データ
別名: | シビルジャッジメンター |
---|---|
身長: | 61m |
体重: | 6万7千t |
出身地: | サイバー惑星クシア |
最大飛行速度: | マッハ5 |
最大走力: | マッハ1 |
最大ジャンプ力: | 1200m |
水中潜航速度: | マッハ2.8 |
地中進行速度: | マッハ2.8 |
腕力: | 20万t |
握力: | 13万8千t |
デザイン: | 野中 剛 |
概要
『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』にて初登場。
全身に青い鎧や金色の斧のようなパーツが追加され、ギャラクトロンシャフトやギャラクトロンブレードといった通常のギャラクトロンで装備されていた武装は無くなったが、代わりに人間のような手足が装着され、近接戦における戦闘効率を向上させている。
後頭部には鋭い切れ味を誇り、ガルネイトバスターを平然と防げるほど頑強な戦斧「ギャラクトロンベイル」が装備されており、これを自在に取り外し手持ち武器として扱う事ができる他、ブーメランのような投擲攻撃も可能(ソフビ人形では装着状態で造形されている)。
手先はマシンガン「ギャラクトロンゲベール」、手の甲は、ビームキャノン「ギャラクトロンシュトラール」近接格闘用ブレード「ギャラクトロンクリンガー」になっている。他にも拘束光線「ギャラクトロンファング」、両肩と両膝にはバリア発生装置などの武装を持ち、ギャラクトロンと同様にデジタル魔法陣から神出鬼没に出現する。
バリアは以前の魔方陣バリアからハニカム構造のような形状となり魔方陣は消えたように見えるが、よく見ると出現している六角形全てに魔方陣が描かれている。
デザインした野中剛氏によれば、「格闘戦と対ウルトラマン用にカスタムされた機体」との事である。
ギャラクトロンのような機械の起動音に似たものではなく、「ラ~」というような低めのコーラスのようなはっきりとした鳴き声を発する(以前の音を全く発しなくなった訳ではなく、ダメージを受けた際などには以前の機体と同様の起動音を出していた)。
能力
見た目こそ両手の武器が無くなって弱くなったような印象も受けるが、強化型だけあって戦闘力はとてつもなく高い。
ジード、オーブ、ゼロの三大ウルトラマンの多種多様なタイプによる攻撃を悉く耐え、的確に捌きながら互角以上の戦いを展開。そしてロイヤルメガマスターさえも(冷静さを失っていたとはいえ)攻撃させる隙を一切与えずに変身解除させ、タイマンでは万全の状態であるストロングコロナゼロすら圧倒していた。
『オーブ』、『ジード』TV本編、そして本作と、散々部位破壊されまくったオリジナルと比べて、こちらはゼロのエメリウムスラッシュによって肩のバリア発生装置を破壊されたくらいで、それ以外の破損は倒されるまで一切なく、アタッカーギンガXとソーラーブーストの同時攻撃にも耐えている。
かつてサンダーブレスターによってオリジナルがフルボッコにされた事を考えると、きちんとした強化がなされていると言えるだろう。
しかも、単純に装甲が硬いだけではない。
よく見ると確かに受けても問題ない通常攻撃は装甲で受け流しているが、スペリオン光線、ゼットシウム光線、レッキングバースト、ガルネイトバスターといった破壊力の高い必殺技の大半はバリアなど何らかの手段で防御している。
他にも相手が格闘戦特化形態に変身した際はギャラクトロンベイルを使用し有利を取る、咄嗟にギャラクトロンベイルでガルネイトバスターをガードしそのままカウンターで反撃、焦って突撃してきたとはいえ最強形態のジードを的確にデータ化攻撃の一撃で本領発揮前に戦闘不能に追い込む等、その防御力は状況判断力や巧みな戦闘技能とも組み合わせた鉄壁の防御能力とでも言うべきであろう。
また、最大火力に関してはギャラクトロンスパークが使えなくなったため下がりこそしたが「ギャラクトロンゲベール」、「ギャラクトロンシュトラール」の火力は限界間近とはいえゼロとオーブに大打撃を与えるなど十分に高く、何より殆ど通常の五指と変わらないため取り回し、汎用性に優れており旧型のギャラクトロンスパークよりもチャージの手間がかからない安定した運用が可能。
劇中での活躍
劇中に登場したのは1体のみで、それが3度も出現した。最初の出現時はジードを軽くあしらってすぐ撤退しており、2度目の出現時「赤き鋼」を沖縄で偶然発見した後に本格的な破壊活動を開始した事から、当初は偵察目的で送り込まれていたと思われる(超全集によればジャグラーを追っていた様子であり、ジードを軽くあしらっただけで撤退したのもそれが理由であったと思われる)。
最後の3戦目では最初にジード、オーブの2人を相手にしながら優位に戦いを進め、その後ゼロが援軍として参戦しこれでようやくウルトラマン側が優位になるものの、上述したように激戦の末オーブとゼロを退け(この時ゼロに退却のためシャイニングゼロの力まで使わせている)、最後は怒りに燃えるジードのゼロ距離レッキングバーストでようやく倒されたが同時にジードも変身が解除され、実質相打ちに持ち込んでいる。
中ボスポジションだが映画ほぼ全編に渡って登場する形となっており、上述する強さの描写も併せて「演出的には最終決戦時のギルバリスよりも強く感じた」という感想もある(尤もギルバリスの場合は、特攻武器とも言えるギガファイナライザーを相手取った点が大きいと言え、あちらもオーブトリニティを圧倒しゼロビヨンドの変身をも解除させるほど強さを見せ付けている)。
そもそも最大飛行速度と最大走力以外のスペックは創造主たるギルバリスの戦闘形態である完全態を上回っており、設定上の強さを考えた場合でもギルバリス戦より強く感じたという感想は妥当なのかもしれない。ただし、こちらは「格闘戦と対ウルトラマン特化」の機体であり、ギルバリスは「重装甲と大火力」に重きを置いたタイプで、両者とも方向性が全く違うため一概に比較はできない。
ウルトラマンタイガ
公式サイトでは、別名が「シヴィルジャッジメンター」と何故か微妙に変更されている(超全集や第24話のテロップでは、従来通りの「シビルジャッジメンター」表記)。
第3話「星の復讐者」
ウルトラマントレギアに復讐心を付け込まれた宇宙飛行士・九条レントが銃型のデバイスで変身する(乗り込んでいると言った方が正しいか?)。
レントはコズモテクニカの今里社長が打ち上げた誕生日ロケットが宇宙ステーションに衝突した事による事故で妻のナナを失っており、同様に命を落とした彼はトレギアによって仮の命と力を与えられ、復讐を果たそうとしていたのである。
魔法陣で今里社長を宇宙に転送して亡き者にしようとするもヒロユキとホマレに阻まれたため、地上を破壊すべく出現。さらに使われなくなった複数の人工衛星をハッキングして地上に落そうとする。
駆け付けたタイガに対しても、レントを傷付ける事になるので手が出せないのを良い事に一方的に攻撃を仕掛けるが、ウルトラマンタイタスの導きによりナナの魂がレントと再会し、ギャラクトロンから切り離され憎しみを鎮めたレントの魂はナナと共に昇天する。
残されたギャラクトロンは憎しみの力によって尚も動き続けたものの、タイガからバトンタッチしたタイタスにギャラクトロンベイルを砕かれた上にタックルで吹っ飛ばされ、最後はレッキングバスターで破壊された(奇しくも初代と同じ技の力で倒される事となった)。その後怪獣リングとなり、タイガの手に渡った。
なお、今回は防戦になる事がほとんどなかった事や、操縦者が途中で消えた影響か、バリアは使っていない。ある意味怨念に依存した個体という事で歴代でもそこまで飛び抜けた強さではないMK2と言える。
ハッキングを受けた人工衛星は旭川ピリカの尽力によりアクセス不能な1機を除いて大気圏で燃え尽きるよう軌道修正され、残る1機もタイタスによって破壊された。
第24話「私はピリカ」
霧崎が怪獣リングから召喚し、工場地帯を蹂躙した。
その後タイガと戦闘になり、前回と打って変わって互角の戦いとなるが、ストリウムブラスターをギャラクトロンベイルで分散しつつ、接近して一撃を与える。ビーム攻撃で追撃を図るも、プラズマゼロレットの力を発動したタイガがタイガエメリウムブラスターで攻撃し、動きが止まった隙を突かれ、ウーラーによって地下へと引きずり込まれ捕食されてしまう(戦っている最中に割り込まれた挙げ句食べられて倒されるなど、立ち位置的には『ウルトラマンタロウ』第17話のケムジラに近い)。
魔法陣で逃走を図ろうとするも、時既に遅く右腕を残して爆散、残った右腕もウーラーによって残らず噛み砕かれてしまった。
霧崎曰く「軽い朝食」であり、ウーラーへの餌に過ぎなかった模様。皮肉にも、同類が否定していた食物連鎖を歪な形だが味わう事になってしまった。
なお、劇中では怪獣リングの名称は「ギャラクトロンリング」となっており、ヒロユキからも終始「ギャラクトロン」とだけ呼ばれていた(ヒロユキやタイガ目線だとオリジナルのギャラクトロンを一回も見ていないため、MK2な事など知る由もないが)。
第3話では操縦者が離脱して弱体化したところを破壊され、第24話では不意討ちという形で捕食されるなど、『ジード』劇場版の時ほどの強さを発揮する事はなかったが、万全な状態での真っ向勝負で劣勢になった事は一度もなく、タイガ達も純粋な一対一での戦いで倒す事はできなかった。
また、ギャラクトロンベイルを破壊こそされたがタイタスの攻撃を受けても最後まで部位破壊が無かったり、タイガがプラズマゼロレットを用いて放ったエメリウムブラスターを受けて怯みはしたものの無傷だったりと、耐久力も健在であった。
ウルトラマンZ
第16話「獅子の声」にて、直接の登場はないがセレブロが造り出したMK2の怪獣メダルが登場。
大人しくなったホロボロスに向けてギルバリスの怪獣メダルと共に投げ込まれ、メツボロスに強化・凶暴化させるために使用された。
第17話「ベリアロク」では、ギャラクトロンベイルがバロッサ星人(二代目)の武器の一つとして登場した。
ウルトラマンデッカー
カナタ「これって…基地の周りに落ちてた残骸!?」
データ
別名: | スフィアジャッジメンター |
---|---|
身長: | 61m |
体重: | 6万7千t |
出身地: | TPU月面基地付近 |
第19話「月面の戦士たち」に登場。
本作ではスフィアが機体内に侵入して再起動したという形での登場故なのか、別名が「スフィアジャッジメンター」となっている。
外見は元のギャラクトロンMK2と差違はなくスフィアの意匠こそ表面に現れていないが、かつて人工物にスフィアが取り付いたゼルガノイドなどと同じスフィア合成獣に近い存在と化した。
スフィアが内部に侵入した影響か、攻撃時にはスフィア合成獣特有の明るい緑色に発光するエフェクトが追加されているのも特徴。胸部からは緑色の衝撃波を放つという新技も見せている。
元は残骸同然で月面に転がっていたが、大量のスフィアソルジャーが機体内に侵入し再起動(スフィアが自らの器にするために持ち込んだとケンゴに推測されており、他にも通常型ギャラクトロンの右腕やキングジョー、レギオノイドやその腕のドリルなどが基地周辺に集められていた)。
スフィアの巣窟になった月面の無人基地の調査に赴いたケンゴ/トリガーと、ヤプールの策で地球に帰れなくなったカナタ/デッカーと交戦する。
タイプチェンジを駆使して戦う彼らを相変わらずの圧倒的なパワーで圧倒するが、それぞれ奮起しグリッタートリガーエタニティとダイナミックタイプへとチェンジ、グリッターブレードとウルトラデュアルソードの二刀流で切り裂かれ、最期はデッカーフラッシュダイナミックとグリッターゼペリオンブレイクを浴びて機能停止、中のスフィア諸共爆散した。
『タイガ』に登場した個体と同じくギルバリス不在の状態で戦っているが、弱体化してもなおウルトラ戦士一人で倒す事が困難な存在だったのが、スフィアが融合した事で本来の状態に近い強さを発揮しており、2大ウルトラマンが最強形態へ変身してようやく撃破するという、相変わらずの難敵であった。
第19話のサブタイトルは『ウルトラマンダイナ』の劇場版タイトル『光の星の戦士たち』を意識していると思われ、宇宙空間(月面)で戦うのはゲランダの、ロボットである点はデスフェイサーの、ウルトラマン2人と戦うのはクイーンモネラの立ち位置をそれぞれオマージュしたものと思われる。
また、本作登場回の監督は初出演作の『ジード』劇場版の監督でもある坂本浩一氏であり、今回ギャラクトロンMK2が選ばれたのはその縁からとも思われる(ちなみに、坂本氏は『ジード』ヒロインの鳥羽ライハを演じた山本千尋女史との『坂本監督の撮った作品24時間放送』に合わせた対談で、『ジード』の話になった際「5周年になるから何かやりたいねぇ」と語っていたが、それと関係あるかは不明)。
余談
スーツはギャラクトロンのパーツを一部換装したものであり、後頭部、手足が取り換えられている他、目元に金色のマスクのようなものが追加されている。またツルギデマーガ同様、パーツを戻す事で元のギャラクトロンに戻す事もできるという。
MK2の名称は、『機動戦士Zガンダム』のガンダムMk-IIに因んでいる。
『タイガ』第3話でビルに突っ込むシーンは、ワイヤーではなく移動車に乗せたスーツを急ブレーキの反動で飛ばしている。また、第24話でウーラーに襲われるシーンは、サメ映画の定番演出を再現している。
また、作中の怪獣リングになった怪獣では唯一『タイガ』初出ではないためなのか、第24話の経緯もあり、劇場版には登場しなかった。
『タイガ』第3話でギャラクトロンMK2を召喚した銃はその後、次回作『ウルトラマンZ』のカブラギ・シンヤが使用していた銃に流用され、レイディングガンという名前も判明した。
『デッカー』第19話で登場したロボットの残骸には、キングジョー、レギオノイド(βのボディと、αのドリルアーム)、通常型ギャラクトロンの右腕の鉤爪、ルディアンのガトリングガン、ラブモスなども確認されている。
上記に記したように、『ジード』や『デッカー』では、いずれもウルトラ戦士の強化形態を複数ぶつけることでようやくこいつを倒すことができたのだが、視聴者からは「こいつを1人で倒したタイタスの旦那が強すぎるんだが」「タイタスの旦那はいったい何者なんだ?」などといったツッコミとコメントが(特にデッカーでの活躍がきっかけで)たくさん寄せられている(しかも『デッカー』はともかく、『ジード』では風来坊として名を馳せたオーブと、怪我による不調から復活して万全の状態となったゼロという二人の猛者もいるのにもかかわらず苦戦させられた)。力の賢者というタイタスの肩書きはそれだけすごいということなのか……?
もっとも補足しておくと、タイガ3話でのギャラクトロンMK2はレントの怨念に依存した個体であり、そのレントが途中で消えた影響もあって大幅に弱体化した個体であるため、一概に比較することはできない。
また、後に24話で登場した個体はストーリーの初期から大幅に成長したタイガでも苦戦させたほどであるため、メタ的に言えばタイタスの初登場補正が関係しているのだと思われる。それでもギャラクトロンベイルを破壊こそされたがタイタスの攻撃を受けても最後まで部位破壊が無かったりと、名前負けしないほどの硬さは見せつけることができたともいえるだろう。