基礎データ
進化
初期 | 最終 | |
---|---|---|
ホシガリス | → | ヨクバリス(Lv.24) |
概要
『ポケットモンスター ソード/シールド』に登場するホシガリスの進化系で、ウールーと共に序盤ノーマルに当たるポケモン。
ホシガリス時代の欲しがりな性格が欲張りに肥大化して体まで肥え太り、可愛らしい容姿のホシガリスから一転、海外アニメに出て来そうなデザインへと変化を遂げた。
ホシガリス時代にもあった尻尾の癖毛の数も増量している。
その名の通りとても欲張りな性格で、多くのきのみを折り曲げた尻尾に挟む形で溜め込んでいる(ドット絵でもそれが確認できる)。
しかし抜けた性格なので、ボロボロと落としても全く気が付かない模様。
なお、そんな肥満欲張りさんのくせに、体重は6kgとピカチュウと同値である。
実は太って見えるのは毛で膨れているだけなのだろうか。
進化前同様、ガラル地方の至る所に生息しており、硬い木の実も前歯でバリバリと砕いて食べてしまう。
ちなみにぱっと見白目に見える部分は模様で、本来の目は中央の黒い部分のみ。
顔を大きく見せるための擬態だろうか?
第8世代においては、地味に出番や言及が何かと多いポケモンであり、妙に存在感のあるキャラクターや意外な強さ等から、結構な認知度を我が物としている。
ゲームでのヨクバリス
物語中盤以降のマップに於いて、きのみのなる木を何回か揺らすと出現するのは主に彼らとなる。
木から出てきたポケモンと戦うと、結果に関係なく今まで落とした分は持ち去られ、出たと同時に落としたきのみしか拾えず、最悪何も残らず全部ネコババされるという散々な結果になるので、大量ゲットを目的に揺らし続けたトレーナー諸氏達は彼らが出現しない事を祈りながら周回したに違いない(一応、木の揺れ方を観察することで落ちてくるかどうかを見極めることはできるが)。
いずれもきのみやぼんぐりが入手できる場所あるいはその周辺に出現し、主人公を見つけるときのみを盗られまいと思うのか「!」を出して追いかけてくる挙動を取るが、徒歩で引き離せるほど遅い。
ある意味癒し枠である。
そんなヨクバリスではあるが「序盤ノーマルだしどうせ大したこと無いだろう」
…と思われるかもしれないが、ところがどっこい。
意外にも強力なポケモンである。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
120 | 95 | 95 | 55 | 75 | 20 | 460 |
まず合計種族値460と意外とステータスが高い(今までの序盤ノーマル1進化は420程度だった)。
更に、どうせ使わないであろう特攻と最初から先手を取る気のない素早さを削ぎ落とし、攻撃と耐久に強く振った無駄のない実に欲張りな配分となっている。
特にHPは序盤ポケモンとは思えない高さで、序盤ノーマルの最終進化系の中では1位の数値を持つ。
その上に防御も高水準、特防も低くないため、物理・特殊の両受けも可能な欲張りな性能。
不一致の「インファイト」くらいならまず一撃では落ちず、超火力と評判のウオノラゴンの先制「エラがみ」や特攻極振りシャンデラの「オーバーヒート」すら耐える事が出来る欲張りな耐久力を誇る(流石にこだわりハチマキやこだわりメガネ込みでは厳しいが)。
また、覚える技も優秀であり、特に積み技は、強力な「はらだいこ」と「ほおばる」を覚え、そのどちらもきのみを消費する事から、特性「ほおぶくろ」との相性も抜群。
特にはらだいこの場合はほおぶくろによって回復量が増え、オボンのみを持たせた場合はHPを58%も回復する事ができ、体力を削るリスクを他のはらだいこ戦術をとるポケモンに比べて減らす事が出来る。
他には欲張りなリスらしく「たくわえる」も覚える。
攻撃技も、タイプ一致で威力も結構ある上に追加効果にも少し期待出来そうな安定技であるのしかかりを主軸に、一致ノーマル技を半減するいわタイプ・はがねタイプに対する安定した有効打であるじしん、低い素早さを逆手に取れる「ジャイロボール」や「しっぺがえし」、高い防御をそのまま武器に出来る上にほおばるとの相性が良い「ボディプレス」、消費した持ち物を補充しつつ敵の弱体化も狙える「ほしがる」や「どろぼう」、連続技の「スイープビンタ」や「タネマシンガン」、壁破壊の「サイコファング」、敵のダイマックスを消費させる「あなをほる」、果てには3色牙と、技範囲まで欲張り。
そのため、使い手の欲望に応える事はお手の物。
見た目に反して上位ポケモンも食える爆発力を秘めた優秀な物理アタッカーである。
ただ、強力な積み技が初動となる事が多いため、変化技を封じる技「ちょうはつ」や、積み技の効果を受けない特性「てんねん」に弱い。
そして同じく鈍足高火力高耐久で、優秀なキョダイマックスを持つカビゴンという分厚い壁もある。
第8世代環境の初期こそ脚光を浴び、カビゴンにはない初見殺し要素で活躍もしたようだが、強さの秘訣が見えてきてしまうとカビゴンの陰に隠れてしまい、環境覇者入りを逃してしまう。
冠の雪原解禁以降の、カビゴンすら覇者にはなれない環境下ではもはや殆ど見なくなってしまっている。
ただ強いことは間違いなく、カビゴンがやや苦手とする物理受けをメインにしているため完全な役割被りとまではなっておらず、彼には彼なりの活躍の場があることは明確。
手に入りやすいポケモンでもあるため、育てたものでもきのみの木から落ちてきた個体でも十分ストーリーで活躍は出来るので、旅パのお供としては十分すぎる性能を持つポケモンであると言える。
外伝作品でのヨクバリス
ポケモンGO
企画「ウルトラアンロック」の第三弾として、2021年8月下旬より欲張りにも第7世代を差し置いての実装が決定。
通常技が弱く防御が高いバイウールーとは対照的に、ゲージ技の「のしかかり」「かみくだく」と相性の良い「タネマシンガン」を覚えているため、スーパー/ハイパーリーグのアタッカーとして活躍させることができる。
ノーマルとあくの組み合わせは意外にも代替性が良く、殆どのポケモンに等倍以上のダメージが叩き出せる(全てをいまひとつで受けられるのはキリキザン、クレッフィぐらい)。又タイプ一致が幸いして双方の威力の差が少なく安定しやすい。
尚、ゲージ技は2つしか覚えないため解放した後わざマシンで順番の入れ替えができない。
拘っている人は注意。
ポケモンユナイト
2021年10月20日の「ver.1.2.1.8」にて、ディフェンス型で近接タイプのプレイアブルキャラクターとして実装された。
ゲーム開始時はホシガリスの状態で始まり、レベル5になるとヨクバリスに進化する。
尻尾の中に「きのみ」を持っており、フィールド上にきのみをポロポロと落としつつ、それを回収して食べることで真の力を発揮するというユニークな性質を持つ。
戦闘性能は実装時の状況では完全なバランスブレイカーである。
壊れ性能の原因であるわざ2の「ほしがる」が妨害無効状態で一方的に打ち勝ちながら長距離を高速移動しつつ段階的に体力を大幅に回復する上に、当たった敵をスタンさせ、移動中も高火力の「ゲップ」を前方に撃てるというすさまじい性能を持っている。
走りだしたリスを止めるのは豪腕を持つカイリキーでも隙のないルカリオでも強力な妨害を持つピカチュウでも不可能であり、性質上背を向けて直線的に逃げようとする手負いの敵は全くなすすべがない。
ほしがる中のヨクバリスはスピード型のゼラオラのムーブわざ連打にすら追いついてケツを仕留めるほどの反則的なロール破壊性能を持ち、妨害で敵を追い返すのが得意な低耐久型の遠隔型ポケモンはわざで止められないため狙われないようにするしか方法はない。
結果、もともと低評価だったアローラキュウコンはリス環境から消滅することになった。
「ほしがる」はレベル5、「ゲップ」は7で手に入るためそこまで完成も遅くならない。
これだけでも強力なのだが、ユナイトわざを使用すると体力を回復した上で「わざ1を無限に使用可能になる」という異様に高性能な自己強化を自身に付与できる。
単発高火力のゲップ連打で重要オブジェクトであるカメロトサンダーを一瞬で倒すことが可能。
当然、登場からまたたく間に環境トップメタにのし上がった。
あまりにも強すぎるため二日目には弱体化されると噂が立ち始めるほどである。
ヨクバリスの前に解禁されたニンフィアも緊急で弱体調整がされるほどバランスブレイカーだったこともあり、このゲームの調整への不満を更に強くさせたキャラと言える。
新登場キャラが弱すぎると誰も使わず、ゲームを盛り上げることが出来ないので多少強めに調整されるのは致し方ない面もあるがやり過ぎである。
解禁キャラとして狩り性能の高い壊れキャラが何回も登場するという光景は「ガンダム エクストリームバーサス」シリーズなどのプレイヤーには既視感を覚えた人も少なくないだろう。
弱点としてはヨクバリスに進化するまではかなり貧弱で、序盤のレーン戦では自陣への負担が大きめなこと、上述のほしがる・ゲップともに癖が強く制御に慣れないと殆ど活躍できないという点が挙げられる。
また、落とすきのみは敵が拾っても回復効果があるのに強制的に落ちてくる。
尚、もはや初心者以外にはまったく使われていないもう片方のわざは1が「タネマシンガン」、2が「ほおばる」である。
「タネマシンガン」はゲップ同様制御が難しい物の、貯めこんだきのみに応じて威力を上げる継続ダメージ技である。
「ほおばる」は、前方にまとめてきのみをいくつか放り投げ、このわざで落としたきのみを食べることで体力を回復し、最大体力を超えて回復した分は一定値分のシールドに変換するという、即応性はなく隙ができるものの実にディフェンスタイプらしくヨクバリスの個性にもあった技である。
アニメ
ゴウのヨクバリス
新無印13話でゲットされたホシガリスが、47話における大食い大会の決勝戦にて進化を果たした。
ホシガリスの時までは苦しげに食べていたアチャモまんじゅうを顔色一つ変えずに平らげるようになり、(途中リタイアで退場したものの)ロケット団が参加させていたモルペコの大食い記録を余裕で追い越し、ゴウに優勝をもたらした。
余談
名前やその独特の見た目のせいかネタにされやすく、逆に清々しいレベルで図々しいキャラクターとして描かれる事が殆ど。
特に「欲」に関するパロディが多く、公式で言及されている欲の食欲だけでなく、性欲や戦闘欲なども強く描かれている事も。
あとなぜか二次創作では特に理由もなく人語(特に関西弁)を喋るという設定が付加されることが多い(一部では“おっちゃん、おっさん”というニックネームで呼ばれているとか)。
ちなみに持ち去ると表記されるのは「周りの野生ポケモン」であり、「戦闘になるポケモン」ではない。
落ちてきたヨクバリスに「きのみを返せ」と言うのは濡れ衣なので気をつけよう。
関連タグ
パチリス…先輩リスポケモン。