぎず、見る人の感覚、価値観によって、そして(実際に乳房を持つ)女性の身長や体型、年齢などの要素、他者との比較によって相対的な大きさは変化する。このため、誰が見ても「巨乳」と言えるようなサイズは存在しないともいえる。
巨乳の多い国
近年、女性の健康に関するトピックを専門とする学術誌である『ジャーナル・オブ・フィーメイル・ヘルス・サイエンス(Journal of Female Health Sciences*)』において、アパレル関係や美容整形などのマーケティング活動の基準として必要とされることから、世界108ヵ国で調査された28~30才の女性約35万人から取ったバストの平均サイズのデータから、巨乳の多い国がランキング形式で割り出された(自然乳のみ)。
それによれば最も巨乳が多い国はアメリカとされ(平均は日本のサイズでEカップ)、アメリカの調査は白人と非白人とで分けられており、ランキングでは1位がアメリカ白人、3位がアメリカ非白人とされた。続いて2位がカナダ、4位がアイルランド、5位がポーランドとなっている。
ちなみに日本は108ヵ国中71位で、中の下といった所だが、それでもアジア圏だけで見ると3番目に大きい国とされる(1番は*トルコで11位、2番はインドで48位)。
pixivでの巨乳
意外にもR-18イラストと全年齢イラストの数はほぼ同じ程度である。
R-18のイラストに付けられているタグの中でも比較的上位にランクインするタグであるが、
全年齢イラストのタグとしても比較的上位に位置している。
Gカップ以上なのに小さくなる人(現実)
アンダーバストが細い時点で、いわゆる『大きい乳房』は物理的にあり得ない。挟むことは絶対無理、せいぜい“擦り付ける”程度である。
細いグラビアでは、比較対照物と一緒に映らないから小ささを実感しにくいだけなのだ。多くの男性は、例えば『身長145cmのGカップ』に触ったら、あまりの小ささにびっくりするだろう。
何故ならば土台(肋骨前面)の面積が小さすぎて、大きな球体が載らないからである。「大きい」と認識するには体積が大きい必要がある。乳房の形を単純な円錐とするとその体積は下の式になる。
体積=π×半径の二乗×高さ×1/3
[半径]=[土台長さ]が小さくなると二乗の影響があるのに、[高さ]は等倍にしかかからない。数字遊びするだけならF75=G70=H65=I60:810g=小玉メロン1個分、という考えも成り立つが全然そんなわけはない。I60は底面半径の小ささをものすごい高さで補う必要があるため、異様に細長い形状になってしまうから。結局、アンダーが小さいと載せられる体積の限界が早くに来てしまう。Frame(骨格)が小さければ、積載可能物も小さくなるのは当然なのである。
逆に低身長かつアンダーバストが太ければかなりの巨乳に見られる……が、アンダーバストが太い=ウェストが太いになるため、そういった低身長女性に魅力を感じられるかは疑問符が付くだろう。いや、女性ユーザーには怒られそうだと自覚している文章だけど。
なお、一部のフェチに対して補足しておくと、円錐の形を崩して球形や雫型にすれば、土台が小さいのにバカでかいおっぱいに見せることも一応は可能。ただし、現実の若く小柄な人間で自然にそのような形になることは少ないといえるし、そもそも「大きく見せる」だけなら実際に大きくなくてもいいため、あくまでもフィクションの話となる。
「ロリ巨乳」を計算すると……
わかりやすいキャラクターを例に算出。もっと近年に有名なキャラクターが出ているなら教えてください。
イリヤ:身長133cm/W47cm:Gカップ化=B78cm(アンダー53cm)
みりあ:身長140cm/W55cm:Gカップ化=B85cm(アンダー60cm)
なお、成人女性用の計算式で算出しているので、上記の数値でも立体化すると歪な体型になる可能性が高い。そもそもイリヤのスリーサイズは公式が狂っているので、何の役にも立たない。身長130cmまで育った人体がW55cm以下って、内臓欠損+肋骨切除手術の合わせ技が要ると思うぞ。しかも、胴が短いので二列くらい切除が必要。
そもそも二次元に与えられたスリーサイズを現実に当てはめるのが見当違いだが…(詳細は後述)
上記計算結果からの推測になるが、週刊少年ジャンプの緒方理珠(身長143cm、ギリギリG)のバストは80~83cmくらいが、デザイン的に無理の無い数値になる。逆に公式のB91cm、Gカップ(トップ-アンダー=25cm)を基準にすると、低身長ではアンダーとウエストの差があんまりつかないのでW63cm前後になるわけだが、あんたらそれでええんかい?(関西弁)
……いや、数字的にはウエストを無理やり細くはできるが、アンダーから少し下がったらいきなり細いって、パワードレッド的な最終決戦仕様になるぜ?
アンダーバスト
乳房の直ぐ下の胴回りを「アンダーバスト」と呼ぶが、下着のカップサイズはこのアンダーと背中から乳頭まで一回りしたトップのサイズの差で決まる。アンダーが細ければ乳房自体小さくても「カップが大きい≒胸が大きい」といえ、その逆もしかりである。
2021年時点の日本人女性(17歳以上)の平均身長は158cm、平均アンダーバストは69~71cmとなる。
日本人女性の普通体型の服のサイズは「9号(9AR)」と言われるが、この9号のバストサイズがB70程度となり、平均アンダーとも一致している。B70はトップが83(81~85cm)となる。
巨乳の特徴を持つ女性の悩み
というか、ワンピースが絶望的に似合わなくなる。乳袋はあくまで二次元の嘘に過ぎない。
激しい動きを行うのに不向き
スポーツにおいては基本的にディスアドバンテージとなる。
豊胸や胸が急激に成長して重さに慣れない女性だと乳房が重いのと、大きく揺れるため、動きが制限してしまうためである。
乳房がどのくらい重いかというと、同サイズの水風船とほぼ同じと思われているが乳腺は脂肪以上に軽いので実際はそれよりも軽い。
人体の脂肪の比重は0.9007なので水に浮くとは言えパンパンに脂肪が詰まった胸であればそんなに変わらないのである。
- テニス:機敏な動きや技の邪魔になってしまう。
- マラソン:乳房同士が擦れてしまう。
- 競泳:水の抵抗となりタイムが落ちる。
- フィギュアスケート:ジャンプ時と着地時のバランスを取るのに邪魔になる。
- 弓道:胸が弦に引っかかって邪魔になる。すごく痛い。
など。
また、スポーツブラやブーバンド等で乳房を固定せずに激しい運動をすると、揺れによって乳房を支えるクーパー靭帯に悪影響を及ぼし、激しい痛みに襲われる。靭帯が切れると胸が垂れてしまう原因ともなる。
お洒落するのに邪魔
巨乳のサイズに対応したサイズ展開がほぼないため、幅広いファッションを楽しむには、むしろ邪魔なものである。
(どんな服でも着こなせるお洒落なファッションモデルは女性の憧れだが、みな貧乳~普乳程度である)。
ブラウスやワイシャツなど、伸縮性の無い生地を使った服を着た時、肩幅やお腹回りには余裕があるのに「胸だけボタンがはち切れそうになってしまう」ことも多い。
逆に伸縮する素材の服の場合では、胸に柄があるものは引き延ばされて柄が変わってしまう。
今現在ではDカップのブラが一番売り上げが高くてDカップが日本人女性の平均サイズと言えるため、
お洒落な下着に関して、Eカップ〜Fカップ以上の下着が完売したり、再入荷したりするのに時間が掛かる場合が多い。
貧乳〜普乳の場合はパッドなどで胸の大きいサイズにも対応可能だが、その逆は不可能であるという点も大きい。
胸ばかり大きいと、上半身にボリュームが偏りすぎてスタイルが悪く見えてしまったり、太って見えてしまったりする。例えば巨乳が補正無しに着こなすのが難しい服装として和装(和服)がある(適切な着付けを行うことで、体型に関わらずある程度綺麗に着こなすことは可能である。もっとも巨乳に似合う服かというと意見が分かれると思うが)
『巨乳でなければ似合わない服』もあるが、およそ普段遣いできるものではない。
さらに日本では、かつては可愛いデザインのブラジャーは(コストの観点から)サイズの小さい〜普通程度の物が多く、サイズの大きい物のほとんどは地味で目立たないデザインだったり、エロ方面での用途を強調した下品なデザインだったりと、普段遣いの範疇で気分を上げる目的には適さず、海外製の大きいサイズのものや、カップサイズを下げてアンダーが大きいものを着用する人も多かった。
しかし、近年は日本人女性の体型の全体的な変化によるニーズから改善の傾向にあり、リーズナブルかつ簡単に購入することが可能となっている。比較的手に取りやすい店を例に挙げると、しまむらやニッセンでは胸が大きい人やぽっちゃりさんに向けた、大きいサイズかつ可愛らしいデザインの下着が複数展開されている。
またワコールやグンゼなど大手下着メーカーを中心に胸の膨らみを抑え、胸元をフラットに見せるブラジャー(ミニマイザーブラ)が発売されており、これも人気を博している。
下着はもちろんだが、胸が大きいことで似合う服装や、買える既製服なども限られてしまう。
ファッションモデルに貧乳が多いのは様々な衣服を魅力的に見せるために身体の凹凸が邪魔(衣服がメインなのに不必要に体のラインが出てしまっては衣服への評価がぼやけてしまう)というのが一番の理由であるが、だからといって「ファッションにおいて巨乳の存在が無視されている」わけではなく、近年では胸が大きい女性向けのファッションブランドも立ち上げられている。しかし、普通の量販店に比べると特殊な縫製や流通の少なさから値段が高い傾向があり、気軽にお洒落を楽しむことができないという悩みのタネがある。
また後述するように望まない形で性的興味や奇異の目に晒されるリスクもあることから、胸が大きいことにコンプレックスを抱いていて、「胸が小さくなりたい」と思っている女性は非常に多い。
女優のクリスティーナ・リッチなど、豊胸ならぬ“減胸”手術を受ける女性もいる。
視姦・セクハラ被害
特に男性や貧乳に悩んでいる女性などから注目が行きやすく、どうしても(悪い意味で)目立ってしまうと感じ、精神的なストレスを抱える人は多い。
仮に性的な目的でなくても物珍しさからじっくり見てしまう、ということはあり得るが、上述のように巨乳は多くの男性にとってセックスアピールの一種として捉えられる、つまり性欲の対象となるということであり、視姦目的で観察される危険性も普通体型の人より高い。
道路などで見知らぬ通行人に(性的な目線で)注視されたり、中には胸の大きさについて口に出してからかわれたりといった経験を持つ巨乳の当事者もかなりおり、先に述べたように胸が目立たないような服を着たり、中には視線が気になって外出もままならなくなってしまったりすることもある。
「視界にたまたま入った」「視線がつい向いてしまう」「食い入るように見る」見られる側にその区別はついている。
「チャンス」のように思ってこの機会にと視線を向けてはならない。性欲と好奇の目線は相手にバレるのであり、その人の精神を蝕む。
巨乳に対する偏見
出どころは不明だが「巨乳は頭が悪い(脳に行くべき栄養が胸に回っている)」という風説が古くからあり、現代でも日本では未だそのような考えを唱える者が稀にいる。実際、胸の大きさと知能指数に有意な関係性があるという文献は特になく、単なるこじつけに過ぎない。
巨乳を羨望の対象として見る者だけでなく、ミサンドリスト(自称フェミニスト含む)の一部の過激派の中には、巨乳の女性を奇形扱いする者も存在しており、対象の女性に対して「胸強調で性を売り物にしている」などと差別したり減胸手術を勧めたりするケースもある(「胸強調広告」「性を売り物にしている」と批判され…ネットでよく見る“フリー素材モデル”が明かした誹謗中傷のトラウマを参照)。
その他
胸が硬い女性であれば機能的には「乳の上に物が置ける」ということがほぼ唯一のメリットといえ、洗濯物干し中に両手がふさがっている時などに重宝する……が、胸が柔らかい女性や形状的に傾いているのですぐずり落ちてしまう上、上記のデメリットの多さに比べ、ごくごく些細なものでしかない。
胸の上にスマホを置けるか挑戦する「たわわチャレンジ」も一部で話題になったが、現実においては素肌に汗などで張り付いているか、大きくても胸の形によっては下着で胸の位置を大幅に寄せて上げないとできないため、基本的にはフィクションにおける表現に留まる。
まぁもっともそのあたりは人にもよると言うし、本人が有利に感じる事が多ければそれで良いのかもしれない。
肩凝りの原因になるが、これはサイズに関係なく、着用しているブラジャーのサイズが正しくないときに起き易い。
男女の営みの時に、貧乳や普乳の女性より「感じにくい」という説もあるが、これは嘘というか都市伝説で、当たり前だが個人差がある。不感症の貧乳も大勢いる。
創作物において
特にライトノベル作品に登場する女の子は、巨乳傾向が強い。描写では並でもイラストになると明らかに巨乳の部類に入るデザインだったりする。
上述の通り、巨乳は母性の象徴でもあるため、母親キャラも巨乳傾向が強い。「巨乳好きは甘えん坊」とよく言われるのも、むべなるかな。
このおっぱいで聖女は無理でしょやこのおっぱいで魔女は納得でしょのように、本来なら当事者の乳房の大きさとは無関係なステレオタイプを積極的に結びつけたネタもある。
ただ、外見上の大きさは誇張表現されやすく、バストサイズが設定されていても10cm以上逆サバ読みをしているとしか思えないほど大きいケースがほとんど。
特に設定上はバストサイズが80cm台かつ低身長ではないのに外見上は顔くらいの大きさであるパターンが多い。最低でも90cm台後半以上はないとおかしい、このおっぱいでB80cm台は無理でしょ。
先述の通り、E70でさえB90cmが必要なので、これを基準とするとB80cm台では大抵の場合巨乳には届かないのだ(一応E65ならB85cmで届くものの、単純なサイズではE70より小さくなってしまう)。「二次元におけるB80cm台」に見慣れていると、「現実におけるB80cm台」の小ささに驚く事になるだろう。
あくまでも筆者個人の推測だが、B90cm台後半以上のサイズとなると希少・マニアックというイメージが強まり「そんな大きさの子なんて身近にいる訳ないだろ」と非現実的に見えてしまいやすいから、数値上はまだ現実的なB80cm台という事にしているのかもしれない。
いずれにせよ、スリーサイズの数値はあまり当てにせず「巨乳で描かれているなら巨乳」くらいの気持ちで見た方がいいのかもしれない。
創作物においては前述の悩みはほぼ無いと言っていい。巨乳の人物でもスポーツや格闘技のような激しいアクションをこなしているキャラクターは多く、痛みを感じるなどの描写はあまり見られないことも多い。
しかし、巨乳特有のサイズの合う服や下着がないなど現実の悩みを演出として用いる描写は少なくない。
カップサイズに関するランキング
傾向としては記事は露骨に巨乳~爆乳のカップサイズが多く閲覧されている一方、作品は貧乳も少なからず投稿されている。Lカップをすっ飛ばしてランク入りを果たしたMカップには驚きだが、これはとある東方キャラの影響が大きいかも知れない。
以上の傾向を鑑みると、おっぱいにおいては大きいことはいいことだ理論が通用しやすいのはどうやらKカップまでのようだ。勿論好みは人それぞれなので、例えZカップが好きであっても何ら恥じる必要は無い。
補足
- 作品に登場する女性キャラがことごとく巨乳な女性絵師は、たいてい、ご本人も立派なものをお持ちである(代表例はこの人)。ただし例外もある。
- 2010年代頃?から自主規制により、地上波ではこの言葉は使用されなくなった。例によってクレーマーによるものと推測されるが不明。
- なお、乳腺を発達させるホルモンと母乳の分泌を促すホルモンは別のため、母乳の分泌量と乳房の大きさには因果関係はないとされる。(母乳の分泌を促すオキシトシンは脳下垂体から分泌されるため、ぶっちゃけると条件さえ満たせば男性でも出る。)
- ウェストミンスター大学が2013年に行った研究によると、巨乳好きな人は年収が低い傾向にあるらしい。年収が低く生活や将来に不安がある人ほど「健康的かつ多産で子供を育てる能力が高そう」の印象から、巨乳の女性を好むようになるらしい(ただし切ない事実として、バストサイズと健康レベルは関係ないらしい)。
- ポリティカル・コレクトネス的には「胸が不自由」とも。上述のデメリットを一言で表した言葉ではある。
まとめ
巨乳こそ正義。
巨乳が世界を救うのだ。
主な巨乳のキャラクターの一覧
実在人物
Eカップ以上が基準である。
※男女問わず、Eカップ以上が巨乳という意見。
関連イラスト
関連タグ
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巨乳と思われるサイズ
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