その他曖昧さ回避
- 川崎競輪場で開催される「桜花賞・海老澤清杯」。
その他廃止されたものや他競技も含めていくつか存在。
概要
現在は例年4月上旬に阪神競馬場芝1,600mで開催されるGⅠ競走。
JRAの3歳牝馬三冠レース(桜花賞・優駿牝馬・秋華賞)の一冠であり、
優勝馬には「桜の女王」の称号が与えられる
また5着までに入ると、優駿牝馬(オークス)への優先出走権が付与。
ファンファーレは京都競馬場や中京競馬場でも流れる宮川泰作曲の西日本地区GⅠファンファーレ。桜花賞での生演奏に限り2010年代中頃まで最後の小節を1音で延ばすアレンジされていたが、それ以降は通常の旋律での演奏に変えられている。
- 桜花賞アレンジ版生ファンファーレ(2010年)
歴史
1939年、イギリスのクラシックレース1000ギニーを手本に、「中山4歳牝馬特別競走」の名称で創設。 中山競馬場芝1800mで開催。1945、46年休止。
1947年、桜花賞に改称、1949年までは京都競馬場芝1600mで開催。
1950年からは阪神競馬場芝1600mで開催。
グレード制を導入した1984年にJRAのGⅠに格付け。
1999年までは春のGⅠレース開幕戦だった(2000年からは高松宮記念が3月開催)。
2004年から外国産馬も出走可能になった。
2007年にはJpnⅠにグレードの表記を変更。
2010年に国際競走に指定され、外国調教馬・外国産馬が最大9頭まで出走可能となり、グレードの表記も国際格付けのGⅠとなった。
競走条件
出走資格:サラ系3歳牝馬(出走可能頭数:最大18頭)
JRA所属馬
地方競馬所属馬(後述)
外国調教馬
負担重量:定量(55kg)
出馬投票を行った馬のうち優先出走権(次節参照)を持つ馬から優先して割り当て、その他の馬は収得賞金の多い順に出走できる。
トライアルレース
桜花賞への優先出走権が付与されるレースは以下の通り。
アネモネステークスは唯一の「リステッド競走」かつ「関東圏開催の桜花賞トライアル」。
歴代優勝馬
☆:牝馬三冠達成
★:二冠達成(「樫」はオークス、「菊」は菊花賞(1969年まで)、「ビ」はビクトリアカップ(1970年-1975年)、「エ」はエリザベス女王杯(1976年-1995年)、「秋」は秋華賞]][[(1996年-)との二冠を表す)
R:レースレコード。
回 | 年 | 馬名 | 冠 | 鞍上 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
昭和時代 | 1800m戦 | ||||
第1回 | 1939年 | ソールレデイ | 石毛彦次郎 | 後にクラシック馬初の障害転向 | |
第2回 | 1940年 | タイレイ | 保田隆芳 | R 1:56 4/5 | |
第3回 | 1941年 | ブランドソール | 阿部正太郎 | R 1:54 2/5 | |
第4回 | 1942年 | バンナーゴール | 宮沢今朝太郎 | ||
第5回 | 1943年 | ミスセフト | 佐藤勇 | オークスはクリフジの2着 | |
第6回 | 1944年 | ヤマイワイ | 前田長吉 | R 1:55 0/5 | |
昭和時代 | マイル戦 | ||||
第7回 | 1947年 | ブラウニー | ★(菊) | 武田文吾 | 1:42 1/5 桜菊二冠 ダービー3着 |
第8回 | 1948年 | ハマカゼ | 八木沢勝美 | R 1:41 1/5 菊花賞2着 | |
第9回 | 1949年 | ヤシマドオター | 八木沢勝美 | R 1:40 3/5 秋天牝馬 | |
第10回 | 1950年 | トサミツル | 境勝太郎 | ||
第11回 | 1951年 | ツキカワ | 清田十一 | R 1:39 1/5 | |
第12回 | 1952年 | スウヰイスー | ★(樫) | 保田隆芳 | R1:38 3/5 菊2着 安田賞連覇 |
第13回 | 1953年 | カンセイ | 森安弘明 | ||
第14回 | 1954年 | ヤマイチ | ★(樫) | 八木沢勝美 | 菊3着 |
第15回 | 1955年 | ヤシマベル | 清田十一 | クモノハナの全妹 | |
第16回 | 1956年 | ミスリラ | 柴田不二男 | オークス2着 | |
第17回 | 1957年 | ミスオンワード | ★(樫) | 栗田勝 | 菊10着 秋天2着 |
第18回 | 1958年 | ホウシユウクイン | 上田三千夫 | オークス3着 | |
第19回 | 1959年 | キヨタケ | 蛯名武五郎 | R 1:38.3 | |
第20回 | 1960年 | トキノキロク | 杉村一馬 | 同期スターロツチ | |
第21回 | 1961年 | スギヒメ | 諏訪真 | ||
第22回 | 1962年 | ケンホウ | 野平好男 | ||
第23回 | 1963年 | ミスマサコ | 瀬戸口勉 | 桜花賞史上最高配当 単勝57.3倍 | |
第24回 | 1964年 | カネケヤキ | ★(樫) | 野平祐二 | 菊5着(シンザンと二冠対決) |
第25回 | 1965年 | ハツユキ | 加賀武見 | ||
第26回 | 1966年 | ワカクモ | 杉村一馬 | テンポイントの母 | |
第27回 | 1967年 | シーエース | 高橋成忠 | ||
第28回 | 1968年 | コウユウ | 清水出美 | R 1:37.6 | |
第29回 | 1969年 | ヒデコトブキ | 久保敏文 | R 1:36.6 2着トウメイ | |
牝馬三冠確立 | ビクトリアカップ創設 | ||||
第30回 | 1970年 | タマミ | 高橋成忠 | “美少女” | |
第31回 | 1971年 | ナスノカオリ | 嶋田功 | ||
第32回 | 1972年 | アチーブスター | ★(ビ) | 武邦彦 | 未登録でオークス回避 |
第33回 | 1973年 | ニットウチドリ | ★(ビ) | 横山富雄 | R 1:35.4 オークス2着 |
第34回 | 1974年 | タカエノカオリ | 武邦彦 | ラストラン(屈腱炎で引退) | |
第35回 | 1975年 | テスコガビー | ★(樫) | 菅原泰夫 | R 1:34.9 大差勝ち「後ろからはなんにも来ない!」 VC回避 |
エリザベス女王杯創設 | |||||
第36回 | 1976年 | テイタニヤ | ★(樫) | 嶋田功 | エリ女4着 |
第37回 | 1977年 | インターグロリア | ★(エ) | 福永洋一 | オークス14着 77牝馬三強 |
第38回 | 1978年 | オヤマテスコ | 福永洋一 | ||
第39回 | 1979年 | ホースメンテスコ | 佐々木晶三 | ||
第40回 | 1980年 | ハギノトップレディ | ★(エ) | 伊藤清章 | オークス17着 華麗なる一族 |
第41回 | 1981年 | ブロケード | 柴田政人 | どろどろ不良馬場「金襴緞子が泥にまみれてゴールイン」 | |
第42回 | 1982年 | リーゼングロス | 清水英次 | ||
第43回 | 1983年 | シャダイソフィア | 猿橋重利 | オークス回避しダービー挑戦17着 | |
グレード制導入 | |||||
第44回 | 1984年 | ダイアナソロン | 田原成貴 | 日本初のGⅠ馬 | |
第45回 | 1985年 | エルプス | 木藤隆行 | ||
第46回 | 1986年 | メジロラモーヌ | ☆ | 河内洋 | 史上初の牝馬三冠(完全三冠) |
第47回 | 1987年 | マックスビューティ | ★(樫) | 田原成貴 | 8馬身差勝ち エリ女2着 |
第48回 | 1988年 | アラホウトク | 河内洋 | R 1:34.8 | |
平成時代 | |||||
第49回 | 1989年 | シャダイカグラ | 武豊 | 武豊父子制覇 | |
第50回 | 1990年 | アグネスフローラ | 河内洋 | 無敗桜花賞馬 オークス骨折2着引退 | |
第51回 | 1991年 | シスタートウショウ | 角田晃一 | 無敗桜花賞馬 イソノルーブル落鉄事件 | |
第52回 | 1992年 | ニシノフラワー | 河内洋 | ||
第53回 | 1993年 | ベガ | ★(樫) | 武豊 | 「花曇りの空に一等星輝きました」 エリ女3着 |
第54回 | 1994年 | オグリローマン | 武豊 | オグリコール再び | |
第55回 | 1995年 | ワンダーパヒューム | 田原成貴 | R 1:34.4 | |
秋華賞設立 | |||||
第56回 | 1996年 | ファイトガリバー | 田原成貴 | R 1:34.4(レコードタイ) | |
第57回 | 1997年 | キョウエイマーチ | 松永幹夫 | ||
第58回 | 1998年 | ファレノプシス | ★(秋) | 武豊 | R 1:34.0 オークス3着 |
第59回 | 1999年 | プリモディーネ | 福永祐一 | 福永祐一父子制覇「父よ見てくれ!福永佑一プリモディーネであります!」 | |
第60回 | 2000年 | チアズグレイス | 松永幹夫 | ||
第61回 | 2001年 | テイエムオーシャン | ★(秋) | 本田優 | オークス3着 |
第62回 | 2002年 | アローキャリー | 池添謙一 | ||
第63回 | 2003年 | スティルインラブ | ☆ | 幸英明 | R 1:33.9 史上2頭目の牝馬三冠 |
第64回 | 2004年 | ダンスインザムード | 武豊 | R 1:33.6 | |
第65回 | 2005年 | ラインクラフト | 福永祐一 | R 1:33.5 3着デアリングハート(M.デムーロ。イラスト奥・黄色の帽子) ※2着シーザリオ。15年後、2、3着馬の孫が無敗牝馬三冠を達成し、優勝馬の鞍上は同年誕生の無敗三冠馬の子で無敗三冠を達成。 | |
第66回 | 2006年 | キストゥヘヴン | 安藤勝己 | 「アドマイヤキッスではありません!こちらのキスでした!」 | |
第67回 | 2007年 | ダイワスカーレット | ★(秋) | 安藤勝己 | オークス熱発回避 |
第68回 | 2008年 | レジネッタ | 小牧太 | ||
第69回 | 2009年 | ブエナビスタ | ★(樫) | 安藤勝己 | 秋華賞3着 |
第70回 | 2010年 | アパパネ | ☆ | 蛯名正義 | R 1:33.3 史上3頭目の牝馬三冠 |
第71回 | 2011年 | マルセリーナ | 安藤勝己 | ||
第72回 | 2012年 | ジェンティルドンナ | ☆ | 岩田康誠 | 史上4頭目の牝馬三冠(全て2着ヴィルシーナ) |
第73回 | 2013年 | アユサン | C.デムーロ | 初の外国人騎手制覇 | |
第74回 | 2014年 | ハープスター | 川田将雅 | ベガの孫 ディープインパクト産駒4年連続優勝 (2015年の出走馬) | |
第75回 | 2015年 | レッツゴードンキ | 岩田康誠 | エルプス以来30年ぶり逃切 | |
第76回 | 2016年 | ジュエラー | M.デムーロ | 2着シンハライトとハナ差 | |
第77回 | 2017年 | レーヌミノル | 池添謙一 | ||
第78回 | 2018年 | アーモンドアイ | ☆ | C.ルメール | R 1:33.1 史上5頭目の牝馬三冠 九冠馬 |
令和時代 | |||||
第79回 | 2019年 | グランアレグリア | C.ルメール | R 1:32.7 | |
第80回 | 2020年 | デアリングタクト | ☆ | 松山弘平 | 史上初無敗牝馬三冠 テビュー3戦目で制覇(史上3頭目) |
第81回 | 2021年 | ソダシ | 吉田隼人 | R 1:31.1 白毛馬初のクラシック制覇 | |
第82回 | 2022年 | スターズオンアース | ★(樫) | 川田将雅 | 二冠牝馬 |
桜花賞ア・ラ・カルト
- 1986年~1996年までの11年間のうち、ちょうど中間にあたる1991年を除くと武豊、河内洋、田原成貴の3人で10勝を挙げている(前後1年を挟むとグレード制が施行された1984年以降の15年間で8割の12勝がこの3人になる)ほか、2006年から2011年までの6年間で安藤勝己騎手が4勝を挙げるなど、勝利騎手が偏る傾向にある。
関連項目
3歳牝馬クラシック三冠レース
3歳クラシック三冠レース
牝馬限定GⅠ