「俺の答えは解っているはずだ。どうする?俺は死を背負い、お前は生を背負っている。どちらが正しいか今この場で答えを出すか!」
概要
身長 | 198cm |
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体重 | 187kg |
パンチ力 | 4t |
キック力 | 13t |
走力 | 100mを7.5秒 |
ジャンプ力 | ひと跳び25m |
硬度 | 10 |
『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』に登場する仮面ライダー。
実験段階で判明した危険性が余りに高すぎたため小沢自身により封印されていたが、自衛隊の深海理沙により設計図が秘密裏に盗まれ新造された。
正式名称は「第4世代型・対未確認生命体戦闘用強化外骨格および強化外筋システム(GENERATION-4)」。
使用武器であるギガントの正式名称から、自衛隊としての正式名称は「G4型強化体」だと思われる。
性能自体ではG3の強化版であるG3-Xと大差ないが、実際は後述の特性によってG3-Xはおろか、仮面ライダーアギトさえ(最強フォーム以外ならば)完全に凌駕する凄まじい性能を持つ。
その特性とは、AIによる機体制御。本機のAIは「装着者の意思や肉体的限界その他諸々を完全に無視し、戦闘のみに特化した動きを取る」という仕様になっているため、装着者はやがて肉体の限界を超えて死ぬというデメリットがある。
が、中身が死体であってもAIがスーツを制御するため、作戦行動中に限れば実質的なデメリットは存在しない。
この特性は、本機が「人間を強化するスーツ」ではなく、AIが主体となる「人体を消耗品のインナーフレームとして要する戦闘ロボット」(スーツを動かす「パーツ」として「人体という内部フレーム」が必要)であることを示す。
G4システムの危険性を指摘した氷川曰く、呪われたシステム。
また本機は、予知能力者と連動することで敵の行動を先読みできるESPシステムを搭載しているが、この予知能力者も搭乗者同様の消耗品であり、死ぬ。
予知能力者は超能力者の中でも数少なく、(作中においても)再供給が困難な希少な存在であり、しかもシステムによる超能力の行使によってアンノウンを引き寄せてしまう上に、システムに組み込まれた超能力者が予知以外の能力を行使し機械的限界を超えてしまえばG4のシステムにもエラーが生じてしまう危険性すらある。
なお劇中では、『超法規的に国家の保護観察下においた』(当人からすれば、『謎の秘密結社に拉致監禁された』と同義)予知能力者と思しき人間を用いていた。
そして、素質のあった風谷真魚も素体に利用されてしまう。運用中には何らかの薬品を投与している描写が確認できる。
G4を操る人員は勿論、貴重な超能力者を消耗品とする点、更に能力行使において多大な危険と不確定要素を抱えてしまう点から、G4は(仮に「諸々の人道的観点」を度外視したとしても)欠陥品であると指摘されることが多い。
そもそも上記のG4の開発及び超能力者との連動の背景は現状の戦力強化以上に「アンノウンはG3-Xで倒すことが出来るがアンノウンの被害が出てからしか動けない」というアンノウンの未知性及び警察組織の限界(基本的にある程度被害が発生してからでないと動けない)という防衛力のジレンマが背景になっておりG4の存在がある種先制防衛というシステムと同等の危険性を伴っている。
(この警察組織のジレンマ及び限界はG4の存在が示唆されたアギトSPではG3マイルドの開発経路や、TV本編で終盤のアンノウン保護という形で表れることになる)
警視庁未確認生命体対策班が対未確認生命体用からの防護・救助装備としての側面が強いG3-Xと、自衛隊が兵器に仕立て上げたG4ではコンセプトが根本的に異なっている。
余談
- G4というネーミングからG3及びG3-Xの後発機、発展型とも思われがちだが、実際の開発順はG2→G4→G3である。
- 上述の通り設計段階でその欠点が判明したため、ナンバリング前に封印されたのがG4の原型であり、順序で言えば本項のG4こそがG3に当たる。
- G3はむしろG4のデチューン機で、技術の進歩で安全を確保しながらG4に近づけられる様になったのがG3-X、その後自衛隊がG3シリーズを上回る機体ということで後継ナンバーを勝手につけたのがG4という名前の由来である。
装着者
アントロード相手に為す術無く敗北した経験から生への執着を捨て危険を覚悟でG4となる。
また、彼曰く水城が装着員となる前にも他の自衛官が装着員となって死亡していたとの事で、劇中ではその遺体が自衛隊の研究施設に冷凍保存されている様子が描かれている。
装備
GM-01改四式
G3及びG3-XのGM-01の改良型。G4のバックパック下部には本装備の弾倉が2つ装着されている。
弾丸が強化されており更にフルオート射撃(連射)も可能になっている。
多目的巡航ミサイル「ギガント」
正式名称:G4型強化体携行用多目的巡航4連ミサイルランチャー「ギガント」
4連装のミサイルランチャー。本体後部からケーブルを伸ばしベルト右側に接続し、ベルト左側のダイヤルを回すことでロックが解除され発射される。
初速は450m/秒(=時速1,620km)で、抜群の破壊力を持ちアントロードの大群を殲滅した。
TVSPラストではG4の設計図と共にギガントと思わしき武器の設計図が確認できる。
このミサイルは歴代の仮面ライダーの力を使用できる仮面ライダーディケイド激情態も用いていた。後年の作品では仮面ライダーJやグランドジオウを吹き飛ばすなどの描写があり、改めてその破壊力を実感させられる。
その後の登場
『仮面ライダーディケイド』
ライダー大戦で倒れている姿が確認できる。
「アギトの世界」ではG4チップのみ登場。海東大樹が狙ったが開発者自身の手で破壊された。
『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ』
仮面ライダーディエンド コンプリートフォームが召喚するライダーの1人として登場。
『仮面ライダージオウ』
EP44にてスウォルツ/アナザーディケイドにアナザーワールドから召喚される(つまり「G3-Xやアギトに勝った」世界線。他と違い勝っても死ぬのでは…。まあ他のライダーと違いある程度の身体能力があれば誰でも装着可能なため、別の誰かが受け継いだと考えよう)形で登場。
レイ・ダークゴースト・風魔と共にグランドジオウとゲイツリバイブに襲い掛かり、2人に向かってギガントのミサイルをぶっ放した。
EP46で再びジオウ達の前に現れ、ゲイツリバイブやウォズギンガファイナリーと対決。最後は風魔と共にウォズギンガタイヨウフォームのバーニングサンエクスプロージョンを喰らい敗北・消滅した。
また、召喚されたライダー達が勝った世界線が容易にバッドエンドを想像しやすいのに対し、G4だけはそういったバッドエンドを想像しにくいが、原典で深海理沙がバックにいた事を考えると国防を大義名分に人々がG4の贄とされる世界線または、G4が他国に軍事利用されて多くの人々が犠牲になった世界線になったのだと思われる。
プレイステーション『仮面ライダーアギト』
登場はしているがボイスを一切発さない。また必殺技はGM-01改の連射であり、ギガントはまったく登場しない。
『S.I.C. HERO SAGA MASKED RIDER AGITΩ EDITION -PROJECT G1-』
G4とG3-Xのパーツを組み合わせて修理した間に合わせの装備、仮面ライダーG4-Xが登場している。
演じた俳優
映像作品
俳優
- 『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』
スーツアクター
- 『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』
ゲーム
声
余談
劇場版発表当時、雑誌記事などでは「仮面ライダー20号」と紹介されていた。
平成ライダーではお馴染みとなったダークライダーだが、G4はその1号でありその存在は仮面ライダーの怪人に新たなジャンルを追加する事となった。
18年経った『仮面ライダージオウ』でもギガントを放つ姿を披露、現行のライダーを相手に初代ダークライダーとして遺憾なく猛威を振るっている(ファンからも根強い人気がある一方で、設定故に恐怖の存在としての印象も強いとか)。
放送当時、玩具はソフトビニール人形しか発売されなかった。インターネット上で「映画館限定で装着変身が発売される」というデマが流れたことで、東映公式サイト上で「G4の玩具はソフビだけで、装着変身はありません」と明記された。
装着変身は放送終了の1年後、香港での展開に合わせて作られ、日本でも限定で発売された。
デザインは色が黒い以外はG3-Xをベースに、肩パーツがG3、頭部と左胸の自衛隊のエンブレムが新デザイン。
頭部デザインは、石森プロの飯田浩司によるG3-Xの初期デザインの流用。
スーツアクターはRXなどでお馴染みの岡元次郎。氷川誠役の要潤は顔出しでの対決シーンを「あまりの迫力で怖かった」と語っている。彼のあまりの恐怖心によって生まれた名アドリブ「もういい……もういいだろ!!」は語り草。
関連タグ
劇場版限定ライダー ダークライダー ネガライダー 仮面ライダーディエンド コンプリートフォーム
仮面ライダーカイザ、仮面ライダーダークキバ、仮面ライダー龍玄・黄泉、グリスブリザード、仮面ライダーデモンズ:変身すると命に関わるサブライダー。カイザとダークキバは脚本家が同じ作品に登場する、カラーリングが黒という点も共通している。
シャイニングホッパー:同じくAIで最適な戦法を導き出し、その戦法が変身者の能力を上回る場合は強制的に能力を引き出すフォーム。こちらも命の危険こそないが大きな反動がある。
ファフナー、ヴァルヴレイヴ、バイオゾイド:同じく「人間をパーツ」として扱うロボット。特にマークニヒト(しかもニヒトのコアユニットがマークフィアー=4号機が使われている)にそれが出ている。
ウイングガンダムゼロ:システムによる未来予知にパイロットを強引に追従させ、パイロット自身の死すらも厭わないという使用者の人間性を完全に無視した設計思想と、それ故に封印されていた点が共通。共に開発者のエゴの暴走が生み出した機体とも言える。デチューン品が作成されており後にその設計図が盗まれ建造された経緯があった。
阿頼耶識システム、GUND-ARM:パイロットがシステムと直結して操縦している為、人体の致死する程の膨大なデータを流れ込む共通点がある。
ゲイム・システム:パイロットの脳に直接情報を送り込む曰く付きのシステム。長時間使用し続けると精神崩壊や暴走を引き起こし、死に至る危険性を秘めた恐ろしい機能を持つ。
ジアース:こちらは「人間を動力源」として扱うロボット。
ビシャモン、オクタビア:「人間をパーツ」として扱うパワードスーツを身に纏ったキャラ繋がり。前者はのちにスーツ単体でも活動できるようになった。
ウルトラマン・ザ・ネクスト:ウルトラシリーズの自衛隊の戦士。
劇場版限定ライダー
単独劇場版ボスライダー
G4 → リュウガ