ダラダラ(カクレンジャー)
かくれんじゃーのだらだら
他の妖怪と違って原典が存在しない、本作オリジナル妖怪である。
ボディは青黒いゲル状の物質でできており、戦闘では浴びた相手を死に至らしめる程の猛毒のヘドロを打ち出す他、両腕を巨大化させて攻撃を繰り出す。
しかしダラダラの真の恐ろしさは、その特殊能力にある。
それは、敵の能力を吸収してコピーするというもの。これ自体はそれほど珍しいものではないが、ダラダラの場合、能力をコピーした状態でダメージを受けると、コピー元の敵へそのダメージが受け渡されるというとんでもない防御能力が発動する。
このため、戦う方からすればダラダラは奪った力でパワーアップし、自分の方は弱体化、ダラダラを攻撃してもダメージはコピー元へ受け流されて意味がないどころか同士討ちになり、パワーを奪われた仲間を皆殺しにしない限りダラダラを倒せないという理不尽が降りかかることになる。
このふざけた能力によってニンジャマン、延いてはレッド以外のカクレンジャー4人から力を奪った挙句、自身のスケープゴートとする事によって捕縛。そしてサスケどころか三神将すら抵抗不可能と絶体絶命のピンチに叩き落とした。
ただし、唯一の弱点としてダメージを本体である大魔王と共有している点がある。
大魔王側がダメージを受けた場合、それはどこにも受け流せずダラダラ自身に降りかかるため、これが唯一の突破口となる。
第42話「強奪忍者パワー」
1200歳の誕生日を迎えると共に、妖怪大魔王は分身妖怪を生み出す能力を獲得。それにより吐き出した卵から誕生したのがダラダラであった。
大魔王の意を受け、手始めにニンジャマンを狙うダラダラは花のくノ一組のサポートの下に誘き出されたニンジャマンに取り憑く。
何とか振り解こうとするニンジャマンだったが、ダラダラは全く離れる気配が無く、巨大化して振り解こうとすると一緒に巨大化する始末であった。
そのままダラダラはニンジャマンから力を吸い尽くし、やがて力尽きたニンジャマンを拉致して大魔王の人質としてしまう。
その後、ニンジャマンの要素を外見に反映した状態で巨大化して街に出現。
隠大将軍で応戦するカクレンジャーに対し、ダラダラはニンジャマンが変形したサムライマンの必殺技である「激怒ボンバー」で応戦。
更に隠大将軍に攻撃された瞬間、ダメージを受けるニンジャマンの姿を見せつける事によってカクレンジャーに手出しできなくさせる。そして無敵将軍とツバサマルが救援に駆けつけるも、やはりニンジャマンを傷つけずに戦う術は見出せず、それをいい事にダラダラは三神将を一方的に攻撃。
とうとうその場にノックダウンさせてしまった。
第43話「三神将最期の日」
三神将のパワーも吸い取ろうと襲いかかるダラダラだったが、形勢不利と見た三神将はカクレンジャーと共々風雲幻城へ撤退。その後、一通り街で暴れて破壊活動を行うと、やがて大魔王と共に撤収する。
ダラダラを倒すためとはいえ、みすみすニンジャマンを犠牲にできないサスケの様子を受け、無敵将軍は大魔王の軍師となっている白面郎に協力を求めてニンジャマンを救出するよう提案。
鶴姫の父である白面郎こと義輝は、大魔王を倒すために軍師となって妖怪軍団に潜入しており、早速カクレンジャーは2匹の犬を連れた妖怪少年ブンを通じ、白面郎への接触を試みる。
すると白面郎は周囲の目を警戒しつつも、接触に応じる気配を見せた。
だが、大魔王は白面郎の策どころか潜入の目的さえも最初から見破っており、カクレンジャーと白面郎が接触するその場にくノ一組とダラダラを連れて身を潜めていた。
カクレンジャーと白面郎が出揃ったところに姿を現した大魔王は、そのまま頼みの白面郎をどこかへ飛ばし、更にその場に仕掛けられていた結界で5人の変身を封じ込めた。
仕方無く忍装束姿で戦う5人だったが、当然ながら変身せずに勝てるはずもなく、サスケ以外の4人は捕えられ、ダラダラにその力を奪われてしまった。
そして囚われた鶴姫達の力までを取り込んだダラダラは街に巨大化して再び出現。猛毒ヘドロを街中に散布し、直撃(壁や窓ガラス等の遮蔽物も透過・貫通)した一般市民達は苦しんでいく。
人質がいることは分かっていても、街を守るべく三神将がやむ無く登場。
だが三神将とて元は人間。ダラダラへの攻撃に躊躇う中、鶴姫達が自分達はどうなっても良いからダラダラを倒せと訴え掛ける。
その頃、海に転落したことで運良く捕まらなかったサスケはボロボロになりながらも、必死に大魔王の追手から逃げるのだった……。
第44話「傷だらけ大逆転」
三神将はカクレンジャーがダメージを受けることは分かっていたが、捕まった5人の意志を汲み、街の人々を守るべくダラダラを攻撃する。
一方、花のくノ一組に追い詰められたサスケは、突如として現れた謎の忍者コンビに間一髪のところを救われていた。妖怪の少年・ブンと一緒にいたはずの2匹の犬が突如変身して、サスケを救ったのである。
2人の忍者の正体は太郎と次郎という双子。
義輝の家来の遺児であり鶴姫の兄代わりであった彼等は10年前、封印の扉によって多くの妖怪が力を失った世の裏側で、大魔王が虎視眈々と復活のために暗躍していることを察知し、義輝と共に大魔王の宮殿に忍び込んだ。しかし潜入を大魔王に気づかれ、呪いを掛けられて犬の姿に変えられていたのだ。
義輝が大魔王の軍門に下る形で大魔王の弱点を探っていたのもこのためである。
2人に掛けられた呪いは「二度人間の姿に戻れば死ぬ」もので、一度だけなら短い間のみ無条件で人間の姿に戻ることができた。
そのたった一度のチャンスを利用し、2人は義輝が暴いたダラダラの秘密をサスケに託すべく、サスケを救いに現れたのだった。
太郎と次郎から、白面郎が残した鶴のシンボルを受け取り、そこから大魔王の居城のありかと「ダラダラの弱点」を知ったサスケは単身、大魔王の元に乗り込む危険な賭けに出る。
サスケ「どこだァァァー! どこにいる大魔王ォォー!!」
大魔王「ぬうッ! サスケ…!?」
サスケ「やい大魔王……! 覚悟しやがれ!」
大魔王「小癪な!」
「星よ、にじむな!」をBGMに斬り込んだサスケは、迎え撃つくノ一組やドロドロを鎧袖一触に蹴散らして驀進。
館の奥でついに大魔王と対面する。
大魔王は妖術で迎え撃つが、サスケの恐るべき気迫に圧倒され、一の太刀、返しの二の太刀、止めの三の太刀をも受けてひるむ。そして大魔王の分身であるダラダラもダメージを受け、強奪した力も元の持ち主達に戻った。
直接自らに与えられるダメージを全て能力を奪った相手に押し付けるダラダラであるが、「本体である大魔王が受けたダメージはどこにも受け流せず、そのまま自らに反映されてしまう」これが難敵・ダラダラの唯一の弱点だったのだ。
ダラダラの人質としての呪縛から解放され、変身可能になったカクレンジャーとニンジャマンはくノ一組を物ともせず圧倒、猛反撃をかける。
くノ一組ごと雷光破を喰らった大魔王は激怒、屋敷を破壊して自ら巨大化。ダラダラと共にカクレンジャーに襲い掛かる。
大魔王「この青二才共、捻り潰してくれるわァ!」
ニンジャマン「青二才だとぉ!? こっちこそ、貴様を捻り潰してやるぜぇい!」
だが、ダラダラは奪ったパワーを全て失くしたことで、ダメージを受け流す先が失くなってしまっていた。
大魔王が先制攻撃をかけるも、ツバサマルの奇襲を受ける。ダラダラはそのままサムライマンに襲い掛かるが、ジャベリンの連続攻撃に翻弄され、転がり出た先で待ち受けていた無敵将軍の火炎将軍剣が直撃。止めのサムライ激怒ボンバーを喰らい、何もできずに爆発四散した。
ダラダラは確かに未曽有の強敵であったが、それは唯一にして最大の能力に依存するもの。
それが使えなければ単なる並の妖怪に過ぎず、三神将の敵では到底なかったのである。
更に大魔王もスーパー無敵将軍の「無敵キャノン一斉射撃」とスーパー隠大将軍の「鉄拳フライングフィニッシュ」による連続の総攻撃で手傷を受け、負け惜しみと共に退却するのだった。
初代パワーレンジャー第3シーズン
マスターヴァイル(妖怪大魔王)の部下のエイリアンとして登場。
原作同様パワー吸収&ダメージ肩代わりの能力を持つが、この呪いを解除する方法が変更されており、原作のヤマンバとの巨大戦(無限供給)と同じく上空の暗雲を取り払うと解除されるようになっている。マスターヴァイルとのダメージ共有も持たない。
巨大戦でニンジャーを捕らえ、ショーグンメガゾード、ニンジャメガゾード、ファルコンゾードのエネルギーを吸収・機能停止させた上で石化、更に等身大戦でパワーレンジャー6人の強化変身「メタリックアーマー」の力を吸収され、トミー達は一旦撤退を余儀なくされる。
ちなみにこの時点でエイリアンレンジャー(カクレンジャー)は未登場で、(映像流用の都合上)カクレンジャー4人の顔はメタリックアーマーの力を吸収した事で浮き出ている。第3シーズンのトミー達とエイリアンレンジャーはどちらも忍者パワーコインを変身手段としており、外見変化については「同系統の力」と解釈すれば納得いくだろう。
ダメージ肩代わりの呪いはニンジャー(ニンジャマン)だけが受けており、トミー達は影響が無かった。
街に猛毒ヘドロを散布する場面は表現規制の都合で電撃ビーム乱射で破壊する場面に修正された。
トミー達がゾードンからエネルギーの仮供給で体勢を立て直している間、マスターヴァイル達は店を貸切で戦勝祝いのパーティーをやっていた。海外版の妖怪軍団はアットホームな組織なのだ。後の魔法世界の長との親子関係が影響しているのかもしれない。
・猛毒のヘドロ:両腕を巨大化させて振り回し猛毒のヘドロをばら撒く。車や電話ボックス等遮蔽物を無視して当てることができるダラダラの技。
・能力吸収:両腕を巨大化させて相手に触れることで能力を吸収し自分のものとする。
・サムライジャべリン:サムライマン(ニンジャマン)の武器。
・サムライ激怒ボンバー:サムライマン(ニンジャマン)の技。
・ブラックボウ:ニンジャブラックの技かつ武器。
・カクレンジャーボール:本来は連携技だが一人でボールを蹴っていた。
ちなみに能力を奪い取ると、外見的な変化として頭部に奪った対象の意匠が加わる仕様となっており、最終的にはメイン画像のようにレッド以外の4人のマスクが阿修羅の如く頭部に張り付き、胴体にも力を奪った5人のシンボルマークが刻まれた実におぞましい姿へと変貌した。
声を演じた千田氏は翌年の『超力戦隊オーレンジャー』にてバラマンモスの声を担当している。
バラキング、キマイラオルグ、キラーゴースト、マダコダマ、ダークバスター、デーボ・ブレイブスキー、ガニマ・ノシアガルダ、戦隊メギド、ヒトツ鬼:後のシリーズに登場する、戦隊を歪めたデザインの後輩怪人達。
手裏剣鬼:後輩忍者スーパー戦隊を怪人化させた後輩で。こちらは人間に被害を与えたという共通点を持つ。
合体四天王:前作に登場した強豪怪人。前後左右に4つの顔を持っているという共通点を持つ。
ジンメン:デビルマンに登場した悪役。亀のような姿だが甲羅に犠牲者達の顔が浮かび上がっており、これによって攻撃を躊躇わせる凶悪な奴であった(こっちはジンメンに食われて死んでいる)。
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vsダラダラ(忍者戦隊カクレンジャー)
今回はhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18352455以来のカクレンジャーから、リクエストのあった終盤の強敵です。ニンジャマンやカクレンジャー4人を捕え、絶望に追い詰めた強豪でした。3,726文字pixiv小説作品