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食中毒の一覧の編集履歴

2016-01-30 15:33:38 バージョン

食中毒の一覧

しょくちゅうどくのいちらん

ここでは食中毒の原因となる細菌・ウイルス・植物・動物を紹介していく。

ここでは食中毒の原因となる細菌ウイルス植物動物を紹介していく。

  • 【】で囲まれた細菌ウイルス感染症としての側面もあり、人から人へ伝染することもある。
  • 太字で記された細菌やウイルスに感染したり、太字で記されたを摂取した場合、重篤な状態に陥り死亡することもある。

細菌やウイルスによる食中毒

大腸菌は通常、ヒト哺乳動物に生息する無害な細菌だが、なかには下痢を起こすものもあり、「病原性大腸菌(びょうげんせいだいちょうきん)」と呼ぶ。生水や井戸水を飲むことで感染することが多い。発熱腹痛下痢といった典型的な食中毒症状を起こす。

病原性大腸菌のなかで特に危険な種類の細菌。O157O111O104などの菌種があり、特にO157は漫画もやしもん』で擬人化されるほど有名。

赤痢菌と同じくらいの毒性・感染力を持ち、ベロ毒素という猛毒を産生する(これはフグ毒やサリン青酸カリよりも毒性が強かったりする)。

この菌はが保有していることが多く、そのため牛のに汚染された食品(特に牛肉)を食べることで感染する。

主な症状は腹痛と下痢で、「虫垂炎に匹敵する激しい腹痛」や「血便を伴う激しい下痢」となることがある。ときに溶血性尿毒症症候群(HUS)という重い合併症を起こし、腎臓血液に深刻なダメージを与えることがある。重症化しやすく、入院して治療を受けることも少なくない。

予防方法としては、食品を十分に加熱すること、十分にを洗うことが大切である。

主に爬虫類が保有していることが多い菌。主な原因食品は生卵生肉。また、ネコなどのペットから感染した事例もある。

主な症状は発熱(40℃近い高熱になることが多い)、頭痛、腹痛、激しい下痢、嘔吐。通常、1週間程度で回復する。

予防のためにはは十分に加熱し、また、動物に触った後はきちんと手を洗うこと。

主にに生息する魚介類が保有している菌。そのため海産物を生で食べることで感染する。

主な症状は激しい腹痛、下痢、嘔吐。通常、3日程度で回復する。

予防方法は海産物の生食を避け、加熱調理すること。

最近急速に患者が増えている食中毒菌。主にが保有しており、生の鶏肉や牛肉が原因となることが多い。また、まな板包丁を介して野菜に付着することがある。

主な症状は発熱、腹痛、下痢。鶏肉を生で食べた後に下痢になった場合、ほとんどこの菌が原因。比較的軽症で、3日程度で回復することが多い。

予防方法は肉類の加熱調理。また、肉を調理した後のまな板や包丁はよく洗ってから再利用すること。

細菌性赤痢病原体発展途上国海外旅行した人に多く、日本国内での発生はまれ。主な症状は発熱・腹痛・下痢で、重症の場合は真っ赤な血便が出る。赤痢という名前は、この血便に由来する。重症化しやすく、また、人から人へ伝染することもあるため、場合によっては隔離入院が必要。

コレラの病原体。生物学的には腸炎ビブリオの親戚。赤痢菌同様、海外での発生が多い。主な症状は下痢と嘔吐。重症の場合は「米のとぎ汁のような真っ白い下痢便」が出て、急速に脱水症状に陥る。赤痢菌同様、重症の場合は隔離入院が必要。

腸チフスパラチフスの病原体。生物学的にはサルモネラ菌の親戚。赤痢菌やコレラ菌と同様、海外で多発している。この菌はに入った後、血液中に侵入する(敗血症)。食中毒ではあるが下痢はあまりみられず、高熱・頭痛・発疹といった症状が中心。腸に穴があくと非常に危険。

この菌はヒトの皮膚粘膜に広く生息している、通常は無害な菌だが、傷口があるとショックを起こして病原性を有するようになる。

手にがある人が調理したおにぎりサンドイッチなどが原因となることが多い。なお、この菌は食品中で毒素を産生するため、食品に細菌がいなくても発症することがある。

主な症状は激しい嘔吐だが、24時間以内に回復することが多い。手に傷がある人(特に化膿している場合)は調理に関わらないことが重要な予防方法である。

に広く生息する細菌。この菌が産生する毒素(ボツリヌストキシン)は極めて毒性が高く、細菌が産生する猛毒の中で最も危険なものである(ベロ毒素以上の毒性)。この菌は空気酸素を嫌うため、空気のない密閉された空間で増殖する。発生件数こそ少ないが、致死率はかなり高い(10%以上)ので注意。缶詰などの加工食品や蜂蜜が原因となることが多い。なお、この菌は食品中で毒素を産生するため、食品に細菌がいなくても発症の可能性あり。主な症状は嘔吐、ものが見えにくくなる、ものが飲み込めなくなる、ろれつが回らない、めまい、筋肉麻痺などの神経症状。最終的には呼吸ができなくなる。

食中毒を起こすウイルスの代表格。牡蠣などのを生で食べることで発症することが多いが、便や吐物を介して人から人へ伝染することもある。

主な症状は嘔吐と下痢。比較的軽症で、3日以内に回復する。

十分な加熱調理と手洗いで予防しよう。

主に赤ちゃんに下痢を起こすウイルス。ノロウイルスに比べて重症化しやすく、赤ちゃんがいる家庭にとっては危険なウイルス。

主な症状は下痢・嘔吐・発熱。下痢は激しく、真っ白い便が出ることがある。急速に水分が失われるため脱水症状に陥りやすく、心臓腎臓などに合併症を起こすこともある。

ワクチンで予防できる。

A型肝炎の病原体。生の魚介類が原因となることが多い。海外での発生が多く、日本では稀。

肝臓炎症を起こし、発熱・が黄色っぽくなる(黄疸)・食欲低下・嘔吐・下痢などの症状があらわれる。ワクチンで予防可能。

E型肝炎の病原体。野生動物の肉を生で食べることで感染する。海外での発生が多い。A型肝炎と同じような症状があらわれるが、「妊婦がかかると重症化しやすい」「ワクチンで予防できない」といった違いがある。

有毒植物による食中毒

毒草の代表格。アコニチンという毒素を含む。嘔吐、のしびれ、呼吸困難などの症状があらわれ、最終的には心臓が停止し死亡する。

毒を含むきのこを食べて中毒を起こす。症状はきのこの種類や食べた量により異なるが、重症の場合はコレラのような激しい下痢・肝臓や腎臓の深刻な障害から死に至ることもある。

毒キノコによる中毒のほとんどは、自己流で鑑定して食べた結果発生したものである。素人判断はやめて、食用と確実に判断できないキノコは絶対に食べてはいけない。

ジャガイモは表皮や芽にソラニンという毒素を含む。頭痛、腹痛、嘔吐、下痢などの症状があらわれる。ジャガイモは表皮や芽を取り除いてから食べよう。

有毒動物による食中毒

高級食材として知られるフグは、内臓にテトロドトキシンという毒素を含む。唇や舌のしびれ、嘔吐、歩行困難などの症状があらわれ、最終的には呼吸ができなくなり死に至る。

フグの調理には専用の免許である都道府県が発行する「ふぐ調理師免許」が必要となる。素人の調理は非常に危険なので絶対にしないこと。

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