オクタン
おくたん
曖昧さ回避
- 炭化水素の一種。C8H18。
- 『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター(モンスター)の一種。本項で解説
- 『ApexLegends』のキャラクター→オクタン(APEX)
基礎データ
概要
鉄砲魚から進化したタコのポケモン。これ以上に予想外な進化をしたポケモンは他に存在しない。
しかも、特殊な道具を使って進化させるストライクやポリゴンなどと違ってこちらはレベルアップで普通に進化する。
ポケモンをよく知らない人がテッポウオとオクタンを無関係と思っても、何もおかしくない程の変わり様である。
これについてはLEGENDSアルセウスの図鑑説明でもネタにされており、ポケモン世界でも長い間テッポウオの進化系だと信じられていなかったらしい。
「何かを噴射する水棲動物」で「吸盤を持つ」事以外に共通点がないが、最近になってモチーフが実は"戦車"であることが判明した(後述)。
捕食や攻撃を行える口は普通に顔から突き出ている部分で、8本脚の中心にある現実のタコとは異なる。
一方、岩穴やツボに潜り込むのが好きという実際のタコと同じ面もあり、眠気に襲われた際は、他のポケモンの住処をナチュラルに横取りする生態を持っている。
頭は非常に硬く、吸盤で相手にからみついてからひたすら打ち据える。それでもかなわないときや反撃された際は口から墨を吐いて逃げる。
その墨は相手の嗅覚を鈍らせる成分が含まれている他、現実のイカスミよろしく独特のコクを持つため一部の料理にも使われるらしい。実際、『LEGENDSアルセウス』では、オクタンのスミを料理に使いたいという依頼がある。
自身の名前が入った準専用技「オクタンほう」の使い勝手は正直微妙……
しかしロマンはある。ちなみにタッツーも覚える。
ちなみに勘違いされがちだが、えんまくは使えない(『ポケモンカードe』では使用技に採用されたが)。
また、おそらく「きあいのハチマキ」が一番似合うポケモンでもある。
『ポケモンサンデー』ではゴルゴ所長のエースとして、並み居る伝説ポケモンを気合でなぎ倒す縦横無尽の活躍をした。
そんな強運の持ち主だからか、第五世代では隠れ特性として運要素が強い特性「ムラっけ」を手に入れた。
※…金・銀のベータ版とされるものが2018年6月頃に発見・流出され話題となったが、オクタンの没デザインがヘルメット状の頭部を持ち、戦車砲を思わせるものとなっていた。触手のポーズも戦車のキャタピラに見える。なお、テッポウオとオクタンはゲームフリークが手がけた「パルスマン」の敵キャラのデザインが元だともいわれている。
進化前が銃なので武器の進化という意味で共通点が見いだされたことになる(テッポウオ→鉄砲+魚、オクタン→オクトパス+タンク)。
よって名前の由来は少なくともオクトパス+たん(接尾語:〇〇ちゃんの意)ではない。
英語圏をはじめとする欧州では「Octillery」と表記され、これはoctopus+artillery(大砲)に由来する(そのまんまオクタンほうを表現したネーミングであると言える)。一方で中国名は「章鱼桶」だが、意味はタコ+樽。樽流し漁が由来かと思われる。
なお、色違いは緑がかった黄色。実際のタコも茹で上がる前はこんな感じの褐色じみた色である。
また、ガラル消防署のマークは消防服を着たオクタンが採用されている。
ゲーム上における特徴
登場当初はテッポウオの進化からでしか入手できず(HGSSでも野生出現しない)、エメラルドではサファリゾーンのエリア6でしか入手できないちょっとしたレアポケモンであった。
『ダイヤモンド・パール』からはすごいつりざおで釣れるポケモンの常連として登場するようになった。
ただし、第5世代やUSUMでは釣りでは出現するものの、前者では魚影に向かって釣りをする、後者ではテッポウオに助けを呼ばせるという手間のかかる条件になっていた。
本来は海中に住むポケモンだが、無論、陸上でも活動できる。第8世代ではみずタイプのないタコモチーフの後輩が登場した事を受け、先輩としての意地を見せてやる!と言わんばかりに9番道路の草むらに出現する(釣り以外で野生出現するのはXYのフレンドサファリ以来)。
周りにはドヒドイデやガメノデス、バチンウニなどの陸上OKな海産物ポケモンも出現するのでカオスさとお得感が増している。極め付けにはワイルドエリアの湖にも出現する…タコってなんだっけ…?
9番道路に関してはタコは寒い海域では巨大になるものもいる為、出現地としては間違ってはいない。それにしても湖って…進化前のテッポウオが淡水魚モチーフなのでありえないことも無いが…何せタコなので異物混入感が半端ないのである。
以降の作品ではシンボルエンカウントが当たり前となった。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
75 | 105 | 75 | 105 | 75 | 45 |
「こうげき」と「とくこう」が高めでかなり鈍足。耐久力は並。
両刀型の種族値は、合計種族値に恵まれないと足を引っ張ると言われる事もあるが、オクタンの場合は特性に「ムラっけ」があり、多少補える。
活躍させるには何らかの形ですばやさを補ってやる必要がある……というか、鈍足もこのくらいになると「諦めがつく」「逆に長所」と受け取る人も少なくはないだろう。
「ムラっけ」に賭けてもよいが、確実に行うなら自力で覚える「でんじは」や、味方の「トリックルーム」(ダブル以上)がよい。
オクタンの攻撃のメインである噴射口は、あり得ないほど様々な物を噴射する。
水技や光線はもちろんのこと、炎、電気、氷、超能力、光、種子、岩石、毒を含むゴミ、泥、雑音、オーロラ、命の力、霧、星に到るまで多種多様。「ロックオン」も覚えるが、鈍足アタッカーである以上、たいして旨味はない。
一方で第2世代でわざマシンが存在した「でんじほう」や発射技である「シャドーボール」や「はどうだん」とか「きあいだま」は覚えてくれないあたり、なんでも発射できるわけではないらしい(同じ砲台系のカメックスやブロスターですらあらゆるものを発射できるわけではないので仕方のない事か)。でもでんじはは覚える。
テッポウオ時代より更に器用になり、ゴースト、ドラゴン、かくとう、じめんタイプ以外の技を使いこなす(強いて挙げるなら「ちきゅうなげ」「どろかけ」も使える)。
テッポウオ時代の名残からか「とびはねる」まで使える。
反面その昔はみず技に恵まれなかったが、『HGSS』で「しおふき」を、『BW2で漸く「ハイドロポンプ」を、『USUM』では教え技で覚えられなかったアクアブレイクを『剣盾』で獲得した。
ムラっけを利用して、「ダイビング」を積み技感覚で使うこともできる。
ちなみに『XY』では、ライバル(?)のイカポケモンが現れた。一応「シグナルビーム」を撃ち込めばこちらの勝ちにできる。
またダイヤモンド・パールでは、でんきタイプのジムリーダー・デンジの手持ちに何故かこいつがいる。おそらくシンオウ地方にいるでんきタイプが少なかったせいなのだろうが、オーバのミミロップといい謎の人選(?)である。
プラチナではでんきタイプのポケモンが増えたためか手持ちから居なくなった。
第8世代では新アイテム「だっしゅつパック」を用いたコンボで注目された。だっしゅつパックは能力が下がった時に控えに戻るというアイテムで、一見ムラっけとは相性最悪に思えるが、逆に1回行動した後必ず手持ちに戻るという性質を活かし、とびはねる→レパルダスのまねっこ、こごえるかぜ→バタフリーのねむりごな、アシッドボム→ポリゴンZのダウンロードなどのさまざまなコンボに繋がることができる。
本作では「シグナルビーム」が没収された為か、むしタイプの教え技として「はいよるいちげき」(ただしこちらは物理技)を覚える。字面から冒涜的なSAN値チェックの匂いがするが、気にしてはいけない。
Newポケモンスナップにも登場。
海中ではホエルコに吹き飛ばされたり、ホエルオーに追いかけられたり何かと扱いが雑。
ビーチではタコらしく岩場に生息しており、マッギョの電撃の餌食になる事も…しかしやる時はやるようで、ハブネークにスミを吐いて追い払う様子を見ることが出来る。
『LEGENDSアルセウス』では群青の海岸の磯部にオヤブン個体が陣取る姿が確認でき、バトルに持ち込むのは容易(時空の歪みではタコの癖に天冠の山麓に出現する)。
また、習得技の範囲の広さは本作でも健在で、鈍足ではあるが、様々な戦況に対応してくれること間違いなし。
ただし、こちらでは動きたくないでござる!と言わんばかりに物理技はギガインパクトしか習得しない。
ポケダンではみんなのトラウマの一体。代名詞の「オクタンほう」をはじめ、「オーロラビーム」「サイケこうせん」「ダストシュート」「バブルこうせん」「タネマシンガン」「シグナルビーム」「れいとうビーム」と遠距離攻撃技をこれでもかというほど習得し、こちらの視認できない範囲からでも容赦なく攻撃してくる。フロア数の多いそこなしうみではコイツと頻繁に遭遇し、痛い目を見たプレイヤーも多いのではないだろうか。こちらも遠距離または部屋全体技を使うか、ふしぎだま等で対処しよう。
初代のストーリーではチーム「カラミツキ」のリーダーとして登場する。
『ポケモンレンジャー』ではサマランドのキャプチャ・チャレンジに出現。しかし、やってくる事と言ったら海上に飛び出すこととくろいきりを発生させることぐらい。キャプチャ回数も2回と少なく、スコア稼ぎの餌も同然である。
最終作の『光の軌跡』にてようやくみずでっぽうとあわを使って攻撃してくるようになった。
『ポケモンマスターズ』ではズミ(19シーズン)のパートナーとして参戦している。
アニメ版
『無印』の第217話「オクタンとテッポウオ!うずまきカップよせん!!」より、赤岩島のトレーナーであるハチロウ少年のポケモンとして登場。
登場したばかりの時はテッポウオの状態で、ハチロウがカスミにバトルを申し込んだ事でサニーゴとバトルして勝利。
オクタンへの進化に成功するのだが、外見が全くの別物に変わった事で他のテッポウオ達から嫌われてしまい、酷く落ち込んで翌日の試合ではあっけなく敗北してしまう。
完全に自己嫌悪に陥ったオクタンは、壺の中に閉じこもってしまう日々を送っていたが、ロケット団3人組によって仲間だったテッポウオ達が連れ去られてしまった際、彼らの運転するトレーラーに張り付く形で追跡。
港に辿り着いたオクタンは、テッポウオ達を助ける為に奮闘し、その姿を見たテッポウオ達はオクタンを助ける為に行動する事になり、ようやく仲間として認めて貰える事になった。
その影響かロケット団を撃退した後、他のテッポウオ達も皆オクタンへと進化した。
AG編第160話「ゴンベのデビュー戦!ハーリーと真剣勝負!!」ではハーリーの手持ちとして登場。
使用技はだいもんじ、ねむる、ヘドロばくだん、オクタンほう、からみつくとバラエティに富む。
ちなみに、ハーリーは子供の頃にオクタンウインナーをハルカそっくりの女の子に食べられた過去を持っていたりするなどオクタンとは浅からぬ関係がある。
DP編ではフタバ祭りやシンオウリーグで「オクタン焼き」なる食べ物をムコニャが売っていたが、たこ焼きではなくどちらかといえばたい焼きのような名前の由来になったものを模した食べ物であった(たこ焼きよろしく、爪楊枝に刺して食べるほどの大きさの模様)。
サン&ムーン編第117話「」ではマリエシティ名物として「オクタン焼き」が久々に登場。
ハチマキを巻いたオクタン本人が複数ある手足を活かして調理から盛り付けまでこなしている。
DP編とは違ってどう見ても団子のように串に刺したたこ焼きにしか見えない(よく見ると足のようなものが伸びている)。