注意点
賛否両論が多い案件です。偏向的・主観的・感情的な内容を書いたり、不当に内容を削除したりするのは止めましょう。
批判的になり過ぎないように心掛けましょう。
議論は、必ずコメントフォームで行い編集合戦、大規模荒らしまとめ案件になるのを防ぎましょう。
意見が異なる人との議論は冷静に行うこと。
またアニメ関係者・キャストへ何らかの意見を送る場合は、彼らの職務範囲・権限を良く理解した上で、それにふさわしい文章を送ること。
解決しない場合→荒らし記事のコメントフォームまでご連絡ください。
概要
注意:この記事は「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルALL STARS」のメインストーリー2nd Seasonのネタバレを含みます。
2020年10月31日にリリースされたラブライブ!シリーズのスマホアプリ「スクフェスALL_STARS」の2ndシーズン1話となる「第20章」ストーリー展開に、一部ファンの不満が噴出した事件。
プレイヤーの分身であり、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会部長となった『あなた』と共に、スクールアイドル達が夢を叶える。公式には「あなたと叶える物語」というテーマも定められていた本アプリ。ところが、2ndシーズンに当たる第20章から展開されたストーリーは、そのテーマを真正面より否定しラブライブ!シリーズ自体を全否定するかのような内容だったのである。
どのような内容であったのかというと、
(上記動画は公式による20章本編アーカイブ動画。当記事を閲覧する前に視聴推奨)
- スクスタちゃん(あなた)が留学より帰国。
- 新キャラ鐘嵐珠(以下ランジュ)がスクールアイドル部を設立。
- 同好会メンバー(10人)に、アイドル活動に何不自由ない環境を提供する代わりに、スクールアイドル部で自分のバックダンサーをするように要求(※但し、ランジュが実力を認めたメンバーは、1曲くらい歌わせてあげても良いと発言)。
- 朝香果林・宮下愛・三船栞子がこの要求を承諾し、同好会から部へ移籍。
- 要求を承諾しなかった残りのメンバーは、ランジュが設立した同好会監視委員会によって活動を一切出来ないようにされる。
- スクスタちゃんは帰国するまでこの状況を知らなかった(※ゲーム中では「あなたへ心配を掛けたくなかった」と説明されている)。
- 桜坂しずくも最終的に部へ移籍。
これら問題は第20章だけでとどまらず、第30章まで続く2ndシーズン全体の問題となってしまった。
主な問題点
ストーリー
廃部の危機はこれで3回目。相談や連絡が取れていないことで過去にもトラブルが起きたのにもかかわらず、また一切相談がなかったことでトラブルが起きており、展開がワンパターン且つキャラ成長が見られない。
また、オールスターというタイトルなのにもかかわらず、登場人物が偏っており、新キャラとニジガクの一部キャラで話が動いている。μ'sやAqoursはほぼ出て来ない。
桜坂しずく
移籍理由はスクールアイドル同好会とスクールアイドル部の違いを見付けて自分へ足りないものを補うため。そのため、移籍までの描写が丁寧であったが、同好会残存組が纏まり掛けていたタイミングでの移籍となったため、こちらへ至っても一部ユーザーから不満の意見が出ていた(直後にしずく自身も言い出すタイミングが悪かったと反省している)。
ちなみに、1章でもしずくが同じような理由で同好会活動を抜けており(その結果、同好会へ廃部の危機が出ていた)、成長が見られない、同好会では成長出来ないのか?等の意見もあった。
21章で同好会へ戻って来たが、直ぐに立場を変える人物として返って印象が悪くなったというユーザーもいた。
朝香果林
元々上昇志向が強い性格のため、移籍理由自体には納得の声も多かった反面、愛同様妨害を受けている同好会を見捨ててまで部へ移ったことに疑問の声も上がった。また、移籍理由についても「自分のスキルを高めるためにプロのサポートが受けられる場所へ行った」という点が一部から「素人(スクスタちゃん)では不十分」といっているようなものと捉えられ、同好会へ戻って来る理由がないといわれていた(同好会メンバーとは互いに磨き合い高め合う関係でいたいというが、この時点で同好会は活動を制限されているため磨き合いも何もない状態)。
さらに、移籍理由を聞かれた際に「友達を作りたくて同好会へ参加した訳じゃない」といいながら、「部へ移ったからといって同好会との繋がりが消えただなんて思っていない」といったり、ランジュへ対してやたらと友達として接しようとする姿勢が矛盾しているという意見もあった。
部で最高パフォーマンスを学んだはずが、23 - 24章でのトーナメントでは対決前に余裕を見せ付けながらも1回戦でかすみへ惨敗。負けた理由が分からず塞ぎ込む。彼方・エマと和解した後も「ランジュを放っておけないから」と愛と共に部へ残留したのであるが、最早部にいる意味が分からない状況へなっていた。
宮下愛
移籍理由の1つに「同好会では自由に練習出来ないから」とあり、同好会メンバーを見捨てて自分だけ練習するようなキャラではないのでは?とファンから非難の声が上がったが、23章ではなかったことにされたのか、川本美里に「同好会メンバーと勝負して勝ちたかった」と打明けている。
また、活動妨害されている同好会へ個人的な理由で勝負を仕掛けたり(完全に相手が不利な状況)、数回に渡り部の問題を同好会に助けを求めるなどの行為からサイコパス呼ばわりをされてしまった。
しかもその状況で「逆境の中でこそ真価を発揮する」「逆に燃えるじゃん、同好会から学んで行こう!」などと発言。何故同好会所属時代にそう思わなかったのか。他にも(妨害する側へ所属しながら)「同好会は障害を跳ね飛ばしてパワーアップしている」、(かすみの裏切り者呼ばわりに対し)「スクールアイドルはみんなライバルで最高の仲間だよ。所属何かどうでも良くない?」など、問題発言が多い。
また、新曲の作曲をミアに頼む(ミアがスクスタちゃんへ頼まないのか?といったのにそれを断って)ということもしている。
また、嫌がるかすみにしつこくカスカスと呼んでおり、これもいじめではないかと言われている。(とはいえ、この点は他のメディアでもある描写なので、スクスタ固有の問題というわけでもない)
ただし、これらについては誰にでも分け隔てなく接する愛の人柄をよく表しているという肯定的な意見も多い。
三船栞子
入部から2ヶ月で部へ移籍している。スクスタちゃんは留学中のため、旅立つ前日に入部したのに、帰国したら抜けていたという状況。
ランジュが初対面のスクスタちゃんへ失礼な発言をしたことについては詫びているが、その後も彼女の横暴を止める様子が見られない。
ランジュを我儘で迷惑(要約)といったと思えば、彼女は素直ですよと言ったり、言ってることが矛盾している。また、ランジュのお目付け役として部に移ったはずが、監視委員の指揮を任され、結果的に生徒会を使って同好会の活動を妨害するという生徒会長としてあるまじき行為をしている。21章ではランジュに頼まれてライブ許可証を出す描写があったことから、同好会がライブを禁止されていたのも栞子が絡んでいるのでは?という疑惑が浮上した。
一応、ランジュの暴走をある程度制してはいた。しかし、これも炎上後に判明したことなので後付け設定である可能性が高い。
また、先にも書かれているように果林・愛・栞子はスクスタちゃんへ一切相談や連絡をすることなく部へ移っておきながら何食わぬ顔で帰国直後のスクスタちゃんや他同好会メンバーへ接しており、果林と愛は同好会で作曲やコーチをしてくれたスクスタちゃんの前で部のプロによる指導を絶賛するなど、ある意味無神経なことをしている。
監視委員について一応ランジュへ意見はしていたようであるが、結局妨害を止めることは出来なかったため、一部ユーザーから「いじめを見て見ぬ振りをした」という認識をされてしまった(意見したというのもしずくとの会話の中で語られるだけで済まされ、同好会のために積極的に動く様子が描かれなかったため、このような認識をされてしまった)。
ミア・テイラー
スクスタちゃんやかすみを見下すような発言など、天才が故にプライドが高い言動が目立っていた。
立ち位置としてはランジュに無理矢理日本に連れて来られた被害者であるため、後の璃奈との和解もあり、他メンバーよりはヘイトは少な目であった。
鐘嵐珠
かなり横暴で、自分の言うことを聞かない相手にはすぐに怒り、挙げ句の果てには部屋に籠っていたミアを連れ出すためにドアを破壊するなどの行動もしている。
理事長の娘という立場を利用して、スクールアイドル部設立後、元は同好会部室であった部屋を接収して理想の部室(豪華な応接セット・高価なトレーニング機器設置)を作り上げる。
そして、同好会メンバーを部へ入れるため、彼女達のスクールアイドル活動を「学校から認可されていない」として妨害することを思い付き、その実行役として「監視委員」なる役職を設立し、同好会活動を妨害した。
また、スクールアイドルを始めたキッカケである同好会メンバーには常に好意的な反面、とある理由からスクスタちゃんへ対してはかなり敵視しており、「冴えない子(初対面の反応)」「あなたは要らない」「存在感がなくて視界へ入らなかった」など最早虐めレベルの発言をしていた。
26章以降は練習見学を許可するなど多少態度が軟化している。
理事長(ランジュの母親)
恐らく、この炎上問題の元凶の可能性が高い。
ランジュの母親はニジガク理事長を務めており、ランジュが学内で様々な特権(部室改装・外部講師の学内活動・監視委員設立)を行使出来たのはこのためである。
後に28章回想内で「自由はニジガクの基本」と発言をしていたが、スクールアイドル部から同好会への仕打ちについてはノータッチであり、娘の暴走を完全に許している(下手したら協力している可能性もある)。自由を尊重する学校とはいえ、これは倫理的に問題があり、娘が所属している部への過剰な援助・身内贔屓となってしまっている。
その他
- 酷い扱いを受けているのに、当事者(スクスタちゃん)が全く気にしていない。虐めのような行為もそんなこと程度の認識で、鈍いとかそういう問題ではなくなっている。また、スクスタちゃん自身が(主にミア関連で)自分を卑下するような発言が多く、自信を失うを通り越して卑屈ともいえる状態になっている。
- 同好会メンバーでは抜きん出た実力を有するせつ菜が24章トーナメント決勝でスクールアイドルとしては新人ランジュに敗北。一応フォローはされているものの、1STシーズンに続き新キャラの引き立て役にされてしまった。
その後どうなったか
- 監視委員会(活動妨害)→ランジュが必要ないといったため解散。栞子が同好会へ報告し、なぜか感謝されている。しかも、同好会ファンを選んだため、妨害は最小限としたといっているが、オンラインライブでは歌うことすら出来なかったメンバーがおり、矛盾している。そもそも本来なら設立時点で阻止すべき問題である。一応同好会のファンということが判明してからは彼女達もランジュ(と栞子)に振り回された被害者とする声も増えた。
- 部室などの乗っ取り→なかったことになり、普通に同好会メンバーが部室に戻っていた。監視委員解散に伴い部室も開放された可能性があるが、その後触れられることもないため真相は不明。
- 栞子→1stシーズンの件について謝罪したが、監視委員云々についての謝罪は一切なく、ランジュのフォローをするのみ。ランジュが謝罪した際も「ランジュは素直ですよ」と他人事のような態度を取っている。同好会メンバー的には元々仲間意識があるようであるが、1stシーズンから立て続けだったこともあり、一部ファンからは未だに受入れられない原因となってしまった。
- ランジュ→28章でその生い立ちが判明したことで、理解を示す声も多少増えた。29章では「同好会メンバーと仲良くなりたかっただけなのに、接し方が分からず空回りして迷惑を掛けてしまった」「自分の欲しいもの(友達)を持っているあなた(スクスタちゃん)へ嫉妬していた」と明かし、スクスタちゃんと同好会メンバーへ今までの所業を謝罪したが、当初のプロ云々やバックダンサー云々の話はなかったこととされてしまった。謝罪したので許すという声も増えたが、栞子のように2ヶ月で再び敵に回るのでは?と疑われてしまっている。
- 愛と果林→28章で移籍でなく体験入部であったことが判明し、部が解散となったことでようやく同好会に戻ってきたが、やはりというべきか一部でどの面下げてという声が上がった。部の問題を同好会に助けを求めただけ、イメージが悪くなっただけなどと一部ファンから言われており、ユニットもスクスタちゃんが一切関わっていない同好会に対抗するために組んだことにされてしまった。体験入部というのも28章に入って突然判明したため後付けではないか?と言われてしまっている。
- 同好会メンバーが「ランジュちゃん達の気持ちを理解していなかった」と謝罪。虐める側の気持ちを被害者が理解しなければいけないのか、被害者側が謝罪する意味が分からないなどと新たな問題を引起こしてしまった。
原因
実は、スクスタは、1stシーズンでも、栞子がせつ菜から生徒会長の座を奪うなど、一部ファンでも賛否が分かれる展開もあり、そのようなこともあって、栞子を演じる声優である小泉萌香に対して一部ファンから心無い否定の声が上がってしまうなどの影響を残すなど、賛否両論ある結末となっていた。また、1stシーズンでは、余り出番が少なかったキャラも存在していた。
その中で、シナリオライターを担当していた雨野智晴氏は、以下のツイートで発言していた。
その発言もあり、スクスタメインストーリーの今後を信じているファンも数多く存在していた。しかし、実際の2ndシーズンは、総じてランジュ(とミア)のための章といっても過言ではなく、ファンが想定する「活躍」という言葉からは程遠い展開になってしまい、さらにキャラごとによるスポットの当たり具合の格差も改善されなかった(特にかすみはプレイヤーの心情を代弁するようなセリフが多く、他のキャラよりも目立ってしまっている)。そして、シナリオの過程で多くの既存キャラクターが踏み台にされていった(前述のしずく・果林・愛など)。そのため、前述のツイートとは全く異なる、スクスタ発の新しいキャラが既存のキャラ達を蹂躙して行く、いわば公式ヘイト創作といえる展開になってしまい、それが原因でスクスタ20章や2ndシーズンが炎上してしまったのであると思われる。
そもそも、(後述するアニメ版などのような例外を除いた)シリーズ全体の不評な描写として、以下のような点が挙げられていた。
- 特定キャラの冷遇や過剰な演出
- ヘイト管理の杜撰さ
- ストーリー上の整合性の不備
など。
この問題点については、実はスクスタだけではなく、シリーズ内各作品でも発生している。これより後の「スーパースター!!」や「幻日のヨハネ」、「蓮ノ空」でも同様である。
ラブライブ!シリーズは、制作側がライブ感及び文脈といった箇所を重視しているが、それと同時に「アイドルもの」として各々のキャラへファンが出来る(そこから『推し』系視聴者も数多く出現した)ようになり、それによって、特定キャラの冷遇に対して批判的な意見を持つ人も現れるようになり、アニメなど各媒体でのリリースごとに不満があるファンによるお気持ち表明が発生することが恒例行事と化していた。このような状態でスクスタがリリース。そしてスクスタ20章で大多数のプレイヤー不満を爆発させる結果となった。
要するに、制作陣と視聴者間で「認識乖離」や「需要読み違い」が生じてしまったことにより、この展開が問題視された。
また、これと同時期に放送していたアニガサキも人気を博したが、ファンコミュニティが全員とはいえないが、上記の問題へ加担したり、そのカウンターとして「アニガサキは認めない」と考えるスクスタ原理主義者が登場するなど、ファン間対立の過激化の火ぶたを切ったこととなる。
なお作り手側が何故このようなシナリオを作ったのかに対しての考察、というか邪推もやはりされており、今までお馴染みだった「廃校」のような絶対的ピンチ展開を作ろうとして匙加減を間違えた結果ではないかという主張が一部から出ている。この他の邪推には作り手の人間自体に対する誹謗も多く、よって割愛させていただく。
反響
公式動画以外でも、各プレイヤーが投稿した動画コメントでストーリーやキャラへ対する批判コメントが投稿されたり、配信者が自らの肉声で批判を行うなどもされる事態へ発展して行った。
また、第20章がハロウィン当日に配信されたためか、Xユーザー・陳 鮫夢は『血のハロウィン事件』(名前の由来は恐らく『血のバレンタイン』であると思われる)と呼んでいる。また、一部ファンの中には、「(アイドルマスター2の)9.18事件を思い出した」(参考①、参考②)(参考)という声も存在していた。初期ファンは件の事件よりラブライブ!シリーズへ宗旨替えした、というファンも少なくはなかったことが火へ油を注いだとも考えられる。
トレンド入りは天王寺璃奈の素顔や三船栞子同好会入部などくらいしかなく、影響の大きさが分かる。
批判的意見だけでなく、好意的な意見もあるが、見解の相違によりファン同士の争いも発生。
また、スクールアイドル部へ移籍した経験を有するしずく・果林・愛・栞子の4人に対しては、一時期は(後述するアニメなどではスクールアイドル同好会から裏切った経験が1度もないのに)スクスタ20章での行動に批判的な意見を持っていたファンから『裏切り者』と呼ばれてしまった事例もあった。
特に愛は前述したように「サイコパス」と呼ばれてしまう(別のブシロード関連作品でもサイコパスを疑われたキャラが存在していたのであるが、あちらはサブキャラであり、メインキャラでサイコパスと呼ばれてしまうということ自体は異例であるといえる)、投票・ランキング系のコンテンツでは、何かしらのテコ入れを行わない限り、特定キャラ(果林など)が下位常連となってしまうなど、再起不能レベルに作中で品位を落としたキャラもいる。
また、とあるバンダイナムコ関連作品炎上問題(あちらも責任者の追放の署名活動が行われたことがある)の時同様、シナリオライターを担当していた雨野氏降板や、新キャラを増やし、既存キャラを蔑ろにする運営方針の路線変更を求めるという内容のオンライン署名が行われたこともある。
その他、10月31日配信のキャストによる生放送やアニメのチャットにもスクスタのことが書き込まれ、無関係なキャストやアニメ関係者も巻き込む形となってしまっていた。
pixivへ至っても、流石に3年前に起きたとある作品での出来事よりもかなり少ないが、スクスタ20章に関連したイラストが少なからず存在している。
20章への苦情は「意見をお問合わせやアンケートで送る」等の方法で制作側に伝えることが可能。
問題による影響
Youtube公式動画
ラブライブ!シリーズ公式動画では前代未聞初の3000以上ともなる低評価を獲得した他、動画内のコメントでも批判コメントが殺到。第21章配信前までには、低評価数が約4600にのぼっている。
X(旧twitter)
第20章配信開始当日の10月31日、「スクスタ第20章」がトレンド入りを果たした。
また、シナリオライター・雨野智晴氏のXの10月31日のツイートに多数の辛辣な意見が寄せられた。
スクフェス感謝祭生放送
配信からの2週間後に放送された生放送では、あろうことか20章感想を読むことをメインとした内容だであった当然ながら感想は上記の問題を無視した差障りがないものしか読まれなかったが、キャストは明らかに意気消沈し、当然コメントは荒れに荒れる放送事故一歩手前な惨状となった。また、スクスタストーリー2ndシーズン開幕を祝した配信であったにもかかわらず、第20章について触れたのは前述の僅か数分程度だけであった。
振り返り纏め炎上問題隠蔽
22章終了後、スクスタの公式から20 - 22章までの振返り纏めが公開されたのであるだが、20章以降発生いた炎上を矮小化させようという動きを試みていたのか、その振り返り纏めにも問題点が多い内容になってしまっている。
まず、振り返りまとめに記載されたあらすじには、2ndシーズンで問題視された部分、例えば「監視委員会」などの文字がない。
例えば、20章振返りを見ると、「制限の中でも活動するために「ゲリラライブ」を開催」「かすみの姿を見たしずくが、自分ももっと成長したいと思い部へと移る決意をする」という文は存在しているが、前者は何故ゲリラライブを行ったのか、そして、どういう制限があったのかという詳細が全く書かれていないし、後者に至っては、理由が書かれたしずくはともかく、果林・愛・栞子がどうして部へ移る決意をしたのかという詳細が全く書かれていない。
つまり、公式は炎上したことや、何故炎上をしたのかを知っておきながら、炎上原因となった部分だけに対しては徹底的に隠そうとしているという疑惑も生まれている。
なお、当たり前のことではあるがこの隠蔽行為は「ゲームを実際にプレイしていれば当たり前に目にするもの」であるため、振返りについては観てみたがゲームはプレイしていないという、「運営視点で見て客ではない人」に対しては誤魔化せるかもしれないが、「実際にスクスタをプレイしている客」に対しては隠蔽しようとしているという運営態度を明らかにしてしまうだけの悪手となっている。
仮に本当に「客」に対して誠実に対応するならば敢えて隠さずに炎上している部分にも触れた上で「ゲーム上言葉足らずとなってる部分を補足のように説明する」等、炎上を弱火にしようとする動きをするべきであったであろう。
また、30章が配信される直前に、公式Xが20 - 29章までの振り返りが毎日1章ずつ公開されたのであるが、こちらについても問題点が多い。
20章振返りを例とすると、20章振返りでは、「圧倒的なパフォーマンスを見せるランジュ」「スクールアイドル部に対抗して、同好会メンバーはゲリラライブを開催」「壁にぶつかりながらも、「自分にしか出来ない」パフォーマンスを皆へ届けるかすみ」程度しか書かれていない。つまり、前述の振返り纏め同様、何故ゲリラライブを行ったのか、どういう制限があったのかという詳細が全く書かれていない上に、20章で問題視された部分である「スクールアイドル部」「監視委員会」「しずく・果林・愛・栞子の部への移籍」などが全く書かれていない(しかも、3つ目の「ゲリラライブでのかすみの活躍」の文へ至っては、「監視委員会妨害」を「壁」として軽く表現されてしまっていることもあり、その点で指摘しているユーザーもいた)。
確かにXは文字数制限があり、あらすじを全て記載するのは無理があるといっても過言ではないであろう。しかし、余りにも問題点を隠蔽している、問題点の多い振返りであったため、流石に多くのユーザーも、リプライでツッコミや批判が飛ばされていた。
同時放送中のアニメへの波及
TVアニメ・虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会放送中(本章が配信される10月31日までに、第1期第4話までが放送されていた)に本章が配信されたことで、「アニメが本史」などといわれるようになってしまっている他、アニメ内に特定キャラクターが登場する度に揶揄するようなコメントが発せられるなど、問題はアニメにも波及。
同好会が元通りとなる展開が次章第21章ですら見込めないものとなっているため、アニメという新たな媒体で虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会を推している一方で、元となったスクスタでは同好会内部で亀裂が生じ続けているという、完全にミスマッチの形となってしまっている。
下手をすれば、アニメが放送終了する12月末までに、同好会やキャラ各々が抱えた問題が解決しないことも考えられる。
特に、20章配信の週間前にMV込個人回第4話「未知なるミチ」が放映されていた宮下愛については前述の20章での立場からダメージが大きく、20章配信当日に放映されたエマ・ヴェルデ個人回以降も尾を引いている他、朝香果林役・久保田未夢が「ゲームとアニメの果林は別々に観て欲しい」とツイートした。
桜坂しずくは、第8話「しずく、モノクローム」放送後にスクスタで配信されたアニメ連動ストーリーにて、しずく自身が辞める宣言をしたことで同好会メンバーが本気で心配し、かすみがサシで話したところただの芝居演技であることが発覚、その後こっぴどく叱られ反省するという内容が描写された。ストーリー第20章で同好会を現在進行形で偽りなく辞めている状態の中で、アニメ連動かつ演技とはいえ同じゲームで「辞める」描写をしてしまっており、しずくに対する追討ちとも捉えかねない連動ストーリーとなっている。後の21章でも言動へ問題が生じる。
さらに朝香果林へ至っては、第9話「仲間でありライバル」予告時点で「スクスタと同じく同好会を辞めるのではないか」と不穏な空気を漂わせていることと、担当声優がXでエマ回放送前当時と同じく思わせ振りなツイートをしていることから、スクスタで傷付いた視聴者の傷を抉るような状態で放映を待つ状態となってしまっていた。
蓋を開けてみれば、果林の特徴を存分に描き同好会代表として大舞台で成功を収めるという快挙を成し遂げており視聴者からも絶賛されていたため、これに関しては特に問題はなかった。
運営会社への影響
運営会社であるクラブゲームスの決算報告で、第1四半期(2021年1 - 3月)及び第2四半期(2021年4 - 6月)減収要因の1つとして依然スクスタが名指しされていた。
具体的なデータはないものの、配信開始から大分期間があり、ゲームシステム問題ではないと思われること、2ndシーズン展開が嫌となってスクスタを離れ、同時期に配信開始したソシャゲへ移行するユーザーがXなどでそれなりに散見されたため、ネット上では関連性が指摘されていた。
・さらに第3四半期でも(2021年7 - 9月)赤字を計上し、同じくスクスタが名指しされていた。
・そして2021年12月23日、KLabゲームスがスクスタからの撤退を発表し、2022年1月6日より開発・運営をマイネットゲームスへ移管されることとなった。また配信元は日本語版・海外版ともブシロードへ移管されることとなった。
なお、マイネットゲームスはネット上で「ソシャゲ(ソーシャルゲーム)の墓場」といわれており(※)、「サービス終了へ1歩近付いたのではないか?」とXで話題となった。そして……(後述)。
※必ずサービス終了する訳ではないが、グラフィティスマッシュやサンリオ男子など複数のタイトルがここに移管後数年でサービス終了しているためそういわれやすい。そもそも論としてゲーム運営が順調の場合、あるいは多少の売上減程度でサービス移管を行うことはほぼあり得ない事態であるため、サービス移管を行うことと元々の運営元がその管理・運営を諦める程にサービス継続が絶望的になったことはほぼイコールの話ではある。であるからといってマイネットゲームスへ移管したから必ずしもサービス終了するという話ではなかったのであるが……(後述)。
・そして、スクスタ同様、KLabが開発・運営を担当していた『スクールアイドルフェスティバル』に至っても、2023年3月31日にサービス終了することが判明。これと前述の出来事によって、KLabが開発・運営を担当しているラブライブ!シリーズのゲーム作品は、2023年4月以降存在しない状態となる。
プロレスが元ネタ?
スクスタ20章が炎上していた際、SNS上では、
- スクスタはプロレス(2020年10月)
- 団結したのに最後の最後で抜けるというのもまんまプロレス(2020年11月)
という声も存在していた。
また、2021年5月、27章では、栞子が姉・薫子との因縁を話す際に、以下の台詞が登場していた。
「私の部屋へ、大量のセミを放ったんです。姉さんは朝から一生懸命捕まえたと胸を張っていました……」
この台詞に対して、実は橋本真也氏によって道場部屋へセミを100匹以上も放たれるという、小島聡氏が経験したイタズラを元ネタとしている可能性が高いというツイートを投稿していた(参考)。
また、そのツイートによって、一部ファンの中には、ブシロードが2ndシーズンシナリオを関与していたのではと思った人も多かった(小島聡氏はブシロードとの関係が深い新日本プロレス所属である)。
なお、炎上問題の発端になった20章に関連しても、日本プロレス分裂を元ネタとしているのではという考察をしているファンも存在していた。
そのため、この考察を見たファンの中には、「何故プロレスネタを入れるのか」「プロレスネタを入れたいならプロレス作品を作れ」(蛇足よなるが、一応新日本プロレスの作品は、2022年2月28日に新日本プロレスのソシャゲである「新日本プロレス STRONG SPIRITS」がリリースされたが、2024年3月31日にサービス終了した)という不満の声も存在した。
SNS上でも
という声の他にも、スクスタのシナリオはプロレスネタを入れているブシロードも関わっている可能性もあるからブシロードもスクスタから船を下りる(≒撤退する)べきであると思っている人も存在していた(参考(2021年8月))。
ブシロードと新日本プロレスは、前述したように関係が深いこともあり、スクスタ以外にも、プロレスネタを入れているブシロード関連作品も数多く存在している(楽曲が収録されていたD4DJ Groovy Mixやプロレスラーが登場したりばあす第50&51話など)。しかし、その中には、少女☆寸劇オールスタァライト(第5話)やアサルトリリィふるーつ(第12話)のように、ラブライブ!シリーズ同様ヒーロー不在作品(特に後者はキャラの百合的な関係を描いた作品であり、百合作品として扱われることが多く、男性キャラを入れるのはかなり好ましくないことが多い。実際に、後に原作である『アサルトリリィ Last Bullet』では、デート・ア・リリィで男性キャラ関連で不安な声が高まり、大騒動へ繋がってしまったこともある)にもプロレスネタを入れてしまうこともあり、その点で問題視されることもあった(実際に両者はプロレスラーが登場する話があったのであるが、その時点で大きな違和感があるなどのように、賛否両論が激しい話になってしまった)。
特に前者は、スクスタ20章配信から約1年前に配信された作品なのであるが、スクスタ20章同様、「特定キャラの冷遇や過剰な演出」「認識乖離」の問題点を抱えていたミニアニメである。実際に、その前の第4話で一部キャラの劣悪なキャラ崩壊が原因で批判を浴びていた(一部ファンからスクスタ20章同様)、脚本へ対して戦犯扱いとして批判している声も存在した程である(参考①・参考②)こともあった。しかし、それにも拘らず、劣悪なキャラ崩壊を受けたキャラへ対するフォローとなっていない展開且つヒーロー不在であるのにもかかわらず男性プロレスラーを登場させるという唐突な展開もあり、オールスタァライトから見限った人も多くなり、スタァライトシリーズの中でも、ファン間でも黒歴史扱いすることが多い作品になってしまっている。
そのため、オールスタァライト第5話時より既に「特定キャラ冷遇や過剰な演出」「認識乖離」「なぜプロレスネタを入れるのか」という批判が存在していた。その批判の声を上手くフィードバックし、2ndシーズン全体のストーリー改善(プロレスネタを入れないなど)を施していれば、2ndシーズン全体の展開が恐らく改良されていた可能性もあったであろう。
ファンによる当事件に関するピクシブ百科辞典内における隠蔽行為
当然ながら過剰なキャラヘイトな内容は書くべきではないが、この凄まじいまでの規模に広がったこの炎上問題について、恐らくはそのキャラファン、及びラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会ファンによる火消しを超える隠蔽行為が散見されている。
具体的にはこの炎上問題へ繋がる内容をことごとく削除し、書かれている場合も大した問題等起こっていないかのように当たり障りがない内容で書くという蛮行が横行している。
概ねその際は「批判する内容だけを書くのは公平性に欠ける」等という理由を挙げるのであるが、「自分達が炎上問題に繋がる都合が悪い内容のみことごとく削除し、当たり障りがない内容のみ書くという公平性に欠ける行為をしている」ことには一切触れない。
事実と異なる文章であれば、あるいは主観が入り過ぎた文章であれば削除も止むなしであるが、その批判する内容についてもなるべく主観を排除し、実際に行われていた言動のみ客観的に書いたものであろうとも削除対象となるので最早炎上問題に関する内容を対象とした言葉狩りへ近い。
酷い場合はその削除対象となった文章を書いた人に対してPixiv内機能であるメッセージ機能で直接炎上問題については書くなという旨の脅しを掛けることもあり、最早スクスタ第20章以降の内容について触れること自体が禁忌となっている節がある。
流石に火は冷めたのか?
当時批判が多かったストーリーであったが、2ndシーズンが終了し、時間も経過したこともあってか、2022年10月時点ではさほどファンの間で問題とする眼は減ってきている。
同年4月より1期からのスタッフが無事続投した形でアニメ版第2期の放送が開始され、多くの人が色々な意味で注目していたであろう栞子やランジュが描かれたが、結果としては絶賛する意見がかなり多かった。
一方で、「(スクスタの物語においてのやり方は実際非常に悪いが)対立した理由や性格自体は好きであったのに、流石に毒気を抜き過ぎ(特に栞子)では?」という意見も見られ、特に「部」への昇格の可否を問う展開がAパートで描かれた第11話において、部昇格のメリット/デメリットについてあまりしっかり描かれずどこか感情論主体で部を否定してるとも取れる描写がされており、「スクスタへの当てつけか」「炎上も大分収まったのに流石に気にしすぎではないか」と、普段は称賛の声が圧倒的多数のアニガサキにしては珍しく強めの不満の声も聞かれた。
それが影響しているのか、「部」への昇格の可否を問う展開が描かれた第2期第11話のニコ生アニメアンケートの評価では、1の評価(とても良かった)が90.6%(ちなみに、シリーズ全体では第1作第1期第6話と同じ数値である)を記録し、前回の話(95.5%)と比較すると、4.9%も減少)アニガサキ2期全体ではワースト4位(1位は第2期第1話の87.8%)、1期・2期全体ではワースト9位(1位は第1期第1話の84.5%)である)、5の評価(良くなかった)も、第1期第1話の2%を少しだけ上回って2.2%を記録し、アニガサキ1・2期全体では5の評価が最も高い話となってしまった。なお、4の評価(余り良くなかった)も第2期第1話の1.9%を越えて2.1%を記録している。
最も2期決定告知が21年5月の3rdライブであったことや久保田氏の「アフレコは去年(21年)のうちにやっていたんですけど」という証言などから推測するに、もっと早い段階で、つまり2ndシーズン終了(21年8月)前後という、この問題がまだそれなりに燻っていた時期にアニメシナリオ作成が進められていたと見られ、放送時期にどの程度火が鎮まっているかまだ不透明であった以上、大事を取って徹底的にリスクを避けた過剰配慮な内容となったのはやむを得なかったともいえる。
このように様々な意見が出ていたアニメ版第2期だが、ニコ生アニメアンケートの1の全話平均は92.60%を記録し、1の全話平均では、ラブライブ!シリーズ史上最高の評価になった。しかし、その一方で、スクスタ20章や2ndシーズンを経験している一部の人の中には、虹ヶ咲やランジュなどの再評価に繋がっているはずのアニメ版第2期に対して、
- 2期がマイルドになったとは聞いたものの展開がどうなるか恐ろしくて見れない(2023年8月)
- スクスタ20章の件もあって虹は2期2話以降観てない(2023年6月。ただし、2023年7月時点でランジュの曲は虹ソロ曲の中で2番目に聞きこんでいる)
……という感じで、スクスタ20章や2ndシーズンがトラウマになって、ランジュや栞子が登場するアニメ版第2期を見ていない人も一部存在している。
アニガサキの登場もあり、スクスタ20章などの行動によって賛否両論になっていたランジュ達の評価が見直されたのだが、それでも、未だにスクスタ20章や2ndシーズンを原因として、ランジュ達を「絶対に許せない」「顔も見たくない」と考えている元ファンも決して少なくはない。
そういう層は、既に前述したように、虹ヶ咲再評価のきっかけであるアニメ版を、炎上の元凶であったランジュ達が登場することを理由にそもそも観ていないという状況に繋がっているのだ。
これに対しては「ファンならばスクスタとアニメ版を別物として評価しろ」という声もあるだろうが、「ファンだからこそスクスタでの炎上のことを忘れられない」という声もあるだろうし、どちらの意見も決して間違いではないだろう。ファンも人間である以上、嫌な部分も含めて全てを肯定するなんてことはできないのだから。しかもメディアミックス作品故の特徴として「ほぼ同じキャラを使って別のメディアも展開されるため、他のメディアの同じキャラを同一視しやすい」点も批判の声を高めてしまう悪い影響となったと考えられる。
アニメ版の視聴にあたってのアドバイスとして「アニメとスクスタはパラレルワールドだから関係が無い」「スクスタのことは忘れろ」という言葉がわざわざネット上で書かれてしまうあたり、スクスタ20章やスクスタ2ndシーズンがシリーズのファンに対してどれだけ深い傷を作ってしまったかがわかるものである(実際にこれが関係するかどうかは不明だが、スクスタ20章や2ndシーズンストーリー炎上問題以降にネット上各所で行われているラブライブ!シリーズのキャラの人気投票ではランキング上位にはスクスタ以前から存在していたμ'sやAqoursのキャラの人気が目立つ結果になってしまっている)。
このように、現在は(一応)少しずつ火は冷めた状態ではあるが、スクスタ20章炎上問題に対してトラウマになっている人も多く、スクスタ20章炎上問題によって残してしまった爪痕は今でも残っている状態である。後述するように、スクスタは2023年6月30日にサービス終了することになるが、それ以降のSNSでも、スクスタ20章に対して、
- スクスタ20章はシナリオチェックされたけどあれで面白いだろうと思われて世に放たれた説(2024年1月)
- 取り敢えず雨野謝罪しろ!(2024年1月)
- これより酷いのひぐらし卒くらい(2024年4月。ちなみに『ひぐらし卒』とは『ひぐらしのなく頃に卒』のことを示している)
- スクスタ20章以降のアレ以来ラブライブは仲間うちで争い合うことにめちゃ怯えてるように思える(2024年5月)
という声も存在している。
また、2024年5月10日に放送された「にじよん あにめーしょん2」第6話では、ラストシーンでしずくが魔王の力に目覚めてしまう展開があったのだが、一部のファンの中には、その展開に対して「最後にしず子が敵に回って次回に引くのはスクスタ20章オマージュ」と感じた人も存在していた(但し、裏切りを行ったスクスタ20章とは異なり、あちらの場合は魔王の力が目覚めたことによる闇堕ちである)。
それ以外にも、本来なら別シリーズのソシャゲである『きららファンタジア』が、2022年11月に、2023年2月28日にサービス終了するということが発表された際にも、メインシナリオ第2部の評判の悪さ(※)などもあって、一部のファンの中に「スクスタと同じ道を辿っている」という声までも存在していた程であり、その点もスクスタ20章炎上問題の大きな影響が今でも残ってしまっているとも言えるだろう。
※あちらでは、敵対組織「リアリスト」によってきらら作品のキャラが絆を断ち切られたり、絶望したりするという、新規キャラが既存キャラを踏み台にしているかのような壮絶なシリアス展開が多かったことから、ファンを中心に批判が多くなっていた。
あの時はまだ諦めてなかったのかもしれない…
なおアニガサキ2期、とりわけその後半ではこれまでの虹ヶ咲各種媒体を強く意識した演出や描写が散見されており、その中には侑が短期間で一気に書き上げたことになったスクスタ発祥曲など、スクスタ要素も多分に含まれている。アニガサキから虹に触れた新規層には翌クールに全く別のアニメコンテンツ(2期翌クールで例えればリコリス・リコイルなど)に移動するいわば"ライトスキッパー"が多いという話もあり、彼らを虹ヶ咲に定着させようとしたのではないかという邪推もあった。しかし……
スクスタの終焉
2ndシーズン1話となる「第20章」が公開されてから2年半後の2023年4月30日、ついに2023年6月30日をもって、スクスタをサービス終了をすることが発表された(参考)。
前述したように、2ndシーズンは、2022年10月時点でファンの間で問題とする眼は減っていた。だが、スクスタ20章については、現在でもトラウマに残っている人が多く、中には、『運営会社への影響』で説明したように、スクスタ20章や2ndシーズンの展開が嫌になってスクスタを見限り、別のソシャゲに移行した人も少なくなかった。
加えて先述の通りスクスタ販促要素を強めたアニメ2期を経ても、スクスタの売上は全く増えないどころか減少を止めることすら出来なかった(ソース:https://game-i.daa.jp/?APP/1377018522)。既に悪評が大きく広まっていたスクスタを新たに始める新規層はほぼいなかったようだ。
その後、2022年9月25日に『スクールアイドルフェスティバル2』が発表され、その後にその作品の前作であった『スクールアイドルフェスティバル』が2023年3月31日にサービス終了することが決まったことにより、多くのユーザーに見限られてしまったスクスタも、今後次第ではサービス終了する可能性が高いのではという懸念が多かった。
そして、前述したように、2023年6月30日にサービス終了することになり、(流石に多数の問題点を抱え、それらを解決しないまま、サービス終了してしまった『ぷちぐるラブライブ!』よりもリリース期間は長かった(あちらはわずか1年1ヶ月という短命でサービス終了してしまった)が)リリースしてから3年9ヶ月という短命でスクスタがサ終してしまうことになってしまった。
結局、スクスタ20章や2ndシーズンのストーリーの炎上が後々まで尾を引いてサービス終了の要因の1つとなったのは事実だろう。
実際に、サービス終了後でも、スクスタ20章を経験した数多くのユーザーの中には、
- 「アニメの方が正式ルート・スクスタ20章炎上は黒歴史」(2023年7月)
- 「1年で80万以上課金したソシャゲを他界した忘れられない日」(2023年7月)
- 「20章ショックなければ今も続いてたかもしれない」(2023年11月)
…という感じで、スクスタ20章に関連したツイートをすることが多く、スクスタ20章や2ndシーズンで出来てしまった爪痕が、スクスタがサービス終了した現在でも残っている。
また、2024年8月3日にスクスタのアーカイブチャンネルにて、スクスタ20章の動画が追加された。参考
なお、サービス終了したスクフェス&スクスタから受け継がれた『スクールアイドルフェスティバル2』だったが、そちらに至っても、サービス開始から9か月と10日経った2024年1月25日に、2024年3月31日でのサービス終了が発表される事態に(参考)。
詳しい詳細については『スクールアイドルフェスティバル2』の記事にある「サービス終了」を参照にして欲しいが、スクフェス、スクスタ、スクフェス2の相次ぐサービス終了もあり、ラブライブ!シリーズのアプリゲームは、2023年5月20日(アーリーアクセス版は4月15日)からリリースされている『Link!Like!ラブライブ!』(蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブがメインとなるアプリゲーム)と『TOKIMEKI RunRuns』(「Road to Next TOKIMEKI Stories」の企画で誕生したアプリゲーム)のみになってしまった。それに加え、スクフェスやスクスタ、スクフェス2の後継となるアプリゲームも判明されていない。
そして、スクフェス2のサービス終了に合わせて、スクフェスシリーズを振り返る動画が公開。
合わせて公開された運営開発スタッフおよび木谷高明(ブシロード社長)のメッセージにおいても、ラブライブ!シリーズの今後に関する文章ではあってもスクフェスシリーズの今後に関する文章が一切含まれていなかった。
これを踏まえれば、スクフェス2のサービス終了とともにスクフェスシリーズは終焉を迎えたと考えることもできる(それと同時に、スクフェス感謝祭も終焉を迎えることになってしまった)。
また、スクフェス、スクスタ、スクフェス2の相次ぐサービス終了が原因により、同時期にイベント関連でのゴタゴタで混乱している『BanG Dream! ガールズバンドパーティ!』の問題(※)も抱えたブシロードに対する批判も高まっている。
前述の『プロレスが元ネタ?』で説明したように、ブシロードが2ndシーズンのシナリオを関与していたのではと考察したことも影響し、一部のファンからブシロードに対する批判をしていた人も少なからず存在していたが、スクフェス、スクスタ、スクフェス2の相次ぐサービス終了によるスクフェスシリーズの終焉、そして、別のブシロード関連作品(特に前述のガルパ)の相次ぐ迷走によって、ブシロードに対する不安や批判の声も高まっていた。2024年4月1日に、前述の「ぷちぐるラブライブ!」が、蓮ノ空のエイプリルフールで「ぷちぐるラブライブ! feat蓮ノ空」として復活した際にも、一部のファンの中には(「ぷちぐるラブライブ!」の復活に驚く人や意外にも好評な意見が多かった中で)スクフェス2&ブシロードに対する当てつけではないかという疑いの声が出ていたこともあり、そのような点も、ブシロードに対する不安や批判の声が高まっていた影響が見られていた。
2022年9月27日のブシロード株主総会において木谷社長は「ラブライブ!は自社IPではないけど準自社IPと思っているくらい思い入れが強いIPなので、なるべく良い形となるように頑張ります」とした上で、「スクフェス2も、なるべく悔いのないような出来にしたい」と語っていたのだが、その結果が前述のプレイのしにくさなどの退化した部分が目立った上にあまりにも早すぎるサービス終了ということもあり、木谷社長の発言はリップサービスだったのではないかと思っている人や、自社IP(ブシロードの作品(BanG_Dream!等))を育てるために切り捨てたのではと思っている人も多かった(実際にかつてブシロード関連作品のソシャゲであった「ロストディケイド」と「アサルトリリィ Last Bullet」は、前者は2021年3月に運営体制を別の会社へ移管(なお、運営体制から変更された後も、2024年6月3日、同年8月5日にサービス終了されるということが判明されるまで4年(運営移管してから3年)も続いた)、後者は2022年6月にブシロードが運営体制から撤退した(こちらはポケラボ主体のソシャゲとして、2024年8月現在もリリース中である)。また、この他にも、同じく他社IPである「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 炎のカスカベランナー!!」は、前者は2024年1月31日、後者は同年6月30日にサービス終了している)。
だが、その自社IPに至っても、2024年6月20日、木谷氏が「社運を賭けた」という言葉で宣伝していたはずの「D4DJ」プロジェクト(ソシャゲである「D4DJ Groovy Mix」も含まれている)が運営体制を株式会社Donutsへと移管(参考)、同じく自社IPのソシャゲである「少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-」に至っても、2024年7月31日、同年9月30日を以ってサービス終了することが判明(参考)された。さらに、それ以外にも、同年5月13日に「BanG Dream!」がパチンコ化することが決定した(参考)際には多くのファンからSNS上で否定的な意見が多く出た(参考①、参考②)こともあり、自社IPにも迷走を繰り返している状態である。
挙句の果てに、ブシロードが関連していたソシャゲである『アルゴナビス-キミが見たステージへ-』が2024年11月30日にスクフェス2よりも下回る約10ヶ月という超短期間でのサービス終了をするということを発表(参考)。これによって、ブシロード関連のソシャゲは『BanG Dream! ガールズバンドパーティ!』と『新テニスの王子様 RisingBeat』だけになってしまった。
このようなこともあり、スクスタ20章以降、ブシロード関連作品の迷走が相次ぐようになり、そして、殆どの作品が運営移管やサービス終了が繰り返される事態になっており、このようなことから、ブシロードに対する批判や杞憂の声が高まってしまっている。
また、スクスタ20章での惨劇をブシロードや運営が忘れてしまった可能性もあるのか、前述したが、炎上問題の原因になったスクスタ20章の動画が追加され、多くのファンから賛否両論が多くなった。
それに加えて、前述したように、ラブライブ!シリーズのアプリゲームは『Link!Like!ラブライブ!』と『TOKIMEKI RunRuns』のみであるが、オッドナンバーが手掛ける前者については好調であり、そのような点から、「もうラブライブ!はブシロードの手を必要としないほうがいい」という不要論も存在している(また、一部のファンの中には、「虹ヶ咲もブシロードから解放してほしい」という声も存在している。但し、後述するビジュアルノベルゲームについては、2024年1月にブシロードゲームズからリリースされることが発表されている)。
※実はガルパも、2023年以降、話の展開が消化不良になっている且つ陰鬱でギスギスとしたイベントが続いて迷走していた他、スクフェス2のサービス終了と同時期に、2024年1月31日に開催した「君と紡ぐ、バレンタイン前奏曲」のイベントストーリーがないという情報(参考)も発表したことにより、多くのファンが混乱し、不安や批判の声が高まっていた状況だった。
このように何度も迷走を繰り返したということから、ブシロードに何かしらの異変が起きている可能性も高く、多くのファンからブシロードに対する不安の声が高まっている。
余談:その後の虹ヶ咲
2期で12人全員+高咲侑が完全に揃ったこともあり、これ以降虹ヶ咲はアニメを中心軸にした展開に路線を切り替えることになる。当然アニメ自体の展開もまだ続くことになり、アニメ側の世界線を基準にしたにじよんあにめーしょんの放送、本編も史上初の単独OVA制作+劇場公開、更に劇場版長編は3部作での制作とラブライブのアニメ作品としては初の展開、及び今までは劇場版1本で終わっていたTVアニメ終了後の展開としてはその倍以上の供給が約束され界隈を大いに盛り上げた。また(前述通りサ終してしまったが)スクフェス2でも侑が登場&アニメ寄りの絵柄がカードで取り入れられ、ナンバリングライブや異次元フェスにも侑のキャストである矢野妃菜喜が参加するのが今では当たり前の光景となっている。
一方でスクスタはサ終を迎え、その後はしばらく音沙汰が殆ど無かった。当初あなたちゃんのアニメ版ポジで始まった侑はアニメ内での展開を経て完全に独立したキャラクターへと羽化したため、元々のあなたちゃんにあった”自分自身も虹ヶ咲の一員として同好会に参加している感覚”が喪われたと感じて寂しがるファンも一定数おり、スクスタ側の世界線も忘れられてしまうと思われていた。
ところが……
ビジュアルノベルゲーム制作決定時の反応
スクスタがサービス終了してから半年経った後の2024年1月14日、Nintendo Switch用ゲームで、虹ヶ咲としては初のビジュアルノベルゲームが発売されることになった(参考)。
スクスタ側の世界観やキャラクターデザインなどが採用され、それに伴い、あなたちゃんも登場するということもあって、先述の寂しがっていた層をはじめ多くのファンからも反響が出ていた。
しかし、情報量が未だに少ない状態であるとはいえ、スクスタのストーリーモードを前身としている情報も出ていたということもあり、それに加えて、今でもスクスタ20章&2ndシーズンの炎上の影響が少なからず残っているということもあって、一部のファンの中には、
などのように不安を感じているファンも存在していた。
ただ、発売日未定且つ情報量も少なく、後に続報が出る可能性もあるため、今後の情報次第では評価が変化する可能性もある。
余談2:後発作品においても…
2024年秋アニメとして放送予定である「ラブライブ!スーパースター!!」第3期のPV(以下の動画を参照)が公開された際には、ウィーン・マルガレーテが新スクールアイドル部を設立し、Liella!に勝負を挑むという内容が原因で、数多くのファンがスクスタ20章のトラウマを思い出した人が続出した他、一部のファンから批判の声が出ている(参考)。
実際に3期1話が放送された際には、かのんは事前に思いや理由をメンバー全員に伝えた上で、やがて一つのグループとしてまとまるためという目的の上で競う形にするという点でスクスタ20章を彷彿とさせる箇所の反省が活かされたと思しき描写がなされた。
そのためかこの点での批判は少なく、概ね高評価コメントが目立つものとなった。