愛知県
あいちけん
概要
県庁所在地は名古屋市。
愛知県は中部地方(東海地方)の県である。尾張国と三河国の二国の領域に相当する。
名古屋市が成立する廃藩置県以前の所属郡である愛知郡から県名が採用された。隣接県は、北西に岐阜県、北東に長野県、東に静岡県、南西に三重県。
人口は約750万人。面積は5,173 km²。
県の西部は平地が広がり、東部は豊橋平野や岡崎平野を除き山岳地が占める。
最高峰は茶臼山の1,415m。
歴史
愛知県の成立
古く律令国時代の尾張は畿内から見た西国としての終わりを当て嵌められた国名というのが有力で、尾張以東の三河からは東国という扱いになる為、文化的に少々、ややこしい側面を持つ。
戦国時代には織田信長、豊臣秀吉、徳川家康をはじめ多くの戦国武将を輩出。江戸時代には尾張地方は尾張藩が統治する一方、三河地方には岡崎藩、吉田藩、刈谷藩、西尾藩など小藩に分かれていた。そうした経緯もあって尾張地方と三河地方は歴史的に風土が異なるうえ、三河地方の中でも街によってややアイデンティティを異にする。
明治時代に入り廃藩置県が進められる最中、尾張の主要部に置かれた名古屋県と三河に置かれた額田県が合併して、県庁所在地の郡名を頂き「愛知県」が誕生。元々人口が多く、農業や手工業が盛んな上に、東海道本線の開通や名古屋港の整備などにより貨物流通が発達し、工業化が進んだ。
経済
県内総生産は約38兆円で、全国で東京都に次ぐ規模。世界と比べると、人口・GDPともに香港と同程度である。県民所得も東京都に次いで高い一方、物価水準は全国平均を下回っている。
国内随一の貿易港である名古屋港を抱え、巨大な外貨獲得力を持っており、日本経済の牽引役である。
観光
世間で認知されているのはもっぱら名古屋であり、名古屋城や大須商店街、熱田神宮、東山動植物園、レゴランドなどが有名。しかし名古屋市以外にも注目すべき場所は多く、自然環境だと風光明媚な三河湾や知多半島、渥美半島があり、いずれも定番のドライブスポットである。
文化資源にも恵まれ、上記以外にも犬山城、岡崎城、明治村、豊川稲荷などがある。近年は愛知らしく産業観光に力を入れており、トヨタ博物館、産業技術記念館、ノリタケの森、リニア・鉄道館、刀剣博物館、でんきの科学館、名古屋市科学館、MIZKAN MUSEUM、陶磁資料館、INAXライブミュージアム、FLIGHT OF DREAMS、あいち航空ミュージアムなど充実している。
「なごやめし」と呼ばれる食文化も愛知県は内容が豊富である。伝統的に赤味噌文化であり、これを使った味噌カツ、味噌煮込みうどん、ひつまぶし、味噌田楽がある。他にもきしめん、三重県発祥だが天むすも知られる。B級グルメも重要な観光資源となっており、台湾ラーメン、台湾まぜそば、あんかけスパゲッティ等は近年関東でも認知度が高まっている。
気候
気候は、全体の気温としては東京など全国平均とさして変わりはないが、尾張と西三河では、夏は太平洋高気圧の影響で南から伊勢湾の湿度が吹き込み不快度指数が常に高く、冬は伊吹山や鈴鹿山系から洩れ出した雪雲が稀に局所的な雪をもたらす。豊橋市などの東三河は若干に温暖な気候になっているが、豊田市の山間部は降雪が多い。
交通
教育
教育熱心な土地柄とされ、昔から習い事をさせる家庭が多い地域として知られる。昭和時代は管理教育が盛んであり、千葉県と共に東の千葉、西の愛知などと呼ばれていた。
公立が圧倒的に強いという特色がある。
地元の名門大として名古屋大学があるが、人口が多い割に名門と言える私大が全くないので成績上位層は東京や関西に進学して、地元にUターン就職する傾向が強い。ただし大学の数自体は多く、近年の安全志向も相まって学生全体で見れば多くが地元に収まる。なお、工業県ゆえに理工系の需要が高く、首都圏の文系私大より地方国立の理系のほうが就職口が多い。
愛知県出身の著名人
※各項目毎に五十音順。