臨獣マンティス拳マキリカ
りんじゅうまんてぃすけんまきりか
この世に蘇ったリンリンシーの1人。
挑発的なまでに天に伸びた黒い棘が頭部から生え、黒い胴体である全身を緑色のカマキリを思わせる鎧で包み込んだ姿を持つ。当然ながら両腕はカマキリの様にギザギザの刃の付いた鎌状となっており、胸部がカマキリの頭部で両肩がその目の形をしている。
カマキリを手本とし、その腕で何でも切断できる獣拳たる臨獣マンティス拳の使い手であり、得意リンギは建物を破壊する程の強力な手刀を飛ばす丘断拳(がくだんけん)と、輝く手刀であらゆる物を切り裂くマンティス閃光斬(せんこうざん)。
性格は外道そのものであり、相手をいたぶることに無上の喜びを感じるサディスト。
こうした人物像から、まさしく弱者の悲鳴を糧とする臨獣殿の拳士の見本といっても過言では無い。
カマキリの如く鋭利な鎌でコンクリートの高速道路も両断し、鎌を引き付けて構えている姿が拝んでいるようにも見えるからか、自身には相手の死を祈る癖がある。
修行その1「ニキニキ!激獣拳」
三拳魔の腕輪を封印すべく、獣源郷に向かっていた真咲美希を襲撃。
セスナを墜落させた後、リンシーを率いて腕輪を奪おうと美希を狙うも激獣レオパルド拳の使い手である彼女にリンシー達を全滅させられる。
「仮初めの命を与えられた、哀れな死者リンシー達。今こそ永遠の眠りに就きなさい!」
するとそこへ半裸のジャンが乱入。自身を虎の子と美希に自己紹介するジャンを他所に、マキリカは言う。
「選ばせてやるぜ。俺にいたぶられてからそれを渡すのと、それを奪われてからいたぶられるのと……どっちが良い?」
「どっちもお断りよ!」と啖呵を切る美希に対して上記の台詞を吐いて襲い掛かって来ると、向かって来る美希をケースごと弾き飛ばす。ケースから放り出された腕輪を拾ったジャンに対して一撃を喰らわせると、相手は野性の本能で咆哮するもすぐに近くの木の下敷きになってしまう。
ジャンの気迫に圧倒されるマキリカだったが、気を取り直して腕輪を奪ってその場は引き上げた。
その後、理央に腕輪を献上すると、三拳魔から啓示を受けた理央の指示を受けて人間の悲鳴を集めるべく、リンシー達と共に先陣を切って街に出現。
切れ味鋭いリンギを駆使して暴れ回り、人々の悲鳴を集めると共にリンリンシーの姿から獣人邪身変で獣人へと変貌した。高速道路すらぶった斬る斬撃を繰り出して尚も破壊活動を繰り広げるマキリカの前に、ランとレツの2人が登場。ゲキイエローとゲキブルーに変身して戦闘に突入する。
2人をリンシー達が相手取る中、逃げ遅れた少女(演:大橋のぞみ)に対して上記下段の台詞と共に襲い掛かり、容赦無く痛めつけるマキリカ。「最期に最高の叫びを聞かせてみろぉッ!!」と叫び、その命を奪おうとしたところにジャンが現れ妨害する。
「お前ゾワゾワする。ゾワゾワのキチキチ……許さねぇ!!」
マキリカの…臨獣拳の蛮行に怒りを覚えたジャンは漲る激気でゲキレッドに変身。その戦闘力に圧倒されたマキリカは、邪身豪天変で巨大化して一気に蹴散らそうとするも、今度は倍倍分身拳を繰り出すマスター・シャーフーに止められてしまう。
それでも拳聖の首を取るべく挑みかかるも、簡単にあしらわれた挙句、肘打ちで遥か彼方へ吹き飛ばされ、臨気が消え失せてしまう程のダメージを受けて敗退した。
モチーフと名前の由来は言わずと知れたカマキリ。
声を演じた土田氏は前々作『魔法戦隊マジレンジャー』の冥獣人ニンジャのキリカゲ以来、2年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。次の出演は2年後の『侍戦隊シンケンジャー』のヤナスダレ役である。
また、臨獣マンティス拳の元ネタはおそらく蟷螂拳。この拳法もカマキリの動きを参考に誕生した。