本記事には『GODZILLAvsKONG』に繋がる重大なネタバレが含まれます‼
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概要
大手テクノロジー企業「エイペックス・サイバネティクス(APEX CYBERNETICS)」がゴジラを模した姿で開発した怪獣型の巨大戦闘兵器。
そして、モンスターバースシリーズ4作目の『GODZILLAvsKONG』における一連の事件の元凶にして強大なヴィラン怪獣。
スペック
生態 | バイオメカ |
---|---|
身長 | 約122m(400フィート) |
習性 | 破壊者 |
主武装 | A-74プロトンスクリームキャノン、ロータークロウズ |
その他武装 | メイサーパワーコア 、各部ミサイル(仮)、テイルドリル(仮) |
ボディフレーム | T-1ナノメタルスケルトンハウジング |
IOS | クロヌマ超常現象V1.3 |
電力出力量 | 2.42ギガワット |
水中咬合力 | 7400重量ポンド毎平方インチ(51021kpa) |
メイサーパワーコアレントゲン量 | 600 |
プロトンスクリームエネルギー放射量 | 4.10×1080(12の16乗)ジュール |
ロータークロウズ最大出力温度 | 3400℃(6152F) |
操縦者 | 芹沢蓮⇒自律稼働(暴走時) |
怪獣達の出現によって地球の支配者の座から蹴り落とされた人類が“万物の霊長”へと返り咲くためという名目の元、上記のエイペックス・サイバネティクスがゴジラを含めた対怪獣用決戦兵器として開発した存在。
ゴジラを模しているのはかつてこのゴジラの威容を目の当たりにした同社CEOであるウォルター・シモンズの「その力を我が物に」という意識によるものとされる
現代の兵器の中でも突出した技術力で作られた豊富な武装と、それに基づく並みの怪獣とは比較にならない圧倒的な戦闘能力を誇るが、それ以上の最大の特徴としてアラン・ジョナ率いるテロ組織より購入した過去の戦いでゴジラに倒されるも食いちぎられて残っていたギドラの左の頭部を基礎として研究、開発された「ギドラの中枢神経を用いた生体スーパーコンピューター」を採用しており、ギドラのそれぞれの頭部が精神感応で交信していた性質に目をつけ、外部に置いたギドラの頭骨を改造したコクピットに当たる空間の中に乗り込んだパイロットとなる人間の精神リンクによって、精密かつ確実な遠隔制御が可能という究極のマンマシーンインターフェースを実現している。
これによって、この巨大ロボはメカゴジラであると同時にメカキングギドラとも言える存在であり、それ故にゴジラはメカゴジラをギドラ同然の存在と認識し、その起動実験の度に発せられる起動音を聞いて倒すべき宿敵が動き出したと感じ取り、当機の開発が進められていた同社の施設を破壊していた。
それを証明するかのように頭骨には未だにギドラ自身の意識が残っているらしく(咆哮すらもギドラの声を加工したものである)、人類の支配下から逃れ覚醒した際の性質は歴代のメカゴジラ達はおろか作中の怪獣達の中でも極めて狂暴であり、さらには非常に暴力的かつ邪悪と言える程の残忍性も併せ持ち、外に出た直後に足下にいた無関係な人々を後述のキャノンで容赦なく虐殺し、香港のビル群を蹂躙し尽くす暴挙を振るった。
更にメカゴジラとして誕生する前のギドラの“サン”としての(兄弟に関する事も含めて)記憶はほとんど失われているとされ、残された感情はゴジラに対しての凄まじい怨念と殺意のみであり、実際に劇中ではゴジラの頭を掴んで何度もビルに叩きつける、倒れたところで頭を踏みつけ引きずり回すなどの猛烈な攻撃で執拗に痛めつけ、かつてゴジラが雌のMUTOを倒した時と同じ手段をゴジラ自身へ食らわせるという、皮肉と悪意を込めたトドメを刺そうとしていた程であった(もっともそのゴジラもMUTOにやった様に、確実に倒せる攻撃をしようとした意味合いもあったと取れるが)。
逆にコングは邪魔者ぐらいにしか認識していないのか、2対1になってもなおゴジラを優先して攻撃したり、本格的に仕留めようとした際も痛めつけたりはせずに尻尾のドリルで早々に始末しようとしていた。
もっとも戦闘することを娯楽として楽しむギドラの意志が宿った上に、上記の行動からして殺しを好む怪物であるのは間違いなく、2体同時に面白半分で戦う余裕がないだけでゴジラがいなければコングを必要以上に痛めつけて殺そうとした可能性が高い。
以上の通りロボット怪獣ゆえに無機質ながらも、生前の本能の赴くままに破壊と殺戮を実行し、ゴジラへの怨みを晴らさんとする姿勢からは非常に狂気的でおぞましい印象を受けており、まさに人間のエゴと欲望が生み出した危険な存在である。
容姿
大まかなデザインは本シリーズにおけるゴジラをロボット化した印象だが、どっしりとした体形の本物と比較すると、逆三角形に似て引き締まったフォルムとなっているのが特徴。また、腕は本物より長く強靭で、背鰭は板状で若干小さく、目は赤く発光する。口内は破砕機の様な構造になっているのが確認できる。左の太ももにはハッチが有り、そこを展開した内部に接続する事でエネルギーが供給されている場面がある。
尻尾は近年のメカゴジラである3式機龍、レディ・プレイヤー1版、アニメ映画版同様に長い尻尾を持ち、その先端は鋭い突起物が複数付いたアンカードリルとなっている。
身長は約122mと、歴代でも最大級の体格を誇り、劇中では数値以上の巨体に見える場面もある。
逆三角形の引き締まったデザインはターミネーターシリーズのT-800型を参考にしているとデザイナーは語っている。
戦闘能力
開発者のウォルターが「ゴジラより強い」と豪語するだけあり、主武装の口から放つ赤い熱線の“プロトンスクリームキャノン”はゴジラの熱線と同等以上の射程と破壊力を持ち、並みの怪獣が相手ならば一撃で焼き払い、さらに最大出力ならば地殻を貫いたゴジラの熱線と同レベル以上の出力を出せるとされている。
日本のゴジラシリーズに登場するスーパーメカゴジラが放つ光学兵器の“メガ・バスター”は、長時間の発射で機器にオーバーヒートが発生するが、こちらはオーバーヒートや熱量により口内が溶解する事もなく、問題なく連続使用が可能。劇中では核兵器の爆風に耐えられるゴジラをも難なく後方に吹き飛ばし、致命的な大ダメージを与えるには至らないまでも強固なゴジラの表皮に火傷を負わせ、苦痛で悶えさせている。
熱線の次に使用頻度の高い格闘戦の主武装である長大な腕に備わった“ロータークロウズ”は、手の部分が高速で回転する仕組みになっており、加えて“メイサーパワーコア”から供給され青白い光のエネルギーを用いて威力を高めることができ、それによってコングのパンチを物ともしなかったゴジラを容易く吹き飛ばすほどの衝撃を生み出す。
さらにそのクロウの関節には複数の丸鋸が搭載されている様で、接触時に対象の皮膚を切り裂いてロータークロウズの殺傷力を向上させている模様。また、エネルギーは爪だけでなく四肢に自在に纏わせることが可能で、これによる殴打や蹴りも強大な破壊力を誇る。
背中のロケットブースターを使うことでゴジラ以上に身軽に動き、ロボット怪獣とは思えない程の優れた機動性を発揮し、それでいて本当に生きているかのような生物的な動きで純粋な格闘戦にも対応でき、本来の姿では戦わずじまいのため詳細不明なビルサルド製メカゴジラを除けばその動きの激しさはおそらく歴代随一。
本体の馬力も凄まじく、自身と同等の巨大怪獣も容易く拘束しては軽々と振り回すほどのパワーを叩き出す。
さらに副次的な武装として両肩の部分に強力なミサイル兵器が多数内蔵されている他、尻尾の先端にある突起物を展開・回転させてドリル攻撃を繰り出すことも可能。
装甲は当然対怪獣を想定しているため非常に頑強で、ゴジラとコングの攻撃をそれが物理的なものならばほとんど通用しないが、流石に熱線に関してはまともに受けたら長くは持たないとされる。なお、熱線をチャージしたコングの斧をゴジラは受けたが、脚に刺さる或いは頭部に喰らっても一時倒れる程度だった。後述のメカゴジラの結末を考えると実はゴジラの皮膚よりは装甲が弱かったのかもしれない。
他にも劇中では使用はされなかったがシン・ゴジラの様に尻尾から熱線を出せるテイルレーザーや、背鰭が一つ一つファンネルの様に変形するオールレンジ攻撃(複数の兵器による包囲攻撃)も可能とされている。
また、ゴジラが万全な状態でメカゴジラとの1対1の戦いを挑んだとして、勝てる確率は五分五分だといい、仮に勝利したとしてもゴジラは死に近い状態。つまり死を覚悟せねば勝てぬ程の強大な敵と言える。
加えて理論上はギドラが有していた“アルファコール(他の怪獣への命令権)”も行使可能とされ、その気になればまたかつてのように他の怪獣達を操る事ができるという。
ちなみに、パンフレットに記載されているウォルターを演じた俳優のコメントにて、“(ウォルターの)狙いはいろんな怪獣を研究してコントロールすること”という一文があるため、ウォルターもかつてのギドラと同じように、ゴジラを倒した後でアルファコールを用いて怪獣たちを操ることを視野に入れていたと思われる。
これほどの高性能を誇りながらも建造当初は想定の40%の出力しか出せておらず(それでも試運転で養殖した大型スカルクローラーを熱線で一刀両断できるほどだった)、本機の完成のために地下空洞世界に存在するという地球の核のエネルギー(=ゴジラの生命の源)を求めたことが本作の物語の発端となっている。
顛末
冒頭でゴジラがフロリダのペンサコーラにあるエイペックス支社の施設を襲撃・破壊した事件を受け、その真相を突き止めるべく前回ゴジラに救われ信頼を寄せていたマディソン・ラッセルが友人のジョシュ・ヴァレンタインと共に、長年エイペックス社に潜入し陰謀の疑惑を調査していた陰謀論者バーニー・ヘイズと接触。そうして3人でエイペックス支社の破壊跡を調査していく中、偶然地下を高速移動する社の輸送マシーンに乗り込んで辿り着いた香港の本社にて完成したメカゴジラの機体と対面し、正にそれこそがゴジラのエイペックス支社襲撃事件の原因だったことを悟る。
かねてよりエイペックス支社で各部パーツの製造が進められており、それが香港にある本社へと送られて建造されていた(ゴジラのエイペックス支社破壊の際、潜入していたバーニーが眼球にあたるパーツを目撃している)。
機体完成後は芹沢蓮をテストパイロットに据え、本社地下にある巨大ドックにおいて同じく同社で養殖、育成していたスカルクローラーを相手にした戦闘試験が何度も行われていた。それでも当初はジェネレーターの問題から最大でも40%ほどの出力しか出せず、スカルクローラーを一体倒しただけで機能停止に陥るなど、とても実用的とは言えない状態であった。
そこでウォルターらは地球の内部にある地下空洞の世界にある未知のエネルギー源に目をつけ、モナークが検討していたコングの地下空洞への移住計画に協力する形で自社の人間と機器をそこへ送り込み、案内役となっていたコングが辿り着いた地下空洞内部の古代遺跡にてそのエネルギーの大元を発見・転送させ、それを解析したデータからエネルギーの再現に成功。同時に香港に上陸していたゴジラが同じく現れたコングとの戦いの後に、メカゴジラが収容されているこの本社に迫ってくることは明白だったため、ウォルターは蓮の「発見したばかりの未知のエネルギーは機械を正常に作動させるかしっかりテストするべき」という懸念や、侵入者として連行されたマディソンの「この兵器を造ったせいで起こさずに済んだゴジラの襲撃を招いた」という批判にも耳を貸さずに起動を強行するよう命令。蓮もやむ無くそれに従い操縦席に座ってメカゴジラを起動させた。しかし、その瞬間に怪獣の生命源となるエネルギーに触発されたのか、DNAコンピュータがギドラの自我に目覚めて暴走(以降は装甲の隙間から赤い光が漏れだし、所々に青い光が発生するようになった)を始め、直後にウォルターをコントロールセンターごと一薙ぎで葬り、操縦席にも凄まじい電流エネルギーを逆流させて操縦者の蓮をも感電死させる。そしてそのまま本社地下の格納庫を破壊して外へと這い出すと、眼下の人々や香港の街を自らの兵器を以て容赦なく蹂躙。続いてコングとの戦いを制してから真の敵である自身目掛けて突撃してきたゴジラと激突する。
この時はゴジラが上記の通りコングとの連戦によりパワーを消耗していたこともあり、豊富な武装と持ち前の機動力を使った高威力の攻撃を次々と仕掛け、ゴジラに一切の反撃を許さず圧倒。完膚なきまでに叩きのめしてトドメを刺そうとするも、ゴジラとの戦いで瀕死の状態から復活したコングがゴジラ側に立って参戦したことで妨げられる。それにより2対1の戦いにもつれ込むも、怯むことなく連戦で消耗していた両者を寄せ付けず、ゴジラを救うべく立ち向かってきたコングをも仕留めようと追い詰める。
しかし、この時エイペックス社に潜入していたマディソン一行の一人であるジョシュが、そこにあったコンピューターのメカゴジラ制御システムへアクセスしようとするも失敗してシステムにロックがかかった直後、バーニーが諦めの意味で飲もうと懐から出したウィスキーの入れ物を見て打開策を思いつき、すぐさまそのウィスキーを奪い取ってコンピューターの制御システムに繋がる通気孔に流し込んだ事で、機器がショートし故障させた。同時に武器システムの一部が停止した上に一時的にだが機動にバグが発生し、それを見たゴジラが機転でコングの斧に熱線を放ってエネルギーをチャージさせたことにより形勢が逆転。コングから威力が最大限に高められた斧による猛反撃をこれでもかという程に食らい、四肢のほとんどを失う大ダメージを全身に負ってそのまま倒れ込む。それでも悪足掻きでコングを仕留めようするが、さらなる一撃を受けて遂に叩き伏せられ、トドメでコングの怪力により頭部を引き千切られて完全に沈黙した。
今回のメカゴジラは、その目的はどうであれ正に人類の最新科学の結晶だったと言えるが、最後には「酒」と「斧」という“太古の発明の産物”が決定打となって敗北するという皮肉な末路を遂げることとなった。そして、初めてゴジラ以外の怪獣によって破壊されたメカゴジラとなった。
余談
過去のメカゴジラとの類似性
今回のメカゴジラのコンセプトには偶然か意図的か不明だが人間との精神リンクを想定した制御システム、ギドラをルーツとした開発経緯、開発者の抱く傲慢な思想、一企業が所有し、その社長の私利私欲のために使われる、そして死した怪獣の遺体(しかも骨の部分)の再利用とそれが原因の暴走など、歴代メカゴジラが有していた要素および設定が負の部分も含めて多数盛り込まれている。
作られた背景とその影響
- 惑星間の生存競争でも国土防衛のためでもない極めて個人的な目的で本機を作る。
- 特に合理的な意味や理由もないのにゴジラの姿を模倣する。
- ギドラの方もかつて自身を葬った宿敵の姿に似せて作られた機械の中に組み込まれる。
- ギドラと共鳴したことで宿敵であるゴジラの闘争本能を昂らせ、結果としてゴジラを人類の居住地に上陸させてしまい民間に甚大な被害を出す。
- 本機を稼動させるためのエネルギーを巡る騒動に派生する形でコングとゴジラが争う事態になる(ただし、ゴジラはコングの一族と髑髏島を出ない盟約を交わしていたが、その同族が幼くして皆死亡したために盟約の事など知らなかったコングは、エイペックス社とは無関係な髑髏島での生活に適さなくなっていたことで、いずれ新天地への移住のために島を出なければならず、ゴジラとの衝突が避けられなかった可能性は非常に高い)。
- 本機を操るパイロットに、畏敬の対象としてゴジラを研究していた第一人者で今は亡き芹沢博士(しかもエイペックス社が知っているか定かではないがゴジラを救うために死亡した)の息子を据える。
など、このメカゴジラの存在は本作の怪獣と人類にもいろんな意味で大きな影響を与えた他、メタ的な部分でも本シリーズにおける怪獣および、キャラに対するアンチテーゼのようなものも含まれていたりと、初代以来の完全なヴィランとしてキャラを立てたと言える。
その他
- ファンの間では予告編が公開された直後から登場が噂されていた(瞳に映る影など)が、監督のアダム・ウィンガードがインスタグラムで存在を明かした事で登場が確定した。
- このメカゴジラをデザインしたのはJared Krichevsky氏という方で、同作のヘルホークや、同じくハリウッド映画であるレディ・プレイヤー1に登場するメカゴジラをデザインした人と同一である。
- Jared Krichevsky氏によると、ターミネーターシリーズに登場するT-800からインスピレーションを受けたとのこと。
- 日本国内ではムービーモンスターシリーズなどで玩具化されているが、本作の劇場公開が7月2日まで延期された中、当初の公開予定である2021年5月14日に合わせて5月15日に発売されたために、国内のゴジラファンにとって予想外のネタバレとなってしまっている。
- ゴジラの設定を担当していたKeyes氏著の小説版における展開では、ウィスキーで制御機器を狂わされた隙を突かれて負けたのではなく、実際にはこの時に機能不全を起こしたのはほんの1~2秒だけで、すぐに脳以外の部分を再起動したためほとんど問題はなかったのだが、この時のメカゴジラは擬似的な生命体であり、斧に浴びせられたゴジラの熱線を見て本能的な危機感を抱いたことにより一瞬アームの力が緩んでしまい、その瞬間にコングが拘束を脱し、それで向こうの反撃を許すことになってしまったのだという。
- ちなみに坂井孝行が描いた平成ゴジラVSシリーズの『ゴジラVSメカゴジラ』では、オリジナルの展開としてメカゴジラを建造した際に流用したメカキングギドラのパーツに「ゴジラ抹殺」の命令プログラムが残っており、その影響でメカゴジラが操縦無しで動き出し暴走する事態が描かれている。
- ただしこちらは偶然だが、メカキングギドラの「人命を優先する」プログラムもメカゴジラに組み込まれており、脱出ポットも兼ねていたコクピット内に搭乗していた人間達の安全を確保する為に、コクピットを安全な場所に飛ばすなど人命を考慮しており、逆に遠隔操縦のパイロットを殺害したこのメカゴジラよりもマシと言える。
- 首をもがれて破壊されるという点では初代メカゴジラと同様の末路を辿っているが、この末路は素体となったキングギドラのモチーフとなったヤマタノオロチの神話へのオマージュともとれる。
- ヤマタノオロチも「酒」が敗因となっており、更に本作で使用された酒の銘柄「カズナリ」は昭和版メカゴジラのスーツアクターを担当した森一成氏へのオマージュでもある。
- パンチの描写はゲーム「超ゴジラ」に登場する超ゴジラのパンチと似通っている。超ゴジラはギドラ細胞等によって強化されたゴジラだったため、Twitterでは「ギドラでありゴジラ」を表現する上で参考にしたのでは?、という意見も見られる。
- 「ブースターを使って飛び上がりパンチを喰らわせるシーンが『ゴジラ×メカゴジラ』のポスター(砕け散るまで戦え!)に似ている」という指摘が一部ファンから出されていたが、2021年11月3日のゴジラフェスの「居酒屋ゴジラ」にアダム・ウィンガード監督が出演した際、実際に参考にしていたことが明かされている。
- 通信システムとして使用されているギドラの頭骨は一つではなく二つ、基地とメカゴジラの内部にそれぞれテレパス送信用、受信用として存在するのではないかという考察も存在する。その出所については歴史上のどこかで切り落とされたギドラの首を拾ったものだとされる。神話のヒュドラも作中ではギドラを元に創作されたものとなっているので、作中のイスラ・デ・マーラ以外にも過去にギドラが何者かと戦って首を切り落とされていた可能性は高い。https://youtu.be/2dIF_yqpn8I
- 長大な腕と逆三角形の上半身は巨大怪獣のシルエットとしては異質であり、頭部もまるでゴジラの骸骨のようなイメージからカッコ悪いという厳しい評価もある。とはいえ、本作のメカゴジラは完全な敵役であり、インスパイア元の事も考えれば恰好良さよりも、とにかく不気味さを強調したようなデザインなのは意図的なものと考えられる。長大な腕は格闘戦では非常に有用であり、サイズ感はさておき合理的なデザインといえなくもない。批判が起こるのはそれだけメカゴジラがファンからの期待が大きい人気怪獣だからともいえる。
- 予告が解禁された当時、冒頭でゴジラが街を襲っているシーンを観た一部の視聴者からそのゴジラはメカゴジラがゴジラの人工皮膚を被って姿を偽装したにせゴジラではないかという声もあった。
関連タグ
邪神イリス、ジーダス:主役怪獣の宿敵の生体情報と怨念を受け継いでいる怪獣の例。イリスに至っては、同じく人造の怪獣であり、人間を利用した、主役怪獣の必殺技を模倣した攻撃を使うという点も類似している。
ガルヴァトロン:シリーズ4作目にて前作で倒された地球外生命体のヴィランの頭部を素体にした研究の成果として登場した敵繋がり。人類が厄介と見なす存在に過度に敵意を向けた企業が、それに対抗する兵器として(及びその勢力の代表的存在をモデルにして)開発された。しかし、自我を引き継ぐ形で復活し、人類に反乱し企業の支社のあった香港で暴れた、ノコギリが装備の一つ、前身となったヴィランが元は飛行能力と頭部だけでも生存できる生命力を有しており、極地で凍結して眠りについていたといった点が共通している(相違点としては頭部は明確に自我が残っており復活は当人が誘導した、自我こそないが別個体のコントロールを乗っ取る事で徒党で活動した、それらが身代わりになったお陰で戦場を逃げ切る事に成功した点が上げられる)。