ゴルーグ
ごるーぐ
基礎データ
他言語版の名称
英語 | Golurk |
---|---|
イタリア語 | Golurk |
スペイン語 | Golurk |
フランス語 | Golemastoc |
ドイツ語 | Golgantes |
概要
あらゆる意味でゴーストタイプ…いや、「ポケモン」の概念を打ち破るポケモン。
非伝説二足歩行のポケモンの中では最大クラスの身長である(ゴーストタイプ且つ非伝説のポケモンの中でも最大の大きさを誇る。)。
また非伝説且つゴーストタイプのポケモンでも重さは330kgととても重い。
図鑑での分類はゴーレムポケモンだが本当にゴーレムなのか疑わしい点が実に多い(ただし、胸のひび割れと留め金はチェコのゴーレム人形をモチーフにしている)。
因みに英語名の「Golem」はゴローニャの方だったりする。名前の由来はゴーレムとイギリスに伝わる巨人『ゴグマゴグ』だと思われる。
そのひび割れを抑えている絆創膏のような封印を解くと力が暴走してしまうらしい。実際にどうなるのかはいつかメガシンカという形で見られるかもしれない。一説によればエネルギーは永久機関で作り出されているという説がある。
また、ゴーレム自体は泥人形に宿った命であるため、ジュペッタの仲間と言えなくもない……そうは見えないが。
『BW』発売当初は目の形状をゴーストらしい困り顔と勘違いするユーザーが多かった。
(実際は「IL」のように直角的な幾何学模様)これはアニメで登場するまで、顔の詳細が分かり辛いドット絵でその姿を確認するユーザーが殆どだったためである。
作った古代人たちによって「人間やポケモンを護る」よう命令されている、胸の封印がはがされると暴走するなど、やたら設定がヒロイックになっている。この為か主人には忠実。
また、設計者…もとい原画を描いたスタッフが「空を飛べる」と書いたおかげで「そらをとぶ」を覚える……それだけでも異彩を放つが、
その飛行形態がまさかの足を収納してジェット噴射で空を飛ぶという何か生き物としての概念すら吹き飛ばしている。
拳も収納可能でこちらからもジェット噴射して飛行時の軌道修正を行う。
しかも足を収納した状態で逆立ちをすることで砲台になることも可能。
ポケモンって何だっけ・・・?
古代の城塞にはゴルーグがビームを打つ為の砲台が据えられていたという記録が残っており、ますますポケモンの概念によくわからない物になってきた。それにしてもぶっちゃけた話、ビームを撃つぐらいなら種族値や大きさ的にゴルーグそのもので敵軍を制圧した方が早い気もするのだが。
はかいこうせんは拳を収納して放つ事もあれば、脚を収納して下半身から放つ事も出来る。
はがねタイプがついてないのがこれほど残念なポケモンもそうはいないだろう。
かろうじてかくとうタイプとノーマルタイプとでんきタイプの技が効かない点にはそれほどまでに堅固な装甲だと割り切れば違和感はない。
土をこねて作るというゴーレムの設定を良くも悪くも生かしているが、石像の様にも見える。
野生のゴルーグは現在『BW2』と『剣盾』でのみ登場している。
特に後者では、ワイルドエリアの特定の場所でわんさか出現するため、あれ程の巨体を持つポケモンが複数で徘徊している光景を目の当たりにして、少しばかり恐怖を覚えたプレイヤーもいたことだろう。
ゲームにおける特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
89 | 124 | 80 | 55 | 80 | 55 |
タイプは数少ないじめん・ゴーストタイプ。
だが、前述通りロボットのような外見をしているため、初見でゴルーグ(と進化前のゴビット)が
ゴーストタイプだと気付くのはほぼ不可能である。ズルズキンやコジョンドなどの「とびひざげり」を盛大に外して痛い目をみたトレーナーも多いことだろう。オープンゲット!!でもしているのだろうか?
ステータスは攻撃が最も高く、次いでHPが高い傾向にある。
特に攻撃は初登場時点では非伝説のゴーストタイプ最高だった124。
防御面は平均並の高さだが、素早さと特攻はかなり低い。しかし遅い素早さは「ロックカット」で補う事が可能。
一方で、ゴーストタイプのお家芸である豊富な補助技には全く恵まれていない。
どちらかというとゴーストタイプよりはじめんタイプに寄ったステータスと言える。
技はタイプ一致の「じしん」「ポルターガイスト」を筆頭に「ばくれつパンチ」「ストーンエッジ」「れいとうパンチ」辺りが候補に入るだう。
「ゴーストダイブ」は「ノーガード」だとデメリット満載で使いづらいが、それ以外の型であればダイマックスわざを回避したりするのに使える。
また、とくこうの低さから現実的に活かせないにもかかわらず「はかいこうせん」、「れいとうビーム」、「ソーラービーム」、「チャージビーム」などビーム系の技をやたら覚えたりする。
第7世代から追加されたタイプ一致じめん技「10まんばりき」は、威力こそ「じしん」に劣るが単体技なのでダブルで味方を巻き込まずに使用可能。
ちなみにゴーストタイプなので「のろい」は言うまでもなく呪いになるため注意。
積めると思った人は何人いただろうか?
「ぶきよう」は「トリック」も「すりかえ」も覚えないゴルーグにとっては完全に足枷以外の何物でもないため、戦闘用にする場合基本は「てつのこぶし」一択となる。
但し一致のパンチ技は「シャドーパンチ」しかなく、「じしん」には乗らない為どちらかと言うと豊富なパンチ技の威力の底上げが軸となる。
第8世代では「ロックカット」は没収されてしまったが、技レコードで「トリック」を覚えられるようになった為、ようやく「ぶきよう」も活かせるようになった。
更にDLC『鎧の孤島』では、教え技として新たにゴーストタイプ最強の物理技「ポルターガイスト」を習得。
相手が持ち物を持っていないと失敗する上、命中率も90%のため癖は強いが、「ノーガード」なら若干不安定な命中率を補える事が可能。
隠れ特性は「ノーガード」で、自力習得できる「ばくれつパンチ」との相性は抜群。
カイリキーと殆どやっていることは同じで、タイプが不一致な分単純な火力では劣るが、自身のタイプが全く違うので出せる相手が変わってくる。特に、ノーマルタイプに対して攻撃を無効化した上で弱点技を叩き込む芸当が可能。必中技なのでラッキーにも強い。
なお、ゴルーグの場合この特性のデメリットとして、相手の一撃必殺技が当たること以外に「ゴーストダイブ」で潜っていても相手の攻撃が当たるという問題がある。そのためノーガードの際は「ゴーストダイブ」の採用は厳禁。ただし一撃技に関しては、「つのドリル」と「ハサミギロチン」ならばタイプ相性で無効化できるため、他のノーガード使いよりはリスクを軽減できている。
そのタイプの組み合わせや覚える技から、かくとうタイプやノーマルタイプ、でんきタイプには滅法強い。
かくとうタイプが主に覚える「かくとう技+いわ技」の組み合わせのどちらも半減以下に抑えられるので、交換出しは容易に可能。
……なのだが、教え技の「れいとうパンチ」や「はたきおとす」が抜群な上に自身が覚えるかくとうの弱点を突く技が「そらをとぶ」くらいしかないので、圧倒的に有利かと言うと難しいところではある。
実戦のみでなく、タブンネ狩りの相棒としても結構働いてくれる。
欠点としては、弱点にメジャーなタイプが多く、特別硬い訳でもないのでタイプ一致で弱点を突かれるとあっさり落ちてしまう点だろうか。
また、ゴーストタイプならではの補助技も使えず、運用がほぼアタッカー一択なのも辛い。
ちなみにこのポケモンは「イカサマ」が致命傷になりかねない数少ない一体。
相手に「いばる」を使われずとも普通に一撃死も有り得るので注意したいところ。
2019年に第5世代で追加された際の第1陣の1匹。
一応野生の個体は存在するものの、出現率が極端に低いため、基本的にはゴビットを進化させて手に入れることになるだろう。そのゴビットの出現率も低いのが難点だが。
じめん・ゴースト技の両方を覚えることができるが、ゴーストタイプのゲージ技が低威力の「シャドーパンチ」止まりなので、やや扱いづらい。一方、じめんタイプの技では「だいちのちから」を覚えられるので、こちらの方が主戦力となるだろう。サブ技として「ばくれつパンチ」も覚えられるので、かくとうタイプを相手に強く出られるのも強み。
総合CPはやや低めなので、ジム・レイド攻略に充てるのはやや厳しい。
色々な技を覚えられる利点を生かしてトレーナーバトルで活躍させてやると良いだろう。
ちなみに、レジギガスのゲージ技をすべて半減できるという地味なメリットがある。
とはいえ、現状ゴルーグの入手難易度が非常に高いことや、レジギガスの需要があまり高くないこともあってかあまり話題になっていないのだが。
ストーリーでは終盤の遺跡ステージに登場。
シンボラーが守ることの出来ない遺跡の地上をオーベムと協力して守っている
…らしいのだが、様子を見るにどう見てもオーベムに操られている。
実際にオーベムふわりんごを当てると、怒ってゴルーグを操作し追い払う。
遺跡は洞窟内にあるが飛行する姿も確認でき、着陸の様子も間近で観察できる。
イルミナオーブを当てると自身のエネルギーが活性化されすぎるのか、体を揺らしてフリーズする。
アニメにおける活躍
アニポケBW82話にて映画の登場人物として登場。島に伝わる伝説の巨神として石像が建てられて信仰の対象になっている。双子の巫女(アイリス)の祈りが彼女らのパートナーであるゴビットに通じて進化。巨大化してデントロン星人(CV:ウルトラマンゼロ)が操るメカバンギラスを相手に戦い、見事デントロン星人の野望を打ち砕いた。元が特撮作品やロボットアニメに出てもおかしくない設定だったので違和感がはかいこうせんされている。
劇場版『黒き英雄』及び『白き英雄』では縦横無尽の活躍を見せた。この活躍を描いたイラストには「第三の英雄」というタグがついている。また、『白き英雄』にのみ色違いのゴルーグが登場している(『黒き英雄』にのみ登場した色違いはサザンドラ)。
ゴウのゴルーグ
新無印14話に登場。
イッシュ地方の古代人によって創造された存在で、リゾートデザートの地下遺跡を守る巨神の正体。通常のゴルーグの大きさは2.8mなのに対し、巨神として眠っていたこのゴルーグは5m越えという超大型個体。遺跡の特殊な仕掛けを作動させる事で目覚めるが、覚醒すると同時に目の前に存在する者全てを攻撃するよう古代人によってインプットされており、覚醒早々にサトシ達へ猛攻撃を加える。
サトシ達は冒険家のキーラや遺跡発掘調査団の団長、色違いポケモンコレクターのカラバリも加わってのレイドバトルで応戦。食らえば一撃でKOされかねない危険な攻撃と一斉攻撃を受けてもビクともしないタフさで苦戦させたが、最後はサトシのカイリューとゴウが遺跡の入口でゲットしたヒヒダルマの連携プレーの前に敗北、大ダメージにより動けなくなった所をゴウにゲットされた。
その後はサクラギパークに置かれることになり、傍に佇むダルマモードのヒヒダルマの存在も相まって、ゴウから「サクラギパークの守り神って感じかな」と揶揄され、小型のノーマルポケモン達が寄り添い、彼らの頼みで他のタイプ同士の諍いには調停者の役目も果たすが、胸の封印が外れやすく、パーク内で暴走する事もある。
古代から生きる存在というだけあって秘められた力も凄まじいものがあり、前述の一件を巡る23話でポケモン達の争いを止めようとした際に攻撃に巻き込まれて封印が外れ、エネルギーが暴走してあまごいを暴発させた時は災害にも近いレベルの大雨を降らし、パーク内の川が氾濫して大洪水を起こすという大事件を起こした(サトシ曰く「あまごいなんてレベルじゃない」)。
統括
……どうみてもスーパーロボットです。本当にありがとうございました。
初代からズバットだの「ゴッドバード」だの「ボルテッカー」だのテッカニンだのやってきたがここまでアレなのはアレである。……更に言うなら高さ2.8mも色々と意図がありそうである。第7世代ではあろうことか「10まんばりき」という技まで覚えてしまった。もうこいつロボットでいいんじゃないかな。