美祢線
みねせん
路線名 | 美祢線 |
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路線区間 | 厚狭〜長門市 |
ラインカラー | ピンク |
路線距離 | 46.0km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 | 12駅 |
信号場数 | 1箇所 |
最高速度 | 85km/h |
非電化区間 | 全線 |
単線区間 | 全線 |
閉塞方式 | 自動閉塞式(特殊) |
保安装置 | ATS-SW |
運転指令所 | 中国総合指令所広島指令所 |
第一種鉄道事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
厚狭駅(山口県山陽小野田市)と長門市駅(長門市)を結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線で、幹線。1997年(平成9年)4月1日まで美祢市の南大嶺駅〜大嶺駅間を結ぶ支線(大嶺支線)が存在した。
運行本数や利用者数等は地方交通線レベルだが、かつては石灰石等の貨物輸送が盛んだった為幹線に指定された。その為厚狭駅〜重安駅(美祢市)間は日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者だった。
山口県を南北に貫き、沿線には秋吉台国定公園・秋芳洞のある美祢市や「海上アルプス」と呼ばれる青海島がある長門市などを抱えている。かつては陰陽連絡線の一端を担っていた時期もあったが、現在は地域輸送に特化している。
水害
二度の大規模な災害による長期運休が発生している。
一度目は2010年7月12日から15日にかけて山口県内で発生した豪雨災害により橋梁や路盤の流失が発生。7月15日以降全線で運休し復旧の目処が立たないとされていた。しかし山口県では翌2011年(平成23年)10月に国体が開催予定であり、間に合わせるようJR西日本に要望。JR側も当初は「3年かかる」と見込んでいたが、国体前の2011年9月26日に復旧させた。
二度目は2023年7月1日に発生した豪雨災害により、橋梁及び設備が流失。全線で不通となった。
JR西日本は前年の2022年(令和4年)4月11日に美祢線が1日あたりの輸送密度が2000人以下である事を公表しており、沿線自治体は利用促進及び路線存続の為の協議会開催をJRに要請していた。
そんな中で被害を受けた為、新型コロナウイルスのパンデミックにより経営状況が悪化しているJRは自力での復旧が困難である事を示唆。廃止の可能性が出てきている為復旧の目処が立っておらず、代行バス及び代行タクシーによる輸送が続いている。
1905年(明治38年)9月13日に山陽鉄道の路線として厚狭駅〜大嶺駅間が開業した事が始まり。
1906年(明治39年)12月1日に国有化され、1909年(明治42年)10月12日に国有鉄道線路名称制定により大嶺線となった。
1916年(大正5年)9月15日には美祢軽便鉄道によって伊佐駅(現・南大嶺駅)〜重安駅間が開業。
1920年(大正9年)6月1日に国有化され美祢軽便線となった。同年10月30日には重安駅〜於福駅間が延伸された。
1924年(大正13年)3月23日に美禰線の於福駅〜正明市駅(現・長門市駅)が延伸し、現在の区間が全線開通。同時に大嶺線は美禰線に編入された。
なお美禰線自体はその後も路線延伸を繰り返しているが、それらは後に山陰本線に編入された。
1963年(昭和38年)10月1日に路線名が美祢線に改称された。
1987年(昭和62年)4月1日に日本国有鉄道(国鉄)が分割民営化。JR西日本が本線及び大嶺支線の第一種鉄道事業者、JR貨物が本線厚狭駅〜重安駅間の第二種鉄道事業者として継承した。
1997年4月1日に大嶺支線が廃止。
2014年(平成26年)4月1日にJR貨物の第二種鉄道事業が廃止された。
2023年7月1日、前述の豪雨被害により長期不通を余儀なくされている。
現在の運行形態
国鉄時代には急行「あきよし」「さんべ」といった山陰本線益田駅方面と九州を結ぶ列車が設定されていたが、民営化前の1985年(昭和60年)に廃止された。
以降臨時の快速が設定された事はあるが、定期列車としては優等列車は設定されていない。
- 水害前
特定日の昼に1本運行される美祢発長門市行を除き、全列車が全区間を走行する。一部は山陰本線仙崎駅・東萩駅まで直通する。
運行間隔は概ね1〜2時間に1本程度。
- 水害後
厚狭駅〜長門市駅間の代行バスと厚狭駅〜湯ノ峠駅間の代行タクシーが交互に運行される。列車同様概ね1〜2時間に1本程度。代行タクシーが設定されているのは代行バスが湯ノ峠駅を経由しない為である。
過去の運行形態(貨物列車)
かつて石炭・石灰石輸送の為宇部興産(現・UBE)専用貨物列車が宇部線貨物支線宇部港駅〜美祢駅間に昼夜を問わず多数運行されていた。前述だが美祢線が幹線指定なのはこの為である。しかし宇部興産専用道路が開通すると同社の貨物輸送はトラックにシフトし、1998年(平成10年)4月1日をもって廃止された。
他にも太平洋セメント重安鉱業所で生産される塊石灰石をセントラル硝子宇部工場へ輸送する専用貨物列車が1往復宇部線宇部岬駅〜重安駅間で運行されていたが、使用車両のホキ9500の老朽化により2009年(平成21年)10月18日に廃止。
美祢駅〜山陰本線岡見駅間を山陽本線・山口線経由で結び、中国電力三隅発電所で発生するフライアッシュと宇部興産伊佐セメント工場で生産される炭酸カルシウムを相互に輸送する通称「岡見貨物」が1往復運行されていたが、2013年(平成25年)7月に発生した災害で山口線が不通となった為運休。同年10月に発生した発電所トラブルが原因で列車運行が再開される事なく2014年4月1日付で貨物営業と共に廃止された。
現在の使用車両
水害発生時点での使用車両を記載。
- キハ120形0・300番台
全定期列車で運用されている。なお大嶺支線では運用されなかった。
- キヤ141系 「ドクターWEST」
吹田総合車両所京都支所所属の事業用気動車(検測車)。
- DE10形1000番台
下関総合車両所運用検修センター所属のディーゼル機関車。
工事列車牽引機として運用される。
過去の使用車両
国鉄分割民営化後の車両のみ記載。
JR西日本所属
全て山口鉄道部→下関総合車両所新山口支所所属。
民営化直後は全線で運用されていたが、末期は大嶺支線専用車となっていた。
大嶺支線廃止と共に運用を終了した。
キハ120形導入まで本線で定期運用されていた。
現在も稀に団体列車として入線する事がある。
急行形気動車。国鉄時代は急行「あきよし」「さんべ」で運用されていたが、民営化・山口への転属後は波動用として臨時列車で運用されていた。
JR貨物所属
- DE10形1500番台・DD51形500・800番台
幡生機関区厚狭派出(廃止)所属のディーゼル機関車。
貨物列車牽引機。
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JRと旧国鉄全線乗りつぶしの旅 JR西日本完乗編
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