路線データ
路線名 | 飯山線 |
---|---|
路線区間 |
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ラインカラー | 黄緑 |
路線距離 | 96.7km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 |
|
最高速度 | 85km/h |
単線区間 | 全線 |
非電化区間 | 全線 |
閉塞方式 | 特殊自動閉塞式 |
保安装置 |
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運転指令所 | 長野総合指令室(CTC) |
第一種鉄道事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
概要
豊野駅(長野県長野市)と越後川口駅(新潟県長岡市)を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線で、地方交通線。
豊野駅を経由する全列車がしなの鉄道北しなの線の長野駅(長野県長野市)まで直通運転を行っており、運行系統上は長野駅〜越後川口駅間の路線として扱われる。
日本でも有数の豪雪地帯を経由する為、沿線には温泉やスキー場が多い一方、災害による運休がしばしば発生する。
全線が単線非電化のローカル線で、国鉄末期には赤字額が大きく廃止候補に挙がった事もある。
交通系ICカードは全線で使用できない。
沿革
1921年(大正10年)10月20日に飯山鉄道によって豊野駅〜飯山駅の路線として開業した事が始まり。その後長野県側は延伸を繰り返す。また新潟県側では1927年(昭和2年)6月15日に官制鉄道の十日町線として越後川口駅〜越後岩沢駅間が開業した。同年11月15日には越後岩沢駅〜十日町駅間が延伸された。
1929年(昭和4年)9月1日には飯山鉄道の越後田沢駅〜十日町駅間が延伸され現在の区間が全通したが、この時はまだ両者は別々の路線だった。両者が統合されたのは1944年(昭和19年)6月1日。飯山鉄道が国有化され十日町線を編入し、飯山線となった。
1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化に伴いJR東日本が第一種鉄道事業者として継承。同時に貨物営業が廃止された。
1997年(平成9年)10月1日からワンマン運転を開始した。
2011年(平成23年)3月12日、前日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の誘発地震とされる長野県北部地震(「栄村大震災」の俗称で知られる)が発生。栄村含む沿線自治体と共に飯山線も被災し、4月29日に全線で運転再開するまで1ヶ月以上の復旧期間を要した。なお同年7月30日には豪雨により被災し、9月16日まで一部区間が2ヶ月近く運休した。
2015年(平成27年)3月14日に北陸新幹線の長野駅〜金沢駅間が延伸開業し、直通していた信越本線の長野駅〜豊野駅間が並行在来線としてしなの鉄道北しなの線に移管された。しなの鉄道には甲種内燃車運転免許(気動車の運転免許)を保有する乗務員がいない為、飯山線列車については引き続きJR東日本の乗務員が乗務している。
運行形態
定期の優等列車は、国鉄時代は急行「うおの」「野沢」が運行されていたが、どちらも民営化前に廃止された。
現在定期の優等列車は運行されておらず、全て普通列車で運行される。
前述の通り、豊野駅を経由する全列車がしなの鉄道北しなの線長野駅を始発・終着とする。
普通
下りのみ全線通しの列車が4本あるが、上りには設定されていない。十日町駅が運行系統上の境界となっており、一部列車は同駅で列車番号を変更する。
区間便は飯山駅・戸狩野沢温泉駅・森宮野原駅・十日町駅発着で設定されている。また越後川口駅を経由する朝の2往復は上越線(正式には信越本線)長岡駅を始発・終着とする。
長野駅〜戸狩野沢温泉駅は長野市と飯山市を結んでいる事と、長野駅及び飯山駅での北陸新幹線アクセスルートである事から比較的本数が多く、1〜1時間半に1本程度運行される。
戸狩野沢温泉駅〜越後川口駅間は県境区間の為本数が減り、1〜3時間に1本程度となる。日中は4時間程列車間隔が開く時間帯が存在する。
一部を除き戸狩野沢温泉駅または十日町駅で長野駅方面と越後川口駅方面の列車は接続している。
臨時列車
民営化直後はスキーシーズンに臨時急行「シュプール野沢・シュプール戸狩野沢」が運行されていた。
現在は土休日を中心に長野駅〜十日町駅間で快速「おいこっと、十日町駅〜えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン上越妙高駅間で快速「越乃Shu*kura」が運行されている。
詳細は各列車の記事を参照。
駅一覧
●:「おいこっと」のみ停車
○:「越乃Shu*Kura」のみ停車
▲:「おいこっと」「越乃Shu*kura」共に停車
レ:通過
駅名 | 快速 | 乗換路線 | 備考 |
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長野 | ● | JR東日本管理駅 | |
北長野 | レ | ||
三才 | レ | ||
↑しなの鉄道/↓JR東日本 | ↑直流電化/↓非電化 | ||
豊野 | レ | しなの鉄道北しなの線妙高高原方面 | しな鉄管理駅 |
信濃浅野 | レ | ||
立ケ花 | レ | ||
上今井 | レ | ||
替佐 | ● | ||
蓮 | レ | ||
飯山 | ● | 北陸新幹線 | 当駅発着あり |
北飯山 | ● | ||
信濃平 | レ | ||
戸狩野沢温泉 | ● | 当駅発着あり | |
上境 | ● | ||
上桑名川 | レ | ||
桑名川 | レ | ||
西大滝 | レ | ||
信濃白鳥 | レ | ||
平滝 | レ | ||
横倉 | レ | ||
森宮野原 | ● | 当駅発着あり | |
↑長野県/↓新潟県 | |||
足滝 | レ | ||
越後田中 | レ | ||
津南 | ● | ||
越後鹿渡 | レ | ||
越後田沢 | レ | ||
越後水沢 | レ | ||
土市 | レ | ||
十日町 | ▲ | 北越急行ほくほく線 | 運行系統上の境界 |
魚沼中条 | レ | ||
下条 | レ | ||
越後岩沢 | レ | ||
内ケ巻 | レ | ||
越後川口 | ○ | 上越線 | |
↓上越線長岡まで直通運転 |
使用車両
所属の記載のない物は全て長野総合車両所→長野総合車両センター所属。
現在の使用車両
- キハ110系200番台(メイン画像)
全て元北上線特急「秋田リレー」用300番台から転用改造編入した気動車。このうち235・236(313・314)号車の2両は2015年(平成27年)までに「おいこっと」用に再改造されているが、完全な観光列車ではない為臨時快速の運転のない平日等は普通列車の運用にも投入されている。
新潟車両センター新津派出所所属のジョイフルトレイン。
十日町駅〜越後川口駅間で同名の臨時快速列車として運用される。
過去の使用車両
国鉄民営化後の車両のみ記載。
民営化時からキハ110系に置き換えられるまで使用されていた気動車。
- DD16形11号機
工事列車や「シュプール野沢・シュプール戸狩野沢」等の臨時列車を牽引したディーゼル機関車。
11号機の廃車によりDD16形は形式消滅した。
尾久客車区(現・尾久車両センター)所属の客車(座席車)。
臨時急行「シュプール野沢」及び「シュプール戸狩野沢」として長野駅〜戸狩野沢温泉駅間で運用された。
なお前者は上野駅〜長野駅間で「シュプール信越」と連結して運行されていたが、単独運行に変更された際に後者に改名された。
関連タグ
信越本線 しなの鉄道 北しなの線 北越急行 上越線 北陸新幹線