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名君の編集履歴

2019-07-25 21:56:58 バージョン

名君

めいくん

名君とは、専制国家において政治的に優れた国家君主のことである。

解説

君主とは専制国家を絶対的な王権をもって統治する、いわば高貴な血統を正当なものとして独裁的な権力によって国政を総攬するものをいう。そのため個人的な人格や能力、自制心のみならず受けてきた教育、即位した年齢によって君主の治世が左右されることが多々あった。

その中でも名君とは、数多い君主の中でも特に人徳に優れたといわれる王族が、その優れた統治能力によって民心を安定させ、国に平和と安寧、繁栄をもたらすものをいう。また、名君の中でもさらに優れた人物は、他国にも名声が知れわたり、周辺国との融和的な外交によって自国を含めた諸国にも平和と安寧をもたらすことが可能である。

しかし、たとえ聡明な資質を持っていたとしても年を経ることで名君の誉れ高った君主が暴君へと変貌することがある。(名君として即位したが、いつしか暴君となったローマ帝国皇帝ネロ、寵姫・楊貴妃を得たことにより政治に倦み、安史の乱で国を傾かせたの皇帝・玄宗などが有名である)


そのため、多くの君主国では、君主に欠陥があったとしても支配が揺らがないようを制定し、官僚組織を整備することによって、君主は名目上君臨するにとどまるようになっていった。立憲君主制であり、


歴史上の名君


  • 中国:姫発劉邦(晩年除く)、太宗趙匡胤など。暴君の代名詞である紂王は史実では殷王朝の絶頂期を築いており、悪女の汚名を着た呂后則天武后西太后も彼女達の代で王朝が滅ばなかったどころか長続きした理由から名君説がある。

  • タイ:ラーマ5世欧米列強によるアジア植民地化の魔の手から、巧みな外交と自国の近代化達成のためのさまざまな改革を実行し、独立を守り抜いたことで知られる。




  • ギリシャ:アレクサンドロス大王。破壊者・悪の帝王イスカンダルのイメージが強いが、征服したエジプトペルシアの文化や都市を破壊せず、敵の将兵を採用するなど寛大な政治方針で東西文化の融和を図った古代最高峰の名君。




  • ペルシア:キュロス2世アケメネス朝ペルシアの創始者。行政区画の設置と他教徒に対する寛容さで「メシア(救世主)」「解放者」と讃えられ、ペルシア帝国の礎を築いた。現在のイラン人はキュロス2世がイランの建国者であると考えており、キュロス大王とも呼ばれる。
    • ダレイオス1世:行政区画を繋ぐ道路の整備や貨幣の鋳造と度量衡の統一などで中央集権化を進め、ペルシア帝国を繁栄させた。キュロス2世とダレイオス1世、2人の名君が築き上げたペルシア帝国は古代世界で最高の帝国となったが、その栄光は子孫のダレイオス3世がアレクサンドロス大王に敗れることで終わった。


  • ロシア:ピョートル1世エカチェリーナ2世。両者ともロシアの近代化・大国化に大きく貢献し、「大帝」と讃えられた。ロシアでは苛烈な君主でも歓迎されやすい気風があり、イヴァン雷帝のような暴君と呼んで差し支えない君主でも評価されやすい。

説話、創作の名君

  • 儒教:堯、舜など。理想化された聖帝で、日本では仁徳天皇や聖徳太子と類似性が多いことから親しまれ、さまざまな神話や文学に影響を与えた。

  • 仏教:転輪聖王。


  • ヒンドゥー教:マハーバリ。神々を打倒して地下地上天空の三界を支配したアスラ。神々にとっては敵だが、彼の支配する世界は喜びに溢れ、飢える者はどこにもいなかったという。後にヴィシュヌ神に退治されるが、その徳の高さに感心したヴィシュヌによって地下世界の王となり、現在でも生きて領民の安寧を願っているとされる。
    • ラーマラーマーヤナの主人公。「ダルマ(徳、正しい法)」の体現者であり、インドにおける理想の君主像であると言われる。


…ただし、天照やオシリスは臆病な上に失敗が多く、そのくせ我儘でプライドが高かったり、部下や一族の助けで危地を脱するなど暗君のように描かれることも多く、pixiv上ではそれがネタになることもある。ゼウスに至っては敵対者に残忍な報復をしたり、女好きが高じて天界を騒がす騒動になるなど暴君全開な存在であり、現代日本人から見れば名君に見えないとする解釈もある。おや、誰か来たようだ


関連タグ

対義語:暴君暗君


国王 天皇

皇帝 君主

藩主 大統領

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