「オレの名はナゾカケ邪面! お前らに問う! 整いました! “歯医者とかけて、無の境地ととく!” その心は?」
「歯医者とかけて、無の境地ととく。 その心はどちらも、“歯垢/思考(しこう)をゼロにする”でしょう! は~い、なぞっちです!(※ドヤ顔)」
データ
身長/186cm
体重/168kg
邪面/なぞかけ→お題に対してうまい答えで返す地球の言葉遊び
ハッシュタグ/#なぞかけ #エモい告白 #しょうがない #ヨドンアイビー #タンクリガニー #センゴクバスラ #シールドシェルガ #汚したと怪我した
概要
ヨドンヘイムが送り込んだ、地球の言葉遊び「なぞかけ」を模した邪面をベチャットに被せて生み出された邪面師。
邪面は電球にチェック柄のハテナマークが張り付いた様な造形で、首元には黒色の蝶ネクタイを付けている。
首から下のボディの色はデジタルカメラ邪面等と同じ、金・銀・茶の配色。
ハテナマークをターゲットに張り付けて謎かけを出題し、答えられなければペナルティの攻撃を加える『地獄なぞかけ作戦』を展開するが、これがベチャットに尻を棒で叩かせるだけと言う絶妙にショボい物であった。
ただし、ハテナマークが張り付いたターゲットは謎かけに正解しないとナゾカケ邪面に攻撃はおろか接触する事も出来ない(近接攻撃は当たる直前で磁石が反発するように逸れたり、狙いを付けて狙撃しても銃弾が不自然な方向に逸れてしまう)という、無駄に厄介な仕様を持つ。
また、邪面からは逃走用のゲートを展開することが可能で、回避能力においては卓逸したスペックを持っている。
総じて、厄介な能力と趣向に反して効率が芳しくない作戦で、いつもの如く対応する邪面獣を召喚する繋ぎとしては余りに頼りない。
ところがクランチュラ曰く、この邪面師が活動を始めた時点で闇エナジーの貯蓄が大量にあり……。
活躍
夜の街に現れ、夜景を楽しんでいた人々に謎かけを出題。
唐突な問題に面食らう人々に一方的な不正解を宣告すると、ベチャットを嗾けてペナルティ攻撃を喰らわせていた。
「楽しい謎かけをこんなことに利用するなんて許さない」というレッドの批判も「フン…ほざくのは、謎かけを解いてからにしろ」と意に介さず、キラメイジャーにハテナマークを張り付けた上で「キラメイジャーに問う!整いました!″個室オンリーの公衆トイレとかけて、物足りないカツオのたたきととく。″その心は?」と言う問題を出題するも、キラメイジャー側がよりによってこの手の問題に強くない面子ばかりだったので回答できず、謎かけを無視してベチャットを蹴散らしつつの攻撃を仕掛けるも、ハテナマークの効果で一切ナゾカケ邪面に当たらない。
「バカめ。そのハテナマークがある限り、オレに触れることすら出来んのだ。そして、お前らがさっきの謎かけを解かぬ限り、そのマークはぁ~……消せん!」
そうして無駄に攻撃を繰り返すだけの相手を一瞥、棒でキラメイジャーを適当にあしらった後、「たっぷり悩め、宿題だ」と言い残して邪面よりハテナマーク型の闇ゲートを生成、その場から悠々と撤退する。
それから翌日も、同じ方法で人々から闇エナジーを集めていたが、一度CARATに戻ってきた小夜のリアクションから答えに気付いた為朝/イエローに正解を当てられ(※正解は「しょうがない」。個室だけなので「小(便器)がない」、カツオのたたきなのに「ショウガない」)、「なんてことだ…ぐうう~っ!! しょうがないが、正解だ…」と返した直後にキラメイジャーのハテナマークが消えて攻撃不可が解除、やむなく正面対決に。
引き連れていたベチャットを全滅させられ追い詰められた所で、レッド=充留から謎かけ勝負を挑まれ、「″キラメイジャーとかけまして、冬から初春にかけておいしい寿司ネタととく。″その心は?」と逆に問題を出されて閉口。
「まいったなぁ~……オレは上司に寿司屋連れてってもらったことがねえから、わかんねえよ~!」
レッド「ブブー! ナゾカケ邪面、アウトー!」
ちなみに正解は「赤がいい(赤貝)」。
その流れから最後は、繰り出されたゴーキラメイジャーのスパークリングフェニックスをまともに喰らい敗北。
「整いました…″空き地に積んであるアレとかけて、道を譲らない人ととく″……」
シルバー「その心は!せーの…」
一同「「「「「ドカーン(土管/退かん)!!」」」」」
「正解! ドカァーーーン!!」
断末魔まで謎かけという徹底ぶりを見せて盛大に散って行った。
邪面師としては及ぼした被害も作戦内容も攻撃その物も非常に矮小だったが、全てはガルザ・クランチュラ・ヨドンナ三者の連携による『最強戦力であるグレイトフルフェニックスを封じた上で三体の邪面獣を同時に送り込み、ヨドンアイビーも発芽・急成長させて地球を一気に汚染する』と言う一大作戦の陽動に過ぎなかった。
謎かけによる攻撃回避能力はその為の時間稼ぎで本人の戦闘力が低いのも強力な邪面獣を3体も生み出せる事の引き換えと言え、結果的に小夜が一人で本命の作戦に行き当たった上、ヨドンナに捕縛される事態となった。
いわばナゾカケ邪面は作戦失敗・敗北前提の捨て駒扱いだったと言え、幹部陣の合同作戦の開始準備を文字通り“ととのえる”役目を果たしたとも取れる。
余談
これまでクイズやなぞなぞを使い苦しめた戦隊怪人はいたが、なぞかけをモチーフにした怪人はこのナゾカケ邪面が初。
また、スーパー戦隊の元祖『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場した加藤太郎(太郎くん)は、よくなぞなぞを出して視聴者やメンバー達を考えさせる事があった事があり、更に偶然にも頭を悩ませた相手は黄色の戦士であり黄色の戦士=為朝と考えると、恐らくこれもオマージュの1つと考えられる。
声を演じるねづっち氏は、なぞかけが得意である事で知られるピン芸人で、特撮出演はこのナゾカケ邪面が初となる(声優は2010年の海外ドラマ「THE MENTALIST メンタリストの捜査ファイル」に続き2度目)。邪面のハテナマークのチェック柄と蝶ネクタイはねづっち氏の衣装がモチーフである。
「完全公式読本」によれば、氏をイメージしてチェック柄を取り入れた結果、田口清隆監督の意向でご本人が声を担当することになったそうだ。
また、これまでに一部の有名人がゲストとして迎え入れられたり、本人そのものが本編に登場したりする事例は多々あったが、純粋な芸人が声優を務めて、その芸風を特徴として取り入れている戦隊怪人そのものは、炎神戦隊ゴーオンジャー以来である(劇場版等を含めると宇宙戦隊キュウレンジャー以来)。
ハテナマークが渦巻き状に額に付いているのは横山ノック氏をイメージしてのものある。
ちなみに本作で披露された謎かけには、「女子トイレには元々小便器は無い」と無粋なツッコミがされる事が多い。しかし、スーパーマーケットやデパート等、ファミリー向けの買い物の施設には、まだ1人では排泄がおぼつかず、家族の補助が必要な男児用に、女性用のトイレに男性用の小便器がある場合もある。
また、陽動作戦の囮役とは言え、上記での総評だけ聞くとかなりショボい印象を受けがちであるが、ここ最近までの邪面師は活躍こそしていたものの、いろんな事情があって登場頻度がまばらになった上に、あまり目立った活躍をする描写も派手な攻撃を仕掛ける描写もほとんどなかった(中には戦闘シーンどころか、出番そのものが省略された個体も居た)。その為、中の人が有名人と言う事もあり、今回の邪面師が作中で、一番戦隊怪人らしい活躍を見せていたように見えてしまうのだから、全くもって皮肉な話である。
ちなみに、ハッシュタグの「#汚したと怪我した」は、公式サイトの彼の説明文に記載されたなぞかけの解説である。『邪面獣とかけて救急車と解く!その心はどちらもケガしたあとに来るでしょう』。
ねづっち氏いわく「アフレコ時、悔しがるアドリブを求められ『くそ〜』と言ったら『汚い言葉は避けて』とNGになった」とのことで、前述のセリフ「オレは上司に寿司屋連れて(以下省略)」はそこから生まれたと思われる。ヨドンヘイムには「寿司と言う料理の概念」があるらしい。
関連タグ
早口旅ガラス:ナゾカケ邪面と同じく言葉遊びを使った戦法を得意とし、特定の条件をクリアしないと倒せない戦隊怪人。
ベンキョウヅノー、ヒカリヅノー:頭部が丸ごと電球を模した戦隊怪人。
闇博士マーブロ:頭頂部に電球が配された戦隊幹部怪人。因みに演者が芸人である点も共通している。
ヒラメキメデス:蛮機族ガイアーク(炎神戦隊ゴーオンジャー)の作戦参謀を務める下級幹部で、作戦を閃いた際は頭に配された豆電球が点灯する。なお幹部陣との関係は良好で、特に直属の上司とは直に取り立てて貰った大恩も合わさって絶大な信頼関係を構築している。
ナゾラー、ドーラスフィンクス、ジム・カーター、ディメボルケーノ:なぞなぞやクイズを使って戦隊達を翻弄した戦隊怪人やキャラクター達。特にディメボルケーノは間違った相手に罰を与えるという点も共通している(ただし、ナゾカケ邪面の罰は軽いお仕置き程度だったのに対してディメボルケーノの罰はかなりえげつない)。また、ナゾラーについては出したなぞなぞの答えが同じ「土管(ドカン)」だった。
ペガサス・ゾディアーツ、キャンサー・ゾディアーツ:ナゾかけキャラ(落語)繋がりのライダー怪人。
水喰い忍者ガマジャクシ、オズチュウ星人イーアル、スプレーバンキ、ダウジングバンキ、フーセンバンキ、カール・インダベー、オーモ・インダベー:お笑い芸人が演じた歴代の一般怪人達で、何れも演者の芸風(ネタ)を取り入れている点が共通している。
モーグリ:外見が酷似している。
リドラー:なぞなぞを使う悪役繋がり。