概要
1979年から2005年まで放送されていた大山版『ドラえもん』の劇場版。
この作品のいくつかは現在の水田版『ドラえもん』にてリメイクされている。
現在の水田版とは違い、同時上映を頻繁に行っていた。
制作会社はシンエイ動画、声優はテレビシリーズキャストがそのまま担当した。やはりテレビの影響からの集客になるため、作画などは極力揃えられた。また、前述のようにテレビOPで導入となるものの、テレビOPのアニメそのものは流用されず、作画は新たに起こされたものである。
制作はシンエイ動画、小学館、テレビ朝日の3社で、藤子プロとアサツーディ・ケイは制作協力として関わった。ただし、第1作は製作がシンエイ動画と小学館、制作協力がテレビ朝日と旭通信社という体側だった。
同時上映作品は第1作は、配給の東宝では公式として『モスラ対ゴジラ』となっている。ただし、これは新作ではなく、1964年制作作品の短縮再編集版である。当時はまだ、映画会社フランチャイズ・直営系上映館(現在のシネマ・コンプレックスの一部を含む)以外にも独立系の映画館、後発で上映を行う館もあったため、実際に常にパッケージで上映されていたとは限らない。
第2作『宇宙開拓史』では同じ藤子不二雄・シンエイ動画作品である『怪物くん』(『怪物ランドへの招待』)が同時封切の同時上映となり、以降、「藤子不二雄」原作作品1・2本の同時上映が定番となり第9作『パラレル西遊記』まで続いた。同年に藤子不二雄が正式に解散した第10作『日本誕生』以後は、ドラミちゃんやザ★ドラえもんズなどドラえもんのスピンオフ作品及びその他の藤子・F・不二雄作品の中編が同時上映となった。
正式な「藤子不二雄Ⓐ」名義作品との併映は『パラレル西遊記』が最後となったが、大山版ラスト2作である併映の『パーマン』は、解散後の権利をFが持ったものの、元々は合作時代の作品である。
第1期時代は制作協力に後の大手アニメ会社が多いのが特徴。初期からすでに元請けの大手だったスタジオディーンや、元請けも一部行い始めた頃のシャフトが加わっており、中期からは京都アニメーションも常連に加わっている。新作は下請け専門の会社に委託されている。
1980〜1987年
- 原作者表記は全作「藤子不二雄」。
- ◆印はタイトルの冒頭の「ドラえもん」を省略。
- ◇印は同時上映作品。
- 「分担」欄には藤本と安孫子のどちらが原作漫画を担当していたかを記載。『忍者ハットリくん+パーマン』の「安孫子★」は映画用の原作漫画を安孫子のみで執筆したことを示す(当時連載中の漫画『パーマン』1980年代版は藤本単独作)。
番号 | タイトル | 分担 | 公開年月日 |
---|---|---|---|
1 | ◆のび太の恐竜 | 藤本 | 1980年3月15日 |
2 | ◆のび太の宇宙開拓史 | 藤本 | 1981年3月14日 |
◇怪物くん 怪物ランドへの招待 | 安孫子 | 〃 | |
3 | ◆のび太の大魔境 | 藤本 | 1982年3月13日 |
◇怪物くん デーモンの剣 | 安孫子 | 〃 | |
◇忍者ハットリくん ニンニン忍法絵日記の巻 | 安孫子 | 〃 | |
4 | ◆のび太の海底鬼岩城 | 藤本 | 1983年3月12日 |
◇忍者ハットリくん ニンニンふるさと大作戦の巻 | 安孫子 | 〃 | |
◇パーマン バードマンがやってきた!! | 藤本メイン合作 | 〃 | |
5 | ◆のび太の魔界大冒険 | 藤本単独 | 1984年3月17日 |
◇忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ | 安孫子★ | 〃 | |
6 | ◆のび太の宇宙小戦争 | 藤本 | 1985年3月16日 |
◇忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵 | 安孫子★ | 〃 | |
7 | ◆のび太と鉄人兵団 | 藤本 | 1986年3月15日 |
◇プロゴルファー猿 スーパーGOLFワールドへの挑戦!! | 安孫子 | 〃 | |
◇オバケのQ太郎 とびだせ! バケバケ大作戦 | 合作 | 〃 | |
8 | ◆のび太と竜の騎士 | 藤本 | 1987年3月14日 |
◇プロゴルファー猿 甲賀秘境!影の忍法ゴルファー参上! | 安孫子 | 〃 | |
◇オバケのQ太郎 とびだせ! 1/100大作戦 | 合作 | 〃 |
1988年
番号 | タイトル | 原作者表記 | 公開年月日 |
---|---|---|---|
9 | ◆のび太のパラレル西遊記 | 藤子不二雄Ⓕ | 1988年3月12日 |
◇エスパー魔美 星空のダンシングドール | 藤子不二雄Ⓕ | 〃 | |
◇ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!! | 藤子不二雄Ⓐ | 〃 |
1989〜2004年
- 以降の原作者表記は全作「藤子・F・不二雄」。
番号 | タイトル | 公開年月日 |
---|---|---|
10 | ◆のび太の日本誕生 | 1989年3月11日 |
◇ドラミちゃん ミニドラSOS!!! | 〃 | |
11 | ◆のび太とアニマル惑星 | 1990年3月10日 |
◇チンプイ エリさま活動大写真 | 〃 | |
12 | ◆のび太のドラビアンナイト | 1991年3月9日 |
◇ドラミちゃん アララ♥少年山賊団! | 〃 | |
13 | ◆のび太と雲の王国 | 1992年3月7日 |
◇21エモン 宇宙いけ! 裸足のプリンセス | 〃 | |
◇トキメキソーラーくるまによん(実写) | 〃 | |
14 | ◆のび太とブリキの迷宮 | 1993年3月6日 |
◇ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!! | 〃 | |
◇太陽は友だち がんばれ!ソラえもん号(実写) | 〃 | |
15 | ◆のび太と夢幻三剣士 | 1994年3月12日 |
◇ウメ星デンカ 宇宙の果てからパンパロパン! | 〃 | |
◇ドラミちゃん 青いストローハット | 〃 | |
16 | ◆のび太の創世日記 | 1995年3月4日 |
◇2112年 ドラえもん誕生 | 〃 | |
17 | ◆のび太と銀河超特急 | 1996年3月2日 |
◇ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!? | 〃 | |
18 | ◆のび太のねじ巻き都市冒険記 | 1997年3月8日 |
◇ザ☆ドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状! | 〃 | |
19 | ◆のび太の南海大冒険 | 1998年3月7日 |
◇帰ってきたドラえもん | 〃 | |
◇ザ☆ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦! | 〃 | |
20 | ◆のび太の宇宙漂流記 | 1999年3月6日 |
◇のび太の結婚前夜 | 〃 | |
◇ザ☆ドラえもんズ おかしなお菓子なオカシナナ? | 〃 | |
21 | ◆のび太の太陽王伝説 | 2000年3月11日 |
◇おばあちゃんの思い出 | 〃 | |
◇ザ☆ドラえもんズ ドキドキ機関車大爆走! | 〃 | |
22 | ◆のび太と翼の勇者たち | 2001年3月10日 |
◇がんばれ!ジャイアン!! | 〃 | |
◇ドラミ&ドラえもんズ 宇宙ランド危機イッパツ! | 〃 | |
23 | ◆のび太とロボット王国 | 2002年3月9日 |
◇ぼくの生まれた日 | 〃 | |
◇ザ☆ドラえもんズ ゴール!ゴール!ゴール!! | 〃 | |
24 | ◆のび太とふしぎ風使い | 2003年3月8日 |
◇Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン | 〃 | |
25 | ◆のび太のワンニャン時空伝 | 2004年3月6日 |
◇Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン! | 〃 | |
◇ドラえもんアニバーサリー25 | 〃 |
番外編(第1期)
『21エモン』がメインの上映作品で、『ドラえもん』は同時上映。原作者表記は両作とも「藤子不二雄」(藤本単独作)。
番号 | タイトル | 公開年月日 |
---|---|---|
21エモン 宇宙へいらっしゃい! | 1981年8月1日 | |
1 | ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ | 〃 |
関連タグ
映画ドラえもん(第2期):水田版の劇場版作品についてはこちら。