概要
正式タイトルは『THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE』(ネオウェイブ)。
『KOF2003』の翌年に発売されたKOFシリーズの番外編。開発はノイズファクトリー。使用基板はアトミスウェイブ。初めてネオジオ以外のアーケード基板で開発されたKOFである。
発売年こそ2004年だが当時進行中のアッシュ編とは関係なく、オロチ編&ネスツ編の集大成であるドリームマッチ『KOF2002』をベースにしたアレンジ版に相当する、ストーリーの無いお祭り作品である。SNKプレイモア(当時)がネオジオからアトミスウェイブでの開発に移行するための基板性能テスト的な位置付けだったと思われる。
最終ボスは『龍虎の拳2』に登場した若い頃のギース・ハワードであり、ストーリーの無い番外編とはいえ一度未来の姿で登場したキャラクターが若返って登場すること、そもそも彼が『龍虎2』以来の登場であることは大きな話題となった。
キャラクターのビジュアルは中野友和が担当しており、全体的に女性キャラは可愛く、男性キャラはどや顔である。
(特にテリーの風貌が某漫画の主人公に近いところから「孤独のテリー」と呼ばれていたりする他、
K'については元々正しく認識していた氏に何者かが「日本人(京のクローン)」と間違った設定を吹き込んだという参考)
基板性能の向上により、背景やBGMなど演出面の質は格段に向上したが、背景やゲージ周りの色使いが派手過ぎて過去作流用のドット絵と合っていないという意見も多い。
そして何故か全キャラクターにゾンビのようなカラーバリエーションが追加されているのも特徴である(※参考画像)。
ゲームシステムは『2002』からアレンジされた独自のものになり、目立ったバグは存在しないが、新たに追加された草薙柴舟やギースが強すぎたり、『2002』で普通に使用できたキャラクターがAWカードを使用した課金コンテンツとなっているなどの不満もあり、カードの読み取り性能が悪いと言う基板の問題も相まって短期間で稼働を終える店舗も多かった。
現在はカードサービスが終了したこともあり、店舗側のオペレーターコマンドで隠しキャラクターを解放できるため、その点は改善されている。
家庭用版はPS2とXboxで発売。異常なゾンビカラーは廃止されたが、カラーエディットがあるため再現することは可能。
さらに追加キャラクターが増加し、ある1名を除いて『2002』のほぼ全員が一堂に会することになった。
システム
ヒートモード
従来の4ボタンに加え、新たに5番目のEボタンが新設されたレバー+5ボタン式。
Eボタンを押すと新システムの「ヒートモード」が発動し、体力が徐々に減少する代わりに攻撃力が増加する。
体力が1/4以下になると自動でストップし、それ以上発動できなくなる。
また、自分が動ける状態であれば再びEボタンを押すと任意で止められる他、ヒートモード中に相手の攻撃を食らっても自動で止まる。
モーションもなく地上・空中のどちらでも使えるため使いやすいが、代わりに体力を犠牲にするため諸刃の剣となる。
特に、ヒートモード中に演出の長い技を出してしまうと、演出中は一切解除できないため体力が大幅に減ってしまう。
ゲージシステム
本作では3つのモードを選択する。モードによってゲージ本数やシステム等が異なる。
スーパーキャンセルモード(SCモード)
ゲージストック数は最大3本。「MAX超必殺技」はゲージ2本消費。
独自システムとして、特定の必殺技・超必殺技へキャンセル可能な「スーパーキャンセル」が使用可能。
また、回避関連システムは「緊急回避」「クイック緊急回避」「ガードキャンセル緊急回避」「ガードキャンセル吹っ飛ばし攻撃」が全て使用可能(通常の緊急回避以外はいずれもゲージ1本消費)。
『2002』に最も近いスタンダードなモードであり初心者向けだが、尖った点のある他2つのモードに比べてやや頼りなく、「闘劇」等でのガチ対戦での使用率は低めとされる。
ガードブレイクモード(GBモード)
ゲージストック数は最大2本。「MAX超必殺技」はゲージ2本消費。
独自システムとしてゲージ1本消費のガード不能ふっ飛ばし攻撃「ガードブレイク」、直前ガードをすることで反撃可能になる「ジャストディフェンス」が使用できる。
ただし、デメリットとして「ガードキャンセル吹っ飛ばし攻撃」が使用できない(緊急回避関連の行動はGCも含めて全て可能)。
ガードブレイクでふっ飛ばした相手はワイヤーダメージになるため、そこから連続技を決めることも可能。
MAX2モード(M2)
ゲージストック数は1本のみだが、時間経過で徐々に自動回復する。
「MAX超必殺技」に加えてこのモードのみ「MAX2」も使用可能で、いずれも体力1/4以下の時にゲージ1本消費。
ただし、デメリットとして緊急回避関連の行動が一切使用できない(GC吹っ飛ばし攻撃は可能)。
特にMAX2の使用条件が『2002』よりも緩く、何もしなくてもゲージが時間経過で自動回復するためストック本数の少なさもデメリットになっておらず、さらに体力条件もヒートモードの自傷によってお誂え向きで調整可能なため、キャラクターによってはかなり強力なモードである。
登場キャラクター
チーム名 | メンバー |
---|---|
日本チーム | |
'99チーム | |
'96チーム | |
'98チーム | |
餓狼チーム | |
サイコソルジャーチーム | |
'97チーム | |
龍虎チーム | |
怒チーム | |
混合チーム | |
韓国チーム | |
女性格闘家チーム | |
ボスキャラクター | |
隠しキャラクター | |
家庭用追加キャラクター |
関連タグ
KOFXI - 次作。ナンバリングタイトルで唯一アトミスウェイブで開発された。
KOF2002 KOF2002UM - ベースになった作品と、後に発売されたそのリメイク。