概要
2022年9月13日のニンテンドーダイレクトで発表された、『ファイアーエムブレム』シリーズの最新作。2023年1月20日に発売。
前作『風花雪月』から約3年半ぶりの完全新作であり、対応ハードは前作に引き続きNintendoSwitchとなっている。
「エンゲージ」というタイトルから連想されるとおり、指輪がキーアイテムとなる。完全新作作品であるものの、過去作品の歴代キャラクターたちが登場し、本格的にストーリーに関わり、共闘、さらには彼らと合体する展開が特徴となる。
ストーリー
竜と人間が生きる地「エレオス大陸」。
千年前、世界を滅ぼさんとする「邪竜」との戦争が勃発。
人々は異界の英雄「紋章士(エムブレム)」の力を借り、長きにわたる戦いの末、邪竜の封印に成功。
世界は安寧を取り戻していた。
しかし、時が経つにつれ封印の力は弱まり、ついに邪竜復活の兆しが現れたとき、主人公は千年の眠りから目を覚ます。
神竜の王である母の願いを受け継いだ主人公は、かつて共に戦った紋章士たちが宿る12個の指輪を集める旅に出るのだった。
(任天堂公式サイトのストーリー紹介より引用)
システム
難易度とモード
前作と同じように、ノーマル・ハード・ルナティックの3種類の難易度から選択が可能。モードも前作と同様に、倒れた仲間が次の章で復帰する「カジュアル」と倒れた仲間は戻らない「クラシック」の2種類。ゲーム中はより低い難易度に下げる事と、クラシックからカジュアルへの変更のみ可能。
武器
記載内容がかなり多いため、小分けにする。
武器種
シリーズお馴染みの剣・槍・斧・弓・魔道書・杖に加え、『暁の女神』に登場した短剣が復活。さらに前作に登場した格闘が体術と名を変えて続投した。
短剣はダメージを与えることで相手を「毒」にさせられる武器種であり、『if』の暗器・手裏剣が持っていたデバフ効果を引き継ぐ形になった。
体術は勇者武器と同じように、自分から攻撃した時に2連続攻撃が出来る武器種。なお前作の格闘と異なり素手で戦うことは出来なくなったほか、連続攻撃を行わない体術も存在する。
また、『聖戦の系譜』から実装されていた「大剣」「大槍」「大斧」といった大振りな武器にスマッシュの機能が新たに実装された。内容は後述。
ブレイク
『if』以来の実装である三すくみ(剣は斧に、斧は槍に、槍は剣に強く、体術は弓と魔道書と短剣に強い)に追加された新たな機能であり、「相性が有利な武器」で「自分から攻撃し、ダメージを与える」事で発生する。その効果はその次の戦闘で反撃できないというとんでもないものであり、反撃が怖い相手に対してもブレイクを狙う事で安心して攻撃できるようになった。逆に言えば、相性が不利な相手からの攻撃に対する警戒の必要性は過去作と比べても大幅に増した。
なお、復活の石(前作でいうHPストック)を使わせた場合は、ブレイク状態が一度リセットされ、次の戦闘でも普通に反撃してくるので注意。
スマッシュ
「てつの大剣」や「てつの大槍」、「てつの大斧」といった大振りな武器に実装された追加効果。その効果はこちらから攻撃した時、必ず後攻になる代わりに、敵を1マス後退させ、後退した先に他のユニットや壁といった障害物があった場合、ブレイクさせるといったもの。これによって過去作では不遇気味だった大剣を使うメリットが生まれた。しかし、これらの武器は追撃を行うことが出来ないというデメリットも存在する。
戦闘スタイル
「兵種」に追加された新たな区分。毎度お馴染み「歩行・騎馬・重装・飛行」の四つの区分をさらに細分化し、全部で八つになった。内訳は以下の通り。
【竜族】エンゲージ時に追加の効果が必ず付与
【騎馬】移動可能な距離が長い
【魔道】地形効果による敵の回避の+補正を無効
【気功】自身のHPが最大の時、最大HP20%分のダメージを受ける代わりに隣接する味方のダメージを0にする「チェインガード」が使用可能
【連携】他の味方の攻撃時、このスタイルのユニットも同じ敵を攻撃可能である場合、援護攻撃「チェインアタック」を行ってくれる
【重装】武器相性によるブレイクを無効
【飛行】地形効果や、地形の移動への影響を受けず、「歩行不可」の地形も進行可能
【隠密】地形効果で得られる+補正が二倍
紋章士
指輪に宿る、歴代のシリーズ作品に登場した英雄たちであり、今作の戦闘の目玉となる要素。
詳細は個別記事を参照。
探索
戦闘終了後に戦闘マップを探索し、仲間との会話やアイテムの採集、動物の保護ができる。
仲間との会話では様々であり、
クラシックモードで戦死者が出てしまった際、その戦死者を悔やむ様なセリフに変わることがある。
対してカジュアルモードでは撤退してしまった仲間も何ごともなかった様に登場し、しかも怪我をしているような素振りを全く見せないことがある。
登場キャラクター
キャラ名には国ごとに元ネタがある。
主人公
2つの姿から選ぶ事ができ、名前を変更することもできる。
聖地リトス
エレオス大陸の中心に位置する、神竜王ルミエルが治める神竜信仰の聖地。
作中では訪れる機会は無いが、神官達が暮らす集落がある模様。
フィレネ王国
大陸南西に位置する平和を旨とする国家。聖地リトスにも近く、神竜信仰が厚い。
花と緑に溢れ、オレンジや茶などの農業が盛んに行われている。
人名は主にヨーロッパのファッションブランドやデザイナー名に由来している。
国のイメージカラーは青。
ブロディア王国
大陸北西に位置する軍事国家。隣国イルシオンとは30年以上も前から度々戦争が起きている。
険峻な山岳地帯に位置し、鉱業や漁業が主産業の模様。
人名は主に鉱物に由来している。
国のイメージカラーは赤。
ソルム王国
大陸南西の砂漠に位置する商業国。女王制。
自由な気風の中立主義で、神竜信仰を主とするフィレネ、ブロディアと異なり神竜信仰はそれほど厚くない模様。
人名は主にイタリアのお菓子に由来している。
国のイメージカラーは黄色。
イルシオン王国
大陸北東の氷雪地帯に位置する、邪竜信仰を国教にしている宗教魔道国家。
人名は主に植物に由来している。
国のイメージカラーは緑。
グラドロン
千年前に地の底よりエレオス大陸を侵略しようとした邪竜の住まう大地。神竜と紋章士の指輪の力によって、現在はリトスの海底深くに封印されている。
数千年前に、世界を滅ぼそうと戦争をした邪竜。
今は封印されているが封印の力が弱まったことにより復活の兆しを見せる。
- 四狗 ソンブル復活のため暗躍していた面々。
ソラネル
その他
敵に襲われかけていた主人公を助けてくれた、不思議な少女。
その後も、ふとした折に主人公の前に姿を見せる。
誰かを探して旅をしているようだが……
作中に登場する敵兵。
詳細は個別記事にて。
紋章士
指輪の紋章士
- 『始まりの紋章士』マルス(CV:緑川光)
- 『響きの紋章士』セリカ(CV:東山奈央)
- 『聖戦の紋章士』シグルド(CV:森川智之)
- 『系譜の紋章士』リーフ(CV:鈴村健一)
- 『封印の紋章士』ロイ(CV:福山潤)
- 『烈火の紋章士』リン(CV:大本眞基子)
- 『聖魔の紋章士』エイリーク/エフラム(CV:水橋かおり/八代拓)
- 『蒼炎の紋章士』アイク(CV:萩道彦)
- 『暁の紋章士』ミカヤ(CV:桑谷夏子)
- 『覚醒の紋章士』ルキナ(CV:小林ゆう)
- 『選択の紋章士』カムイ(CV:佐藤聡美)
- 『風花の紋章士』ベレト(CV:小林裕介)
腕輪の紋章士(追加コンテンツ)
- 『竜姫の紋章士』チキ(CV:諸星すみれ)
- 『三鼎の紋章士』エーデルガルト/ディミトリ/クロード(CV:加隈亜衣/石川界人/豊永利行)
- 『天雷の紋章士』ヘクトル(CV:鳥海浩輔)
- 『賢風の紋章士』セネリオ(CV:村瀬歩)
- 『暗夜の紋章士』カミラ(CV:沢城みゆき)
- 『絆の紋章士』クロム/ルフレ(CV:杉田智和/細谷佳正|)
- 『英雄の紋章士』ヴェロニカ(CV:日高里菜)
コミカライズ
本作のコミカライズが最強ジャンプと少年ジャンプ+で連載される事が発表された。
関連動画
Nintendo Direct(2022年9月)
ストーリートレーラー(2022年11月)
はじめてのファイアーエムブレム(2022年12月)
拠点「ソラネル」の歩き方(2022年12月)
紹介映像(2023年1月)
備考
キャラクターの年齢設定について
解析数値を取り扱う一部の攻略サイト等ではキャラクターの年齢について記載されているが、この数値はゲーム内の仲間手帖や初回特典資料等のプレイヤーがゲーム内外にて正規の手段で確認することが出来ない内部の没データによるものと思われる。
その数値についても、1000年以上生きている神竜である主人公が17歳となっている等、ゲーム内のシナリオ描写と明確に矛盾しているキャラクターも複数いるため、没データ扱いである現状も含めて正式に採用された設定とは言いがたいので要注意。
関連タグ
任天堂 インテリジェントシステムズ ニンテンドーSWITCH SRPG
幻影異聞録♯FE:同じく過去のFEに登場する英雄をパートナーにして戦っていく作品。