概要
シスタモン姉妹と自称するデジモンたち。人間に近い見た目に各々異なる動物のような被り物のようなベールを身に着けて全体的にシスターを思わせる外見を持つ。また、彼女達の目には十字架が描かれている。なお、被り物は彼女たちの感情に合わせてこちらも表情が代わり、後述の覚醒も合わせると単なる被り物でなく体の一部なのかもしれない。
『デジモンコレクターズ』が初出だが、シエルのみ『デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー』が初出でノワールの代役として登場しておりこの事情から3人揃ったことはほぼない(公式だとこのイラストとこのイラストくらい)。
詳細はシエルの項で後述するが、元々姉妹二人だったのが『ハカメモ』で三姉妹になり、後にリデザインされて逆輸入されている。
修行の果てに編み出した覚醒と呼ばれる形態を持ち、この姿になると身長が伸び被り物も目にかかるような形に変化する。また、技名に(覚)がつく。
世代は変わらないが本人たちの認識やゲームシステム的には彼女たち専用進化といったところ。
黒猫の被り物のような物を頭部にしてるのが姉のノワールで、白うさぎ(どう見ても薄いピンクだが)の被り物みたいな物を頭部にしてるのが妹のブラン、水色のネズミを頭部にしているのがノワールの双子のシエル。なお、ノワールとシエルどちらが姉かは不明(そもそもデジモンの双子に姉妹かどうかがあるのだろうか……)。姉妹ではあるが全員属性が異なっている。
ロイヤルナイツのガンクゥモンやハックモン(ジエスモン)と縁の深いデジモンであり、デジモンにたまにある個体としての側面が強いデジモン。
シスタモンノワール
データ
CV:石原夏織(『デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー』)
公式設定
頭の黒猫の形をしたクロブークを被っている修道女のデジモンで、シスタモン ブランとは姉妹の間柄である。
とても陽気な性格で天真爛漫な振る舞いから場を和ませる。
ガンクゥモンよりハックモンの面倒を言いつかり、ガンクゥモンの旅に同行しながらハックモンの訓練をしている。ただ、シスタモン ノワールは鍛錬半分・遊び半分で取り組んでおり、ハックモンが悲痛な言葉を出しても笑い飛ばしながら銃口を向ける。
その昔、妹のブランとともに路頭に迷い力尽きようとしていたところをガンクゥモンに助けられた過去を持っている。
“アンソニー”と呼ばれる銃を両手に持ち、必殺技には乱れ撃ちの『ミッキーバレット』と、一直線に弾丸を2連発する『ブレスファイア』、さらに妹と動きを合わせて敵を仕留める『グランドシスタークルス』がある。
覚醒
シスタモン ノワールのもう一つの姿。ウィンプルを頭部に被ることで胸にホーリースティグマが現れ、力が覚醒される。覚醒で引き出された野生の力により俊敏さが高められ、猫背に屈んだ体勢から敵を仕留めにかかる。
概要
シスタモン姉妹の中でも修道女的な見た目が強く設定面でもそれを裏付けている(修道女と明言されているのもそうだがクロブークも一般的には修道帽のことである)。
喋り方は女の子らしい口調が多い。
覚醒ではホーリースティグマが出現したためか、胸元の服が少し破れ露出してる。
シスタモンブラン
CV:小倉唯(『デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー』)
公式設定
白うさぎを被ったような女の子型なデジモンで、姉にシスタモンノワールがいる。
姉のノワールとは対照的でやや引っ込み思案で、いつも姉の後ろに隠れていることが多い。
姉同様にハックモンのお世話をしており、警護もこなしている。
ガンクゥモンの依頼を忠実に行おうとハックモンとの鍛錬に力を貸すが、姉の暴れっぷりに引き気味になることがしばしばである。ガンクゥモンには姉とともに助けられた恩に報いるため、ハックモンのお目付け役に全力で取り組んでいる。
武器に持つ三又の槍“クロスバービー”は相手を貫く『ディバインピース』の攻撃面と、石突きを地面に突いて起こす波動『プロテクトウェーブ』で身を守る防御面、両方を兼ね備えている。さらに姉との連携技『グランドシスタークルス』がある。
覚醒
シスタモン ブランのもう一つの姿。
頭部のウィンプル中央にホーリースティグマが現れ、覚醒状態となる。この状態に入ると控え目な性格が一転し、むき出しになった戦闘本能に従うように荒れ狂った動きで戦場を駆け巡る。覚醒状態から戻ると先ほどまでの暴威が嘘のように、その場で穏やかな寝息を立てて眠りにつく。
概要
作品次第では姉の事を「姉さん」「姉様」と呼び、基本的な喋り方は誰に対しても丁寧口調。
成長期ということでゲーム作品では姉に進化できるケースもある。
シスタモンシエル
レベル | 成熟期 |
---|---|
タイプ | パペット型 |
属性 | データ種 |
必殺技 | 白詰一文字切り、白殺(びゃくさい)、突蜂(とっほう) |
CV:石原夏織(北米版『デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー』)、ゆかな(『デジモンゴーストゲーム』)
公式設定
頭にネズミの形をしたベールを被っているデジモンで、シスタモン ブランの姉でノワールとは双子の間柄。
ノワールやブランとは行動をともにせず、デジタルワールドを渡り歩き異変などを調査し、ガンクゥモンに各地の情報を伝えている。
性格はおっとりしているが芯が強く、渡り歩いた先々のデジモンたちからも人気が高い。
日中は和気藹々と平和に暮らす姿を見せるが、夜になると情報を得た不穏分子を狩る暗殺者に一変する。
“白詰一文字”と呼ばれる愛刀を持ち、音を立てずに敵を切る『白詰一文字切り』を得意技とする。また、袖から忍びナイフを2連射する『白殺』、敵の油断を誘い至近距離から足に仕込むナイフで急所を突く『突蜂』と様々な暗殺技がある。
覚醒
シスタモン シエルが覚醒してみせるもう一つの姿。ウィンプルを被ることで腹部にホーリースティグマが現出。愛刀“白詰一文字”は振り重ねるごとに刀身に光を宿し、研ぎ澄まされていく。愛刀の輝きに呼応するように流麗な剣術を披露し、愛刀から光が溢れ出る時こそまさに見るものを魅了する剣の舞となる。
逆輸入
元々は北米版『デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー』でシスタモンノワールの代わりに『シスタモン シエル』として登場した。
設定面や色合いなど明確に修道女をモチーフとしているためかノワールは宗教的イメージを想起させるとして変更されている。ブランはそのまま。
外見としては色の変化と一部装飾の変更、そして何故か被り物がネズミとなっている。
ノワールの代わりに出たとは言ってもゲーム内の設定ではノワールの名前も出ているようなので、ノワールが北米版で消えたのではなく役割が置き換わっただけで最初からノワールとは別のデジモンとして設定されていた。
その後『デジモンペンデュラムver20th』にて片目が隠れた髪型と武器を刀に変更して再設定された。これ以降も英語版『デジモンカードゲーム』ではノワールの代役として登場している。なお、デザインが新規になったためかイラストのマイナーチェンジではなくちゃんと描き起こされている。
ちなみにルール改定でシエルとノワールは二人異なる属性含めてシエルもノワールどちらとしても扱うことになっている(日本語版だとノワールをシエルとして扱うような表記だが英語版を見るにこの解釈なはずである)。
覚醒のデザインは北米版『デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー』ではノワールのマイナーチェンジといった外見だったためこちらも同様だったが、新デザインが出たことで外見や武器が変わったことで不明になっていた。
その後、ノワールの覚醒に対応する形で英語版『デジモンカードゲーム』において新デザインで登場。日本においても2022年02月18日にデジモン図鑑に収録された。
概要
誕生の経緯からか二人の姉妹とは離れているという設定がされている。育成ゲーム以外ではシスタモン姉妹としてはハブられがちな分、宗教的配慮をしたことで世界展開をしているデジモンで有利に働き後述のアニメ出演を果たせたのかもしれない。また、日本語版デジカでもスティングモン(究極の古代竜に収録)の背景に彼女と思われるデジモンのシルエットが見られる。
覚醒によるホーリースティグマは腹部(へその上)に現れたことで胸やへそも露出。ネズミは何故か片目に傷? がついている。暗殺者としての側面が強く出たのだろうか。
メディアでの活躍
ゲームでの活躍
ガンクゥモンやハックモンと共に武者修行の旅をしていたがはぐれてしまいほかのデジモンたち同様人間世界に迷い込む。暇でお金もないので同じく迷い込んだデジモン相手にトレーニングジムを開き、可愛い見た目(ノワール談)をなめられないようにするために天沢ケイスケを雇う。
ノワールは基本的に明るく無邪気な性格をしているが、上記の説明の通り良くも悪くもハイテンションで少しドSな所もあるなのである意味残念な美少女でもある。
基本的に控えめな性格で姉の行動に戸惑う事が多いが、姉と漫才に近い会話をしたり、後述の事情もあって彼女もある意味残念な美少女でもある。
最初の受講者である白峰ノキアに周囲の情報を取り込んで進化するデジタルモンスターにとって一番力となるものは信じてくれるパートナーからの愛、自分たちもガンクゥモンやハックモンからの愛で強くなったことを説き、デジモンが戦う際の自分は添え物と思っていた彼女に愛、ラブを行動で示すきっかけを作りアグモンやガブモンの進化に導いた(ノキアの行動は投げキッスだったのでそれにはケイスケと共に戸惑っている)。
この時、ノワールは自分たちが鍛錬して身に着けた退化も自由に行える彼らを見て師匠のような偉大なデジモンに進化するのかもしれないと思っている。
しかし、ブランが覚醒状態でいい戦いをしたことで本能が昂り、負けたことが悔しいと暴れ覚醒状態から戻らなかったのでノワールがガンクゥモン一門の「優しい言葉、そして時には拳を交えて愛を伝える」による『親父の子守歌』で殴られて眠りについた。
その後、ジムは繁盛したらしいのだが再びブランが暴れてジムのあるエリアを破壊したことで休業。御神楽ミレイと会い彼女の下で居候することになる。
なお、PlayStation 4、PlayStation Vitaでプレイアブルとして使うには早期購入特典の進化条件解放が必要なため有効期限2018年12月13日を過ぎた現状は難しい。
そのため、シスタモン姉妹を使いたいならば移植されたNintendo Switch版となる。
プレイアブルとしては両者ともにサポートスキルが経験値上昇とダメージ減少をわずかだが行う『お目付け役』と覚醒でダメージ減少効果の『ホーリースティグマ』が共通するので腐りにくい。
特に経験値上昇はわずかではあるものの他にこの手のスキルを持つのがプラチナな汚物系デジモンだけなので人によっては地味に重宝するかもしれない。
前述の通り、北米版ではノワールはシエルに置き換わっている。
アニメでの活躍
デジモンゴーストゲーム
「うるせえ! あたしこそが、最速で最強なんだよ!!」
「メタルファントモンのお出ましだ! 今夜も盛り上がって行こうぜぇぇっ!!」
シエルが第8話にて登場。デジモンアニメシリーズでは、今作が初登場となる。
被り物の表情は変わらない。
性格はノワールの方をより過激化させたようなスピード狂で速い物に目が無く「最速で最強」が口癖。天ノ河宙からは「話の通じる相手じゃ(ない)」、月夜野瑠璃からは「変」「ヤバいやつ」と言われる程。
あのキャラクター達の如くバイオレンスかつこわかわいいものになっており、ガン決まった顔つきなど、公式設定のおっとり要素は何処にも見られない(もっとも公式設定が拾われないことは多々あり本作ではガンマモンの性格が代表例)。
他の車を踏み荒らしたり、ジェリーモンに脅しをかけたりと結構素行も悪い(アニメ作品で言うとレディーデビモンやリリスモン、そしてチョ・ハッカイモン等に近いか)。
デジモンウェブ公式はハンドルを握ると性格が変わる二重人格説を出しているが前述の通りアニメ内的には根本的に性格が荒いと思われる。
ジェリーモンから教えて貰ったゴーカート場から盗んだカートを乗り回しながら、他のデジモンにも容赦無く攻撃を加えたり、白詰一文字を振り回して辺りを壊しまくったりとやりたい放題している。走っている最中の彼女には周囲の意見は耳に入らず、説得はまず無理に等しい。
一方、メタルファントモンの契約にはスリルのためとはいえ自分も参加していたり、瑠璃と自分のカートの交換条件を出された際には強引に奪わずにちゃんと実行したりと変なところで律儀な一面が見られる。
また、ガンマモンの成熟期と同じく、完全体のメタルファントモンと渡り合うくらいの戦闘力を持つ。
戦闘スタイルは白詰一文字だけでなく鞘も振り回しており、設定に存在する足の仕込みナイフも本作で初登場。
ある日、普通にレースを楽しんでいたエレファモン達に「スリルがあった方が面白いだろ」と呼び寄せたメタルファントモンと勝手に契約、自身も他のデジモンと同じように呪縛をかけられ、メタルファントモンに追いつかれれば即脱落というデスレース(正確にはメタルファントモンの鎌に吸い込まれても意識があったので具体的にどうなるかは不明)を考案。
無理矢理エレファモン達が抜けられない状況にした上で、高速道路で夜な夜なレースを楽しんでいた。
「今夜もアタシのケツを見てるだけか?」という発言や瑠璃に追い抜かれた際に動揺したことから常に一位を独占していたようだ。
この世のものとは思えない異様な光景を見た人々からいつしか、魑魅魍魎が闇夜に走り回る「百鬼夜行」とネット上で噂されるようになり、これが絡んだ交通事故も多発している。
宙たちも話を聞くために追いかけたことでレースに強制参加。
シエルの態度に腹を立てた瑠璃がスリップストリームによって追い抜いたことで彼女のカートの方が高性能のマシンだと勘違いし、メタルファントモンをどうにかするという交換条件(宙のヤバいやつにヤバいやつをぶつける作戦)でメタルファントモンと交戦開始(メタルファントモンからすれば呼び出した本人が襲い掛かっている状況なので被害者である)。
しかし、目論見は外れ、互角の戦いを繰り広げて周囲を巻き込み始め、更には宙たちのカートがガス欠やオーバーヒートで限界を迎えて全員が危機に陥る。
そこに突如目の前に現れ、第1話以来の登場でもある謎の運び屋が持参した炊飯器から発生したゲートに他の面子共々飲み込まれ、デジタルワールドへ強制送還されていった。
後日、宙と東御手洗清司郎の会話にてシスタモンシエル達は本当にデジタルワールドに帰ったのか疑問を抱き、勝手にカートを持ち出したことが心配になり、あの後の彼女がどうなったのかについては、何の手掛かりも掴めない状況になっていた。
マミーモン、パンプモン、セイレーンモンのような悪意はないタイプと同じく、(恐らく)彼女自身に悪意はなく自分の目的に行動しているだけで意思疎通もできたが、話が通じない相手だったので彼らや後の悪意があったクロックモンのように改心することはなかった(状況的に仕方ないとはいえカートも持って行ってる)。
因みに今回は第3話以来、30分も進化しなかったエピソードでもある(前述の通り話の通じない相手であり、説得がダメなら進化させて力づくで懲らしめようにもその間にメタルファントモンによって閉じ込められてしまう可能性があったのと、自力での進化のさせ方がまだ分かってない状態でもあったから無理もないが……)。
尚、声を演じたゆかな氏は過去のデジモンアニメシリーズではララモンやマリンエンジェモン等を演じたことがある。
余談
名前はノワールはもちろんホーリースティグマ(聖痕)や外見などかなり修道女的な要素が強いことや姉妹であることから修道女を意味するシスターと姉妹を意味するシスターのダブルミーニングだろう。
実際、英語名もSistermonである。
可愛らしいデザインをしている一方、「目を隠してなくてデジモンらしくない」や「どう見てもコスプレ」という顔を隠していない女性型デジモンへの意見(彼女達だけに限らずサンゾモンやチョ・ハッカイモン等も言われている)も絶えない。
リリスモンと並んで比較的公式でも取り上げられやすいデジモンであることから目立つのもあるだろう。
なお、見ての通り覚醒では目が隠れたデザインになる。
そもそも、渡辺けんじは「目を隠すデザインが多くなったのは偶然」と語っており、絶対のルールではないということは覚えておいてもいいだろう。
また、彼女たち姉妹の分類は、なんとパペット型|である。
つまり、あのもんざえモンやらピノッキモンやらと生物学的に近い存在ということになる。
ここまで美少女を模した精巧なパペット(人形)と考えるとなんと業の深いことだろうか。
進化ルートの一例
デジタルモンスターX