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俺はコロンブス。クリストファー・コロンブスだ。

さぁて……今回の航海にゃ、どんなお宝(奴隷)が待ってんだろうなァ


プロフィール編集

真名クリストファー・コロンブス
クラスライダー
性別男性
身長180cm
体重84kg
出典史実
地域スペイン
属性中立・悪・人
好きなもの金、地位、名声、それらを生みだすお宝
嫌いなもの船長の言う事を聞かない船員
設定担当水瀬葉月
ILLUST元村人
CV大塚芳忠

卵の底の殻を割って立てるのは邪道。


概要編集

Fate/Grand Order』に登場するライダークラスサーヴァント。レアリティは☆3。

メインシナリオでは第1.5部2章『伝承地底世界 アガルタ』にレジスタンスのライダーの仮称で登場。アガルタの3人の女王達に抵抗するレジスタンスとして、カルデア陣営へと協力するが……


真名編集

レジライまとめ(2022年/その3)


15世紀から16世紀初頭の航海者にして冒険家、クリストファー・コロンブス

アメリカ大陸に初めて到達した白人として知られる(実際には10世紀末にグリーンランド人のレイフ・エリクソンが現在のカナダ、恐らくニューファンドランド島に到達しており、そこを「葡萄の国」という意味の「ヴィンランド」と名付けている)。太西洋横断からインドへ向かう「西回り航路」を提唱してポルトガル王室にその支援を願い出るも、社会情勢と要求内容から断られており、スペインの支援を受けて航海に出た。カナリア諸島から一気に西進しカリブ海の島に到達する。


元々彼が西回り航路の着想を得て、それが可能だという確信を得たのは1480年頃。しかし上記のようにそのための費用集めとパトロン探しが難航したために、実際に出発できたのは1492年のこと。


1492年、ついにコロンブスは旗船サンタマリア号・ニーニャ号・ピンタ号の三隻で大西洋を横断。

不安がる船員達に反乱を起こされる寸前でアメリカ海域へ到達し、サンサルバドル島を発見した。


ようやく目的地に辿り着いたコロンブスが最初に行ったのは――


そこにいた原住民から価値あるものを略奪し、彼らを奴隷として連行することだった

新天地を発見した彼を止める者はもういなかった。すぐに第二の航海も行われており、次々と新たな島が発見されていったが、スペイン人達による原住民に対する暴虐も留まるところは無かった。


彼とその後に続いた入植者達による苛烈を極めた略奪・虐殺行為は、後に彼を派遣したスペイン本国からも「アイツやりすぎだろ」と糾弾されるほどであったという(本人の釈明で罪は免れた)。


コロンブスの生前に行ったこれらの行為は、未開の地・異人種からの略奪が許容されており、聖書と教会の教理にそぐわない文化と土着信仰はキリスト教で正すべきである、と断じられた当時のヨーロッパの価値観においてさえも、やりすぎ・残忍極まる所業と認識される程のものであった。


また、コロンブスを始めとしたコンキスタドールについていった宣教師の一人は、彼らの行いをどうしても許容することができず、当時としては先進的な人権意識に基づいた、彼らの残忍な行為を告発する書籍を執筆している(この告発本は後に反スペインのプロパガンダに利用されている)。


結果、諸国からの批判のリスクを恐れたスペイン本国に奴隷の買取自体は拒否されてしまい、奴隷商としては大失敗な結末に。さらに晩年、自らの行いによって生じた原住民や入植者による反発を抑えきる事ができなかった事で、その責任を背負って査察官に逮捕され、全ての地位を剥奪される事となったが、それでもスペインで一人寂しく病没するまで決して諦める事は無かったという。


次なる四度目の航海で結果を出せば、また元の地位に返り咲く事ができるのだと。

夢を諦めずに只管進み続けてさえいれば、望む場所には必ず辿り着けるのだと……


人物編集

だまされてる気がする


「『今の世はそうなのか、じゃああえて肯定して使うのは止めておこう』――と考える英霊と『今の世はそうなのか、でも便利で価値あるものなのは変わらないから続けよう』――と考える英霊」


「そこにどんな差がある?誰が善悪を計る?」


「だって俺は最初から、自然に、“ それが当たり前 ” なんだぜ?」


一人称は「俺」

不屈の夢追い人にして情熱の冒険家。例え何があっても、先へ前へと進む男。

所謂「コロンブスの卵」の逸話に語られるよう、発想の天才としても世間に知られる。

これらは確かに彼の一面であり、歴史では「冒険家として」人々の記憶に残る場合が多い。


しかし、これはあくまでも「航海の理由」を新航路発見に絞った場合であり、15〜16世紀当時の世相として新天地での略奪と侵攻は、未開の地を開拓するという大義名分で黙認されていた。コロンブスも当時の倣いに従って、これを当時の価値観でも「過剰なレベルで」行ったまでの話である。


別側面として、彼は「狡猾」「極悪人」と言われても致し方ないほどに、人心の機微の察知と掌握に通じる筋金入りのエゴイストでもある。必要とあらば嘘をつき、話を逸らし、物事を美談に仕立てて士気を高め、不満を逸らす。これも当時、長期航海で船員の身を預かる船長として不可欠な才能であり、例えそれが嘘八百な口八丁であろうとも、船を前に進めるべく、船員をときに叱咤激励し、ときに不満を抑制する事に長けていなければ、海の上で幽霊船の仲間入りを果たす事になる。


その証拠として、安全確保の為に(頭が良くて利用しづらいと感じた)ある人物を騙し討ちにして身を隠し、アガルタの女性達から逃げてきた男達を匿い、彼らを率いて男に圧政を敷くアガルタの三都市に対してレジスタンス活動を展開していた。そしてアガルタからの脱出を建前として、いずれはメンバー、ひいてはカルデアのマスター一行を利用しようと企んでいたが、指導者としての才能とカリスマ故か、自身の正体が判明するその時まで、レジスタンスから厚く信頼されていた。


ウメエジャネエカ


利用できるモノはなんでも利用し、生き残る為なら恩人をも平然と騙し、勝ち取れるモノは根まで引っこ抜いて奪い去る。勝つ事ができないなら、多少の犠牲が出ようと見切りをつけて機会を待ち続ける。その手に届くもの、手段、その全てが、念願を叶えるための「道具」という認識に近い。


要するに、自分以外何も見えていない・考えていないのである。


謂わば強欲の体現というべき執念深さを秘めた欲望の怪物海賊との違いを問われれば返答に困ってしまうレベルである(しかし、当の海賊達からは後述の理由で同族とはみなされていない)。


そしてもう1つの特徴として、彼は自分がやったことを悪事だとは1ミリたりとも思っておらず、劇中でも「自分は悪人ではない」と本心から言い切っている。型月世界では自分を悪人だと自覚している敵役が大半である中で、この価値観は特筆に値するもの。ただし、他人から見れば自分が悪人だという自覚についてはしっかりあるので、他人に対しては悪事を隠そうとするのでたちが悪い。


人間的には決して褒められた人物でこそないが、彼は確かに歴史の旧弊に対して大きな風穴を開け、新たな時代の幕開けを告げる一人となったことに関しては否定しようのない確固たる事実である。この極悪人が歴史の開拓者となった皮肉さこそが、ある種の人の歴史の為せるといえる。


一般的な人はコロンブスのイメージで言えば「冒険家」「開拓者」という一面しか知らないだろう。それは確かに正しいが、今回彼はその一面の影に埋もれた「奴隷商人」「海賊」としての面を余すところなく剥き出しにしている。そして、記憶を全て失っていてもその性根は一切変わらなかった。


レジライまとめ(2月)


また、本性を表した際には目から光を発し、歯茎を思いっきり剥き出した邪悪な笑みを浮かべるのがお約束で、ユーザーからは「顔面土砂崩れ」だの「皮を剥いだ樹木」などとネタにされている。


その一方で、敬虔なクリスチャンとしての面もあり(これも史実通り)、2024年バレンタインイベントにおいて一番会いたい人物は「自分に夢を見させてくれた神様」であると即答しており、本編で敗北した際も「神様からもらったチャンスを無駄遣いしてしまった」ということを謝罪していた。


漫画『SABER WARS Ⅱ 番外編 ジェーン&イシュタル~100万光年の流れ星~』ではサーヴァント・ユニヴァースの彼が登場。転生の影響で記憶も朧げで、オデオン-6の艦内にある小屋にたった一人で住んでいる。蔓延るサーヴァント・バタリアンを蹴散らしてスペース・イシュタルらを助け、艦橋まで案内するが、そこで記憶を取り戻す。その正体はオデオンの艦長「クリストファー・コロンブス・フロンテイア」がサーヴァント・バタリアン化した亡霊であり、実に100万年にも及ぶ転生の終着点としてオデオンを目的地であったテキサス・ビヨンドへと激突させようと目論んでいた。


なお、登場当初は中折れ帽と大型銃がトレードマークであるイケオジとして振る舞っていたのだが、正体を表した後にはやっぱり目を爛々と光らせた歯茎剥き出しのゲス顔を晒したのだった。


能力編集

近世欧州出身の為に、魔術的な要素は薄く魔力はEランク判定だが、精神の粘り強さが反映されたのか耐久はBと高ランクで、天賦の強運から規格外のEXランクの幸運を持つ。船乗りなだけあって船長系のスキルを多数獲得しており、同時に侵略者としての側面もスキルとして顕在化している。


モーション中では、カトラスによる剣撃とマスケット銃による銃撃、荒縄をムチのように振るっての打撃、舵輪と鎖で繋がった錨を振り回して叩き潰すなどの、船乗りらしい攻撃を披露している。


ステータス編集

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
藤丸立香CBDEEXA

保有スキル編集

対魔力(D)ライダーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。詠唱が一工程(シングルアクション)の魔術を無効化する。魔力除けのアミュレット程度の耐性。
騎乗(B)ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。Bランクでは、大抵の乗り物ならば乗りこなせるが、幻想種は乗りこなせないレベルである。
嵐の航海者(B)船を駆り、船員、船団などの集団を統率するスキル。また『軍略』と『カリスマ』を兼ね備えている。これ程の指揮力を以ってしても、第一回航海時には、前例の無さ、過酷さが故に船員達が反乱寸前の状態になった。
不屈の闘志(C)あらゆる苦痛、絶望、状況に絶対に屈しない極めて強固な意思を示すスキル。彼の場合、その対象は「自分の夢の実現を阻むあらゆる因難」と定義される。問題に対する瞬発的な抵抗力というよりは「決して諦めない」という継続力に通じる在り方。そう――諦めない限り、夢は必ず叶うのだ。
コンキスタドール(EX)大航海時代、航海の果てに未開地を征服した者のスキル。未開の地への侵攻、支配、略奪、奴隷化などの手際の良さを示す。厳密に言えば、航海の結果「アメリカ大陸」を征服した者こそをコンキスタドールと呼ぶ向きもあるのだが、その源流――「スペインからの征服者」という概念を最初に発生させた者として、コロンブスは同スキルをEXランクで有している。

宝具編集

新天地探索航(サンタマリア・ドロップアンカー)編集

  • ランク:A→A+
  • 種別:対軍宝具
  • レンジ:1~30
  • 最大捕捉:200人


「祝砲を鳴らせェ!」

「ハッハァーッ!辿り着いたぜェ!信念と夢の果て、お宝だらけの新天地によォ!野郎共、錨を降ろせェ!ファッハッハァ!『新天地探索航(サンタマリア・ドロップアンカー)』!!」


舵輪を地面に突き刺すと同時に、彼の乗っていた旗船・サンタマリア号が出現。

陸地のど真ん中であっても接岸し、そして――彼の指示に従って、為すべき事を為す。

これは「サンタマリア号よ、錨を下ろせ」という、船長としての略奪開始命令である。


詳細は該当記事を参照。


関連人物編集

生前編集

イザベル2世

生前のパトロンであったスペインの女王。コロンブスと彼女が共に描かれた絵画が有名である。

コロンブス曰く「金を出してくれたからケツ持ちに選んだだけで魂までは売ってない」らしい。


バルトロメ・コロンブス

実の弟にして、地図作成担当の航海の仲間。兄の代わりに植民地の管理をしていたことも。

史実では信頼関係は厚かったのだが、型月時空のコロンブスはあまり評価していない模様。


マルティン・アロンソ・ピンソン

共にアメリカ大陸発見の旅路に出たピンタ号船長で、彼によって航海の予定が立てられた。

しかし、新天地を発見して黄金を手に入れたところで、独断専行に走ってしまったらしい。


Fate/Grand Order編集

アン・ボニー&メアリー・リード

過去のイベントシナリオ中において、尊敬する人物として彼の名前を挙げていた。

しかも「偉大な船乗りや冒険家」としてではなく「海賊の大先輩」としてである。


だが交流後の現在では「略奪者でありながら『自分が奪われる覚悟』をしようとしない」という理由で同類とは看做しておらず、嫌ってまでいる始末である(黒髭バーソロミュー達も同じ感想)。


レオナルド・ダ・ヴィンチ

同時代・同地域の出身であり、史実では1歳違い。生前会った覚えは無いが有名人として話は色々と聞いていたらしく、女性の姿とは符合しなかったので素直に困惑していた。ダ・ヴィンチの方も彼の悪評を生前から知っており、真名が判明した後は警戒するように周囲にこっそりと伝えていた。


史実におけるダ・ヴィンチは「ジェノバ人の船乗り」と会ったことを日記に綴っており、生前コロンブスと会っていた説が存在しているが、カルデアに召喚された彼はその旨をはぐらかしている。


藤丸立香マシュ・キリエライト

契約したマスターとその後輩。金儲けを最重視するコロンブスにとって、最も相性の悪いタイプ。どちらも人を疑う事に不慣れな善良さを持っていたが故に、主人公は終盤まで完全に乗せられる失態を犯してしまい、マシュも嫌な予感を感じていながらもその時まで言い出す事ができなかった。


カルデアに召喚された場合、主人公を相棒(ビジネスパートナー)とのたまうが、そこにはこっちにいた方が儲かるうちはという揺らぐことのない魂胆が見え隠れしている。人理崩壊は自身にとっても都合が悪く、他のサーヴァントの存在もあってマスターを嵌めても全く利益がないために、表面上は従っている。一応、幕間やコミカライズによれば、彼なりの評価はしている模様ではある。


コミカライズ版では消滅の際に主人公とのやり取りが追加されており、主人公から諦めの悪さを尊敬していた事、そして「裏切って欲しくなかったよライダー」と言われ、その在り方をガラス玉に例えて消滅した。主人公からは「尊敬」と「軽蔑」どちらもある人物と的確な評価をされている。


アストルフォ(騎)シュヴァリエ・デオン

第1.5部2章において共闘し、最終的には敵対した中性的なフランスの騎士達。

曰く「その手の趣味の奴には高く売れるだろう」と嫌な方向で評価している。


ジェームズ・モリアーティ(弓)

第1.5部にて「記憶喪失」「おっさん」「最終的に敵になる」と悪い意味で共通点のあった人物。

マシュが彼の存在を思い出した事により、腹に一物抱えている事に感づいたプレイヤーも多い。


コロンブスの幕間の物語においては、悪人会で相対した際に最終的に自らに勝るとも劣らぬその狡猾さを気に入って「互いに本性をさらけ出した上で利用し合う」というWin−Winの関係に一応は落ち着いている。ただし同じ「悪」であっても「欲をかきすぎて自滅するコロンブス」と「痛い目にあっても利益を懐へ収める事には成功するモリアーティ」はある意味では対照的とも言える立場。


柳生宗矩

本来は善良な人物であり、マイルームでもコロンブス(或いはそれと同等の外道)がいると嫌悪を隠さないのだが、上記のモリアーティの件とアガルタでのコロンブスの裏切り、亜種並行世界において宮本武蔵刃を交えた事から「第1.5部のジジイ鯖は信用するな」と言うジンクスが確立してしまった。そして最後のレムナントオーダー変則的な事例とは言えそのパターンだったわけで……


海賊会、商人会、悪人会

自身の幕間において言及された、カルデア内で結成されているサークル。当初コロンブスはサークル勧誘を固辞しており、更にマスターを連れてわざわざ断りに出向いた。しかし実際はマスターに筋を通すと見せかけ、裏会員として甘い汁をすする算段で全てのサークルに加入した。尤もモリアーティの項で述べた通り、それぞれで策をめぐらせた所で盛大に自滅するのは想像に難くない。


卑弥呼

昔のジパングの女王。史実同様マルコポーロの『東方見聞録』に記された黄金の国・ジパングの伝説を信じていたため、生きている間にジパング=日本に辿り着きたかった(そして金儲けしたかった)と嘆いている。しかし、彼女からは「黄金だらけじゃなかった」と言われたが信じていない。


ネモ

同じくライダークラスのサーヴァント。彼の駆るノーチラス号をつけ狙っている。

一応「非常時以外は動かさない」と言っているが、悪い笑みなので信用できない。


刑部姫

彼女が戦闘で用いる折り紙に(新たな手駒・奴隷として)興味を持つも全力で逃げられた。

興味を持った理由は「近頃は人(やサーヴァント)を動かしにくくなった」からだとか。


ガイウス・ユリウス・カエサル

2018年水着イベント『サバフェス』で汚い商売を企てた結果、主人公の連絡を受けた彼を嗾けられる。自身も人を丸め込む事には相当の自信を持っていたが、舌戦では後一歩及ばず金を巻き上げられてしまう。悔しさからぐっちゃぐちゃの泣き顔まで披露し、次こそは勝つと意気込みを見せた。


スパルタクス

2020年水着イベント『サーヴァント・サマーキャンプ!』にて共演した叛逆者。彼の「圧政者パラメータ」によるとコロンブスの圧政者レベルは89%。90%に達し次第すぐにでも叛逆するらしい。


クリストファー君

2021年水着イベント『カルデア・サマーアドベンチャー!』に登場した……してしまった可愛らしい見た目の美少年。あくまで英霊コロンブス本人ではなく「『夢を追いかける少年』という概念」に近い幻霊のような存在らしい。しかしその姿自体については、英霊コロンブス本人の幼少期の姿ということがほぼ確定しており、そのあまりの変貌ぶりに作中では黒髭が世の不条理を嘆いている。


蘆屋道満???

登場シナリオでの悪役ッぷりの後にのうのうとカルデアに来た者繋がり。

この2人は自分の所業を悪だと自覚している点で、コロンブスとは異なる。


カロン

2024年バレンタインイベント『チョコレート・リバーのその先に』にて共演した船乗り仲間。カルデアの彼が特異点に呼び出されたところで、不完全な状態で現界した彼へと自身の霊基を貸した。カロンから聞かされた特異点の成り立ちについて個人的に思う所があったので、珍しく打算抜きで協力したのだが、それはそれとして船の使用料とスーツ代については、しっかりせしめた模様。


評価編集

本作のアガルタをプレイした事で、世界的に有名な偉人の本性と末路を知りショックを受けたユーザーも多い。一方、史実のコロンブスを知っていたユーザーからは残当という評価が見られた。


そして『Fateシリーズ』どころかTYPE−MOON』関連でも屈指のクズ中のクズの1人。彼と互角な性根のレベルとしてはFate世界だとコイツが挙げられる(ベクトルこそ違うが)。更に言えば比較的哀しき悪役が多いシリーズでも、そうなった原因となる過去が全くないという極めて異色な存在である。あのエロ尼ですらそうなった原因があったというのに。後腐れのない悪役と言うべきか。


彼の実装以前に連載されていた『氷室の天地』においても「歴史の毒」という話で彼の所業について解説しており、その中で氷室鐘真性の悪鬼外道だと、こてんぱんにコキ下ろしていたりする。


自分が悪い事をしているという意識など微塵も無く(他人から見れば悪人だという自覚はしっかりあり、悪人であることを隠そうとはするのでたちが悪い)、目的を達するための己の行動は全て良い事だと認識している狂人的なレベルの自己中心主義者。その在り様は、ユーザー達からここまで来ると逆に清々しいと言わしめる程のドス黒い悪そのものであり、作中で披露したとんでもなく醜悪なゲス顔も相まって「ドス黒く燃える太陽」を想起させる。2018年7月11日にて解放された自身の幕間の物語でも開幕早々にそのゲス顔を見せており、終始シリアスな笑いが続くこととなった。


ふぁてご #55(アガルタネタバレ有)


本質を承知の上で本編の台詞を確認してみると、その大半が実は全く別の意味合いが込められている事が読み取れるだろう。記憶を失いながらも、その根底は全く変わっていなかったのである。


救いようのないクズっぷりの他に、信念の強さも『TYPE−MOON』関連では屈指の存在なのだが、自分の邪魔になればそれが自ら教えた、自分と同じ信念であっても罵る等、善であれ悪であれ他者の「強くあろうとする」在り方は認めている他の英霊たちとも一線を画した歪さを持っている。


その為「カルデアの『仲間』として召喚可能にすべきでは無かったのでは……?」と賛否両論な意見が出ているキャラクターの一人となっている(上記の理由から一応協力関係にはあるし、いわゆる「どの面枠」は彼以外にも山程いるのだが)。特にアガルタで決裂したフェルグスデオンアストルフォ、(死んでいなかったが)銃殺したエレナ、彼の影響を受けたアメリカ大陸の開拓者達に土地や同胞の命を奪われたジェロニモケツァル・コアトル狼王ロボ、そしてその他の高潔・真っ当な英霊たちとカルデアでやっていけるのか非常に怪しい所(実際関わらない様にしている模様)。


一応、善悪のラインに拘らない者達とは(怪しまれながらも)表面上それなりの関係を築けているようで、2018年以降は少しずつサブイベントにおいても出演する様になっているが、いずれもロクな事をしない(そしてたまに自滅する)所謂「腹黒キャラ」としてのポジションに固まっている。


本当に、その情熱がプラスにのみ働いてくれれば頼もしいのだが……


しかしその一方で、最後まで諦めなければ絶対に目的地にたどり着けるという強い信念と突き抜けたクズさが同居する奇異なキャラクター性、原住民への非道な行いをした一方で人類史へ多大な貢献があったために反英霊ではなく普通の英霊として座に登録されるという英霊としての在り方、CVである大塚氏の好演もあって、その不思議な魅力に対し惹かれているマスターも少なからずいる。


某『FGO』攻略サイトにおける彼のページのコメント欄が常に(カオスに)賑わっているのは、レジスタンスのライダーのページで解説されている「実質レジライ」「集団幻覚」ネタだけではなく、本人の魅力あってのものだろう……多分。ただしそうしたレジライ推しのマスターでも「彼はどうしようもないクズ」と言うのが基本認識で、本格的なファンでも辛辣&ぞんざいな扱いが多い。


余談編集

2020年6月、アメリカ黒人男性死亡事件に端を発する抗議活動がエスカレートした結果、アメリカ国内各地に設置されているコロンブスの銅像が相次いで破壊される事件が起きた。先住民虐殺の象徴である彼に矛先が向けられた為だが、新大陸を発見した冒険家としての活躍しか知らない世間の大半に対して、上記の様な「侵略者」や「略奪者」としての彼の本性を知っていたマスター達からは「残当」「むしろよく今まで無事だったな」という納得の声が続出することとなったのだった。


ただし言うまでも無く、コロンブスが残虐な奴隷商人であったことが事実であるとしても、他人に所有権のある(あるいは公共物である)銅像を勝手に破壊する行為は完全に違法である……なのであるが、爆発的なまでにこのような違法行為が頻発するに至るまでの、各人種の人々を取り巻く社会状況や歴史的経緯を鑑みれば、道理を説いてどうにかなる状況では無いというのもまた事実である。コロンブス像反対の流れは中南米にまで及んでおり、メキシコの首都であるメキシコシティの市当局は、現地の人々のコロンブス像を倒す計画に備えて、あらかじめ撤去して、別の場所に移動させた上で、元の場所には先住民の女性の像を設置するという仲裁的な案を実行している。


また、こういった銅像やモニュメントの破壊は、奴隷産業に手を出していた他の商人や、南北戦争において南軍側についていた軍人、奴隷制度を肯定する発言をしていた人物、実際に奴隷を所持していた政財界の大物や資産家等、多岐にわたっており、コロンブスだけが槍玉に挙げられているわけでもない。その一方でコロンブスをはじめとするコンキスタドール達を肯定的に認識する人々もまた、現在も居る。コロンブスの場合、彼の名を冠したカトリック系名士団体や賞は健在である。


例えばTwitterで彼の名と「カトリック」の語をアルファベットで一緒に入力して検索すれば、批判勢だけでなく擁護派の人々の存在を実際に見ることもできる。この辺りは当時の歴史や民族対立などとも絡む事であり、現代日本の素人が善悪を判断するのは、実の所難しい。文化人類学者の大貫良夫氏は、コロンブスについて「追えば追うほどに正体が分からなくなる」とも述べている。


2020年水着イベント『サーヴァント・サマーキャンプ!』にて『シャイニング』のパロディ(この行為が起こった時点でホテルにて騒動が起こっていたため元ネタの可能性は大いにある)と思われる「ドアを叩き割り、その割った隙間からガンぎまった顔を見せる」という行為をやってのけた。


[FGO] ジョニー ×3 が 来た!


しかもコロンブスだけではなく、上側にウィリアム・テル、下側にスパルタクスの計3人が覗いてくるため、ある意味でオリジナルより怖いかもしれない。ファンからの通称は「極悪だんご三兄弟」。


これだけ書くとただのパロディに見えるが、問題はその演出。元ネタは道具でドアを割っていたのだが、今回のはコロンブスが髭でドアを突き破っている。主人公「髭を何だと思っているのか」


予想の斜め上をいくシャイニングパロの前に多くのマスターが腹筋を崩壊させたが、のちに黒幕の一人の解説により、スパさんとテルさん同様、自分に都合のいい夢を拒否して自ら悪夢に落ちることを選んだことが判明している。また英霊としての在り方を反転させられても神への信仰心とあきらめない心は失われておらず、元々のデフォルト装備だったことが明らかになり(触手髭や極悪だんご三兄弟などの)ネタ扱いから一転して、英霊としての株が上がるという珍事を起こしていた。


続く2021年水着イベント『カルデア・サマーアドベンチャー!』に登場した際はどこかで見たようなお札を貼ったコピーが大量に出現。100体の量産型コロンブスが歯茎全開の顔芸で「ハッハァ!」と高笑いしながら洞窟を埋め尽くす地獄絵図に始まり、二次創作でもそこまでやるかというレベルで満載されたカオス極まるギャグのオンパレードでプレイヤーを恐怖笑いの渦に叩き込んだ。


また、原作では何かとその顔芸が話題に上がるが、コミカライズ版『アガルタ』では頼れる船長としての側面が掘り下げられたレジライが見られる。特に第19節での真名解放シーンは必見である。といっても本編のコミカライズなので、いずれはその本性を目にする事にはなるのだろうが……


そして第27節で顔芸と共に本性を表す。フェルグスからミスを指摘された際にはサムズアップをしながらミスを認めて次に活かそうとしたり、デオンから後世での評判を聞いてガチで落ち込んだり、藤丸を「いいように使われている奴隷」だとある意味で本質をついた指摘をしたりとレジライのキャラクター性がより掘り下げられている。それに対する藤丸の答えを含め、レジライファンもとい相棒達は読んで損はないだろう。元村人氏の顔芸とはまた違った顔芸も本作の味の一つである。なお、アストルフォからは諦めない点で言えば藤丸とは似た者同士だと思われているようだ。


シェヘラザード聖杯からの魔力供給を断つ結界を張られてしまい、メガロスを復活させようと魔力を送ろうとした瞬間に魔力が枯渇。それでもなお、玉手箱を奪還し、抵抗するのだが、自分の教えで奮起したレジスタンスの飛び道具で玉手箱を叩き落とされてようやく敗北を悟る。消滅する際に主人公を「上っ面が良くて大した価値がない所」がまるでガラス玉のよう(つまり、見る相手によって価値が変わる)だと評し、死んだ後も夢を追える英霊というあり方を気に入りながら消滅した。特に謝罪もなく、自分のあり方を最後まで貫き通すその散り際はまさに彼らしいものだった。


彼は確かに唾棄すべき鬼畜外道ではあった事は確か。しかし、諦めの悪さや努力家な面については主人公も尊敬しており、そんな苦楽を共にした「相棒」が裏切ったのはかなり応えたようである。


ちなみに敬虔なクリスチャンである彼の言う当時の価値観というのは当時のキリスト教の教義であり、大雑把かつ過激に言うならば「異教徒は人じゃないから、何してもオッケー」というもの。


当然、この考えは建前であり、プロパガンダである。あくまでも「侵略とかで人殺したり侵したりするのは教義に反する」が「そう言うことをしないと立ち行かない」ジレンマの中でそれを合法的に行う為の大義名分として「アイツらは間違った教えを信じているから正さなきゃ、間違った教えを教えてる悪魔を祓わなきゃ」と狂った様に宣い続けていたのが当時の状況である(結果的にそれらは一つの価値観として根付いてしまい、現在でも後を引いてしまっている)。しかしながら通常、周辺国家は誰かの利権が絡む場所であるし、下手に突けば後々自分達に返ってくるため、ある程度以上好き勝手に蹂躙するわけにもいかなかった、かといって遠出したところで出費は嵩むし事故や災害疫病などのリスクもありその蛮行には一定の蓋があった。また、如何に「間違った教え」であっても共通してダメと言われている事はいくらでもあり、それをやるのはどっちの価値観でもアウトになるので「好き勝手するにはルールが必要」という常識が辛うじて通用していたのである。


だが彼はそのプロパガンダを真に受けてしまい、よりにもよって「未だかつて誰の利権も絡んだことがない上遠いのでなんの仕返しもできない価値観の全く違う新大陸を発見」してしまった。そしてそこで「教義(プロパガンダ)通り」「人でない猿どもを」「誰一人咎める者の無いなかで」「ひたすらに実行し続け、蹂躙し続けた」のである。確かに教義上は何も悪いことでは無い、何せ相手は「正しい教えを信じてない」「どんなに恨んだところで追いかけて来れない」「どんなに殺そうが犯そうが搾取しようが、文字通り何をしても構わない非人」なのだから。だからこそ彼は意気揚々と当時の王族に対してその「功績」を自慢したし、プレゼントの奴隷も本国へと大量に送ったのだ。


コレにドン引きしたのが当の王族。確かに自分らが言ったことだし、教会にもそう言わせたが、そもそもの話として神がどうこう以前に人が許すわけがない蛮行を、人が犯すであろうそれの数倍悍ましくして実行した上それを「困っていたお婆ちゃんを助けた」かの様に語り出したのだから。


二度目の航海でコロンブスに同船した宣教師も教会と国に向けて「うーんこの畜生ども、好き勝手しまくるせいで宣教どころじゃないわ、なんとか言ってやってくれや、頭おかしなるで。二度とコイツらと仕事したく無い、早く帰りたい(意訳)」とばかりに泣き言を言っているのだが、あまり大っぴらに非難、糾弾すると盛大にブーメランが返ってくる事もあって、及び腰になっていた。


結果的に支援の中断等による間接的な諌め方しか出来ず、それでもなお「教義に忠実に」行動し続けたが、最終的に流石に目に余るとして査問官に逮捕されて(上記通りブーメランになることから)罪にこそ問われなかったが、最終的には本国に送還されることとなり、地位を剥奪されてしまう。


そんな先住民に対しては本国も真っ青なレベルの所業をやってのけた彼だが、妻とは旅行に出掛けたり、息子は父の名誉回復に活動していたなど、家族からはとても尊敬されていた人物だという記録が残っている。つまり、彼がいつも見せている悪役ムーブですら、クリストファー・コロンブスという人物の一側面中の一側面に過ぎないのだ(型月作品での弟以外の家族との関係は不明だが)。


2024年6月に起きた日本のロックバンドMrs.GREENAPPLEの楽曲「コロンブス」のMVの炎上に関連して、SNS上などで『FGO』に出て来るコロンブスの外道っぷりに注目が集まる事になった。


関連イラスト編集

レジスタンスのサンタクロースレジスタンスのライダー

レジスタンスのライダー夢追う少年


関連タグ編集

個別編集

Fate/GrandOrder ライダー(Fate) サーヴァント

Epic_of_Remnant 伝承地底世界アガルタ


関連キャラクター編集

  • フェイスレス全くの無関係だが言動に共通点が多く、イラストレーターの元村人氏が藤田和日郎リスペクトと思しき表情を描いたため、上述通り多くのプレイヤーが連想した。なお、フェイスレスは最終的に己の歪みを「理解」し、彼なりに己の所業にケジメをつけている。

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