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現在進行形の事件であるため膨大化する可能性が極めて高い記事です。箇条書きをせず、また、追記をする際には事件と深い関わりがあるのかを検討したうえで編集をしてください。
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特定団体に関する記述は、犯行に関係あるもののみとしてください。また特定団体と安倍氏の関係を記載したい場合は、その特定団体の記事若しくは、美しい国へお願いいたします。
今後この事件名の正式名称が決定され、本記事と異なる名称となる可能性がありますが、現時点では本記事名とします。記事移設の際はコメント欄で意見を募ってから行ってください。
また、ショッキングな映像が記録されている暗殺事件でもあり、マスメディアやインターネットでも多数の映像が報道・配信されています。本記事を閲覧したことが原因で、事件の記憶が想起される可能性もあります。精神衛生上、辛いと感じたら本記事を閉じて、事件に関する情報を絶ち、精神状態の安定に専念してください。
概要
2022年7月8日午前11時半ごろに奈良県奈良市の近畿日本鉄道大和西大寺駅近くで発生した銃撃・殺人事件。
2日後に参院選を控え、街頭で自民党公認候補の佐藤啓の応援演説をしていた安倍晋三元内閣総理大臣が、背後から男に自作銃で撃たれ負傷した。 救急隊到着時点で既に心肺停止の状態であったという。
当時現場では銃声のような音が2回聞こえ、2発目が2箇所に命中して安倍氏は血を流して倒れたという。また、当時現場を映した動画では1発目が発射された直後、安倍氏は倒れず、振り向きざまに二発目が命中する状況が撮られている。
犯人はその場で確保され、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。
安倍氏は現場に駆けつけた看護師と近隣の内科医の応急措置を受け、救急車で搬送されたあとドクターヘリで橿原市にある奈良県立医科大学附属病院に移送。20人がかりで止血処置と輸血を行ったものの、血液が凝固能力を失っており4時間に及ぶ処置にもかかわらず回復しなかった。
昭恵夫人や側近が病院に同日夕方到着して呼びかけたものの心拍や意識が再開することはなく、医大側から夫人に回復の見込みがないことが告げられ17時3分、死亡が確認された。享年67。
現地との連絡役を務めた、奈良県出身の高市早苗が後に昭恵夫人の到着まではと奈良医大に生命維持を依頼していたことを明かしている。この依頼をしたことに高市も苦悩していたというが、昭恵夫人から安倍氏が最後に夫人の手を握り返したと聞いたという参照。
死因は左上腕部から侵入した銃弾が鎖骨動脈を損傷したことによる失血死。
奈良医大は関西の救急医療施設の中でも教授の福島英賢を筆頭として技術力の高さで知られており、医療従事者の間でも「奈良医大でダメなら仕方がなかった」という意見が多い。
その後、佐藤は参議院議員に当選した。
この事件を受けて、日本国政府は7月11日の閣議で、安倍氏を従一位に叙するとともに、日本国での最高勲章である、大勲位菊花大綬章と大勲位菊花章頸飾を授与すると決定した。うち大勲位菊花章頸飾を受勲する日本の政治家は戦後で吉田茂、佐藤栄作、中曽根康弘に次いで歴代4人目である。
さらには1967年の吉田茂以来の国葬が決定された。
この事件は戦後初の首相経験者の暗殺事件(二・二六事件における高橋是清と斎藤実の暗殺以来86年ぶり)であると共に、日本国内の東京都以外で首相経験者が暗殺されたのは初めてである(伊藤博文は国外で暗殺)。 政治家への銃撃事件が起きたのは、記憶にやや新しい2007年(平成19年)の長崎市で発生した伊藤一長長崎市長射殺事件以来の日本全国を震撼させた事件であり、選挙期間かつ選挙活動中に起きた銃撃事件という点も同様である。 尚、当時の首相は安倍氏であった。
犯人についての発表
犯人は奈良市に住む無職の男(当時41歳)。
学生時代は奈良県内有数の進学校に通っていたが後述する家庭事情から大学進学を断念し、2002年秋から2005年ごろまで3年間海上自衛隊で勤務していた経験のある元自衛官であった(ただし、正規の自衛官とは異なる「任期制自衛官」であり、一般の職種で例えるなら派遣社員やアルバイトに近い期限付きの自衛官だった。もっとも、任期制自衛官でも勤務内容や訓練内容は一般的にイメージされる「自衛官」に近いものである)。自衛隊を退職した後は測量士補や宅地建物取引士などの資格を取得していたが定職には就かずアルバイトや派遣社員を転々としていた。
凶器となった銃は当初散弾銃と報じられたが、この銃は産経新聞の記事における警察OB曰く、水平二連式の二連発式と思われる自作銃で、発射音も通常の銃声とは違う轟音。
現代の銃よりは「電気着火式の火縄銃」に近い。
MASTERキートンにも主人公お手製の鉄パイプと火薬とネジやボルト等を使用した簡易式火縄銃が登場したが性質、設計思想はほぼ同じである。
解りやすく言えば弾薬となるネジやボルトを火薬で打ち上げ花火の要領で一方向の対象に向けて火薬で射出するといった単純なもの。
その性質は自作式ソードオフショットガンで散弾を1度に2連射出来るタイプのものと見て間違いない。つまり前述した火縄銃を更に連射出来るように改造したものと見て間違いない。
設計思想そのものは素人にも理解出来るほど単純そのものの作りだが犯人が後に語った通り「暴発して爆発しないように実際に撃てるように実用段階」にするまでは非常に手間と試行錯誤を要する事から素人には到底製作は不可能なものである。
つまり専門の技術が無ければ爆発して製作者が死ぬ危険性が極めて高いと考えられる。
弾丸が散弾であったことは間違いなく、約20メートル離れた選挙カーの看板を弾丸が貫通した痕跡が見つかった他、約90メートル離れた立体駐車場の2階の壁面に弾丸がめり込んでおり、安倍氏以外の被害者がいなかったことは不幸中の幸いと言える。
後に犯人は「銃は6発の弾丸を同時に発射できるもの」と供述した。
爆発物所持の可能性があったことから、爆発物処理班が同行した自宅の家宅捜索の結果、数丁の自作銃と爆発物のようなものと試し撃ちをしたと思われる穴があいた木の板も発見されている。犯人は「当初は爆弾を使うつもりだったが、威力が不十分だったため自作銃を使用した」と警察に供述している。
犯行の動機
また現時点の供述では明確な殺意をもって銃撃したこと(目撃者曰く「撃ったあとも冷静だった」とのこと)、安倍氏に対する不信感・不満を抱いていた事などを語っているが、政治信条への恨みではなく、家族が特定団体(旧統一教会)に破産するまで寄付してしまったことで家庭崩壊に陥り、安倍氏がその団体に明確に関係していると判断したからだとしている。
実際、容疑者と見られるTwitterアカウント(2023年現在凍結済)では「安倍政権に言いたいことはあるが恨みのある団体と同一視するのは非礼」「(安倍政権を批判する他者のツイートに対して)安倍政権の功を認識できないのは致命的な歪み。永久泡沫野党宣言みたいなもの」と述べている。
団体に批判的な人物に宛てた手紙の中でも「団体の創始者一族を皆殺しにしてやりたいがそれは不可能」「創始者の一人が死んでも、後継者たちが喜ぶか団体が結束力を高めるか、どちらにしても自分の目的には沿わない」「安倍は本来の敵ではなく、現実世界で最も影響力のある(団体の)シンパの一人に過ぎない」との旨を書いている。
襲撃・殺害に及んだ事実から悪感情を持っていた事は間違いないものの、この発言を見る限りは、テロリズムというより個人的怨恨(怨恨の対象は安倍氏ではなかったが様々な事情で攻撃の矛先が安倍氏に向けるしかなかった)という表現の方が近いと思われる。
つまり、あくまでも容疑者の供述を信じるならばだが、容疑者にとっての安倍氏は喩えるなら「この中の誰か1人の殺害に成功すればゲームクリア」リストに名前は載っていたが、別に一番思い入れ(怨みや憎しみを含む)が有る「標的」ではなく、単に居場所その他の動向・情報が最も掴み易い「標的」に過ぎなかった、という事になる。もし、容疑者の供述が真実なら、この事件は「テロ(標的が有名な政治家と云う点では)」「通り魔(ある条件を満たす人物なら誰でも良かった)」「怨恨(ただし、個人ではなく特定の組織・団体への)」の3つの側面が有る事になる。
逆に、この供述が嘘なら「安倍氏を暗殺した理由は、怨み・憎しみなどの強い感情でも、イデオロギー的な理由でもなく、本当に打倒したい相手のシンパの中で、殺害の成功率や殺害が成功した場合に『真の敵』が受けるダメージの大きさからして『最もコスパのいい殺害対象』だったからに過ぎない」という、一国の元首相を殺害しておきながら、殺害した相手を「殺す意味の有る巨悪」とさえ見做していないと嘯く、安倍氏に対する一種の「尊厳破壊」「死体蹴り」とも言える。
また、「恨みがあった特定の宗教団体の関連施設で最近、銃の試し撃ちをした」という趣旨の供述をしているが、試し撃ちに関する通報などはこれまでに寄せられていないため、警察当局は事実確認を進めるとともに、詳しいいきさつを調べている。
被疑者の兄も過去に旧統一教会の施設を包丁で襲撃しており、その後に自殺している。また、犯人自身も生活苦と妹に保険金を残すことを理由に、過去に自殺未遂を起こしている。
しかし奈良市での演説は当初予定されておらず、安倍氏の奈良入りが奈良県に通達されたのは事件の前日の夕方であった。
当初の予定では、安倍氏は長野県の参議院議員候補者の応援演説のために長野市へ向かう予定であったが、その候補者が過去に起こした女性問題を週刊誌で報じられたため、奈良・京都の関西方面へと差し替えられた。一方、事件現場を管轄する奈良西警察署では、20代の男性巡査長が実弾を紛失したと犯人扱いして執拗な取り調べを行い(のちに巡査長は紛失事件とは無関係と判明)、これが原因でうつ病を発症し県警を提訴するという不祥事があり、その発表対応に追われていたことから、警護計画が杜撰になってしまった可能性ものちに指摘された。このように、本来の演説日程にはない偶発的な状況下、かつ、現地を管轄する警察署が不祥事に追われている中で事件が発生したとの報道もあり、応援演説の日程の急な変更に関与、対応できる立場にない犯人が偶発的に起こした殺人の可能性も存在する。
一方で、犯人は安倍氏の遊説スケジュールをインターネットで確認し、安倍氏の本来の演説日程に入っていた事件前日の岡山市の会場には犯人も行っていたものの、手荷物検査などがあって断念したことや、兵庫県の遊説にも足を運んでいたが、こちらは街宣車の上に乗っていたため諦めたことが供述されており、犯人は強い計画性を持って殺害方法を用意し、その手段で確実に殺せる状況かどうかを逐次判断しながら常に機会を窺っていたと言える。
なお、事件現場は、過去に立憲民主党の泉健太代表や、日本共産党の市田忠義副委員長が街頭演説を計画していたが、いずれも警察より警備上・安全上の問題を指摘され、計画変更に追い込まれた敷地でもある。そのため、泉は現場から少し離れた場所で演説を行い、市田は警察の許可を得て、ガードレールをずらして街宣車を乗り入れ、その上から演説するという対策を取った。
2022年の参院選で、安倍氏は20都道府県で47回の応援演説に立ったが、そのほとんどは、街宣車の上、屋内会場、後方に壁や車両がある場所のいずれかで行われた。例外は、山口県長門市の漁港と、事件のあった大和西大寺駅北口の2か所のみ。長門市の漁港での応援演説は後方は海で人の往来はなく、安倍氏の後ろに立って周囲を警戒する警護員もいたことから、全47回の演説のうち、屋外の市街地で選挙カーを使わず、かつ背後の警備が手薄だったのは大和西大寺だけで、『たった1回』の警備態勢の明らかな不備を犯人に狙われた。ある意味で、安倍氏に対し物騒かつ迷惑極まりない「追っかけ」をやっていた人物が住んでいたのと同じ市内に安倍氏本人がやって来た時が、たまたま、自民党側の急な予定変更と、警察の無関係な不祥事などのせいで、警護がいつもよりザルだったり、暗殺に向いた場所・状況だったなどの何重もの悪い偶然と、容疑者が「チャンスが来るまで行動を起こさずに慎重かつ執念深く待ち続ける」事に、成功していた事が重なった「幸運の女神は準備している者にしか微笑まない」という警句の最悪の実例と言える。
「仕方なく安倍氏を狙った。」との供述もある。
即ち、宗教団体の長を狙ったのでは「ただの宗教団体の抗争」として片付けられると考え、またコロナの影響で来日出来なかったことで業を煮やした容疑者が「繋がりは薄いが世間的影響力の強い安倍氏を狙う事で自分の動機に注目させる」という狙いがあったのではないかと言われている。実際にその通りになっており、それ以前までは宗教団体について取り上げなかったマスコミ各社も毎日のように取り上げることとなった。
このようにカルトと言える多種多様な宗教団体に大いに癒着していた事、しかもその中でも有力支持基盤である旧統一教会は安倍氏自身が散々敵意を向けるように利用した朝鮮半島(大韓民国及び北朝鮮がルーツであり、多大な影響がある、ただし韓国では邪教扱い)を基盤としていることから目的のために手段を択ばない卑しさや節操のなさへの批判や、結果その被害者である宗教二世の手にかかってしまった件に対して「天罰」「因果応報」「自業自得」と皮肉を述べた者や、この事件を機に宗教団体と政治家の癒着が明らかになった事で「でかした!」「(事件は)世直しとして機能した」「暗殺が成功して良かった」などと主張し容疑者の行為を正当化する者も一定数みられた。
しかしながら理由がどうあれ現職国会議員で首相経験者(歴代最長)且つ与党最大派閥の長でもある人物が、選挙期間のしかも応援演説中に殺害されたというのは日本史上、世界史上を見ても類を見ないほどの民主主義に対する挑戦であるという見方が強く、安倍氏に批判的な人物でさえ、この件に関しては「あってはならないこと」と批判している。
なお、事件の翌日に埼玉県で行なわれる予定だった旧統一教会関係のかなり規模の大きいイベントについて、犯人はtwitterのダイレクト・メッセージ機能で旧統一教会関係者と政界の癒着についての記事を書いていたフリージャーナリストの両方に問い合わせをしている一方で、事件の前日に新興宗教・カルト宗教・旧統一教会関係の著書が有るノンフィクション作家に犯行理由などを説明する手紙を送っており、「元々は旧統一教会関係のイベントを狙う事も選択肢の1つだったが、安倍氏の予定変更などで、急遽、奈良市での応援演説をターゲットに定めた」可能性も有る。
犯人の起訴
先述の通り被疑者は殺人未遂の現行犯で逮捕されたが、安倍氏が亡くなったことで容疑が殺人に切り替えられ、事件の2日後に身柄が奈良地方検察庁に送られた。
その後、約半年間の鑑定留置を経て翌年の1月13日に殺人罪と銃刀法違反で起訴され、翌月13日に自作銃を複数作成した武器等製造法違反、許可を得ず火薬を製造した火薬類取締法違反、銃撃で選挙を妨害したとする公職選挙法違反、事件前日に旧統一教会の関連施設に向けて手製銃を試し撃ちしたとする建造物損壊により追送検されたが、後に公職選挙法違反については嫌疑不十分のため不起訴となっている。
なお、元弁護士(現在は引退)だった被疑者の伯父は「元首相とは言え殺害されたのは1人だけだった以上、死刑は求刑されず(死刑が求刑されるのは殺害されたのが複数人だった場合が通常)、せいぜい無期懲役の求刑となる可能性が高い」事を指摘している。
(あくまで仮定だが、逆に安倍晋三氏ではなく旧統一教会関係のイベントを狙った場合や、安倍晋三氏の殺害に失敗したが複数人の護衛や聴衆を死なせた場合こそ死刑が求刑される可能性が高いと思われる)
裁判までの動き
当初の予定では2023年6月12日に奈良地裁で被告人も同席する第1回公判前整理手続きが行われる予定だったが、後述の騒動(事件の影響の節を参照)により延期された。
この事について被告人は「次回以降、出席するかどうかは考えたい」と語っていた。
その後、2023年10月13日にようやく第1回公判前整理手続きが実施された。
なお、同じ日には奇しくも文部科学省が被告人が凶行に及んだきっかけである旧統一教会に対して解散命令請求を行い、東京地方裁判所に受理されている。
被告人はこの日行われた審議には出席しておらず、弁護士によると理由について被告本人が「解散命令の請求日と手続きの期日が近く、(自分が出席することで)関連付けて報道され、騒ぎになるのを避けたかったから」と話していたという。
2024年1月23日には2回目の公判前整理手続きが行われ、この時は初めて被告人本人が出席した。
また、容疑者逮捕から裁判開始までの期間が長い傾向が有る(特に世間的な注目を集めている事件では)日本の刑事事件でも、逮捕〜裁判開始までが異例とも言える長期間に及んでいる。
事件への反応
国内外の要人の反応
事件を受けて、政府関係者や所属政党である自民党のみならず、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会、日本共産党をはじめとした野党関係者など日本国内外の各界要人から安倍氏個人の死に対する追悼、政治家を狙った銃撃事件への激しい非難声明がなされた。11日夕までに259の国・地域・機関から弔意が送られており、生前安倍氏と友好関係にあった人物・国家のみならず、政治的に激しく対立をした人物や組織、国家からも多数弔意が確認された。また宮内庁は記者会見で天皇皇后両陛下はご遺族の皆さまの悲しみを案じておられるのではないかと拝察すると述べられた。その上で宮内庁長官はメディアの質問に答え、皇族方の警備は万全な上で行い国民との触れ合いを行うと発表した。
宗教界の反応
この事件を受けて創価学会や幸福の科学を始め多くの宗教団体がテロは許されない行為だと非難し、またメディアの取材に答え、創価と幸福は統一教会を非難、天理教やパーフェクトリバティー教団は無回答、他の宗教団体は様々なコメントする中、ワールドメイトは加害者の犯罪行為を非難する一方、信教の自由が脅かされる懸念や宗教二世の救済も必要であると主張するなど中立の立場である。
報道に対する反応
先述した通りこの事件の容疑者は元海上自衛官という経歴があり、自作銃を用いた犯行だった事から発生直後はやたらと元自衛官という点を強調し、容疑者と自衛隊を結びつける報道を行うメディアも見られた。この事について、海上自衛隊のOBが週刊誌の誌面で苦言を呈した。
SNS関連問題
安倍氏は長期政権の総裁として多くの政策決定に関わり、その間起きた何件かの不祥事にも渦中の人物として取り上げられたこともあって元々非常に評価の分かれる政治家であり、SNSでは生前から賛否を問わず過激な投稿をするユーザーが多かった。今回の銃撃事件においてもその例に漏れず、死後でも生前の政策への賛否、個人への評価を巡る衝突が絶えず、収拾のつかない事態になっている。
デマにも警鐘が鳴らされており、まだ不可解な部分も多いせいか先述のように誘導や黒幕説、こじつけも多く無関係者に火の粉が飛びかねない。大手ニュースサイトでも有名人が言ってもいないことをあたかも言ったように配信している場合もあり、いわれのない批判や誹謗中傷を浴びらされる事件もすでにある。誤った情報や誹謗中傷を拡散しないように。
ほとぼりが冷めるまで今回の事件について精神衛生上、苦痛を感じたらこういった情報から離れるのも手である。
9月には戦後の首相経験者としては歴代二人目という国葬が執り行われたが、これも激しい賛否両論が沸き起こった。政治的主張に乏しいpixivは、Twitterなどのその他のSNSに比べると平和だったが、国葬開催の迫る同月16日未明には国葬に賛成する右翼系ユーザーによって、国葬に反対する勢力への抗議と称して百科事典における魔法科高校の劣等生関連記事への、意味不明な削除荒らしが行われる(ソース)などの状況となっていた。
検証
防ぐ事はできなかったのか?という疑問、検証を記載する。
上記の通り、3mという至近距離にまで犯人が迫れた、更には一発目と二発目の発砲の間に2秒ほどの間が空いているにも拘わらず二発目の発砲を許してしまったという事から、警護員にも油断があったのではと言われている。2秒というと短いと感じるかもしれないが、警護対象を押し倒して射線から逃がすには十分で、後述の警護のプロも指摘している。
安倍氏は現職の総理や閣僚ではなかったために帯同するSP(警視庁警護課の警護専門職)は1名のみで、他にも奈良県警の警察官たちが一定数警護に当たっていた。
オバマ元大統領や、バイデン次期大統領(当時)を護衛した事のあるアメリカの警備会社CEOは「容疑者が近付いてきて銃を構えるまで十分時間があったはずなのに誰も動いていない」「第二撃や共犯者を想定していない」と、警護対応に不備があったと指摘した。
奈良県警本部長は「警察官人生最大の痛恨の極み」と警察の失態を認め、辞任した。また、警察庁長官と国家公安委員長も本事件を理由に引責辞任した。
警察幹部は「たとえば火曜サスペンス劇場のように安倍!!」などと叫びながらナイフを持って襲いかかってくるとか、わざわざ真正面から名乗りや叫びを上げて標的に挑んで来る、という古典的なステレオタイプの犯人の想定がメインであり、今回のように銃を用意して無言で銃撃してくる現実的なケースは全く想定していなかった。」とのことであり、実際過去のケースでは、社会党委員長・浅沼稲次郎が右翼青年に刃物で刺され殺害された事件が起きた。また、安倍氏の祖父である故・岸信介なども刃物で刺され重傷を負っている。
しかも、戦後日本において政治家を狙ったテロ・暴力犯罪の多くは組織の後ろ盾の無いローンオフェンダー(単独の犯罪者)によるものであり、公安は、対右翼・対左翼・対外国・対カルト宗教の全てで対「組織」に特化してしまっており(特に右翼系に関しては、従来の右翼団体は監視しているが、いわゆるネット右翼や「ネット右翼とさえ言えないライトな保守層」が起したテロ・犯罪は後手後手に回る事が多い)、日本の公安警察と政治家を狙ったテロ・暴力犯罪の相性は極めて悪い(公安側が不利)。
政治家の暗殺を目論んでいる者を事前に発見する事は極めて困難である。
しかし、2007年には長崎市長が拳銃で暗殺されており、想定が甘かったと言われている。この事件でもそうだが本当に殺す気があるなら予告せず実行時も無言で、実行後に犯行声明をだす事が大半であり、海外のテロ事件でも同様である。
ちなみに、過去に公表された日本のSPの訓練映像では、襲撃と同時にSPたちがカバンに偽装できる折り畳みの防弾板を展開しながら警護対象者に覆いかぶさって守っており、銃による襲撃の対応としてはこれが理想だったと思われるが、前述のように今回の襲撃に使われた凶器は手製の銃で発砲時に銃とは思えないほどの凄まじい轟音と白煙を発しており、銃撃だと判断して動き出すまでに一瞬の間ができてしまった可能性も否定できない。
また、政治家は元々挨拶回りなどで有権者との距離を縮める機会が多い上、選挙中は有権者に敬遠されることを気にして警護員を遠ざけがちで、警備担当者にとっては選挙中が一番警備しづらいと言われている(今回の現場でもカバン型防弾板を持った警護員が配置されており、一部映像では2名が一発目の発砲直後に動き出し盾になって守ろうとしたものの、この事情から数メートル距離を置いていたため間に合わなかった様子が記録されている)。
元大臣・元東京都知事として、自身もSPに警護された経験を持つ舛添要一は、「SPは身を挺して、自己犠牲も厭わない事が前提で、有事には覆い被さって守る事もある。今回は近くに誰もおらず1発目の時点で盾となる者がいなかった。」と、SPの対応を指摘した。
またネット上では2019年に安倍氏の演説に近づいた男を排除した警察の対応を表現の自由の侵害と判断した札幌地裁の判決が影響したともいわれ地裁や原告への批判が上がった。判決が2022年に出たこともあり、うかつに排除できない環境だったともいわれている。
ただし、この札幌の件での警察の対応も「ヤジをあげていたり批判的なプラカードかかげていた者1人につき5人以上の警官が対応する(その分、警固対象を守る人員が減る)」「警固対象とはかなり広い道路を挟んだ反対側に居た相手にまで対応する」「相手がヤジをやめたのに長時間警官が付きまとい、相手が移動するのにともなって警官も移動(つまり対応していた警官、それも複数名が、どんどん警固対象から離れていく)」「警官が排除しようとした相手に対し、うっかり、当該演説が終った後に同じ市内で同じ警固対象による街頭演説がある事を示唆する発言をしてしまう」など安倍氏が暗殺された後からすると、警察側こそ平和ボケだった、警固対象の安全よりも警固対象に対するヤジや批判的なプラカードの排除の方を優先したと批判されても仕方ないものだった。
札幌のヤジ排除の際とは、通りの広さや聴衆の人数・密度などの条件が大きく事なる上に、あくまで仮定の問題であるが、もし、奈良での事件の際に無関係な第三者がヤジをあげるなどした上で、警固の警官が札幌の野次排除に近い対応をしていたならば、犯人にとっては、成功率が上がりこそすれ、下がる事はないような行動を、わざわざ警固の警官がやってくれたような事態になっていたものと思われる。
また、単独犯だから良かったようなものの、もし複数犯で、札幌のヤジ排除の動画などを検討して作戦を練っていたらならば「わざとヤジをあげて警官を陽動する者と、黙って対象を攻撃する者」の役割分担が行なわれていた可能性も有る。(なにせ、札幌と同じ対応であれば、1人がヤジで陽動すれば、複数人の警官が対象から離れてくれる訳なので)
そもそも、札幌のヤジ排除事件の一審判決は「ヤジなど排除は違法だが、警固対象の方に不自然に近づこうとした者を制止する事は問題ない」と云う内容であり、警察側が判決内容を良く理解していなかったか、誤解していた以外の場合を除いては、本事件の成功率を上げるような影響は考えにくい。
警察による必要に迫られた発砲すら強く忌避する社会文化に配慮した結果なども指摘されているが、当日の警備は犯人が前日に一度暗殺を諦めた原因である手荷物検査すら行われていない状況であり(手荷物検査は不当な排除に当たらないと見なされていたということでもある)、各方面の専門家から見ても、首相経験者としての警備としてはあまりにも手薄だったという指摘が一般的となっている。
なお、2023年公開のドキュメンタリー映画「妖怪の孫」では、安倍氏が地元・山口県下関市で市長選の応援演説を行った際は、奈良どころではないザル警備(安倍氏の背後に関係者以外でも立ち入りが自由な駐車場が広がっていて、そこには警備要員が誰も居ない)だった事が映し出された(万が一ここで狙われていたら、逃走されていた恐れも有る)。偶然にも、このザル警備の応援演説が行なわれた場所は、2023年4月15日に岸田文雄首相に対する爆弾テロが行なわれたのと同じく漁港だった。
また、あくまでサンプル数は2つでしか無いが、2020年代以降の日本における自民党所属の首相・元首相に対する選挙演説時のテロは、上記の札幌地裁判決への批判とは裏腹に聴衆の中にアンチ自民党政権の人達が無視出来ないほど多い場合ではなく、むしろ、自民党や当該首相・元首相の支持者の聴衆を装ったり支持者の聴衆に紛れ込んだ犯人により引き起こされる事態や、ずっとSNS上などで自民党支持者を装ってきた者や、銃撃犯のように自民党支持者だったり、「消去法で自民党しかない」と思っていた者が何かの理由で自民党にさえ失望してしまった事で、自民党所属の閣僚・党幹部・元閣僚へのテロを企てた場合をこそ憂慮すべき状況とも言える(つまり、判りやすいアンチ自民党な人間がテロを起す場合より対応が難しくなる)。
また安倍氏の銃撃事件が起きる前の6月には宮内庁に凶器を送り付ける事件があり、その後皇宮警察が送り主を逮捕し、その後取り調べで政府関係者と皇族方に批判の手紙を送りつけてた事が判明し、当時政府関係者の間ではもしかしたらあの事件が起きる前の兆しではないかと声が出ている。
事件の影響
事件を受けて、選挙活動中だった多くの政治家が予定されていた選挙活動を当日取りやめたが、一部政治家は政治家を狙った暴力に屈しないという趣旨で予定通り街頭演説を行った。
また、岸田首相は閣僚をはじめ選挙活動をしている候補者達の警備が十分に行われるよう通達を出し、自身の街頭演説でも厳重な警備で臨んだ。
安倍氏の死は、自民党が参議院選挙で「同情票」を多く得たとする主張もあるが、世論調査を追いかけていたインフルエンサーをはじめ、自民党の圧勝はほぼ確定でありさほど影響はないとする意見も多い。
一方で、犯人の境遇への同情も多く、犯人に共感や好意を示す者も現れており、食糧や金品が贈られている。
また、犯人を題材にした映画「REVOLUTION+1」が製作され、安倍氏の国葬の日に上映されている。
その他、前述の容疑者への同情などを理由に容疑者の刑罰の軽減を求める運動が行われており、事件発生から僅か1週間後には容疑者の減刑を求める署名を募るウェブサイトが開設された。
これに関して、事件翌年の2023年6月には最初の公判前整理手続きが奈良地裁で行われる予定だったが不審な段ボール箱が届いたことで警察が出動する騒ぎとなり、中身を調べると約1万3000人分の減刑嘆願書を印刷したものが発見されるという出来事があった。
送り主は後に「妨害する意図はなかった」と陳謝したが、この騒動の影響で公判前整理手続きの開始は4ヶ月後の2023年10月に延期された。
安倍氏が銃撃された地のアスファルトを採取して寄贈することと、大和西大寺駅前に慰霊碑を建立することを自民党所属の奈良市議が要請したが、市民から「事件を思い出したくない」という意見が寄せられた事や事件当時の現場周辺で再開発工事が行われていた事などを理由に奈良市側に拒否されている。その後、現場付近の歩道脇には花壇が設けられ、慰霊碑は事件現場から少し離れた場所に建立された。
犯人の思想がたまたま政治信条によるものでなかっただけであり、この事件の犯行は選挙活動中の現職の大物政治家を演説中に銃殺するという歴史的に見ても非常に重大なものであることを認識すべきであろう。
また、本事件は先述した様に犯行の動機が個人的な怨恨の要素が強く、政治テロとして扱うのは事実の歪曲であり不適切であるという意見がある一方で、選挙活動中の政治家を標的とした犯行だったことや、本事件を機にそれまでは知名度が低かった旧統一教会と政治家との繋がりが表面化され、関係を指摘された閣僚の辞任や旧統一教会に対する解散命令の請求に繋がるなどその後の政治に与えた影響の大きさから本事件はテロリズムである、とする主張もある。
その後、この事件から約9ヶ月後の2023年の4月15日、今度は現職の総理大臣である岸田文雄が和歌山県和歌山市雑賀崎漁港を選挙遊説で訪れた際に聴取に紛れた男から手製の爆弾を投げられ、岸田首相本人は無事だったが、周囲にいた聴衆や警察官が爆発に巻き込まれ負傷する事件が発生した。
岸田首相を襲撃した容疑者は黙秘を続けている事から思想的背景や動機は一切不明であるが、火薬を使用した手製の武器によって選挙活動中の政治家を攻撃するという本事件と非常に酷似した犯行だった事から、安倍氏の暗殺に影響を受けた模倣犯の可能性がある。
上記の件でジャーナリストからはみんなの宗教2世問題に於いて加害者の犯行には非難する一方でカルト教団で苦しんでる被害者を救済しなければ同じような悲劇が起きる可能性が有り得ると警告している。
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幸福の科学 オウム真理教 創価学会:政治との関わりの深い新興宗教団体。
足立正生:元日本赤軍メンバーの映画監督。本事件の犯人を主人公(ただし作中での名称は実名ではなく変名)にした映画「REVOLUTION+1」を制作・監督し安倍氏の国葬に合わせて公開した。
エイブラハム・リンカーン:アメリカ合衆国第16代大統領。安倍氏と同様に犯人に後ろから隠し持った携帯用拳銃デリンジャーで銃撃され死亡した。米国初の暗殺された大統領となる。また、エイブラハムがAbe(エイブ)と略されることがあり、発音は違えどスペルは安倍のローマ字表記(Abe)と同じことから、「Shinzo Abe Lincoln シンゾー・アベ(エイブ)・リンカーン」など、SNSの一部で話題にされた。 また、安倍氏の遺体を運ぶ霊柩車は最初はリンカーンだったが、渋谷の自宅に到着する際にはベンツEクラスになり、通夜の会場へ運ぶ際にはセンチュリーになっている。
ジョン・F・ケネディ:アメリカ合衆国第35代大統領。安倍氏と同様に公衆の面前で銃撃されて死亡した政府要人(こちらは在職中に暗殺)。リンカーン社製のオープンカー(事件後も13年間使用された)でパレード中に二発撃たれ、そのうち一発は首に直撃している、映像が残っている、犯人が海上兵出身など今回の事件と類似点が多い。
吹き飛んだ大統領の頭蓋骨を夫人が拾って医師に渡す姿は話題になった。
この事件の犯人は冤罪の可能性も指摘されているが、拘置所でとある実業家に銃殺された。
この事件の影響で、大統領専用車にオープンカーが採用されることは無くなり、防弾仕様のセダンが用いられている。
また、暗殺事件に関して「真犯人は別に居た」「別の場所から銃弾を撃った者が居た」という都市伝説が生じた点も共通している。
キング牧師:アメリカの宗教家、アフリカ系政治指導者。銃撃を受けて死亡した。
マルコムX:アメリカのアフリカ系活動家。キング牧師の姿勢を批判していた。ニューヨーク・ハーレムで安倍氏と同様に演説中、銃撃を受け死亡した。
伊藤博文、浜口雄幸、犬養毅、高橋是清、原敬、斎藤実:襲撃され死亡した首相経験者(原のみ刺殺。原以外は銃撃。伊藤、濱口、原は襲われた場所(厳密に言えば駅構内)が共通)。
特に伊藤は山口出身、元内閣総理大臣、駅で銃撃されたことなど類似点が多いが、伊藤は中国のハルビン駅で朝鮮人の安重根により暗殺された。犯人・安はその後処刑されたが現代の韓国で国民の英雄の一人とされ、韓国海軍の潜水艦の艦名にも採用されている。そのため上記のリンカーンやケネディと違い、殺された側ではなく殺した側が海軍兵器の名前になっている。
その他の首相は全員東京23区で襲撃されている。
濱口は首相在任中に東京駅で銃撃されたが、即死には至らず一時的には回復。しかし襲撃時の傷が原因で銃撃から9ヶ月後に死亡したため、暗殺された1人に数えられる。
岸信介:首相辞任後に暴漢に刃物で刺されて重傷を負った首相経験者であり、安倍氏と実弟の岸信夫元防衛大臣の祖父に当たる人物。
岸田文雄:この事件が発生した当時の内閣総理大臣。前述のとおり、この事件翌年の4月、自身も選挙遊説中に手製の武器による襲撃に遭ったがこちらは警護員や漁業関係者らの素早い対応で難を逃れている。
浅沼稲次郎:日本社会党中央執行委員会委員長。自民党・社会党・民社党3党首立会での演説中に刺殺された。殺害に使われた凶器は違う上に首相経験者か否かの違いもあるが演説中に襲撃され、死亡した政治家であるという意味では似通った部分がある。
本島等、伊藤一長:当時現職の長崎市長。本島は1990年に現職中において右翼団体の男から狙撃され重傷。伊藤は2007年長崎市長選挙の期間中にその日の遊説を終え、選挙事務所へ戻る途中に暴力団員から背後から拳銃で至近距離から二発銃撃。搬送先での病院で死亡した。後者の犯人には無期懲役の判決が下されていたが、2020年に獄死。
ロベルト・フィツォ:スロバキアの政治家。首相在任中の2024年5月15日に本事件での安倍氏と同様、遊説中に群衆の中に紛れ込んだ犯人によって至近距離から銃撃され重傷を負った。
五・一五事件 二・二六事件:ともに上記の犬養毅(五・一五事件)、高橋是清・斎藤実(二・二六事件)が殺害された日から命名されており、この二つに準えてこの事件を「七・八事件(ななはちじけん)」もしくは「七・〇八事件(ななまるはちじけん)」と呼ぶ向きもある。 他の呼称として「奈良事変」、「(大和)西大寺の変」などがある。
また、本事件は五・一五事件と比較すると(厳密には自衛隊は軍隊ではない上、犯人は既に退職していたが)犯人が海軍関係者だった事や、減刑嘆願運動が行われている事などの類似点がある。