概要
元々は古代に生息していたポケモンたちが、色々な理由で絶滅してしまい化石になってしまった。そして、そのカセキ(ゲーム中ではカタカナ表記)から復元されることによって初めて使えるようになる。
殆どは一個の化石で復元可能だが、中には2種類の化石でようやく復元できるカセキメラもいる。
モチーフとしては実際に古代に生息していた生物をモデルとしている。その上で現段階では1進化までで、2進化まで到達したものはいない(なお、ポケモンカードでは化石自体がたねポケモンとして設定されており、ゲームでの1進化が2進化扱いになっている)。
個体値に関しては、伝説ポケモンと同様、復元した時点で最低3Vが保証されている。そのため、高個体値のメタモンが手元にいない時などには、個体厳選のとっかかりとして利用されることもある(特に連鎖が難しく高個体値のメタモンを狙いにくいBDSP等では割と重要)。
ただし、♀の出現率も御三家並に低く設定されており、厳選要員として有用な5V~6Vの個体を用意したい時や、タマゴ技を覚えさせたい時には少々苦労することになる(第8世代以降は横並び遺伝の方法が新たに導入されたので、タマゴ技の継承に関してはある程度緩和された)。
殆どの化石ポケモンにタイプには"いわタイプ"が付加されているが、これは生前からそうなのか復元マシンの副作用の後天的なものかは不明。
ガチゴラスの図鑑説明では、化石ポケモンの復元自体が完全なモノではない事が明言された。
アーケオス等も熟練の職人によって復元作業が行われているらしく、図鑑に散らばる情報の断片を拾い集めると、当時の姿を復元したのではなく、あくまで人間が想像で再現してそれっぽい形に落とし込んだ人造生命体であることが薄っすらと見えてくる。
他にもタテトプスの骨は実際には頭部しか発見されていなかったり、プテラに至っては遺伝子のみで骨すら見つかっておらず、復元された個体と古代に生息していた個体ではタイプが異なるのではと推測されている。
化石ポケモン達が総じていわタイプなのは、一度化石化した骨格をそのまま骨として復元されたからではないかという説も。
ただしカブト等のように、今もなお未開の領域で古代からひっそりと生き残っているらしい種族もいる為、全ての化石ポケモンがそうであるとは限らない。
特にジョウト地方アルフの遺跡に遺されている封印パズルに描かれたカブト、オムナイト、プテラの三種は復元された姿とほぼ変わらず、生態に関する簡単な解説まで添えてある。
少なくとも遺跡を築いた古代人の認識では彼ら三種はあの姿で間違いなかった様子であり、アルフの遺跡から化石が見つかることを考えると当時は生きた個体が現存していた(もしくは超常的な力を持つポケモンたちの力で他の時代から飛ばされてきていた)可能性が考えられる。
アニポケBW第76話でも、古代のアバゴーラが現代の想像図と同じ姿をしている等、古代のポケモンにはいわタイプが多く席巻していたのが窺える。
アマルルガのように氷山の中から氷漬けの状態で発見されたものもおり、人為的に復元した姿と酷似した姿で実際に繁栄していた可能性がないとも言い切れない状態である。
無進化のプテラを除き、最終形態(メガシンカ除く)の合計種族値はいずれも495で1つ目のタイプがいわタイプという縛りがあった。
が、第5世代からは例外が少しずつ出始め、タイプや種族値の縛りは緩くなりつつある。
野生で出現しないため第4世代まではモンスターボールにしか入れることはできなったが、第五世代ではゲームシンクでモンスターボール以外のボールでも捕まるようになった(ただし夢特性限定)。
さらにXYでは、親から捕まえたボールを遺伝するようになったことから卵厳選でも違うボールでの厳選が可能となった。
なおポケモンGOでは普通に野生出現する。出現率は高くないが、バリヤード他のように特定の地域・場所でしか出ないなんてこともなく、ただのレアポケモンである。
入れるボールも選べるが、3種類だけ(モンスターボール、スーパーボール、ハイパーボール)なのであまり意味はないが。
そして第8世代のDLC『冠の雪原』では、多くの化石ポケモンが生きた姿でフィールドを闊歩するようになった。マックスレイドバトルを含めれば、第8世代初出の者達も出現する程。
オムナイトの図鑑説明によると、逃げ出したり逃がされたりなどの様々な理由で人間の管理から離れた個体が野生化、繁殖しているらしく、これにより今まで出来なかったボール厳選も可能となった。(同時にそれが作品世界中での社会問題になっているようだが)
だが、該当するカンムリ雪原周辺は限界集落にも等しい土地となっており、人為的なものとするとやや不自然。
一方で一帯にはウルトラホールから流入したポケモンもおり、「久しぶりに帰ってきたら岩っぽいポケモンが増えている」と発言するNPCもいるため、むしろ絶滅していない世界から某ポケモンたちが連れてきてしまったのだろう。
「NEWポケモンスナップ」の舞台・レンティル地方でもユレイドルが珊瑚礁に、ラムパルドが洞窟に、ガチゴラス・アーケオス・プテラが火山帯に生息する姿が確認されている。
元ネタが生きていた恐竜時代は今よりも気温が高かったそうなので、彼らとしてはそうした熱い地域の方が住みやすいのかもしれない。
化石ポケモン一覧
第1世代(『RGBP』)
No. | 名前(たね) | No. | 名前(1進化) | モチーフ | カセキ名 |
---|---|---|---|---|---|
138 | オムナイト | 139 | オムスター | アンモナイト/オウムガイ | かいのカセキ |
140 | カブト | 141 | カブトプス | 三葉虫/カブトガニ | こうらのカセキ |
142 | プテラ | - | - | プテラノドン | ひみつのコハク |
第3世代(『RSE』)
第4世代(『DPt』)
第5世代(『BW』)
第6世代(『XY』)
No. | 名前(たね) | モチーフ | カセキ名 |
---|---|---|---|
880 | パッチラゴン | 羽毛恐竜+剣竜 | カセキのトリ+カセキのリュウ |
881 | パッチルドン | 羽毛恐竜+首長竜 | カセキのトリ+カセキのクビナガ |
882 | ウオノラゴン | ダンクルオステウス+剣竜 | カセキのサカナ+カセキのリュウ |
883 | ウオチルドン | ダンクルオステウス+首長竜 | カセキのサカナ+カセキのクビナガ |
化石ポケモン予備軍
今も生息している生きた化石や、先祖返りの要素を持つポケモン達。
劇場版および実写映画のミュウツーはミュウの化石を元に作られたという設定。
別に絶滅した訳ではない。
1億年の間姿が変わっていない。ただし今でも絶滅せずに生き残っているため、化石ポケモンとは言えない。ただし♀の出現率は化石ポケモンと同等で、非常に低い。
2000年以上前の個体が発掘された事が有る(ダイヤモンド図鑑)が、寝てただけであり絶滅もしていない。
げんしのちからを覚えて進化する点や、メガネウラをモチーフとしている点から、先祖返りなのではないかと思われるポケモン。
1万年前の氷河期のポケモン。これもジーランスと同じ絶滅していない古代種。
化石から復元されたポケモンと明言されている、3億年前のポケモン。ただし人間の手で改造されたためかいわタイプを持たず、代わりにはがねタイプを持っている。
ゲーム中でカセキから復活させるわけではないからか、化石ポケモンとはあまり呼ばれない。
太古の昔、急激な環境の変化に耐え切れずに絶滅しゾンビと化した、現代の種とほぼ同じ姿のサニーゴ。
逆説的に繁栄していた当時は、既に現代に近い姿であった可能性が高い。
太古の海に生息していたが、絶滅し幽霊として甦ったドラゴンポケモン。
その為か、化石ポケモン達の様にいわタイプではなく、ゴーストタイプとして表現されている。
余談
なお、第2世代・第7世代では新規の化石ポケモンが登場していない。
2世代は前世代で1進化であるオムナイト系統とカブト系統に加え、プテラがいた所為、第7世代はアローラのモデルが火山島であるハワイだった事に起因しているとも取れるが。
第8世代に登場した新規の化石ポケモンが特殊な形であるのは第7世代で新規の化石ポケモンが不在、ガラルのモデルのイギリスは化石の発掘地の「ジュラシック・コースト」が有名である他、リチャード・オーウェン等の古生物学者の出身地、あるいは深い関連性があり恐竜が最初に発掘された場所でもあるのが理由と思われる。
新登場の化石ポケモン(特にパッチラゴン)が環境で大暴れしているほか、「冠の雪原」からは化石復元を経ずに好きなボールで化石ポケモンをゲットすることが可能となり、最終的に化石ポケモンがだいぶ優遇された世代になったと言えよう。
2021年に、化石ポケモンとそのモデルとなった古代生物にスポットを当てた、「ポケモン化石博物館」なる企画が発表された。同年7月4日に北海道の三笠市立博物館での展示を皮切りに、全国各地の博物館を巡回していくとしている。
なお、メインビジュアルにはそれぞれのモチーフとなった生物と対応する形で配置されている。
メインビジュアルに描かれているのは以下の9体。
- プテラ(プテラノドン)
- アーケオス(アーケオプテリクス)
- アマルルガ(アマルガサウルス)
- ガチゴラス(ティラノサウルス)
- ズガイドス(パキケファロサウルス)
- タテトプス(プロトケラトプス)
- オムナイト(アンモナイト)
- カブト(カブトガニ)
- アノプス(アノマロカリス)
関連タグ
いわタイプ…第6世代までは全てがこのタイプだった。