いわゆる『虫』として最も一般に知られる動物であるが、全ての虫が昆虫であるとは限らない。
詳細は虫の項を参照の事。
概要
体は頭部・胸部・腹部の3部に分かれ、頭部には1対の触角、3節からなる胸部には3対の足があるのが原則。
他の節足動物と同様、脱皮を通じて段階的に成長する。昆虫における未成年個体は「幼虫」といい、成年個体は「成虫」という。その間にあたる明らかな姿の変化は「変態」と呼ばれる。有翅類の場合、終齢幼虫ないし蛹から成虫になる過程は「羽化」という。
古典的な分類によりますと下記の2群に分かれる:
無翅類:
元から翅を欠き変態しない原始的な昆虫。シミとイシノミが属する。
有翅類:
基本として翅を有し、変態する。大部分の昆虫を含む。
そして有翅類は更に下記の2群として大別できる:
不完全変態を行う群:
幼虫と成虫の姿はやや異なるものの、基本の構造は共通している。
完全変態を行う群:
幼虫と成虫の姿は大きく異なり、その間は「蛹」という特殊な成長段階がある。
全世界でおよそ100万種が知られ、これは地球上全動物の実に四分の三、全生物の半分以上を占める。
まだ未発見の種が多数存在すると言われる。大部分が陸生で、陸上なら地中から空中まであらゆる場所に分布しているといっても過言ではない。淡水産種も少なくないが、海生の種は非常にわずかしかいない。
六脚亜門
六脚亜門(六脚類)とは昆虫綱と内顎綱(トビムシ、カマアシムシ、コムシ)をまとめた上位分類である。かつて、六脚亜門という分類はなく、内顎綱の仲間は昆虫綱に所属とされた。どちらも頭・胸・腹からなる体と6本の脚をもつだが、昆虫綱の顎は外に露出し、内顎綱は名前の通り顎を頭の中に隠すなど根本的な違いによって、両者がのちに区別されるようになった。
系統
昆虫綱
┗┳━イシノミ目
┗┳━シミ目
「有翅類」
┗┳┳━カゲロウ目
┃┗━トンボ目
┗┳┳┳━ジュズヒゲムシ目
┃┃┗━ハサミムシ目
┃┗┳━カワケラ目
┃ ┗┳┳━カマキリ目
┃ ┗┳┳━カカトアルキ目
┃ ┃┗━ガロアムシ目
┃ ┗┳━シロアリモドキ目
┃ ┗━ナナフシ目
┗┳┳━アザミウマ目
「完全変態類」
┃┗┳━ネジレバネ目
┃ ┗━コウチュウ目(甲虫)
┗┳┳━トビケラ目
関連タグ
insect:英語表記
甲殻類:近縁
多足類、クモ綱、ダンゴムシ:昆虫と同じく「虫」扱いとされ、よく昆虫として誤解される方々
分類群および昆虫名タグ
▲付きは他の意味に多く使われる
完全変態
鱗翅目(ガ目、チョウ目):
甲虫目(コウチュウ目、鞘翅目):
甲虫 ・・・タグまとめ有り
膜翅目(ハチ目):
双翅目(ハエ目):
広義の脈翅目(アミメカゲロウ目):
ウスバカゲロウ アリジゴク/蟻地獄 クサカゲロウ ツノトンボ カマキリモドキ
シリアゲムシ目:
ノミ目:
トビケラ目:
ネジレバネ目:
不完全変態
半翅目(カメムシ目):
カメムシ:アメンボ・タガメ・タイコウチ・マツモムシ・ミズカマキリ
セミ/せみ/蝉:アブラゼミ・クマゼミ・ツクツクボウシ・ヒグラシ▲
直翅目(バッタ目):
コオロギ キリギリス スズムシ/鈴虫 ケラ オケラ カマドウマ クツワムシ マツムシ ウェタ リオック
トンボ目:
カゲロウ目:
ナナフシ目:
ゴキブリ目:
カマキリ目:
ハサミムシ目:
カワゲラ目:
咀顎目:
アザミウマ目:
シロアリモドキ目:
カカトアルキ目:
ガロアムシ目:
ジュズヒゲムシ目:
無翅類
シミ目:
イシノミ目: