オレには夢がある...
巨人を駆逐して この狭い壁内を出たら
...外の世界を探検するんだ
プロフィール
年齢 | 15歳(初登場は10歳、訓練兵団入団時は12歳) |
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身長 | 170cm |
体重 | 63kg |
誕生日 | 3月30日 |
血液型 | B型(※あくまで作者の血液型に対するイメージでありファンブックには記載されていない。そもそも進撃の巨人はファンタジー漫画であるので血液型が4種だと限らないとも諫山氏は仰っているがエレンに至っては人間ではないかもしれないとの言及も。しかしグラクロでの進撃の巨人がコラボした際に載ってるプロフィールではB型となっている) |
出身地 | ウォール・マリア南端シガンシナ区 |
所属 | 訓練兵団 → 調査兵団 |
公式人気投票 | 第1回:2位・第2回:3位 |
CV | 梶裕貴 |
実写映画 | 三浦春馬 |
2017年版舞台 | 三浦宏規 |
2023年版舞台 | 岡宮来夢 |
概要
容姿
髪の色は原作では黒髪、アニメではこげ茶色。まだ少年らしさが残る鋭い顔つきだが、キースや異母兄によれば、父親にはあまり似ておらず母親似である。
アルミンからは「目つきが凶悪で悪人面」と評されている。
15歳までは短髪であったが、1年後の16歳から髪が少し伸びている。
名前
名前の綴りは編集担当者によれば「Eren Yeager」。Erenと綴る場合はトルコで一般的な男性名となる。
性格
ぶっきらぼうで無鉄砲。直情型で猪突猛進。
しかし、10歳の頃から、堕落した駐屯兵団の大人たちをはっきりと糾弾したり、友人のアルミンが町の少年にいじめられているのをいつもミカサと助けに向かうなど、非常に強い正義感を持つ。
自分を曲げない意志の強さと、逆境でも必要であればプライドを捨てて自ら前に進もうとする気概を持つ。また他者の憤りや嘆きを敏感に察知する感受性もあり、荒削りながらリーダーシップを見せる。
一方で、全てを投げ打つ程の純粋過ぎる正義感は「死に急ぎ野郎」と同期から呼ばれる程の危うさも内包しており、それは時に、リヴァイをして「誰にも止められない化け物」と言わしめる程狂気染みている。
アニメ1期では幼少期の頃は嘘をつくと耳が赤くなる癖が付加されていた。また絶望すると自分の無力さを自嘲して笑うことがある。ハンネスが死亡した際には泣きながら笑い、同期のサシャが死亡した時にもその笑いが出てしまい、ジャンやコニーから疑いの目を向けられることになった。
経歴
845年(10歳頃)の幼い頃はウォール・マリア南側の壁外への扉があるシガンシナ区で、医者の父グリシャと母カルラ、そしてミカサの両親が亡くなってからは彼女も一緒に生活していた。アルミンによって「壁の外の世界」を知らされると、「いつか壁の外に出て世界中を探検する」という夢を持つようになる。そのため、唯一壁の外へ行く調査兵団に憧れを抱き、入団することを目指していた。
だが、超大型巨人出現によるシガンシナ区への巨人侵攻によって家と母親を失い、巨人への激しい憎悪から「この世界から巨人を一匹残らず駆逐する」と心に誓う。
なお父親とは母親の死後に会っている筈なのだが、エレンはこの辺りの記憶を失くしており、思い出そうとすると激しい頭痛に襲われる。
シガンシナ陥落によりウォール・マリアの更に内地、ウォール・ローゼへと避難するも、劣悪な環境での農地開拓に強制従事させられる。
その後12歳で104期訓練兵に志願。格闘術が優れており、104期生の中では5番という成績を収める。
850年に15歳で訓練兵団を修了し、調査兵団を希望。
ウォール・ローゼ南部のトロスト区攻防戦で巨人に喰われた際、巨人化能力を発現し、その能力を使った作戦により人類は100年に渡る巨人との戦いで初めて勝利を収めた。
この事でエレンを人類の希望とする信奉者まで現れるようになるが、そうした事態やエレンの忠誠心・安全性への疑念から、彼の身柄をどうすべきか有力者の間で権力争いによる議論が起こるも、エルヴィン・スミスの意向で調査兵団がエレンを正式に迎え入れ、リヴァイの監視下に置かれる事となる。
以後は「エレンの存在」と「父に託された生家の地下室の秘密」が人類反撃の鍵となること、及び第57回壁外調査以降、それが理由なのか知性ある巨人達がエレンを攫おうと狙ってくることから、リヴァイ班を始めとする調査兵団に守られながら戦闘に参加する事となる。
旧リヴァイ班が亡くなった時や同期の中に壁内の人類を抹殺しようとする巨人化能力者がいると知った際には葛藤していた。レイスや父・グリシャの事をよく知るようになるにつれて自身の存在意義について悩んでいたが、キースから母カルラの想いを聞いて立ち直る。
再び、女型の巨人と交戦した際にはミカサとの連携で生け捕りに成功。ウォール・ローゼ地区に巨人が出現した際に生身で戦闘に参加し、ウトガルド城で窮地に陥っていた仲間を助けている。目の前で母親を食い殺した巨人と遭遇して窮地に陥った際には無垢の巨人を操る謎の力を発動して敵を撃退した。
ウォール・マリア最終奪還戦では生身で超大型巨人を討伐し、超大型巨人の本体をうなじから引きずり出して捕らえた(ここで、年の離れた異母兄がいた事も判明した)。奪還後は生家の地下室に辿り着き、世界の真相と本当の敵の存在を知ることになる。壁外の巨人を粗方駆逐して海に到達した際は涙するアルミンをよそに、自身の持つ進撃の巨人の能力によって父親の記憶から既に海や海の向こうにいる新たな敵の存在を知ったことから「海の向こうに居る敵、全部殺せば、オレ達自由になれるのか…」と憂いを帯びた表情で言葉を零した。
なお、父親から「始祖の巨人」と「進撃の巨人」を受け継いでおり、15歳の時点でユミルの呪いにより余命8年の命だと判明した。
マーレ編
プロフィール
19歳になり身長が13cmも伸びており、体重も19kg増え、髪も後ろで束ねることができる程の長さになった。
854年、シガンシナ区での戦いから4年後、負傷兵としてマーレに潜入。
タイバー家当主ヴィリー・タイバーによる世界へ向けた演説が行われる中、ライナーを呼び出し再会を果たす。潜入生活を経て壁の中も外も同じであるという結論に達したことを明かした。マーレの偏向教育を受けてきたライナー達の立場にも理解を示すエレンだったがヴィリーがパラディ島に宣戦布告した直後…
「多分…生まれた時からこうなんだ」
「オレは進み続ける」
「敵を駆逐するまで」
巨人化してヴィリーを捕食し、マーレ軍幹部を全滅させた。その場にいた軍人や住民を巻き込んだ戦闘になり、強力な硬質化能力を持つ戦鎚の巨人に追い詰められるも事前に呼んでいた調査兵団と共闘を開始。マーレ軍と調査兵団、巨人達が入り乱れる戦闘を経て戦鎚の巨人の継承者であり、ヴィリーの妹・ラーラを捕食した後、パラディ島へ帰還する。帰還後は兵団により牢に閉じ込められていたが、戦鎚の力を使って脱獄し、兄のジークと合流するためシガンシナ区へ移動する。
「戦わなければ、勝てない」
「戦え、戦え」
その後、シガンシナ区へ移動したエレンだが、そこへマーレ軍が始祖奪還のために襲来し巨人化しての戦闘となる。
一瞬の虚を突き巨人化を解いてジークと接触しようとしたその刹那、ガビに狙撃されエレンの首が宙に飛んだが、エレンの首がジークに触れたために意識は「死さえ存在しない世界」に行く。そこは始祖ユミルが死後も王の命令で延々と巨人を作り続ける空間であった。エレンは死さえ存在しない世界でジークの作戦(始祖の力でエルディア人から生殖能力を奪う、通称「安楽死計画」)への協力を拒否し、始祖ユミルを味方につけることで遂に始祖の力を掌握、パラディ島の三重の壁の硬質化を解き「地鳴らし」を発動。
「道」を通して全てのユミルの民に「パラディ島以外の全てを滅ぼす」と宣言し、幾千万の超大型巨人を従え、また自身を終尾の巨人へと変化させた。
…あれは
…あ……
…ヤツだ……
進撃の巨人だ
「駆逐してやる この世から 一匹残らず」
エレンは世界連合艦隊が集結するカリファ軍港を壊滅させたあと、飛行船を破壊するべくスラトア要塞へと向かう。スラトア要塞にてマーレ軍の飛行船により爆撃を受けるが、始祖の能力でジークの獣の巨人を生成し、飛行船を撃ち落とした。
その後、飛行挺にて終尾の巨人(以下エレン)の元に来たアルミン達と戦闘となる。エレンは飛行船を撃ち落としたときと同様に、歴代の九つの巨人を生成しアルミン達を圧倒する。
しかし、始祖ユミルに食われ「死さえ存在しない世界」にいたジークと、同じく始祖ユミルに食われたアルミンが協力し「トム・クサヴァー」「グリシャ・イェーガー」「エレン・クルーガー」「ユミル(104期)」「マルセル・ガリアード」「ポルコ・ガリアード」「ベルトルト・フーバー」を目覚めさせ、その6人により歴代の九つの巨人が次々と倒されてしまう。
ジークとアルミンも「死さえ存在しない世界」から脱出し、アルミンは戦闘に復帰、ジークはリヴァイに自らを殺害させ、王家の血との接続が失われたことで地鳴らしは停止する。
その後、ジャンが飛行挺に巻かれていた爆薬を始祖の巨人の首に巻き爆破。するとエレンの首が付いていたところから、巨人化能力の元凶たる「光るムカデ」が出現する。光るムカデはエレンの切り離された首へと向かうが、それをライナーが体を張って阻止し、その間にアルミンが超大型巨人になり始祖の巨人を吹き飛ばした。
だが、エレンも光るムカデもまだ生きており、エレンは超大型巨人の姿となりアルミンと対峙。一方の光るムカデは体から脊髄液を含むと思われるガスを出し、ガスを吸ったスラトア要塞にいたジャンやコニー、ガビ、ライナーの母であるカリナ・ブラウンらが無垢の巨人となってしまい、光るムカデはそれを引き連れて始祖の巨人へと向かった。
始祖の巨人と超大型巨人の死闘の末、リヴァイが始祖の巨人の前歯を破壊し、ミカサが口の中へ侵入。口の中にいたエレン(本体)の介錯を務め、エレン・イェーガーは死亡。(始祖ユミルも死亡したと思われるが、「死さえ存在しない世界」に存在する人物なので死亡という表記が正しいかは不明)それと同時に、光るムカデが消失し、全ての巨人の力も消失(ユミルの呪いによる寿命もなくなり、継承から13年以上生きられるようになった)。無垢の巨人になってしまった人々も元の姿にも戻った(ラガコ村にいるコニーの母も元の姿に戻った)。
この戦いは以後、「天と地の戦い」と呼ばれるようになる。
自由を知りたかった少年よ…さようなら
エレンは、実は「天と地の戦い」の前に104期生と「死さえ存在しない世界」で会っており、そこで自分の本当の目的などを話していた。そして、その記憶は一度消され「天と地の戦い」が終了すると共に戻るようになっていた。
エレンの目的は「パラディ島以外の全てを滅ぼす」ではなく、「巨人の力をこの世から消し去る」と「自分が悪役になり、アルミン達を悪役である自分を討ち取り、人類を滅亡から救った英雄に仕立て上げる」だった。エレンがアルミン達を突き放していたのも理由はここにある。
また、845年にダイナ巨人がベルトルトを無視してカルラに向かったのは、そこでベルトルトが食われるとアルミンが生き返ることがないので、それを阻止するためにエレンが始祖の巨人の力で過去のダイナ巨人を操作した結果、ということが判明した。
また、地鳴らし発動時に言っていた「オレの目的は、オレが生まれ育ったパラディ島を守ることにある」についても、地鳴らしにより人類の八割を殺し、すぐに報復できないようにするためであることがわかった。
地鳴らしに関してエレンは、「地表の全てをまっさらな大地にしたかった 何でか わかんねえけど やりたかったんだ」と発言しながら、生まれた直後、父が自分をエレンと名付けたときの記憶を思い出すという謎めいた表現がされており、その真意は不明だが、「壁の外に人類がいることにがっかりした」というのも地鳴らしを発動させた理由の一つなのかもしれない。
地鳴らしを行った理由が不明瞭だった原作に対し、アニメではある程度のフォローと説明があり「何処にでもいる馬鹿な普通の男の子」が世界滅亡を促す力を持ってしまったからこそこの惨劇が起こった。と明確に明かされており、どこにでもいる男の子が突然世界を滅ぼす力を手に入れてしまいその力に飲み込まれて暴走してしまったのだった。
「天と地の戦い」は、自由を求めて進み続けるエレンは鳥籠のようにも見える骨に囲まれ、地鳴らしという壁を超えられず虫のような姿で地を這い、人同士の相互理解を選んだ調査兵団は翼に乗って空を征くという皮肉な構図となっている。
また、自由であることに固執し不自由の象徴としての奴隷を憎んだエレンは、いつの時点で自覚があったかは不明だがアニメ版最終話道の会話でアルミンに自身が「自由の奴隷だ」と明言した。
いついかなる時においても自由を求め続けた巨人は、求めた自由と程遠い残酷な世界を知り、変えられない非情な運命の中に囚われながらも進み続けるしかなく、憎しみ合いのしがらみから解き放たれた仲間たちに自らを討たせることを選び、最後の巨人となった。
最終話、最後の最後にはぐらかした末、道で幼なじみにぶん殴られ扇動された末に彼がこれまでひた隠しにしていた思いが爆発する。
余談
マーレ編以降の彼を「闇堕ち」と指す声は多くある。
当然、地ならしのような虐殺行為が到底許され無い行為なのは前提として、力を得たのが彼以外だとして、同じ道に進まない確証はあるのか。それは誰にもわからない。
この先の運命を知り「何度も変えようと試みた」(アニメ版最終話)こと、巨人の呪いで余命幾ばくもないこと、クリスタとその家族を巨人継承のために子が親を喰らいつづけるという地獄に陥れてしまうかもしれないこと、世界からのエルディア人に対する憎悪が容易に変えられるものではないこと。
その中で限られた選択をするしかないとしたら。
それを変える力を持っているのが自分しかいなければ。
例えば、何もかも全て上手く解決出来る他にいい方法はあったのか。
「人間としての幸せはもらえた。もう人間に戻れない。悪魔になるしかなかった」と語る彼の全てを闇堕ちとして括るのは正確なのか。
「悔いのない選択」の末に選ばれた結果ではないだろうか。
そもそも巨人の力をなくすにしろパラディ島を救うにしろ、彼がそれを可能とする力を得た時点で彼の裁量でどうにかなるような選択肢はほぼなかったに等しい。
自由を奪おうとするものを憎悪する本質は、幼い頃から持ち合わせていた。
「この世から一匹残らず巨人を駆逐する」という目的・決意は、最終的に(かつて思い描たものではなかったとしても)果たされた。
この点を踏まえると彼の本質は最後まで変わってはいなかったのではないか。
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