概要
浪川大輔氏は数多くのガンダムシリーズに出演しており、子安武人氏や中村悠一氏に並ぶガンダムシリーズには欠かせない声優である。
デビューは1988年、『機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争』のアルフレッド・イズルハ役で12歳にして華々しくデビューを飾る。
それから2000年代を過ぎると浪川氏も数々のガンダム作品に出演していくようになるのだが、演じるキャラは何故か最期が雑だったり暴走して周りに迷惑をかけたりとろくな目に遭っていない。
浪川氏も自覚があるようで、試写会などでその扱いの悪さに度々愚痴をこぼすほどである。
というか、不遇とは少し違うが最初に演じたアルも結構悲壮な役回りだったのでもうこの時点でその兆しはあったのかもしれない。
もっとも、そういうキャラが多いのは浪川氏が高い演技力を持つ事の証でもある。
過去に演じたキャラ
既存作品のリメイクに伴い声優が変えられたキャラクターだが、最終的に戦死する。
ファースト時代と違って視聴者の反感を買うような行為を繰り返したため同情されにくいのも追い打ちとなっている。
- ヨウラン・ケント(機動戦士ガンダムSEEDDESTINY スペシャルエディション)
カツ同様TV版からキャストが変更されたキャラクター。
軽い性格で不謹慎な発言が目立ち、スペシャルエディションではかつての味方に乗艦を沈められる。ひどい。
その後どうなったのかは不明だが、「FINAL PLUS」で新たに追加された脱出艇のシーンで姿が確認できない上に、友人のヴィーノが整備士の物と思しき手袋を握り締めて泣いていることから、戦死した可能性が高い。
アル以来の純粋なオリジナルキャスト。ガンイーグルは出番が2クール目と4クール目のラストのみ。他のサポートメンバーが強化を受ける中、彼だけは終始未改修(元々性能が良いからその必要がない、と解釈されているが)となってしまった。破餓音丸は普段の氏からは想像の付かないドスの聞いた声で話すキャラだが、まともな台詞がほぼなく、最後は自慢の鎧を溶かされ叫ぶという情けない姿を見せる。しかし最終的に生存、味方側と和解している。前後作を見ればてんで不遇とは言えないが…。
- ミハエル・トリニティ(機動戦士ガンダム00 1st SEASON)
一期後半にGNファングを操るガンダムスローネツヴァイと共に颯爽と登場したチームトリニティの次男。
本編では協力者を装ったアリー・アル・サーシェスに騙されガンダムから降りた時に突然生身で銃殺され、さらにツヴァイを強奪される。大破して機体を降りざるを得ない事態だったわけでもないのに生身で殺害されたガンダムパイロットは彼が初である。
その呆気ない死に様はナデシコ3話やラフタショックともしばしば比較される。
トリニティ三兄妹の中では流石に憂さ晴らしのためだけに無関係な民間人を虐殺したネーナほどの凶行は無かったものの、一部でチンピラと揶揄されるほど普段の素行や態度が悪かった事から同情されにくく、直後のヨハンの死、刹那の介入などで彼の死の印象が薄くなってしまい、更にサーシェスに奪われたスローネツヴァイが強奪前とは比較にならないほどの強さで活躍してしまった点も不遇であるといえる。
3人の中では人格的に最もまともだったヨハンや、上記の凶行があったとはいえ愛らしい容姿と人気声優の起用でファンが多いネーナと比較し、視聴者に良い印象を持たれる要素が乏しかった点も否めない。
全くの余談ではあるが、浪川氏がスター・ウォーズの吹き替え版でダース・ベイダー(「EP3」におけるシス転向~ムスタファーでの対オビ=ワン戦のくだり及び「反乱者たち」におけるアソーカにマスクを破壊されたくだり)を演じているのに対し、サーシェス役の藤原氏はスター・ウォーズのパロディ作品においてアーシク・セイダーというヴェイダーのパロディキャラを演じている事から、中の人ネタとしてはパロディが本家を倒した下剋上と言えなくもないかも知れない。
かつての味方を数多く撃墜した上にマリーダ・クルスが戦死する原因を作ってしまい、彼女のファンからもしばし恨まれる事が多い。
闇堕ちした時の姿はクソコラグランプリの素材にもされ、「みんなで俺を否定するのか!」や喋るなバルカンは有名。そしてオードリーに振られたことを公式からもネタにされる始末。
後半の搭乗機であるバンシィについても、アニメでは強化型のバンシィ・ノルンに変更されており、搭乗機体のパワーアップというのは(ノルン自体がメカデザインとしては非常に格好良いこともあって)一見すると優遇にも見えるのだが、実際にはバンシィ・ノルンの追加装備にはパイロットの能力不足を補うための補助装備という側面が強いものが含まれており、原作のリディがプルトゥエルブが搭乗した時と同じ仕様のバンシィを乗りこなしていた事と比較すると、パイロットとしての能力を低く扱われていると受け取られかねないという点ではむしろ冷遇されていると言える。
とはいえ、最終的に改心してバナージのユニコーンガンダムと共にフル・フロンタルに立ち向かい、コロニーレーザーからメガラニカを守る活躍を見せた。
実質的なラスボスだが、明確な登場が最終話のみのため主人公たちとの因縁が一切ない。
MSに飲まれて暴走という迷惑極まりない形で突然登場しただけでなくすでに敵軍・味方軍が和解していたため両軍からフルボッコという不憫な扱いを受けたため、「ラスボス(笑)」呼ばわりされている。
浪川氏が演じたガンダムキャラクターの中で唯一不遇な目に遭っていないキャラクター。
ガンプラを愛し、プラモ道を極めたガンプラマイスターであり、その情熱と技術の全てを注ぎ込んで作り上げた愛機フォーエバーガンダムは、ボリスの腕と相まって無敵の強さを誇る。
序盤で主人公のイレイ・ハルにバトルを申し込み、初心者のハルが作ったビギニングガンダムの作り込みが甘い点を指摘しながら完膚なきまでに叩きのめしたため、ノヤマ・リナから「大人げない」と批判されたが、それはボリスがハルを将来有望と見込んだからこその行為であり、終盤では自分と互角に戦えるほどにまで成長したハルとのバトルを楽しんだ。
関連タグ
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可変機は不遇…同じくガンダムのジンクス。
子安武人…こちらは逆にガンダム作品で演じたキャラが非常に高い生存率を誇り、ハッピーエンドを迎える事が多い。
RD…サーシェスと同じ声の人物に唆され、仲間を裏切り闇堕ち。臆病な苦労人から「勝つためには誰かが負ければいい、俺以外の誰かが!!」と挑発気味に突っかかってくるなど一気にキャラが変わったが、結局いいように利用されていただけで、最後はかつて自身が恐怖した兵器同様それらを片付けてきた相手に調子づいて挑むも敗北し死亡するというミハエルとリディを合わせたような境遇のキャラ。