概要
ワイリーキャッスルとは、ロックマンシリーズでロックマンが最終的に戦うことになるステージで、各ステージの最後に登場する。公式書籍では「ワイリー城」と呼ばれることもある。ロックマンワールドシリーズでは「ワイリーステーション」と呼ばれる宇宙要塞も舞台となることもある。
ステージの流れとしてはボスと戦いながら進んで行き、一部の作品を除き、ワイリーマシンに乗ったワイリーとの直接対決が決戦となる。
全体マップが表示されるが、隠しステージといったものはこれまでに特にない。
本編に登場するワイリーキャッスル
本項においては、コサックステージやMr.Xステージなどのボスの名前もあげるが、ワイリーマシンはワイリーマシンの項について記載する。
なお、『ロックマン』では「Dr.ワイリーのロボット大工場」、『ロックマン4』では「コサック城」、『ロックマン5』では「ブルース要塞(ブルース城)」、『ロックマン6』では「X財団本部ビル(ニューメトロポリス)」、『ロックマン8』では「ワイリータワー」、『ロックマン11』では「歯車城」、『大乱闘スマッシュブラザーズfor』・『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では「ワイリー基地」が舞台となる。
ロックマン
この頃は全体マップが存在していない。この作品のワイリーマシンは非常に不恰好であるが、これは部下のロボット達がロックマンに負けることを想定していなかったワイリーが慌てて作ったためである。
ステージ2の道中にカットマンとエレキマンの再戦、ワイリーマシンの前に残りの4体との連戦という変則的なボスラッシュになっている。
この拠点は後と異なり、パッケージイラストに小さく描かれている程度でドクロの意匠すらないロボット生産工場の性格が強かった。実際、最終ステージではガッツマンが量産されているのがわかる。
二棟に分かれた要塞となっており、その間に連絡橋が架けられている。
ロックマンロックマン
- ステージ1:イエローデビル
- ステージ2:CWU-01P
- ステージ3:8ボスラッシュ、コピーロボット
- ステージ4:ワイリーマシン1号 (ラスボス)
リメイクに伴い名称が「Dr.ワイリーのロボット大工場」から「ワイリーキャッスル」に変更。また、ステージ構造が一新された他、ステージ2と3のボスが入れ替わっている、後のシリーズに合わせ8ボスラッシュ部屋が新設されているといった変更点がみられる。
ロックマン2
初めて全体マップが登場。この全体マップBGMは通称実家と呼ばれており、ワイリーキャッスル史上最も有名で、『9』でも使い回されている。また、ステージ1、2のBGMは通称「おっくせんまん」。ロックマン全体の中でも有名な一曲。
ボスラッシュは武器回復できないまま8つの転送装置の部屋で始まる。最終ステージはシリーズ唯一BGMが流れない地下道。
ロックマン3
- ステージ1:カメゴロー&カメゴローメーカー
- ステージ2:イエローデビルMk-Ⅱ
- ステージ3:ホログラフロックマンズ
- ステージ4:8ボスラッシュ
- ステージ5:ワイリーマシン3号
- ステージ6:ガンマ (ラスボス)
イエローデビルやホログラフロックマンズ(コピーロボット)といった1のボスの改造版が多数。
ちなみにメガワールド版は全体マップBGMが最後まで収録されておらず、1パートの繰り返しになる。(FC版も通常は最後まで流れない)。
ロックマン4
コサックステージ
- ステージ1:モスラーヤ
- ステージ2:スクエアーマシン
- ステージ3:コックローチツイン
- ステージ4:コサックキャッチャー
ワイリーステージ
コサックステージにもマップがあるため、全体マップが二種類に増えた。ちなみにコサックステージでは二手に分かれる分岐ルートがシリーズで初めて登場する。
初めてワイリーキャッスルそのものが自爆するという設定が登場した(厳密には3でもあるが分かりづらい)。
ロックマン5
ブルースステージ
- ステージ1:ダークマンⅠ
- ステージ2:ダークマンⅡ
- ステージ3:ダークマンⅢ
- ステージ4:ダークマンⅣ
ワイリーステージ
ブルースの顔が模されたブルース要塞は、なんとも見た目が間抜け……。ブルースステージとワイリーステージのBGMがそれぞれ一種類になった。またシリーズ初のワイリーマシンとワイリーカプセルの連戦式。
ロックマン6
Mr.Xステージ
ワイリーステージ
XステージはBGMの評価が非常に高い。またワイリーキャッスルの外観はやけに和風。6号は最強のワイリーマシンという設定があるが、歴代唯一マシン全体に攻撃が通じるため、操縦席のワイリーを狙う必要がなく、的がでかすぎるという意見も……。(おまけに弱点となる特殊武器も3形態を通して同一で割と当てやすい)
5同様、それぞれのステージのBGMが一種類。
ロックマン7
本作から大型メカボスが初代と同じくらいに減少。ただしフォルテ戦が二回道中にある。ステージクリア後は一旦ステージセレクト画面に戻されるようになった。ワイリーカプセルの号数がなくなる。また、ステージ別にBGMが多様になった。
ボスラッシュの部屋は上下エレベーターが付いており各カプセルの所へ移動する。
ロックマン8
初の地底かつ煮えたぎるマグマの真上に浮遊している拠点で実はワイリータワーという名前がある(後述のメガワールドのものとはまた違う)。
中間ステージクリア時点でその場所自体はブルースによって発見されている(中間ステージの最深部から直接つながっている)が、この時点ではバリアに守られているため突入には至らず、エネルギー供給を断つために後半4ステージを攻略することになる。
比較的難易度は低めと言われるロックマン8でも、ステージ1は今作及びシリーズ最難関に跳ね上がる。中間リトライ地点へ行くまでは高速スクロールをいかに越えるかがカギである。
ステージ2はテングマンステージのように途中からSTG方式となる。
悪のエネルギーを吸収したフォルテ戦が一度ある。今作でフォルテが登場する数少ないシーン。
ボスラッシュが『2』と同じくカプセルが並んだ部屋から始まる。
ちなみに今作のオープニングステージはかつてワイリーキャッスルがあったとされるドクロ型の島。どのワイリーキャッスルかは不明だが、メカドラゴンらしき残骸が背景にある事から『2』のワイリーキャッスル跡地である可能性がある。
ロックマン&フォルテ
キングステージ
ワイリーステージ
- ステージ3:8ボスラッシュ、ワイリーマシン→ワイリーUFO (ラスボス)
全体マップが存在しない珍しい例。キングステージ2はキングタンク~ジェットキングロボまでボスが連続する(ここが今作の難関の一つ)。派生作品だからかワイリーマシンに号数がない。ラスボスはワイリーカプセルではなくワイリーUFOが正式名称だが、見た目はワイリーカプセルグレートとほぼ同じ。
初代と同じくボスラッシュが一本道のワイリーまでの勝ち抜き型となっている。
・・・・え?「未来からの挑戦者」はどうしたって?なんの事やらわからないな。
※一応まじめに解説すると、未来からの挑戦者はワイリー本人は全く登場せず(一応会話内のみで出てくるが)、コンパスマンステージとロックマンシャドウステージがワイリーステージに相当するものだが、それぞれ1ステージ構成で大型メカは登場せず、またボスラッシュも設けられていないというかなりイレギュラーなものとなっている。
ロックマン9
- ステージ1:スパイクプッシャーズR&B
- ステージ2:メガメックシャーク
- ステージ3:ツインデビル
- ステージ4:8ボスラッシュ、ワイリーマシン(9号)→ワイリーカプセル (ラスボス)
超大型メカメガメックシャーク戦はそのサイズゆえに3ラウンドも存在する。ちなみにスペシャルステージにも中ボスとして登場。FC作品を意識しているため、ステージクリア後でも立て続けに次のステージに挑戦する形に戻っている(『10』も同様)。何故かワイリーマシンの号数がなくなる。なお全体マップのBGMは『2』の流用。
ロックマン10
一見少ないが、ウェポンアーカイブ戦が三回ある。これまでの基地ステージに存在した分岐ルートがいきなりステージ1に登場してなおかつ複雑になっている。前作に引き続きワイリーマシンの号数無し。
全体マップではワイリーマシンを撃破した後に驚愕の展開が・・・おそらくシリーズで最も大型化したワイリーキャッスル。
ロックマン11
- ステージ1:イエローデビルMk-Ⅲ
- ステージ2:モンバーン
- ステージ3:8ボスラッシュ、
- ステージ4:ワイリーマシン11号 (ラスボス)
名称は歯車城。「ポイントE168・55・78」という地点に存在する。大型メカボスが一気に減少。全体マップの仕様がこれまでと変わり第二のステージセレクトとなり、一度クリアしたステージに入れるようになった。ただし、それぞれ一回クリアしないと次に進めないのは前作までと同様。元々、FCロックマンの携帯電話アプリ移植版にあった仕様だった。全体マップBGMにはロックマン4のボス戦のフレーズがあったりする。ステージBGMは全体を通して1つのみ。ワイリーマシンの号数が復活。
シリーズでは珍しく、ステージ1では背景に歯車城の本丸が出てくる為、外周から潜入している事がより分かる演出になっている。しかもイエローデビルMk-Ⅲ戦は城のドクロのある場所正面の位置。
番外編などに登場するワイリーキャッスル
ロックマンワールド
ワイリーステージ1
- ボスラッシュ、エンカー
ワイリーステージ2(ワイリーステーション)
- ワイリーマシンワールド1号 (ラスボス)
前半は『2』のボスラッシュ+エンカーのところまでやたら長いステージ。後半もとにかく長い宇宙ステーション。
ロックマンワールド2
ワイリーステージ1
- 後半4ボスステージ
- クイント
ワイリーステージ2(ワイリーステーション)
- ワイリーマシンワールド2号 (ラスボス)
前半はいきなり『3』のボス4体への転送装置だが、前作と異なりそれぞれのステージになっている(パスワードで進行状況を保存可能)。その4つをクリアすると床に穴が開いて、歩くタイムパラドックスのクイント戦へ。
後半は然程長くない。ま た 宇 宙 基 地 か。
そしてワールド2号は…
ロックマンワールド3
ワイリーステージ1
- ジャイアントスージー (1回目)
- 後半4ボスステージ
- パンク
ワイリーステージ2
- ジャイアントスージー (2回目)
- ワイリーマシンワールド3号 (ラスボス)
前半は短いステージを経てシャッターに入ると・・・巨大なスージーがいきなり現れてボス戦。
その後カプセルに入ると後半4ボスのステージセレクトに。それらをクリアするとパンクとの対決。
後半は海からワイリーキャッスルが登場。相変わらず長いが、またしても中間でジャイアントスージー戦が挟まれる。
特に後半の長いハシゴにいる敵とプレス地帯は鬼畜。確実にプレイヤーを殺しに来ている。
ロックマンワールド4
ワイリーの超巨大戦車
- パラボラ砲台
- バラード(1回目)
- 後半4ボスステージ
- バラード (2回目)
- 脱出路(※ボスはいない)
ワイリーの宇宙戦艦
- 艦橋
- ハンター
- 8ボスラッシュ
- ワイリーロボ・アイアンゴーレム→ワイリーカプセル (ラスボス)
なんと今回の前半は超巨大戦車の中に潜入だ!もはや移動要塞である。デモでロックマンに砲撃してくる所から、おそらくワイリーキャッスル初の拠点そのものがワイリーマシンといえる。
この作品から大型メカ戦が登場。バラードとは2回戦うが、パターンが異なる。こちらも後半4ボスはステージセレクト型。なお、今回は二回目のバラードと戦うにはある4つの鍵となるアイテムが無いとそこに行けない。
後半は久しぶりに宇宙へ・・・しかも宇宙戦艦。
今作からは8ボス再戦が本家同様の形式で登場。
もはやワイリーマシンの名前ではないアイアンゴーレムは似たようなボスのガンマよりかは強い。
ロックマンワールド5
宇宙港
大気圏突破~ワイリースター
- スカルブレーザー
- エンカー
- クイント
- パンク
- バラード
- 8ボスラッシュ
- エル・ナックル&アール・ナックル
- ブレーンクラッシャー
- サンゴッド (ラスボス)
今回はスペースルーラーズとの闘いである為、後半をクリアしないとわからないようになっている。しかも超巨大の人工惑星。
ちなみにワイリースターへの道中はなんとシューティングステージ(しかも初見殺し地帯あり)になっている上に、ワイリースター内部はロックマンキラーとクイントの復活(正確には量産型との対決)で道中4回ボス戦を挟んでいく。
エル・ナックル以降は5連戦となる(ブレーンクラッシャーには2つ形態があるため)。ロックマンシリーズ初のワイリーがラスボスの前座。
やはり、ワイリースター自体も超巨大ワイリーマシンといえる。
ロックマンズサッカー
- エンカー
- ブルース
- ワイリー
サッカーゲームなのにワイリーキャッスルが存在。当然だが全部サッカーグラウンド。
ロックマンメガワールド
ワイリータワー
- ステージ1:ファイヤースネーキー
- ステージ2:アイアンボール
- ステージ3:バスターロッド・G (2回目)
- ステージ4:ワイリーマシンメガワールド号→ワイリーカプセル (ラスボス)
『1』『2』『3』全てをクリアした際に出現する猿・河童・猪のステージをクリアすると登場。ステージ開始前に『1』〜『3』の特殊武器やサポートアイテムを自由に選んで装備できる。
また、ステージ1〜3の道中はそれぞれ『1』〜『3』の雑魚敵やギミックで統一されている。
バトル&チェイス
ワイリー要塞
- ゴスペルダークスター
- スカルマシンXX (ラスボス)
ロックマン唯一のレースゲームも最後はワイリー要塞が舞台となる。レース仕様のゴスペルに搭乗したフォルテ戦の後、こちらもレース仕様になったワイリーマシンとの決戦となる。フォルテ含むワイリー以外の全登場人物にストーリーモードがあるが、誰を選んでもワイリーがラスボスとなる(フォルテを選んだ場合は通常ステージが一つ増えた代わりにフォルテ戦が飛ばされてワイリー戦)。
ロックマンエグゼ3
作中のデモンズ海域に、ワイリー城というラストダンジョンが存在する。
時系列的には無印のパラレルワールドに当たる作品なのだが、
ドクロをモチーフとしたオブジェが各所に置かれている点は、
無印の方をオマージュしていると言える。
外部出演
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U
ロックマンのホームステージで、数少ない『for Nintendo 3DS』と『for Wii U』の双方に実装されているステージの1つである。「ワイリー基地」の名称で登場している。
『ロックマン2』のワイリーキャッスルを背景に、やくものとして分裂合体を繰り返して飛来するイエローデビルが登場し、ファイターへ無差別に攻撃を加える。
止めを刺されると「スマートボム」のように爆発し、巻き込まれると吹っ飛ばされる。この時撃墜されたファイターがいた場合、止めを刺したファイターに撃墜数が加算される仕組みになっている。
背景は『3DS』と『WiiU』で異なり、『3DS』は昼、『WiiU』は夜。また『WiiU』はガッツマンステージのような移動する足場が出てくる。しばらくすると上がってくるため、上に乗ったままだとミスになってしまう。
「ワイリー基地」が引き続きステージとして登場。
さらにアシストフィギュアとして、「脱出装置という名の最終兵器」として、鬼畜難易度で有名な『ロックマン7』のワイリーカプセルが加わった。
そしてさらに……ロックマンXシリーズから最後のワイリーナンバーズ、ゼロがアシストフィギュア化。本編で果たすことができなかった共演が見られる。ちなみに、スマブラシリーズではロックマン、ワイリー共に喋らない(セリフを発しなかったファミコン初期作品を反映していると思われる)ため、ゼロが唯一ボイス付きのキャラとなる。
関連すると思われるもの
ロックマンX5
零空間
「ポイント11F5646」と呼称される場所に存在する、かつてのワイリーの居城の跡地とされている電脳空間を思わせる謎の場所。ステージセレクト画面では、ノイズ掛かって見え辛いが、ワイリーキャッスルの証であるドクロのマークがあり、一説ではワイリーが晩年を過ごした場所ではないかとも囁かれている。
いくつか過去の作品に登場したワイリー由来のメカやトラップがあり、極めつけはボス戦の背景にワイリーのマークらしきものがノイズ混じりで浮かんでいたりする。
なお、進め方次第(運が必要)では8ボスも倒していないのにいきなり出現する事もある。
- ステージ1「起源」:シャドーデビル
- ステージ2「哀愁」:ランダ・バンダW
- ステージ3「覚醒」:覚醒ゼロ/アルティメットアーマーエックス
- ステージ4「誕生」:8ボスラッシュ、サイコシグマ→ファイナルシグマW (ラスボス)