「まだあるじゃないか。この宇宙で一番価値がある物……お前の命さ」
「遊びで人を殺すジニスと一緒にされては困る。俺は“価値の分かる”男…だ」
「煩い…!金の価値も分からん下等生物共が!!」
データ
身長/195cm(コンティニュー時身長/39.0m)
体重/167kg(コンティニュー時体重/334.0t)
対応機種/マーチンゲイザー
ジャンル/カジノゲーム
概要
元・デスガリアンのプレイヤーと言う経歴を持つ宇宙人のマフィア(宇宙マフィア)。
剣呑かつ悪辣そうな目付きの顔に黒服を着て、扇子を持った人間態(※扇子で葉巻を吸う仕草をする事も)と、クリーチャー寄りの頭部で長身の体躯に、黒マントと肩鎧の付いたスーツ風のアーマーを着込んだ怪人態を持つ。いずれの姿でも、首元に掛けた橙色のマフラーが特徴的。
実力自慢の人間とジューマンが競い合う格闘大会『地球王者決定戦』を企画・主宰するが、その目的はそこで繰り広げられる試合を大会の裏で開いている、闇カジノの賭け対象とする為。
それだけに飽き足らず、カジノで所持金を巻き上げ無一文となった客へは、指輪を幾つも嵌めた手から放つ光線を浴びせる事で、生物を宝石に変える邪悪技(プレイヤー時代で言う所のコンボ技)「お前の命さ」を使用。こうして客が変化した“命の宝石”を手に入れて集め、あくどい事に高値で売り捌こうと企む。因みに宝石の強度は割と脆く、逆に壊す事で変えられた生物を元に戻せる。
攻撃範囲は1射で数十m四方の観客を一人残らず宝石にできると非常に広く、避ける以外に防御手段はないので初見殺しもいい所である。
刀身に赤いラインの入った細身の両刃剣『マーチンゲイザー』を振るう自身の戦闘力も高く、特に見切りに付いては空を飛んでの高速戦闘を得意とするジュウオウイーグル、ジュウオウバードの動きを先読みし、迎撃出来る程のレベルを持つ。更には敷いた座布団の上へ幕を被せる事で、かつて戦死したデスガリアンの幹部達を基にしたコピーを、人格や死亡した時の記憶まで再現して、自身の手駒と出来る特殊能力(まあ言うなればバングレイの記憶複製能力のイミテーション)まで持つ。
元デスガリアンであるからか、配下の黒服に擬態させたメーバ達を使役し、追い詰められた時の最後の手段として、コンティニューメダルも所有している(※脱退時に譲り受けた物かどうかは不明)。
人(?)物像
『遊び』目的で生物を玩んで殺し捨てて来たジニス達と違い、『商売』が目的の為自身は他の生物にも価値を見出していると主張する。だが実際は『金になるかどうか』と言う、自分本位の身勝手な価値観を押し付けているだけに過ぎず、かつそれを受け入れない者を「下等生物」と見下すので結局、本質はこれまでジュウオウジャーが戦って来たドミドルやギルマーダなどと同じ外道に過ぎない(※“価値を見出している”と言い訳する分、ある意味ジニスより性質が悪い)。
既にプレイヤーで無くなっている為か、体にメダル投入口は無く(外科手術により除去したか、或いはメダル投入口を着ける前に脱退した?)、コンティニューメダルは経口摂取して使用する。
活躍
ジュウオウジャー6人を始めとした、人間とジューマンの強者へ招待状を送り付けて一所へ集め、『地球王者決定戦』を開催。その裏で本当の目的である闇カジノを会場の地下で開き、金を巻き上げて無一文にした客を捕まえ、支払いの取立代わりとばかりに命の宝石へ変えようとする。
だが、旅の途上で自分の噂を知り(※同じ事を場所を変えて複数回やっていた模様)、疑いを持ったバドが大会より連れ出した大和と共に、カジノ会場に潜入。丁度邪悪技で客の1人を宝石に変えた所に、2人が自身の前へ踊り出て来たので自ら正体を明かし交戦。しかし大和=ジュウオウゴリラのパンチを片手で受け止める、彼へイーグライザーを手に加勢したバドも纏めて薙ぎ払う程、高い戦闘力を見せ付けて軽く返り討ち。変身解除された大和目掛けて邪悪技を放つも、それをバドが庇い受けた為大和に逃げられてしまう(※バドが変わった宝石の傍らに、先程彼が宝石箱より持ち出した別の宝石が転がった為、ポカネは2人とも宝石に変えたと勘違いしてしまった)。
その後、ボロボロながらも何とか仲間達の許(※セラとレオは準決勝でお互いの全力の一撃を喰らって気絶中、操は決勝戦直前のインターバルで顔を出せず)へ辿り着いた大和から事情を聴いたアムは、一緒にいたペルルの協力を借り、タスクや傷の手当てをした大和と共に、キューブコンドルの幻影能力で博徒の姿(大和=オールバックにサングラスのギャング、タスク=緑づくめのチャイニーズマフィア、アム=黒の着物姿)に。それで闇カジノへ乗り込んで、それぞれの得意分野で賭けに大勝ち、ポカネを誘き出す作戦を実行。
やがて予想通り、3人がカジノの金を独占した事に痺れを切らし、ポカネが直に姿を現したので、大和はこれまでに集めたカジノの金と命の宝石を使った“賭け”を持ち掛ける。それに乗ったポカネは丁度、大会の決勝戦が始まったので、それを対象にする条件で大和の提案に乗る。そこで大和達が操へ1点賭けしたのを見るや、決勝戦のリングに仕込んだ仕掛け(落雷を発生させて対象へ浴びせる)を起動して操を攻撃。なりふり構わず対戦相手(サイの女ジューマン格闘家・リリアン)を勝たせようとする。
そして、リリアンを庇った隙に電撃を浴びせて操をダウンさせるが、これまでのリリアンとのやり取りで、彼女と正々堂々で決着を付ける事を誓った操は気合で復活。ザワールドの野生大解放を発動、左腕からの斬撃で仕掛けを破壊、その勢いでリリアンと真正面からの打ち合いを行い、見事勝利した。
無論、この結果をポカネは受け入れるはずもなく、賭けをしていた事を反故にして命の宝石を納めた宝石箱を持ち出そうとするが、そこを気絶から復活したセラとレオが強襲(※レオによれば「ペルルから話は聞いたぜ!」とのこと)。宝石箱を奪い取られた上、その流れでバドも解放されてしまう(ポカネが直前で玩んでいた宝石をレオが奪い、彼がうっかり手を滑らせて宝石を割った事でバドが復活した)。
こうして後が無くなったポカネは、黒服に変装していたメーバ達を6人に差し向けつつ地上へ逃走。ヤケになった状態で会場の観客を片っ端から宝石に変えながら逃げるが、その途中で操から攻撃を貰い立ち止まった隙に、他の6人にも追い付かれてしまう。
これに対抗する為、ポカネはかつての同胞であるジャグド・クバル・アザルド・ナリアのコピーを製造(なおジャグドは過去に1度蘇ったにもかかわらずジュウオウジャーの誰1人覚えていなかっただけでなく、アザルドらも当初は思い出せなかった)。それと共にジュウオウイーグル・ジュウオウシャーク・ジュウオウライオン・ジュウオウエレファント・ジュウオウタイガー・ジュウオウザワールド・ジュウオウバードのジュウオウジャー7人へ総力戦を仕掛ける。
しかし、コピー達がジュウオウジャーのメンバーと戦い、各個撃破されて行く中、ポカネはイーグル・バードと再戦。驚異的な見切りを発揮して、野生開放する相手を圧倒するが、突如飛来したキューブコンドルの幻影により、イーグルとバードが変貌を遂げた戦士・ジュウオウコンドルが誕生。自身の見切りで捉え切れないスピードから放たれる反撃に、成す術無く喰らい追い込まれてしまう。
そして、その隙に合流したジュウオウジャーから、ジュウオウホエールを中心に放たれた7人の合体技『ジュウオウスペシャルファイナル』を喰らった事で「この、下等生物共めがぁぁッ…!」と叫んで敗北。
しかし、まだ力尽きておらず、隠し持っていたコンティニューメダルを噛み巨大化(※この際「ジニス、力を借りるぞ…!」と叫んだ)するも、直後に同じく巨大化したキューブコンドルの攻撃を受け怯んでしまう。
そして、その隙にイーグル・エレファント・タイガーが完成させたコンドルワイルドよりコンドルロケットナックルを喰らった上、続け様に完成したジュウオウキング・トウサイジュウオーから必殺技の波状攻撃を受けた挙句、コンドルワイルドのパンチでマーチンゲイザーを取り落としてしまう。
最後はその流れで完成したワイルドトウサイキングに圧倒された後、止めにキューブコンドルとの合体技・コンドルジュウオウインフィニティを喰らい「お後がよろしい様で……」と言う最後の言葉を残し爆散した。
残った宝石も全てバドとペルルにより叩き割られ、全ての被害者が元通りになったのであった。
余談
スーツはマントールの改造で、武器のマーチンゲイザーはデスパーダの改造・リペイント。このプレイヤーはテレビ本編でも特殊な立ち位置にいた唯一の存在(裏方担当のナリアに従っていた)で、“元プレイヤー”と言う同じく特殊な立ち位置のポカネとは、奇妙な縁を持つ事となった。
演じる役者が『笑点』で知られる林家たい平である為、デスガリアン幹部のコピーを出現させる際は、座布団を出してそこに座らせて登場させる等、少しばかりそっち関連の小ネタがある。メイキングによるとたい平自身も「円楽師匠の悪いところ」を参考にしたのだとか。
名前の由来はアル・カポネ、そして『アンタッチャブル』で彼を演じたロバート・デ・ニーロと思われる。
ちなみに、同じく『笑点』メンバーである山田隆夫は、『太陽戦隊サンバルカン』に矢沢助八役でレギュラー出演していた。尚、『サンバルカン』は1981年で、山田が座布団運びになったのは1984年である。
また落語家の出演者は、
- ジャッカー電撃隊の姫玉三郎役(第26話から)の林家源平(師匠・林家こん平の弟弟子)
- 忍者戦隊カクレンジャーの講釈師役(第24話まで、第39話でレポーターとして登場)の三代目三遊亭圓丈(笑点の4代目司会者・5代目三遊亭圓楽の弟弟子)
がレギュラー出演している。
関連項目
ドミドル:かつてジュウオウジャーと戦った、デスガリアンとは無関係な宇宙人の一人。
『人間態を持つ』『コンドルワイルドと絡んでいる』『止めに喰らった必殺技が同じ』と言う共通点がある。
ギルマーダ:デスガリアンとは無関係な外部勢力で(一応依頼を受けていたが)、こちらも仕事と言う目的で活動していた。
ルレッタ・ゲロウ マネー・ドーパント:カジノを経営して、負けた客から命を奪う怪人繫がり。
ドン・ドルネロ:未来戦隊タイムレンジャーの戦隊首領で、ポカネと同じく金儲けを行動目的とするマフィア。
ドグラニオ・ヤーブン:こちらもマフィアをモチーフとした戦隊首領。
キャンサー・ゾディアーツ:こちらはスーパー戦隊ではないが、落語家の怪人仲間。
ライブベアラー:だいぶ前のニチアサの主人公達がギャンブルで荒稼ぎした後に姿を現し、戦ったヴィラン(但し、こちらは主人公達との戦闘後に改心した)。中の人はスーパー戦隊では自らの誇りを尊ぶ復讐者や俺ルールゴリ押しの冥府の神、正義感に厚い黒き牡牛座の戦士を演じている。