曖昧さ回避
- 東日本旅客鉄道株式会社の鉄道路線。ここで解説する
- 東京電力パワーグリッド株式会社の基幹送電線。電圧275KV、2回線の送電線で、鹿島変電所と新野田変電所を結ぶ。
路線データ
路線名 | 鹿島線 |
---|---|
ラインカラー | 茶色 |
区間 |
|
路線距離 | 17.4㎞ |
軌間 | 1,067 mm |
駅数 | 6駅 |
電化区間 | 全線(直流1,500V) |
最高速度 | 85km/h |
単線区間 | 全線 |
閉塞方式 | 単線自動閉塞式 |
保安装置 | ATS-P |
運転指令所 | 千葉総合指令室(成田指令・CTC) |
大都市近郊区間 | 東京近郊区間:全線 |
ICカード乗車券エリア | Suica首都圏エリア:全線 |
第一種鉄道事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
第二種鉄道事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物) |
路線概要
香取駅(千葉県香取市)と鹿島サッカースタジアム駅(茨城県鹿嶋市、臨時駅)を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線で、地方交通線。日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者として、全線で貨物営業を行っている。
事実上の運行系統は成田線佐原駅(千葉県香取市)〜鹿島神宮駅(茨城県鹿嶋市)間。
全線が直流電化されているが、鹿島神宮駅〜鹿島サッカースタジアム駅間の定期列車は全て鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の気動車で運行される。
これは鹿島サッカースタジアム駅が臨時駅である事と、本来北鹿島駅(現・鹿島サッカースタジアム駅)~水戸駅間は国鉄路線になる予定だったが、赤字により延伸を断念し、その肩代わりに当時は貨物営業のみを行っていた鹿島臨海鉄道の第3セクター路線として開業し今に至る為である。
鹿島サッカースタジアム駅を含む全線が大都市近郊区間の東京近郊区間及び交通系ICカード乗車券「Suica」の首都圏エリアに設定されている。なお鹿島サッカースタジアム駅はJR東日本が管理する鹿島臨海鉄道との共同使用駅だが、Suicaが利用可能なのは同駅以南のJRを利用する時のみで、以北の鹿島臨海鉄道では利用出来ない。
直通運転
JR車両を使用する列車は全列車が成田線佐原駅まで、鹿島臨海鉄道車両を使用する列車は全列車が大洗鹿島線水戸駅まで直通する他、一部列車は以下の区間まで直通運転を行う。
沿革
- 1970年(昭和45年)8月20日:日本国有鉄道により香取駅〜鹿島神宮駅間開業。
- 1970年11月12日:鹿島神宮駅〜北鹿島駅間延伸により全線開通(同区間は貨物営業のみ)。
- 1974年(昭和49年)10月26日:全線直流電化。
- 1978年(昭和53年)7月25日:鹿島臨海鉄道鹿島臨港線開業に伴い鹿島神宮駅〜北鹿島駅間旅客営業開始(北鹿島駅での旅客扱いは無し)。
- 1983年(昭和58年)12月1日:鹿島臨海鉄道鹿島臨港線の旅客営業廃止に伴い、鹿島神宮駅〜北鹿島駅間の旅客営業廃止。
- 1985年(昭和60年)3月14日:鹿島臨海鉄道大洗鹿島線開業に伴い鹿島神宮〜北鹿島駅間の旅客営業再開(北鹿島駅での旅客扱いは無し)。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道(JR東日本)が第一種鉄道事業者、日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者として継承。
- 2009年(平成21年)3月14日:全線が東京近郊区間及び交通系ICカード乗車券「Suica」首都圏エリアに設定される。
- 2021年(令和3年)3月13日:E131系使用列車のワンマン運転を開始。
運行形態
旅客列車
- 佐原駅〜鹿島神宮駅
現在は普通列車のみ1日16往復運行される。
多くは佐倉〜鹿島神宮間の運行だが、成田線成田駅発着と総武快速線直通列車が1往復ずつ設定されている。なお総武快速線直通は佐倉駅で成田空港駅発着の列車との増解結を行う為、東京駅〜佐倉駅間は快速で運転される。
かつては特急「あやめ」が東京駅発着で運行されていた。鹿島線内は普通として運行されていたが、2015年(平成17年)3月14日ダイヤ改正で廃止された。
なお、現在も千葉県香取市及び茨城県潮来市で行われる「あやめ祭り」の時期には主に新宿駅発着で臨時特急が運行される。
またサイクリスト向けの臨時快速「B.B.BASE 佐原・鹿島」が不定期で運行されている。
- 鹿島神宮駅〜鹿島サッカースタジアム駅
定期列車は全て大洗鹿島線の気動車で水戸駅発着の普通列車が運行される。
カシマサッカースタジアムでサッカーの試合が行われる日は定期列車が鹿島サッカースタジアム駅に臨時停車する他、JRの電車を使用した臨時列車が運行される事もある。
貨物列車
全線で運行され、鹿島臨海工業地帯の中にある鹿島臨海鉄道鹿島臨港線神栖駅まで直通する列車が3往復設定されている(運休日あり)。
かつて新東京国際空港(現・成田国際空港)が開業した頃は、鹿島港からの航空燃料輸送も行われていた。
駅一覧
駅名 | 乗換路線 | 備考 |
---|---|---|
↑成田線経由総武快速線東京まで直通運転 | ||
佐原 | 成田線千葉方面 | |
香取 | 成田線銚子方面 | 起点 |
十二橋 | ||
↑千葉県/↓茨城県 | ||
潮来 | ||
延方 | ||
鹿島神宮 | 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線 | 旅客列車乗換駅 |
鹿島サッカースタジアム | 臨時駅 | |
↓鹿島臨海鉄道大洗鹿島線水戸まで直通運転 |
使用車両
現在の使用車両
所属の記載の無いものは幕張車両センター所属。
自社車両
定期列車の運用区間は佐原〜鹿島神宮間。
- E131系0番台・80番台
現在の殆どの定期列車で運用されるワンマン運転対応の電車。2021年(令和3年)3月13日から運用開始した。
鎌倉車両センター所属。横須賀・総武快速線用の車両で、付属編成4両が定期列車として入線する。
E217系は2002年(平成14年)のFIFAワールドカップ2002開催時に、臨時列車として基本編成11両が入線した。
- 209系2000番台(メイン画像)・2100番台・2200番台「B.B.BASE」
2000番台及び2100番台は2010年(平成22年)12月4日〜2021年(令和3年)3月12日まで定期運用されていたが、現在も鹿島サッカースタジアム発着の臨時列車として不定期に入線する事がある。
2200番台「B.B.BASE」は臨時列車のみの運用。
- E257系500番台
元は特急「あやめ」(鹿島線内普通)及び間合い運用の普通列車で使用され、「あやめ」廃止後は臨時特急で運用されている。
JR貨物所属
新鶴見機関区所属の電気機関車。
EF210形は2016年(平成28年)3月26日ダイヤ改正で一時運用を離脱したが、2021年(令和3年)3月13日ダイヤ改正で復帰。
鹿島臨海鉄道所属
大洗車両区所属の大洗鹿島線用車両。
鹿島神宮〜鹿島サッカースタジアム間に乗り入れる。
過去の使用車両
国鉄民営化後の車両のみ記載
自社車両
E257系に置き換えられるまで特急「あやめ」で運用された。
209系に置き換えられるまで運用された。
- 211系3000番台
定期運用は無かったが、臨時列車として入線した。
JR貨物所属
愛知機関区所属の電気機関車。EF210形置き換えの為に運用されたが、同形式の復帰に伴い運用離脱。
千葉機関区所属。
鹿島臨海鉄道所属
大洗鹿島線開業時の車両。鹿島神宮〜鹿島サッカースタジアム間で乗り入れていた。
茨城県所有の車両。鹿島臨海鉄道に貸し出される形で運用された。
主に有料の快速「マリンライナーはまなす」として運用され、「あやめ祭り」の時期には鹿島神宮〜潮来間を延長運転する事があった。