概要
1987年10月8日生まれ。愛知県名古屋市生まれ、神奈川県横浜市育ち。
愛称は「あーや」。玉川大学芸術学部メディア・アーツ学科中退。
スペースクラフト(子役時代~2011年8月)⇒Grick〈バーニングプロダクション傘下〉(2011年8月21日~2022年8月末)所属を経て8月末の契約満了をもって円満退社し9月からフリーで活動。
『涼宮ハルヒの憂鬱』の主人公・涼宮ハルヒ役を演じたことで知名度を上げた。
現在は声優業のほか、バラエティ番組などに出演しタレントとして活動することも多い。
ただし、キャリア初期から子役やアイドルグループとしての活動歴があるため、最初から声優専業というわけではない。
また近年はミュージカルを中心に舞台女優としての活動も多く、『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役、『レディ・ベス』レディ・ベス役、『モーツァルト!』コンスタンツェ役等、主演やヒロイン、それに準ずる大役で出演している。
本人は自身の立ち位置について「マルチタレント」と表現したことがある。
声優としては少女役を中心に幅広い役柄を演じ分ける。『らき☆すた』のEDでは(キャラがカラオケボックスで歌っているという設定で)様々な声色を一曲の中で歌い分けている。
普段のトークではいわゆる「アニメ声」の高く柔らかい声であるが、演技になると大人っぽくハスキーな響きのある声に変わるのも特徴的で、子役時代は「顔が子供っぽかったので年下の役が回ってくることが多かったが、演技だと大人っぽい声になるので『どちらかに統一してくれ』と言われた」と語っている。
『ハルヒ』の音響監督を務めた鶴岡陽太からは、「声のキャパシティーの大きさ。ハルヒは感情のふり幅が大きいので、キイキイしない幅の広さがポイントでした」とハルヒ役に起用した理由を語られている。
人物
明るいキャラクターで知られているが、元々は大人しい性格であまり喋らず、読書好きということもあり学生時代は一人で本を読んでいるタイプであったという。
声優になるまでの基礎をきちんと学んでいなかった(養成所などでレッスンを受けたわけではないため)ことから、レギュラーの仕事が増えても、声優としての自信がいつまでも持てなかったと語っている。
また、短期留学した際には、ボイトレの先生に「ニューヨークにひとりでレッスンに来ていることの意味が分かる?」と言われ、自分に対してのハードルが高すぎたことに気づき、自分を褒めることも大切なのだと学んだという。
『ハルヒ』出演時は、「普段の性格とハルヒの性格はギャップがあり、自分が思っている以上にファンから求められるのがハルヒそのもので悩んでいた。」「しかし、全ての行動をお芝居だと解釈することで、発言やステージの立ち方までハルヒに寄せることで乗り切っていた。」「苦悩した時もあったが、諦めない粘り強さを持つハルヒの思考にいつも励まされていた」とのちに述懐している。
『ハルヒ』は思い入れのある作品と様々な場所で語っており、共演者とも交流が続いている。
2017年のアニメロサマーライブでは「SOS団」として久々に後藤邑子・茅原実里と共演したが、持病で体調が悪かった後藤を気遣うコメントをライブ後のブログで発表している。また、FNS歌謡祭でもコラボ企画として「ハレ晴レユカイ」を披露したが、その時も事前に二人(後藤・茅原)に相談していたという。
2020年の「StayHome」の呼びかけから考案されたTwitter上のハッシュタグ、「#お家で全力ハレ晴レユカイ」では、ソロで踊る動画を公開しており、これを受けて共演した杉田智和や白石稔も「踊ってみた」動画を公開している。
宝塚歌劇団を小さい頃から観ていて、高校生の頃は友人の影響もあって更にのめり込み、公演に通っていた。
一番熱心に追いかけていた頃のトップは和央ようか・花總まりである。そのため花總とミュージカル『レディ・ベス』で共演することが決まった際には対面した際には「すみません、実はファンです」とまず告白した。水夏希も好きだという。
坂本真綾とは直接の共演こそ少ないが妙な縁があり、同じ役を演じる(忍野忍役において、『化物語』キャスト公開の時点では平野であったのが、『偽物語』では坂本に変更。エポニーヌは2003〜9年公演は坂本、2013・15年公演は平野)ようなこともあった。
経歴
子供の頃は父親の仕事の関係でニューヨークに住んでいた。ブロードウェイ・ミュージカルを見たのがきっかけで、初めての夢はミュージカル・スターであったという。
アマチュアのミュージカルに出演したのち、1998年に東京児童劇団(スペースクラフトの子役部門)に入団。テレビCMなどで子役として活動を始める。
2001年に『天使のしっぽ』で声優デビュー。その後散発的に声優活動を行いながら、Springsのメンバーとしてアイドル活動も行っていた。
2006年に高校を卒業。本格的に声優活動に注力するようになる。また、ランティスランティスからソロアーティストデビューを果たした。
なお、玉川大学に進学したが、『涼宮ハルヒの憂鬱』の大ヒットで多忙な生活となり、学業との両立が難しく体調を崩すことが多かったため2週間ほどで休学。のちに退学している。
2010年ごろまでは声優・ソロアーティストとして精力的に活動し、時折バラエティ番組に出演しタレント活動を行っていた。
2011年に現在の事務所であるGrickに移籍。また、同時期にランティスからの楽曲配信を終了し、ソロでの音楽活動を一時休止していた。(2012年にユニバーサルシグマに移籍し再開している)
2011年の『嵐が丘』からミュージカル・舞台女優としての活動が中心となる。また、顔出しでテレビドラマなどに出演する機会が増え、声優活動は一時期よりセーブした状態となる。
2013年には『レ・ミゼラブル』に出演。山崎育三郎に「綾ちゃん、エポニーヌやりなよ」と言われたのがきっかけでオーディションを受けたという。(2015年でも同役で再演)
2014年は『W・シェイクスピア HUMAN』、『モーツァルト!』、『レディ・ベス』など、続けて主役・準主役級の大役を務めた。
なお、『レディ・ベス』の初演を目前にして、父が亡くなったことをブログで報告している。
2016年にはニューヨークに半年間の短期留学をし、舞台演劇について学ぶ。
2017年にはレディ・ベスの再演。
『アニメロサマーライブ』で「SOS団」として11年ぶりにアニサマの舞台に立ち、「ハレ晴レユカイ」を後藤邑子・茅原実里と披露したほか、同年12月にはFNS歌謡祭で山本彩(NMB48)、松村沙友理(乃木坂46)とのコラボで歌唱・ダンスを披露した。
2018年には「All About ミュージカル・アワード」で『ブロードウェイと銃弾』で新星賞を受賞。
女優部門11位、作品賞5位『ブロードウェイと銃弾』、再演賞3位『モーツァルト!』を受賞する。
2019年には「アニメ」と「ミュージカル」二つの形式でソロライブを開催し、クラウドファンディングを利用して特別グッズなどを販売した。また、9月には内閣府から「クールジャパン・アンバサダー」に任命された。
2020年にはミュージカル『サンセット大通り』に出演。
2021年にはブロードウェイと銃弾の再演(前年と同じ役)の予定。
2020年現在、長期でスケジュールを組む必要があるアニメの仕事は、舞台や稽古などが重なるとスケジュールの調整が難しいため、ゲスト出演が中心である(ゲームや過去作には不定期に出演している)。
完売女王
ブレイク以降のタレント活動において、一時グラビアアイドルとしての展開もした事がある。
松浦・上戸・平山・木口等々、「あや」にはおっぱいに定評のある名前というイメージがあるが、実際のところ本人のスタイルは歴代の外の人に例えると、いかにもグラビア向けなこちらよりもこちらに近い。
もっとも某友人が写真集を評して「いいケツしてますよ」と語ったようトータルバランスとしては必ずしも悪くなく、またこの人やこの人の人気が示すように世の中おっぱい星人だけではない、という背景もあり、グラビアが掲載された雑誌は完売が続出した。
しかしカレンダーで盛大にやらかしてしまい、散々ネタにされて凹んだのか、次第に露出度は減る方向へ。
外の人繋がり(自分自身の)
『お願い!ランキング』等に出演する料理研究家・森崎友紀が平野と似ている、と言われ出したのが2009年末頃。言わば第二の「水樹・眞鍋現象」である。
そんな二人が『中居正広のミになる図書館』2013年7月16日放送回でまさかの共演。しかし番組中での絡みは無いままに終わってしまい、また互いのブログで話題にする事も無かったので、水樹&眞鍋と異なり接点は出来ていない模様。
主な出演作
アニメ
以下@ジュエルペットシリーズ
ガーネット@ジュエルペットシリーズ | 早乙女小町@ジュエルペットサンシャイン | 赤城緑@ジュエルペット きら☆デコッ! |
イラスト無し
※1ドラゴンボール超も続投。
ゲーム
※2 元々は『ファイナルファンタジー11』のNPC。ディシディア登場時にボイスが付いた。
※3 この作品ではネオン役の他にテーマソング『Harmonia vita』の歌唱も担当
主なテレビ出演
ピカルの定理(2010年)
テレビドラマ
本田美奈子.@ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち(NHK総合、2022年12月26日)
舞台・演劇
2011年
嵐が丘 - キャサリン 役(ヒロイン) (注 1:安倍なつみとダブルキャスト)
2012年
戯伝写楽 -その男、十郎兵衛- - 浮雲 役
ウサニ - ウサニ 役(主演) (注 2:真野恵里菜とダブルキャスト)
2013年
レ・ミゼラブル - エポニーヌ 役 (注 3:笹本玲奈、昆夏美、綿引さやかとクアドラプルキャスト)
2014年
レディ・ベス - レディ・ベス 役(主演) (注 4:花總まりとダブルキャスト)
W・シェイクスピア HUMAN - ジュリエット役
モーツァルト! - コンスタンツェ 役(ヒロイン) (注 5:ソニンとダブルキャスト)
2015年
モンティ・パイソンのスパマロット - 湖の貴婦人 役(ヒロイン)
レ・ミゼラブル - エポニーヌ 役 (注 3:笹本玲奈、昆夏美、綿引さやかとクアドラプルキャスト)
2016年
エドウィン・ドルードの謎 - ローザ・バッド 役(ヒロイン)
マーダー・バラッド - サラ 役 (主演)
2017年
コメディ・トゥナイト! - お美津 役
レディ・ベス - レディ・ベス 役(主演) (注 4:花總まりとダブルキャスト)
2018年
ブロードウェイと銃弾 - オリーブ 役
モーツァルト! - コンスタンツェ 役(ヒロイン) (注 6:生田絵梨花(乃木坂46)、木下晴香とトリプルキャスト)
2019年
1月〜2月 -ミュージカル『レベッカ』 わたし 役(主演) (注 7大塚千弘、桜井玲香(乃木坂46)とトリプルキャスト)
9月~10月 舞台『仮面山荘殺人事件』
12月 -ミュージカル『ロカビリー☆ジャック』 サマンサ・ロッシ 役
2020年
3月 『サンセット大通り』 ベティー・シェーファー 役
【コロナの影響で公演が中止】
8月 THE MUSICAL CONCERT AT IMPERIAL THEATRE (ProgramCで出演)
9・10月 『Gang Showman』 メアリー役
2021年
1月5日(火)~11日(月) NEW YEAR’S Dreamに出演
4月24日 フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート
【コロナの影響のため延期だったが開催される】
5・6月 ブロードウェイと銃弾 - オリーブ役
5月10日(緊急事態宣言の為12日)〜30日 日生劇場
6月4日〜6日 KOBELCO大ホール
6月12日〜13日 オーバード・ホール
6月19日〜20日 高崎芸術劇場
8・9・10月 『エニシング・ゴーズ』 アーマ役
8月1日〜29日 明治座 9月4日〜12日 御園座 9月17日〜26日 新歌舞伎座 9月30日〜10月5日 博多座
その他
関連タグ
平野文:同業で同じ苗字だが血縁関係はない。「文」が「あや」とも読めるため混同されることがある(こちらの読みは「ひらの・ふみ」で、平野は旧姓)
関連リンク
平野綾オフィシャルブログ『AsH』