路線データ
路線名 | 吉備線 |
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路線区間 | 岡山〜総社 |
路線愛称 | 桃太郎線 |
路線記号 | U |
ラインカラー | 桃色 |
路線距離 | 20.4km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 | 10駅 |
最高速度 | 85km/h |
単線区間 | 全線 |
非電化区間 | 全線 |
閉塞方式 | 自動閉塞式(特殊) |
保安装置 | ATS-SW |
運転指令所 | 中国総合指令所岡山指令所 |
ICカード乗車券エリア | ICOCAエリア:全線 |
第一種鉄道事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
概要
岡山駅(岡山県岡山市北区)と総社駅(総社市)を結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線で、地方交通線。路線名の由来は沿線の古代律令国時代の名称「吉備国」及び「吉備路」。沿線には吉備津彦神社(備前国一宮)や吉備津神社(備中国一宮)、日本三大稲荷の一つ最上稲荷等の由緒ある寺社があり、地域輸送のみならず観光路線としての機能も果たしている。
昔話としても有名な岡山県の「桃太郎」の伝説に因み「桃太郎線」の愛称が付けられている。
岡山駅〜総社駅間は倉敷駅経由の伯備線も通っているが、路線距離は吉備線の方が短いものの所要時間は伯備線の方が短い。
LRT化計画
全線が非電化単線のローカル線といえど増発や新駅設置で一定の利用者数が見込める為、2003年(平成15年)からLRT化及び岡山電気軌道との直通運転が検討されている。2018年(平成30年)にJR西日本、岡山市、総社市三者間での合意に至り、運営主体をJR西日本として2028年(令和10年)頃の開業を目指していたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる財政悪化の影響で計画は一時凍結されている。
なお同時期にLRT化が検討されていた富山港線は2006年(平成18年)に富山ライトレールの路線としてLRT化され、2020年(令和2年)に富山地方鉄道へ移管された。
沿革
- 1904年(明治37年)11月15日:中国鉄道(現・中鉄バス)の路線として岡山駅〜湛井駅間及び岡山駅(中鉄)、三門駅、一ノ宮駅、吉備津駅、稲荷駅、足守駅、総社駅(初代)、湛井駅開業。
- 1908年(明治41年)4月20日:服部駅開業。
- 1911年(明治44年)5月1日:中国鉄道稲荷山線稲荷駅〜稲荷山駅間及び平山停留場、稲荷山駅開業。
- 1912年(明治45年)4月1日:稲荷山停留場廃止。
- 1914年(大正3年)2月25日:大安寺仮停留場開業。
- 1915年(大正4年)7月1日:大安寺仮停留場が停留場に昇格。
- 1916年(大正5年)2月1日:一ノ宮駅が備前一宮駅に改称。
- 1925年(大正14年)2月17日:総社駅〜湛井駅間及び湛井駅廃止。
- 1925年8月7日:総社駅〜西総社駅間延伸及び西総社駅(中鉄)開業。
- 1928年(昭和3年)11月23日:大安寺停留場が駅に昇格。
- 1931年(昭和6年)2月9日:稲荷駅が備中高松駅に改称。
- 1937年(昭和12年)7月10日:常昌院プール前仮乗降場開業。
- 1937年9月1日:常昌院プール前仮乗降場廃止。
- 1944年(昭和19年)1月10日:稲荷山線及び稲荷山駅休止。
- 1944年6月1日:吉備線が戦時買収に伴い国有化。三門駅が備前三門駅に改称。稲荷山線及び稲荷山駅廃止。
- 1959年(昭和34年)10月1日:総社駅(初代)が東総社駅に改称。
- 1959年11月1日:西総社駅が総社駅(2代)に改称。
- 1970年(昭和45年)2月1日:貨物営業廃止。
- 1971年(昭和46年)3月21日:無煙化。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴いJR西日本が第一種鉄道事業者として継承。
- 1991年(平成3年)4月1日:一部列車でワンマン運転開始。
- 2003年:LRT化の検討開始。
- 2007年(平成19年)9月1日:「ICOCA」を全線で導入。
- 2013年(平成25年)3月16日:津山線への直通運転廃止。
- 2016年(平成28年)3月26日:路線記号及び桃太郎線の愛称制定。
- 2018年4月4日:JR西日本、岡山市、総社市三者間でLRT計画の合意形成。
- 2020年9月:駅ナンバー導入。
- 2021年(令和3年)2月7日:新型コロナウイルス感染症パンデミックに伴う財政悪化により、LRT計画の中断を発表。
- 2021年3月13日:全列車ワンマン化。
運行形態
優等列車は設定されておらず全てワンマン運転の普通列車で運行される。2013年3月15日まで朝に1本津山線法界院駅までの直通運転を行っていたが、廃止後は全列車が吉備線内で完結している。
基本的には全線通しの運行で、朝に平日2往復・土休日1往復のみ岡山駅〜備中高松駅間の区間列車が設定されている。
列車間隔はラッシュ時は毎時2本、日中は毎時1本。
また年末年始には前述の寺社への参拝客輸送の為岡山駅〜備中高松駅間での終夜運転及び、備中高松駅〜総社駅間では終列車繰り下げと始発列車繰り上げが実施されている。
駅一覧
現存区間
駅番号 | 駅名 | 乗換路線 | 備考 |
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JR-U01 | 岡山 | ||
JR-U02 | 備前三門 | 列車交換不可 | |
JR-U03 | 大安寺 | ||
JR-U04 | 備前一宮 | 列車交換不可 | |
JR-U05 | 吉備津 | ||
JR-U06 | 備中高松 | 当駅発着あり | |
JR-U07 | 足守 | 列車交換不可 | |
JR-U08 | 服部 | 列車交換不可 | |
JR-U09 | 東総社 | ||
JR-U10 | 総社 |
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廃止区間
旧線(1925年2月17日廃止)
中国鉄道稲荷山線(1944年6月1日)
現存区間の廃止駅
- 常昌院プール前仮乗降場(吉備津駅〜備中高松駅間):1937年9月1日廃止。
使用車両
全て岡山気動車区→後藤総合車両所岡山気動車支所所属。
現在の使用車両
国鉄時代から運用されている気動車。
過去の使用車両
国鉄時代から民営化初期に運用されていた気動車。
なお実際に運用されていた車両の塗装はイラストの「一般色」ではなく「朱色5号(首都圏色)」。