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第53回有馬記念

ゆめのとびらがいまひらかれた

2008年(平成20年)12月28日に開催された有馬記念。 長年にわたる牝馬の念願。緋色の女傑はミス・パーフェクトへ。
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概要編集

前年のクラシック路線をにぎわせた2頭の女傑牝馬が引き続き存在感を発揮していた2008年。この年の有馬記念は、前年の2着馬であり、前走の秋天ウオッカとの死闘を繰り広げたダイワスカーレットが中心だった(ウオッカはファン投票で1位に選出されたがジャパンカップ後の休養にあてるため回避)。他に前年覇者マツリダゴッホ、今回のレースを最後に引退が決まっていた一昨年の二冠馬メイショウサムソン、今回で5年連続の出走となるコスモバルクなどがエントリーした。


出馬表編集

※勝鞍の太字はGⅠ、斜字はGⅡ、普通の字はGⅢを表す。【】内は後の勝鞍。


枠番馬番競走馬名     性齢騎手        単勝オッズ(人気)主な勝鞍           
11カワカミプリンセス牝5横山典弘19.0(6人)’06優駿牝馬’06秋華賞
22ベンチャーナイン牡3柴田善臣80.0(13人)’08プリンシパルステークス(OP)
33コスモバルク牡7松岡正海75.7(12人)’06シンガポール航空インターナショナルカップ’04弥生賞’04セントライト記念、’03ラジオたんぱ杯3歳ステークス
34エアジパング騙5藤田伸二54.4(11人)’08ステイヤーズステークス
45フローテーション牡3クリストフ・ルメール27.3(8人)‘08荻ステークス(OP)
46エアシェイディ牡7後藤浩輝36.1(10人)‘08アメリカジョッキークラブカップ(JpnⅡ)
57アルナスライン牡5オリビエ・ペリエ18.3(5人)’09日経賞
58スクリーンヒーロー牡4ミルコ・デムーロ6.4(3人)’08ジャパンカップ’08アルゼンチン共和国杯
69メイショウサムソン牡5武豊8.4(4人)’06皐月賞’06東京優駿’07天皇賞(春)’07天皇賞(秋)’07産経大阪杯’06スプリングステークス
610マツリダゴッホ牡5蛯名正義4.4(2人)’07有馬記念’07・’08・【’09】オールカマー‘08日経賞‘07アメリカジョッキークラブカップ(JpnⅡ)
711ドリームジャーニー牡4池添謙一24.1(7人)’06朝日杯フューチュリティステークス、【’09宝塚記念】、【’09有馬記念】、【’09産経大阪杯】、’07神戸新聞杯(JpnⅡ)、’07朝日チャレンジカップ、’07小倉記念(JpnⅢ)
712アサクサキングス牡4四位洋文29.5(9人)’07菊花賞、【’09京都記念】、【’09阪神大賞典】、’07きさらぎ賞
813ダイワスカーレット牝4安藤勝己2.6(1人)’07桜花賞(JpnⅠ)、’07秋華賞(JpnⅠ)、’07エリザベス女王杯’07ローズステークス’08産経大阪杯
814アドマイヤモナーク牡7川田将雅90.2(14人)’08日経新春杯、’08ダイヤモンドステークス(JpnⅢ)

レース展開・結果編集

ゲートが開くと、好スタートを切ったダイワスカーレットが外枠の影響もなくハナを切ると、その直後にカワカミプリンセス、メイショウサムソン、アサクサキングス等が先行集団を形成し、同じく先行すると思われていたマツリダゴッホは外枠発走でさらに蛯名騎手が内に入れようとした際にスクリーンヒーローに外に押し出されるかたちで後方に控える格好となった。


1000m通過タイムは59秒6と2500m戦としては比較的早いペースとなり、先行勢が4コーナーでダイワスカーレットに詰め寄るも早々と失速し、代わってスクリーンヒーローがマツリダゴッホに大外を回らせるため同馬の捲りに併せて早仕掛けで2番手に進出するもこちらも直線で脚色が鈍くなる。一方で先頭を走っていたダイワスカーレットは直線でも脚色は衰えるどころか逆に加速し後続を突き放した。


先行勢が崩れたことで後方から伏兵アドマイヤモナークやエアシェイディ等、後方勢が追い込んできたが、ダイワスカーレットは既に十分なセーフティーリードを保っておりそのまま2着のアドマイヤモナークに1.3/4馬身の差をつけてゴール板を駆け抜けた。


着順馬番競走馬名     タイム着差
113ダイワスカーレット2:31:5
214アドマイヤモナーク2:31:81.3/4
36エアシェイディ2:31:93/4
411ドリームジャーニー2:31:9ハナ
58スクリーンヒーロー2:32:0クビ
67アルナスライン2:32:21
71カワカミプリンセス2:32:52
89メイショウサムソン2:32:5ハナ
95フローテーション2:32:71.1/4
102ベンチャーナイン2:32:7クビ
113コスモバルク2:32:81/2
1210マツリダゴッホ2:33:11.3/4
134エアジパング2:33:95
1412アサクサキングス2:34:32.1/2

ダイワスカーレットは1971年のトウメイ以来37年ぶり4頭目、グレード制導入以後では初となる牝馬による有馬記念制覇の快挙を達成した。また、逃げ切り勝ちも1995年のマヤノトップガン以来13年ぶり4頭目となるが共に1番人気での優勝は初となる。


一方、連覇の期待のかかった2番人気のマツリダゴッホは12着、4番人気でラストランとなったメイショウサムソンは8着とそれぞれ惨敗した。


動画編集


フジテレビ系列(実況:三宅正治)


ラジオNIKKEI


その他編集

上記の通りメイショウサムソンはこのレースを最後に引退。また勝ち馬ダイワスカーレットは翌年フェブラリーステークスをステップにドバイワールドカップ遠征へと向かう予定であったが1週間前追い切り後、左前脚の熱が治まらず、翌日にはそれが浅屈腱炎と判明しフェブラリーステークス出走及びドバイ遠征を断念、現役引退となり本レースがラストランとなった。


三連単の配当は98万5580円で、同方式としては有馬記念史上最高額となった。


当時ブレイク前だったお笑いタレントのスギちゃん(当時の芸名は杉山えいじ)が競馬雑誌の企画にて本レースの334.9倍の馬単を1万円購入し的中。334万9千円の配当を得た。その配当を元手に翌年有明コロシアムでの無料単独ライブを行った。



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前回(2007)/次回(2009)

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