ストーリー
サタンガンダムを破った騎士ガンダム一行はラクロアへ帰還するが、なんと廃墟と化していた。
突如現れた伝説の石の巨人により、ラクロアの国は壊滅してしまったのだという。
戦いの中で、ジオン族の陰に潜む黒幕、ジークジオンの存在が明らかになる。
石の城へ向かい、騎士ガンダム達はジオンの巨人計画に挑む...
登場キャラクター
騎士ガンダム(二神器)/戦士ガンキャノン(憑依)/僧侶ガンタンク
ネタバレ
光の弓と光の矢を組み合わせることによりサイコゴーレムのパワーを減少させられる。
騎士ガンダム+2つの光>減少後のサイコゴーレムとなり騎士ガンダムの勝利
余談
今度の敵はあの伝説の巨人か…手強そうだな。
今回二体登場する巨人のうちマッドゴーレムは前作のブラックドラゴン同様『データ不明』であるが、その正体はジオン族驚異のメカニズムでサイコゴーレムを模倣したまがい物。
後の『光の騎士』編では、量産化に成功したモンスターマッドゴーレムがティターンの魔塔を護っているが、その能力はHP480。
『伝説の巨人』編でのマッドゴーレムはいわばプロトタイプだが、量産機と較べ大きな違いはないものと思われる。
つまり伝説の巨人とはサイコゴーレムのことなのだが、その力はMP2,000。ブラックドラゴンには及ばぬもののサタンガンダムの力は上回っており、炎の剣が失われて例の十倍の力を使えなくなった騎士ガンダムにとっては十分な脅威である。
今回はカードダス右下のひらがなを続けて読んでも文章の態をなさないが、42文字目はひらがなでなく『↑(上向きの矢印)』が書かれている。これは『下から上』、つまりカードの順番とは逆に読むことを意味しており、その結果表れる文章は『鏡と鏡を合わせる時、伝説の巨人の弱点が映し出されるであろう』。
ここでいう鏡とはアイテム『真実の鏡』で、その表面に見える模様は鏡文字になっており、真実の鏡を鏡に映せば『二つの光交わるとき、巨人の力は半分になる』という文章が(前回同様日本語で)現れる。
つまり二つの神器を装備したガンダム(HP800)が光の弓(+150)と光の矢(+150)を使えば(合計1,100)、サイコゴーレムの力が半減し(=1,000)撃破が可能となる。
アンタをだましてるヤツがいるから気をつけて……。
結論から言ってしまえば、『だましてるヤツ』とはガンキャノンである。
サタンガンダムとの戦いで己の非力を悟った騎士アムロは、ラクロアに戻ることなく独り修行の旅路に就く。アムロと別れたガンダムたちが目にしたものは、ジオン族が操る巨人に襲われ崩壊したラクロア王国だった。
レビル王自ら陣頭指揮を執り国民を避難させるも、城下町は壊滅し王もまた負傷していた。傷ついた王は『……よ…予言者……ルフォイの…星に……聞け…。』と告げる。
倒れた王になり代わり指揮を執るフラウ姫は騎士ガンダムに巨人討伐の命を下し、僧侶ガンタンクは王の看病のためラクロアに留まることに。
そして新たに仲間に加わったネモは『巨人の復活には水晶がからんでいると、聞いたことがある。』という情報をもたらす。
一方、急に目つきが悪くなった戦士ガンキャノンのセリフは『巨人を倒すには、ブラックドラゴンの杖が必要らしい…。』というもの。
そして西の火山にて件の杖を発見はできるのだが、『見つけたが危険なので取れない』。
実はこのアイテムは巨人討伐には何のかかわりもなく、ガンキャノンに取り憑いている者が全く別の目的でその所在を確認しただけである。
妖精キッカも、裏切り者本人を前にしてハッキリ告発するのは難しかったのだろう。
他にもこのエピソードには『味方らしいが正体不明の金ピカ』『ニセ予言者』『赤い騎士がもう一人』極めつけは『まがい物の泥巨人』と、騎士ガンダムを惑わすキャラクターが山ほど登場する。
加えて、本物の予言者であるルフォイの星ことサラサに話しが聞けても、盗まれた水晶球はすでに巨人復活に使われてしまっているので、犯人であるガルバルディβの身柄を押さえてもあとの祭りなのである。勇者はつらいよ。
ちなみにOVAでは光の弓と矢をキッカが持っており、その真の力を引き出すために必要な真実の鏡がマッドゴーレムの体内に隠されていた。
サイコゴーレムを護りたがっているキッカは騎士ガンダムたちの巨人討伐を阻止しようとするが、セイラの説得を受け弓矢を実体化させる。
ジムスナイパーカスタムが身を挺して鏡を洞窟から持ち出し、黄金の騎士が剣を掲げ鏡からの光を反射。
力が引き出された弓矢を受け取ったセイラがその重さに驚愕する。光の弓矢を使えるのは伝説の勇者だけ。
ガンダムが放った光の矢に額の水晶を射抜かれたサイコゴーレムは苦しみもがき、水晶から溢れ出した光の奔流が涙のように流れ、やがて倒れたその巨体は砕け散り、砂漠の砂へと還る。
お前は見てはいけないものを見たのだよ…
前作において、シャアがマスクで顔を覆っていたのは、素性を隠すためではなく貌を隠すこと自体が目的であった。
今回の黄金の騎士は素性と素顔の両方を隠しており、その正体が明らかになるのは『光の騎士』編においてであり、一連の行動の目的は素顔を見た者の抹殺と、水晶球の入手である。
OVAでは鹿毛の馬に乗っているが、前作のファルメルとは別の馬なのか、何らかの変身魔法や染毛剤で色だけ変えたのかは不明。
なお元祖SDおよびガンダムクロスでは『騎士百式』の名で商品化されており、ガンクロの『中のヒト』はパツキンでちゃんと猫耳。
ニセ予言者はリアル預言者?
カードダスに堂々と書かれている通り、レビル王が口にした『予言者ルフォイの星』とはサラサのことである。
ハモンとアレクサンダー、およびキャラの情報は巨人探索の任務にもジオン族との戦いにも特に関係はない(ゲーム等では何かしらのイベントに関わってくることもある)。
なおOVAでもハモンが蝋燭の炎で小火を起こしバケツで水をかけられ、『巨人は~火の用心~…こんなん出ました』というネタをかまし、アレクサンダーは興奮状態で暴れながら『キィー、キィー、…キィー』と奇声を発するだけで、まったく役に立たない。
のだが…
そもそも現実の歴史において『神託を人々に伝える、神の代弁者』と名乗る者の中には、人間の思い込みや恐怖心につけいるペテン師も数多く存在した。
薬物の投与や暗示によって興奮状態・ないし酩酊状態になったシャーマンが『取り留めの無いうわ言』を並べ、洞察力と話術に長けた翻訳者が『必要とされるお告げ』を継ぎ接ぎででっち上げれば、一人前の奇跡が出来上がりという寸法である。
そうした点を踏まえれば、超常的な予知能力を有する『本物の予言者』サラサとは別の意味で、ハモンとアレクサンダーは『極めてリアリティのある預言者』と言える。
またOVAでマッドゴーレムの弱点は火であった為かハモンの占いはある意味当たっていたと言える。
おの~れおのれ騎士ガンダム!
強敵でもなければ重要な情報を示しているわけでもない、それでいて妙に存在感のあるキャラクターが神官マクベ・カッツェである。OVAでは江原正士が声を担当。
元々は巨人像(目覚める前のサイコゴーレム)を神として崇める神官であった者が、ムンゾのコンスコン王のように内なる野心を掻き立てられ、ジークジオンに魂を売り渡したらしい。踊り娘キャラが仕えていた『宮殿』が、彼の本来の職場であったのかもしれない。
ジオン族の騎士たちに命令を下す権限を与えられてはいるが、サイコゴーレムのコントロールが完全なものになるか、マッドゴーレムの性能が向上し量産体制が整うかすれば、用済みになっていたであろうことは想像に難くない。
宇宙世紀のマ・クベ大佐にベルク・カッツェを合成したような名前とデザインだが、『おの~れおのれ』というセリフはベルク・カッツェの後任であるゲルサドラの口癖から。
またベルク・カッツェとゲルサドラがどちらも顔の上半分を仮面で隠し口元は露出しているのに対し、マクベ・カッツェは鼻と口及び頬をマスクで覆っており、これとヘルメットの組み合わせは宇宙世紀におけるマ・クベの上司であるキシリア・ザビ少将と類似している…というより、デザイン上のキシリア成分を認めてしまうとマ・クベ成分はほとんど残らず、キシリアとベルク・カッツェの合成に見えてしまうのだ。
あるいは『マ・クベにキシリアの姿を真似させる』ことで、ベルク・カッツェが持つ性質や特技を再現する演出なのかもしれない(ちなみにキシリア本人はザビロニア帝国の守備隊長を務めているが、マスクはしておらずヘルメットのデザインも異なる)。
なお、アナトリアの地母神の熱狂的な信者は、聖なる儀式によって去勢処置を受け女性化したといわれている。これほど極端な例ではなくとも、神官の地位にある人物が中性的な要素を持つこと自体はさほど不自然なことではない。
ワシの呪文を受けてみよっ!ムービルフィラ~ッ。
上記の通り、本作では『カードの順番とは逆に読む』『鏡面の模様を反転させる』といった逆転の演出に加え、『強敵の力を半減させて主人公による撃破を可能にする』という戦略も前作の『主人公の力を倍化させて強敵の撃破を可能にする』戦略を反対にしたものと言えなくもない。
呪術士メッサーラのセリフが初出となる攻撃呪文『ムービルフィラ』も、宇宙世紀ではおなじみの武器『ビームライフル』のアナグラムである。
ゲームでは騎士ガンダムや仲間たちも習得可能な呪文として登場し、カードダスクエスト新規カードでも第一弾の騎士ガンダムが『ムービルフィラ』を使用している。
以降、『ター・ベマン・ガパルア』のような回文による呪文は一種の定番となってゆく。
またメッサーラはジオン族の巨人計画において巨人の操作・指揮を担当しているが、OVAでも『セブツ・レヤ(潰せ、やれ)』『ン・ジョッキー・ロキオ(巨人、起きろ)』などの呪文を用いている。
ゲーム
GBカートリッジ『ラクロアンヒーローズ』
発生するイベント、登場するキャラクター及びモンスターは『ラクロアの勇者』編と『伝説の巨人』編をベースとして、物語全体はほぼオリジナルのものになっている。
『伝説の巨人』編に関わるネタを挙げると(以下ネタバレ注意)
マクベカッツェはララァの部下であり、迷いの森にある妖精の村を制圧している。
逃げ回るマクベを追いかけていくと実は影武者(名古屋弁?を話すゴブリン)。
村の教会で神父に話しかけると、普通の教会でのやり取りかと思いきや『けがをしたい どくをのみたい しんでしまいたい』という選択肢が提示され、どれかを選ぶと神父に成りすましていたマクベカッツェと戦闘に。倒れたマクベの断末魔は『うぐぐっ・・・ララァさまー あのつぼは いいものだー ぐふっ・・・』
このあと、マクベが探していた『まほうのつぼ』を受け取れる(ファミコン版でも[[勇者的行為
>空き巣]]によりマクベと会う前に壷を入手するイベントがあり後にマクベに恨み言を言われる)
ピラミッドの一室に予言者サラサが囚われている。
ピラミッドの奥で待ち受けるサイコゴーレムは桁違いの能力(特に防御力)を誇るが、黄金の洞窟で入手した『ひかりのゆみ』を使えば一撃で倒せる(ただし命中率が低い)。
ブラックドラゴンの城ではマクベレイスというザコ敵が登場。名前どおりに解釈すればマクベのwraithだが、何度も集団で襲ってくるところを見ると相当無念であったのだろう。
…と思いきや、ナイトライラ・せんしカクリコン・ガルバルディα・ガルバルディβ・ナイトマラサイ・メッサーラ、果てはドラゴンベビーまでザコ敵として登場。何度も集団で襲ってくる。
MS族ならまだしも、人間であるライラやカクリコンがこの扱い?と思うが、ひょっとすると『ライラ』や『カクリコン』はジオン側に与する人間が名乗る称号的なものなのかもしれない。
SFCソフト『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産』
ジムスナイパーカスタムがとても弱く、ネモがおそろしく強い。各キャラクターの記事を参照。
予言者サラサが一時的にパーティーメンバーとなる。
特殊コマンド『うらなう』は非常に強力で、発動すればそれ以降の敵の攻撃等がすべて無効になる。ただしその効果は同一ターン内のみであり、サラサの素早さ(というより全能力)が低すぎるため、発動したころには既に敵味方全員が行動を終えている(つまり何の効果も得られない)ことがほとんど。ただし初期装備であるきれいなナイフとよげんしゃのふくはバグこそあるが仕様を理解していれば中々有用。